新井彬之の発言 (内閣委員会)
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○新井議員 ただいま議題となりました中小企業省設置法案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
わが国の中小企業は、企業の数で見ると、全体の九九%以上を占めるとともに、生産額、販売額においても約半分に及んでおり、わが国の産業経済を支える大きな力となっています。また、それに携わる関係者の数は経営者及び従業員を含めて、三千万人に達し、わが国の労働人口の過半数に及んでいます。
しかるに、こうした中小企業を担当する行政官庁としては、通商産業省の外局として、中小企業庁が置かれているのみであり、また中小企業政策のために投じられている予算は国家予算全体の一%に満たない実情であります。
今日、わが国の中小企業を取り巻く環境は、国際経済の変動、物価の高騰、景気の後退などにより一段と厳しさを増しており、より一層の施策の拡充が望まれているのであります。
なお、従来より中小企業の関係者の間では中小企業庁を中小企業省に昇格させ、専任の大臣を置くことにより、中小企業施策の総合的な強化を図るべきであるという声が強く出されていたところであります。
これに対し、政府は昭和四十九年度に、中小企業庁の中に小規模企業部を新設するなど若干の機構の拡充を行いましたが、これだけでは決して十分とは言えません。
中小企業の利益を守るためには現行の通商産業省とは別に独自の中小企業のための行政機構を設ける必要があります。
そこで、公明党・国民会議はこのような観点から、中小企業行政の総合的強化を図るため、中小企業省設置法案を提案することといたしました。
本法案の主な内容について御説明申し上げます。
まず、現在の中小企業庁を廃止して、中小企業省を設置し、中小企業省の長は中小企業大臣とすることとし、中小企業省は、中小企業の振興及びその従事者の経済的、社会的地位の向上を図るため、中小企業の育成及び発展に関する行政を総合的に推進することを主な任務としております。
次に、その権限及び所掌事務としては、中小企業振興のための基本政策等の決定及び推進、中小企業関係法令の施行、中小企業に有益な技術及び経営方法等の奨励及び指導、特産品の品質の維持及び改善、需要の開拓等のための指導及び助成、製品の輸出の奨励及び指導、海外市場の調査及び開拓、金融のあっせん、中小企業の事業分野の保護並びに中小企業関係団体の監督等を挙げております。
これらの事務を処理するため、内部部局として、大臣官房のほか、企画局、指導局、金融局及び小規模企業局を設置することとしております。
まず、企画局においては、中小企業振興の基本政策の策定及び推進、協同組合等に関する施策、中小企業の組織化対策、中小企業退職金共済事業の実施、中小企業の従事者の福祉増進対策、中小企業の近代化の促進、下請中小企業の振興、貿易構造等の変化に伴う中小企業の事業転換対策などの調整事務等を行うこととしております。
指導局においては、中小企業の経営診断指導、技術等の奨励指導、特産品の品質の維持改善、需要の開拓等のための指導助成、中小企業の製品の輸出振興、海外市場の調査及び開拓等に関する事務を行うこととしております。
金融局においては、中小企業に対する資金のあっせん、中小企業の信用の補完業務、政府系中小企業金融機関の監督等を行うこととしております。
小規模企業局においては、小規模企業についての経営相談を初めとする現行の各種の小規模企業施策のほか、公明党・国民会議の別途提案による小規模事業者生業安定資金融通特別措置法により、一定の小規模事業者に対し、無利子、無担保、無保証で利用できる画期的な融資制度を新設し、その関係事務を担当するようにしております。
さらに、各地域の実情に即した、きめの細かい施策の実施及び国と都道府県等の中小企業施策の連絡調整のため、地方支分部局として全国に八つの中小企業局を配備することとし、このほか、中小企業省の附属機関として、中小企業安定審議会、中小企業分野等調整審議会及び中小企業近代化審議会を置くことといたしております。
以上が本法案の主な内容であります。
何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。