外務委員会

1980-04-02 衆議院 全235発言

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会議録情報#0
昭和五十五年四月二日(水曜日)
    午前十時三十二分開議
 出席委員
   委員長 中尾 栄一君
   理事 稲垣 実男君 理事 奥田 敬和君
   理事 佐野 嘉吉君 理事 志賀  節君
   理事 高沢 寅男君 理事 土井たか子君
   理事 渡辺  朗君
      石原慎太郎君    上草 義輝君
      小坂善太郎君    東家 嘉幸君
      岡田 利春君    河上 民雄君
      武藤 山治君    玉城 栄一君
      金子 満広君    榊  利夫君
      林  保夫君
 出席国務大臣
        外務大臣 大来佐武郎君
 出席政府委員
        防衛施設庁施設部長 森山  武君
        外務省北米局長 淺尾新一郎君
        外務省欧亜局長 武藤 利昭君
        外務省中近東アフリカ局長 千葉 一夫君
        外務省経済局次長 羽澄 光彦君
        外務省条約局長 伊達 宗起君
        外務省国際連合局長 賀陽 治憲君
 委員外の出席者
        防衛庁防衛局防衛課長 池田 久克君
        防衛施設庁総務部補償課長 南雲  彬君
        大蔵省主計局主計官 畠山  蕃君
        厚生大臣官房国際課長 金田 伸二君
        外務委員会調査室長 高杉 幹二君
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委員の異動
四月二日
 辞任         補欠選任
  中川 一郎君     上草 義輝君
同日
 辞任         補欠選任
  上草 義輝君     中川 一郎君
    —————————————
三月三十一日
 航空業務に関する日本国とフィジーとの間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第三二号)
 航空業務に関する日本国とスペインとの間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第三三号)
 千九百六十九年の船舶のトン数の測度に関する国際条約の締結について承認を求めるの件(条約第三四号)
 千九百二十八年十一月二十二日にパリで署名された国際博覧会に関する条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件(条約第三五号)
 特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の締結について承認を求めるの件(条約第三六号)
 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約の締結について承認を求めるの件(条約第三七号)
 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約第十一条3(a)の改正の受諾について承認を求めるの件(条約第三八号)
 千九百七十九年の国際天然ゴム協定の締結について承認を求めるの件(条約第三九号)
 国際連合工業開発機関憲章の締結について承認を求めるの件(条約第四〇号)
 日本国とフィリピン共和国との間の小包郵便約定の締結について承認を求めるの件(条約第四一号)
四月一日
 ILO未批准条約等の批准促進に関する請願(伊藤茂君紹介)(第三一〇四号)
 同外一件(岩垂寿喜男君紹介)(第三一〇五号)
 同外一件(角屋堅次郎君紹介)(第三一〇六号)
 同外一件(久保三郎君紹介)(第三一〇七号)
 同(上坂昇君紹介)(第三一〇八号)
 同外二件(関晴正君紹介)(第三一〇九号)
 同(武部文君)(第三一一〇号)
 同外二件(野口幸一君紹介)(第三一一一号)
 同外一件(森中守義君紹介)(第三一一二号)
 同外二件(山口鶴男君紹介)(第三一一三号)
 同(横山利秋君紹介)(第三一一四号)
 同外三件(小川国彦君紹介)(第三二一〇号)
 同外一件(沢田広君紹介)(第三二一一号)
 同(馬場昇君紹介)(第三二一二号)
 同外一件(清水勇君紹介)(第三二一三号)
 同(田口一男君紹介)(第三二一四号)
 同外二件(山花貞夫君紹介)(第三二一五号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 航空業務に関する日本国とフィジーとの間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第三二号)
 航空業務に関する日本国とスペインとの間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第三三号)
 千九百六十九年の船舶のトン数の測度に関する国際条約の締結について承認を求めるの件(条約第三四号)
 千九百二十八年十一月二十二日にパリで署名された国際博覧会に関する条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件(条約第三五号)
 特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の締結について承認を求めるの件(条約第三六号)
 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約の締結について承認を求めるの件(条約第三七号)
