内閣委員会

1980-03-25 衆議院 全422発言

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会議録情報#0
昭和五十五年三月二十五日(火曜日)
    午前十時三十七分開議
 出席委員
   委員長 木野 晴夫君
   理事 逢沢 英雄君 理事 有馬 元治君
   理事 唐沢俊二郎君 理事 塚原 俊平君
   理事 岩垂寿喜男君 理事 上原 康助君
   理事 新井 彬之君 理事 中路 雅弘君
   理事 吉田 之久君
      麻生 太郎君    上草 義輝君
      大城 眞順君    三枝 三郎君
      田名部匡省君    森  美秀君
      伊賀 定盛君    石橋 政嗣君
      木原  実君    市川 雄一君
      鈴切 康雄君    山田 英介君
      辻  第一君
 出席国務大臣
        外 務 大 臣 大来佐武郎君
        農林水産大臣  武藤 嘉文君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)      小渕 恵三君
 出席政府委員
        総理府恩給局長 小熊 鐵雄君
        防衛庁参事官  多田 欣二君
        防衛施設庁長官 玉木 清司君
        防衛施設庁施設
        部長      森山  武君
        防衛施設庁労務
        部長      伊藤 参午君
        外務政務次官  松本 十郎君
        外務大臣官房長 柳谷 謙介君
        外務大臣官房領
        事移住部長   塚本 政雄君
        外務省アジア局
        長       木内 昭胤君
        外務省アジア局
        外務参事官   三宅 和助君
        外務省北米局長 淺尾新一郎君
        外務省欧亜局長 武藤 利昭君
        外務省中近東ア
        フリカ局長   千葉 一夫君
        外務省経済局次
        長       羽澄 光彦君
        外務省経済協力
        局長      梁井 新一君
        外務省条約局長 伊達 宗起君
        外務省条約局外
        務参事官    山田 中正君
        外務省国際連合
        局長      賀陽 治憲君
        農林水産大臣官
        房長      渡邊 五郎君
 委員外の出席者
        議     員 新井 彬之君
        外務省北米局外
        務参事官    栗山 尚一君
        大蔵省主計局主
        計官      畠山  蕃君
        通商産業省生活
        産業局文化用品
        課長      水野  哲君
        内閣委員会調査
        室長      山口  一君
    —————————————
委員の異動
三月五日
 辞任         補欠選任
  三枝 三郎君     奥野 誠亮君
  住  栄作君     根本龍太郎君
  田名部匡省君     福家 俊一君
  森  美秀君     松澤 雄藏君
  上田 卓三君     八木  昇君
  山田 英介君     岡本 富夫君
  辻  第一君     安藤  巖君
同日
 辞任         補欠選任
  奥野 誠亮君     三枝 三郎君
  根本龍太郎君     住  栄作君
  福家 俊一君     田名部匡省君
  松澤 雄藏君     森  美秀君
  八木  昇君     上田 卓三君
  岡本 富夫君     山田 英介君
  安藤  巖君     辻  第一君
同月六日
 辞任         補欠選任
  上田 卓三君     大原  亨君
  山田 英介君     坂井 弘一君
  辻  第一君     安藤  巖君
同日
 辞任         補欠選任
  大原  亨君     上田 卓三君
  坂井 弘一君     山田 英介君
