矢田部厚彦の発言 (外務委員会)
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○矢田部説明員 国際核燃料サイクル評価作業は、カーター大統領の提唱によって行われたものでございますが、その最終報告書だけでも全部で千七百ページという膨大な報告書でございます。したがいまして、その結論を簡単に申し上げることは非常にむずかしいことでございます。そういう意味で、若干舌足らずのところがあるいはあり得るかとも思いますけれども、ハイライトだけを非常に簡単に申し上げますと、これからのエネルギー事情を踏まえまして、本質的に原子力が担っていかなければならない役割りというものが世界的に見て増大していくという認識が、報告書の基本になっております。この点が、報告書の基本的な性格としては第一に申し上げておかなければならない点ではないかと存じます。
それから、やや各論に入りまして、第一には、将来のウラン資源の需要供給の推移でございますが、この見通しにつきましては、仮に世界の原子力発電計画が、言われておりますところのハイケースで進む場合には、紀元二〇〇〇年で約十二億キロワットの規模に達するということが予想されております。そのような場合を仮定いたしますと、現在の在来の型の原子炉だけを使っておったのではウランの需給はタイトになってくる。必要に応じるだけの天然ウランの供給が足りなくなってくるおそれがあるということ。言いかえますれば、二〇〇〇年前後にかなりの数の高速増殖炉が導入されなければ、二〇〇〇年の時点におきまして、原子力発電の需要に応ずるだけのウラン供給ができなくなるおそれがあるということを言っております。と申しますことは、高速増殖炉の必要性ということを認めたことになるという点が、INFCEの結論としては非常に大きな重要な点であろうかと存じます。
それから、濃縮につきましても、現在運転中及び建設中の能力を加えれば、一九九〇年代の半ばぐらいまでは一応の需要を満たすだけの供給があるという見通しを立てております。しかしながら、大規模な原子力発電計画を持つ国におきましては、経済性の面で十分な理由があれば、濃縮計画をさらに進める必要ということも認めております。
以上、各論といたしましては、高速増殖炉の必要、したがってプルトニウムの必要ということと濃縮の必要ということについて、INFCEが前向きな結論を出しておるということを申し上げてよいのではないかと存じます。
このような結果は、わが国といたしましては、わが国の政策にほぼ合致した方向の結論であると評価いたしておる次第でございます。