 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約第十一条3(a)の改正の受諾について承認を求めるの件(条約第三八号)
 千九百七十九年の国際天然ゴム協定の締結について承認を求めるの件(条約第三九号)
 国際連合工業開発機関憲章の締結について承認を求めるの件(条約第四〇号)
 日本国とフィリピン共和国との間の小包郵便約定の締結について承認を求めるの件(条約第四一号)
 国際情勢に関する件
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中尾栄一#1
○中尾委員長 これより会議を開きます。
 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高沢寅男君。
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高沢寅男#2
○高沢委員 大来大臣、先日アメリカを訪問されてお帰りになったわけでありますが、その前後に、大臣の訪米に関する、またその中でも、訪米されればアメリカ側から日本の防衛費の増額についていろいろの要望が出るだろう、こういうようなことでいろいろな観測があったり、あるいはまたその観測に対して外務省の首脳の見解というものがしばしば新聞に報道されるというふうなことがあったわけであります。
 それで、私考えてみますのに、その一連の前後の新聞をずっともう一度振り返ってみまして、この国会の論議の中で必ずしも明らかになっていないことまで含めてそうした外務省首脳の見解というようなものがしばしば新聞に報道される、また場合によればそれがまた後で否定されるというふうないろいろな経過があったわけでありますが、もちろん国民に事態を知らせるためにはそうしたいろいろの外務省首脳としての見解の表明も必要かと思いますが、同時に、国会との関係で言えば、やはりそうした見解表明の重要なポイントは少なくとも国会のやりとりの中ではきちんと押さえられていく、こういうことがなければいけないのじゃないか、こう思いまして、きょうはそういう経過について若干お尋ねをいたしたいと思うわけであります。
 まず、これは大臣がアメリカへ行かれる前の新聞の記事であるわけですが、こういうふうな記事が出ているわけであります。
 外務省の首脳は、アメリカがわが国に対してそうした防衛費の増加を要求するだろうということに対して、わが国は新経済社会七カ年計画で年率五・五%の経済成長を想定しており、防衛予算の伸びもこれに見合ったものにするとの考えを米側に説明したい、つまり大臣が訪米されればアメリカ側に対して、年率五・五%でわが国の経済が伸びていく、それに見合った防衛費の伸びを実現していくんだ、こういう態度をアメリカ側に対して説明をしたい、こういうふうなことが、これは大臣が訪米される前に外務省首脳の見解の表明ということであったわけであります。
 この点は、アメリカ自体は年率五%で防衛費を伸ばしていくというふうな態度を表明しておりますし、また、いわゆるNATO、ヨーロッパ諸国は年率三%で防衛費を伸ばしていくというふうな態度の表明もなされている、そういう関連を見ますと、そうすると日本は年率何%で伸ばすのだというようなことは当然アメリカなどからは問題にされてくる、こういうことになってくると思うのですが、ここで五・五%の経済成長率、これに合わせてという表現をされたということは、防衛費もそういう五・五%というようなお考えを持って出されたものかどうか。
 この外務省首脳というのがどなたかということは必ずしも明らかではありませんが、いずれにせよ大臣が責任を持たれる範囲の中のことではないか、こう思いますので、まずこのことについて大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
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大来佐武郎#3
○大来国務大臣 出発前の記者クラブとの懇談におきまして、五・五%という話が出た記憶がございます。その意味は、経済社会七カ年計画で改定見積もりが五・五%、改定前が五・七%であったと思いますが、そういう実質成長がもし実現されるならばGNP比率が変わらないでもそれだけで五・五%は伸びることになる計算であります、それはアメリカやヨーロッパの防衛費の伸び率よりも幾分高いという計算になりますという意味で申し上げたわけでございまして、それを目標にするとか、そういう計画だというようなことはもちろん私も言える立場ではございませんし、そういうことを申した記憶がないわけでございまして、そういうふうに成長率に見合うといいますか、同じにとればこういうことになるということがいまのような表現になっておるのじゃないかと思いますが……。
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高沢寅男#4
○高沢委員 いまの大臣の御説明をお聞きすると、この記事の外務省首脳というのはどうも大臣らしいということはわかるのでありますが、そこで言われたことはそれじゃ、経済成長は五・五%で伸びることになっておる、こう言われたわけであって、防衛予算は五・五%で毎年伸びていく、こういう意味ではない、こう理解してよろしいですか、
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大来佐武郎#5
○大来国務大臣 そのとおりでございます。
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高沢寅男#6
