高沢寅男の発言 (外務委員会)
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○高沢委員 先ほどの大場次長のお答えの中で、結局ドルが基軸通貨として弱くなったけれどもそれにかわるものがないというお話ですね。かつての大英帝国が世界を制したそのころにポンドがそういう役割りを果たして、それが弱くなって後退したときには次にドルがあらわれた、こういうことだったわけですが、今度はドルが弱くなったときに、円がかわるわけにもいかぬ、あるいはマルクがかわるわけにもいかぬというような状態にあるわけです。ただ、その中で、私は、ヨーロッパ諸国の動きはちょっと注目しなければならぬのじゃないかという感じが実はする。
あなたのお話の中にもあった欧州の通貨制度、これが昨年の三月から発足しました。その通貨制度の中でECUという新しい欧州の通貨単位をつくっている。そしてこの通貨単位を欧州各国通貨の表示単位とする、各国の通貨を実際上このECuに結びつける、こういうふうなやり方をヨーロッパでは始めているわけですね。これは全世界じゃないけれどもヨーロッパという一つの範囲で見ると、実際上基軸通貨の役割りを果たさせるというようなねらいがあるのじゃないかと思う。しかも、ヨーロッパ各国の中央銀行の保有する金、ドル準備の二〇%ずつをお互いに拠出して、それをECUの裏づけにするというようなやり方をしている。このやり方は、ヨーロッパという次元ではあるけれどもドルにかわる基準通貨をつくろうという一つの考え方があるのじゃないか、その基軸通貨の裏づけとしてもう一度金というものを位置づける、いわゆる金の復権というような方向へヨーロッパは一歩踏み出してきたのではないのか、そんな感じがいたします。
したがって、それについての大場次長の評価をお聞きしたいということと、そういうものをヨーロッパではやっておるということをにらみながら、それではアジアで日本は一体何ができるか、何をやるべきなんだというようなことに当然なると思いますが、この日本が一体何ができるか、やるべきかとなると、大変むずかしい問題だと私も承知はしておりますが、そういうことも含めて御見解をお聞きしたいと思います。