大来佐武郎の発言 (外務委員会)

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○大来国務大臣 第一に、日本の国のたてまえといたしまして、あくまでも専守防衛である、自分の国を守るために自衛隊を設けておる。防衛力というのは、文字どおりの防衛力でございまして、他に対する功撃的な性格は何ら持っていない。日米安保条約におきましても、日本の領土、領海が他から武力攻撃を受けた場合に発動するというたてまえでございまして、日本が自分の国の安全を守るというたてまえからできておるものと考えておるわけでございます。日本国民の安全を守る、本来ならば諸国の公正と信義に依存じて、日本は平和憲法のもとに暮らしていくというたてまえでございますが、不幸にして世界の情勢、この三十年ぐらいを見てまいりましても、他国に対する武力の行使が絶対に行われないという保証は必ずしもない。そういう具体的なケース、実例がいろいろ従来起こってまいっております。
 そういう状況のもとで、特に極東におけるソ連の軍事力、ここ数年の間にかなり急激かつ大幅に行われておって、それが日本の北方領土に対する基地の建設を含め、あるいは極東における艦隊の増強、急激な増強を含めて行われておるという現実の事態がございまして、これに対して日本人は、われわれ自身の安全を守るという意味での対応をある程度していかなければならないという面があるわけでございます。これは必ずしもアメリカから言われるからやるということよりも、むしろわれわれ自身、日本人の生命、財産、領土保全という意味での防衛について、こういうことは万々ないとは思いますけれども、しかし、国民の運命に関する問題でございますから、そういう万一の事態に備えるだけのことはしておかなければならないということが基本にあるわけでございまして、アメリカから言われたからやむを得ずそういうことをやるんだということでは必ずしもないと思います。
 私も、ブラウン長官との会談の際に、この点ははっきり申したわけでございまして、日本の専守防衛、平和憲法の大枠を崩すわけにいかない、その範囲の中でやれることしかやれないんだということは申したわけでございます。先方も、このことはよく承知しておる、しかし日本自身の安全を図るという意味で、純粋に防衛的な意味でまだある程度努力する余地があるのではないかということを申しておったわけでございますし、その後のバンス国務長宮のアメリカの上院の委員会における証言の中でも、われわれは日本の憲法のもとにおける制約といいますか条件を十分に承知している、その枠内での努力を期待したいんだという発言をしておるわけでございまして、これは、基本的には日本人自身が自分たちの安全ということをもとにして考えるべきことだと存ずるわけでございます。

発言情報

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発言者: 大来佐武郎

speaker_id: 17223

日付: 1980-04-02

院: 衆議院

会議名: 外務委員会