○高沢委員 じゃ、それはそれで一応押さえておいて、その次に、これもやっぱり新聞の報道なんですが、この場合にはっきりお名前が出ているわけなんです。これは二月二十一日の講演会で外務省の官房審議官の山崎さんが講演された、その中で、現在のわが国の防衛費は国民総生産に対して〇・九%である、少なくとも政府が上限として閣議決定している一%まで引き上げるように努力すべきであるということを発言をされておる、こういうことが新聞の報道であります。
 この山崎審議官のお立場、お考えというものは外務大臣の御了解といいますか、外務大臣の判断の中においてなされたことであるかどうか、これをひとつお尋ねをいたしたいと思います。
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大来佐武郎#7
○大来国務大臣 山崎審議官の講演の前にあらかじめ私に了解を求めたということはございませんけれども、昭和五十一年の国防会議及び閣議決定におきまして当面一%を上回らない防衛支出をめどとするということが言われておりますので、これは外務省の者がそういう発言をいたしましてもその閣議決定の枠を超えていることにはならないかと存じますので、その点から言えば特別に従来の考え方を逸脱したとか踏み越えたということにはならないと存じております。
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高沢寅男#8
○高沢委員 いまのお答えに結局重なることになるかと思いますが、これも新聞報道で、これはまだ大臣がアメリカに行かれる前のやはり予測的な報道であるわけですが、大臣がアメリカを訪問された場合に、アメリカに対して「わが国の財政事情や国民世論の動向を見極めながら、防衛力の質的向上を高めるため、防衛予算を国民総生産比で一%に近づけるよう努力していく」という意向を表明する方針を固めた、こういうことなんです。これは二月二十八日の読売新聞の報道であるわけですが、つまりこれは外務大臣の訪米に向けての態度として外務省はそういう態度を決めた、こういうふうに出ているわけであります。
 そうすると、一%に近づけるように努力する、こういう態度をアメリカに表明する、この方針を持って訪米をされたのかどうか、そのことを大臣にお尋ねをいたしたいと思います。
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大来佐武郎#9
○大来国務大臣 今回の訪米は交渉とか何か物事を決めてくるという目的ではございませんで、双方の意見交換ということが目的でございましたので、アメリカ側がどういう意向を持っているのか、希望を持っているのか、日本側のまたいろいろな国内の情勢、従来の経緯というようなものについてもこちら側から話をするということでございまして、あらかじめ一%どうこうということを用意してまいったわけではございません。ただ、説明の中に昭和五十一年にそういう閣議決定があるということは当然触れることもあるだろうということは考えておりましたけれども、ただいまお読み上げになったように、それを決めて交渉するという意向は全然なかったわけでございます。
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高沢寅男#10
○高沢委員 いまのことにまた関連するこれも新聞報道、もっとも新聞報道といっても、これは衆議院の予算委員会の経過であるわけですが、三月八日の、つまり予算委員会の最後の締めくくりの総括質問の中で、これは民社党の大内委員から、防衛費を今後三年以内に一%にする、こういうふうなことをどう考えるか、こういうことに対して、大蔵大臣は三年で一%にするのは大変むずかしい、こういう消極的なお答えであった。ところが、その後大来外務大臣が答えて、外務省の立場から考えると、国際情勢もあり、できるだけ早く一%に到達するのが望ましい、こういうふうに答弁をされた、この場合には積極的な答弁ということになるわけであります。
 そうすると、先ほどの訪米に当たって一%へという態度をアメリカに答えよう、そういう態度の表明をしよう、こういうあれを持って訪米されたというこの報道と、この予算委員会における大臣のお答えは一致してくる、私はこういう感じがするのです。この辺は、外務省首脳あるいは外務大臣の判断として訪米前にそういうものがやはりあったのじゃないのか、こう考えられるわけでありますが、いかがでしょうか。
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大来佐武郎#11
○大来国務大臣 その大内さんの御質問は、結局大蔵大臣、防衛庁長官、私、それから総理、四人の閣僚にそれぞれの意見を言えという形での御質問でありまして、外務省としてはいまお読み上げになったような考え方をしているということでございますが、この点について政府全体としてまとまった意見はまだできておらない段階でございますので、その立場でアメリカ側とも話をしてまいったわけでございます。つまり、政府としての統一見解は、昭和五十一年の閣議決定はあるけれども、明確にこれを実現するという意思表示はまだないわけでございますから、そういう趣旨で向こうで話してまいったわけでございます。
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高沢寅男#12
○高沢委員 これも新聞の報道であるわけですが、これはアメリカの方から共同通信が伝えてきた報道であるわけですが、今度は実際訪米をされたときのことです。それによると、外務省はアメリカとの話し合いのトーキングペーパーを用意されて会談に臨まれた、こういうことが共同通信の報道にあるわけですが、そういうトーキングペーパーを持って臨まれたということがあるのかどうか、これをまずお尋ねしたいと思います。
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淺尾新一郎#13
