高沢寅男の発言 (外務委員会)

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○高沢委員 アメリカでとられたインフレ対策、それに今度はこたえるということになりますか、あしたは何か公定歩合の引き上げが決められる、そしてその公定歩合は九%、日本の公定歩合としては過去最高のそういうところまで上げられる、こういうふうに新聞は報道いたしております。
 それで、その効果がどうかということなんでありますが、私はさっき、ドルと金の関係が悪循環、ドルの値打ちが下がるから金は高くなる、金が高くなるからまたドルを金買いに回して一層またドルの値が下がる、そういう一種の悪循環というものにアメリカ経済がなっている、こう思うのですが、日本の経済を考えてみた場合でも、たとえば金利がずっと高くなってきましたね。その金利はアメリカが金利を高くするから日本も安い金利でいるわけにいかぬというふうな関係は確かにありますけれども、しかし、今度は日本が金利を上げるということが結果においては国債の値段を下げる、それを今度は下がったものを支えるためにはまた金利を上げなければいかぬ、ここに一つの悪循環が出ていると思います。
 それから公定歩合を上げて金利を上げるということは、それで経済を抑えて物価を抑えるというようなねらいを当然持ってやられるわけですが、最近の日本の経済では、いわゆる減量経営ということで、各企業関係は切るべきところは切って相当の合理化を進めてきた、こういう段階で金利が上がりますと、その金利のコストの上昇を結局自分の企業でつくる製品の値段に転嫁するというようなことで、かえって値上がりする。私はある友人の経済学者からそういう危険も考えられるというふうなことを聞きましたが、そうなると、金利の引き上げと物価の上昇、これまた悪循環になってしまうというような段階までどうも日本の経済も来ているのじゃないのか。
 そして、そういうことは結局、日本の国内の要因というようなものはもちろんありますが、対アメリカ経済との関係という面からそういうことを引き起こされているという面が非常に大きいのじゃないのか。そうすると、向こうから日本にインフレを、結局火をつけてくるという、アメリカと日本とのそういう関係をはっきりと切ることが必要なのじゃないか、こういうように思うのです。それについての御見解をお聞きしたいわけです。
 それとの関係でもう一つついでに申し上げますが、これは特に外務大臣にお聞きしたいわけですが、最近アメリカから日本に対する軍事力の強化を求めるということが非常に来ております。これは軍事的な見地からアメリカの世界戦略あるいはアジア戦略の中で日本の自衛隊に役割りをさせよう、こういうねらいももちろん第一のねらいだと思いますが、もう一つのねらいは、その裏を見ると、とにかく日本が軍事予算を拡大するということになれば、それだけまたいま問題の国債発行がふえるということになる。そして、その国債発行がふえるということは日本のインフレをそれだけ促進することになるということで、アメリカが日本に軍事費の拡大を求めるということの中のもう一つの経済的ねらいは、自分はもうインフレで、これを自分自身は始末をつけられない、それならば日本に対して、自分と同じ程度のインフレにさせてやろう、自分よりもっとインフレ度の高いそういう経済に日本の経済をさせれば、日米の貿易関係でそれだけアメリカはとにかく息がつけるというようなねらいも持って、こういう軍事力強化ということも出てきているのじゃないかというふうな感じがいたします。
 皆さんの立場からすれば、そこまでの判断はないと言われるかもしれません。しかし、いずれにせよ、アメリカのそうした大変なインフレの進行と日本のインフレの進行をはっきり断ち切るということについての判断や決断がいま一番必要じゃないか、こう私は思います。
 そういう立場からひとつ大臣の御見解、さらにはまた次長の御見解もお聞きしたいと思います。

発言情報

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発言者: 高沢寅男

speaker_id: 6418

日付: 1980-03-17

院: 衆議院

会議名: 外務委員会