○淺尾(新)政府委員 ただいまお尋ねのトーキングペーパーというのは確かに共同通信がワシントンから出したものでございますけれども、今回の会談は意見の交換でございまして、特にトーキングペーパーというものは用意しておりませんので、ここに出ているトーキングペーパーが何かということは必ずしも正確にわかりませんけれども、担当官レベルでいろいろな資料を作成しておりまして、その資料を通信社がトーキングペーパーと呼んで報道したというふうに私たちは理解しております。
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高沢寅男#14
○高沢委員 そういたしますと、これはアメリカ側に提示したというふうなものではない、会談に臨むためにこちら側で部内で用意した、そういうメモといいますか、向こうとの話し合いの土台としてこちらの内部のものとして用意したもの、こういうふうに理解してよろしいですか。
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淺尾新一郎#15
○淺尾(新)政府委員 そのとおりでございます。
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高沢寅男#16
○高沢委員 それではそういうものとして理解をいたしますが、ただその中に、GNPの一%という閣議の了解、これは不動のものと受け取るべきではない、当面のめどであるというようなことがそのトーキングペーパーと伝えられたものの中にあったというふうに言われておるわけですが、そういうことであるかどうか。
 もしそういうものがあったとすれば、この一%というのはあくまで当面のめどで、われわれの立場から考えればいずれは一%以上のものになることもあり得る、こういうふうな意味を含んだものではないか、こういう感じがするのですが、そういう一%は当面のめどであるということがあったのかどうか、あったとすれば、その意味するものは何か、こういうことをお尋ねしたいと思うのです。
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淺尾新一郎#17
○淺尾(新)政府委員 アメリカの議会の中で日本はGNPの一%を国防費の支出のめどにしているという議論がございまして、実際に議員の間で、この一%を変えるのは憲法の制約のもとにあって憲法を変えなければできないのだという議論がございました。そこで、今回渡米いたしました際に、アメリカ側の議員から恐らくそういう質問が出るであろうということで、一%というものは当面のめどであって、別に憲法を改正しなければできないものではないという趣旨で用意した資料でございます。
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高沢寅男#18
○高沢委員 大臣が訪米してブラウン国防長官とお会いになった、そのことはこの前にもこの委員会で大臣から御報告がありました。相手から要求されたことは、着実に、ステディリー、それからかつ顕著に、シグニフィカントリー、そういうことでもって日本は防衛費をふやすべきだということが要求された。それに対して大臣は、ステディリーは、そういうふうにやるけれども、シグニフィカントリーというのはお断りをしたいというふうな御説明であったように理解をいたしますが、もう一度、そういうことであったかどうか、お尋ねしたいと思います。
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大来佐武郎#19
○大来国務大臣 ブラウン長官は希望するということで、要求するというような形ではなかったわけでございます。それから私の答えは、日本政府としてはステディーな努力はやるべきだ、しかし、短期に大幅に増加するということは日本の国内の情勢等からいって困難だと思うというふうに申しまして、しかし、この問題は日本政府全体として意思決定すべき問題であるから、私は、帰ってから総理大臣、防衛庁長官その他関係方面に伝えます、そういうことを申したわけでございます。
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高沢寅男#20
○高沢委員 その英語の、これは形容詞というのか副詞というのか、ステディリーとかシングニフィカントリーとか、その言葉はただ抽象的な感じのやりとり、フィーリングのやりとりというものなのか、ステディリーと言えばそれは何%を意味する、シグニフィカントリーと言えば何%を意味する、こういうふうな具体的なものを持った言葉のやりとりであったのかどうか、そこをお尋ねいたしたいと思います。
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大来佐武郎#21
○大来国務大臣 これは、初めは抽象的なもののようでございましたけれども、話し合いのある段階で米側としては、中期防衛計画を一年早く達成することができないものだろうかという希望といいますか発言がございましたので、それによりますと、アメリカが考えているステディー・アンド・シグニフィカント、着実にかつ顕著にというのは、中期業務見積もりの一年短縮というようなところをめどにしておるのではないか、これは私の方の想像でございます。
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高沢寅男#22
○高沢委員 そうすると、大臣、そういうふうにアメリカ側の意図を想像された場合、あなたはシグニフィカントリーは断ったわけですね。ステディーにということは言った。それは大臣の腹づもりとしては、アメリカの一年短縮、そういう相手側の要望に対してこちらはどういうものを背景にしてそうお答えになったのか、それをお尋ねしたいと思います。
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大来佐武郎#23
○大来国務大臣 これは、短期に大幅なことはむずかしいという言い方で断ったわけでございます。従来アメリカの議会筋その他にもいろいろな意見がございますし、今回のブラウン長官の発言は、いまのようなことでやや具体性を帯びておるわけでございますけれども、日本側としては、財政上その他の問題もございますし、国内でいろいろ相談しなければならない問題だという意味で、このステディーといいますか着実なということはほぼ日本政府の考え方としては定着しておるけれども、いまのような顕著なということは困難だと思うということ、同時に、このことは帰ってよく相談しなければならぬ問題だというふうに答えたわけでございます。
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高沢寅男#24
○高沢委員 そういたしますと、これはけさの新聞報道なんですが、細田防衛庁長官は、アメリカ軍の司令官があいさつに来られた、それとのやりとりの中で、顕著に、シグニフィカントリー、こういう方向でやるんだということをあいさつの中で言われておるということですが、このことは、大臣と防衛庁長官の間ではそういうお話し合いや意思統一があったのかどうか、それをお尋ねしたいと思います。
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大来佐武郎#25
○大来国務大臣 ときどき防衛庁長官とも話し合っておりますし、事務当局の間でも連絡がございますが、きょうの新聞の発言についてあらかじめ打ち合わせがあったわけではございませんし、正確なところをまだ直接長官から伺っておりませんけれども、先ほど御質問のあった大内委員の質問の際にも、防衛庁長官はできるだけ早い時期にという答弁をされたと記憶しておりますので、そういう気持ちがあらわれたのじゃないかというふうに想像いたします。
 この問題は、これはブラウン長官もはっきり言っておりましたが、日本国民、日本政府自体が決定すべきものだと思うがわれわれの希望はという形であったわけでございまして、この問題はあくまでも日本の政府が自主的に判断をして決めるべき問題だろうと考えます。
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高沢寅男#26
○高沢委員 こちらが自主的にというのは当然のことだと思うのですが、ただ、先ほどの大臣のお答えの中にもあったように、アメリカの方ではステディリー、そしてシグニフィカントリーというこの言葉には、中期業務計画を一年繰り上げて一%に到達するようにしてもらいたい、相手はそういう具体的な意味をもう含めてきておる、こういうことを言われたわけです。すると、もちろん防衛庁長官もそういうことは知らないはずはないわけであって、それに対してけさの新聞のように、今度はステディリー、それからシグニフィカントリー、これでやりますとこう答えたということは、これはだれが見ても中期業務計画を一年繰り上げて五十八年度で一%やりますということを表明したととられてもやむを得ないことになるのではないか。
 この防衛庁長官の答えをそういうふうに認識すること、このことについては大臣はどういうふうにお考えになりますか。私はそういうふうに認識いたしますが、どういうふうにお考えになりますか。
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大来佐武郎#27
○大来国務大臣 この問題はやはり日本の政府の政策の基本に関する問題でございますし、それぞれ担当の立場での見解というものは各閣僚が持たれると思いますけれども、しかし、日本政府の統一的な立場というようなものはまだこの点について明確ではないわけでございまして、今後のいろいろな論議あるいは五十六年度予算編成の過程におきましてだんだん考え方が固まってくることであろうか、そういうふうに存じておるわけです。
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高沢寅男#28
○高沢委員 私は、いま言いましたように、現在のアメリカと日本とのいろいろなそういう話し合いのやりとりの経過の中で特別な意味を持ってきている言葉を日本の防衛庁長官が使ってアメリカの司令官に答えたということは、アメリカ側からすれば、日本の防衛庁長官はそういうことを実質上約束をした、相手は当然そういうふうに受け取るだろうと思います。
 そういたしますと、四月の末から五月の初旬にかけて大平総理が訪米される、外務大臣も同行されるわけでありますが、その段階においてはアメリカ側から、すでに防衛庁長官からこういう約束をもらっていますということを出されて、そしてそのとおりにひとつ実行してもらいたいということが当然出ると私は思います。そういう見通し、これは大臣、どのようにお考えになりますか。
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大来佐武郎#29
○大来国務大臣 防衛庁長官は海兵隊の司令官にそういうことを言われたと、新聞報道によれば出ておったと記憶いたしますが、これはやはり、少なくとも先方は、両国政府間のこういう問題に対する正式の話し合いをする立場にある人ではないと思いますので、どういう経過でそういう発言を防衛庁長官がされたか、私もまだ詳しくわからないわけでございますが、必ずしもそれが政府レベルの約束ということには解釈されないと思います。
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