  安藤  巖君     辻  第一君
同月七日
 辞任         補欠選任
  荒舩清十郎君     麻生 太郎君
  江崎 真澄君     上草 義輝君
  伊賀 定盛君     八木  昇君
  上田 卓三君     安井 吉典君
  辻  第一君     松本 善明君
同日
 辞任         補欠選任
  八木  昇君     伊賀 定盛君
  安井 吉典君     上田 卓三君
同月八日
 辞任         補欠選任
  麻生 太郎君     江崎 真澄君
  上草 義輝君     小山 長規君
  松本 善明君     辻  第一君
同日
 辞任         補欠選任
  江崎 真澄君     麻生 太郎君
  小山 長規君     上草 義輝君
同月十八日
 辞任         補欠選任
  上草 義輝君     中川 一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  中川 一郎君     上草 義輝君
同月十九日
 辞任         補欠選任
  麻生 太郎君     粟山  明君
同日
 辞任         補欠選任
  粟山  明君     麻生 太郎君
同月二十一日
 辞任         補欠選任
  三枝 三郎君     村上 茂利君
同日
 辞任         補欠選任
  村上 茂利君     三枝 三郎君
    —————————————
三月十三日
 中小企業省設置法案(新井彬之君外三名提出、
 衆法第一六号)
同月十四日
 国家公務員災害補償法の一部を改正する法律案
 (内閣提出第五七号)
同月十日
 旧満州棉花協会等を恩給法による外国特殊機関
 として指定に関する請願(石川要三君紹介)(第
 一八五六号)
 同(原健三郎君紹介)(第一八五七号)
 同(林百郎君紹介)(第一九七一号)
 旧勲章叙賜者の名誉回復に関する請願(奥田敬
 和君紹介)(第一八五八号)
 同(小山長規君紹介)(第一九一〇号)
 行政改革の推進等に関する請願(竹入義勝君紹
 介)(第一九一一号)
 同外一件(新井彬之君紹介)(第一九七〇号)
 青少年健全育成のための社会環境浄化に関する
 請願(羽田孜君紹介)(第一九六九号)
 環太平洋合同軍事演習への自衛隊参加中止に関
 する請願(柴田睦夫君紹介)(第一九七二号)
 同(多田光雄君外一名紹介)(第一九七三号)
 同(中路雅弘君紹介)(第一九七四号)
 同(藤田スミ君外一名紹介)(第一九七五号)
同月十一日
 旧満州棉花協会等を恩給法による外国特殊機関
 として指定に関する請願(足立篤郎君紹介)(第
 二〇四〇号)
 青少年健全育成のための社会環境浄化に関する
 請願(赤城宗徳君紹介)(第二〇四一号)
 同(清水勇君紹介)(第二〇四二号)
 同(葉梨信行君紹介)(第二〇四三号)
 同(中村正三郎君紹介)(第二〇四四号)
 同(丹羽雄哉君紹介)(第二〇四五号)
 遺族年金・扶助料の改善に関する請願(東家嘉
 幸君紹介)(第二〇四六号)
 同(馬場昇君紹介)(第二〇四七号)
 行政改革の推進等に関する請願外一件(飛鳥田
 一雄君紹介)(第二〇四八号)
 同(市川雄一君紹介)(第二〇四九号)
同月十二日
 旧満州棉花協会等を恩給法による外国特殊機関
 として指定に関する請願(谷垣專一君紹介)(第
 二一八一号)
 同(細田吉藏君紹介)(第二一八二号)
 青少年健全育成のための社会環境浄化に関する
 請願(塚原俊平君紹介)(第二一八三号)
 同(中村喜四郎君紹介)(第二一八四号)
 旧勲章叙賜者の名誉回復に関する請願(三原朝
 雄君紹介)(第二一八五号)
 行政改革の推進等に関する請願(小川新一郎君
 紹介)(第二二八五号)
 同(鈴切康雄君紹介)(第二二八六号)
 同(瀬野栄次郎君紹介)(第二二八七号)
 遺族年金・扶助料の改善に関する請願(園田直
 君紹介)(第二二八八号)
 同外一件(野田毅君紹介)(第二二八九号)
同月十四日
 行政改革の推進等に関する請願(浅井美幸君紹
 介)(第二三五〇号)
 同(広瀬秀吉君紹介)(第二三七三号)
 旧満州棉花協会等を恩給法による外国特殊機関
 として指定に関する請願(伊藤宗一郎君紹介)
 (第二三五一号)
 同(小沢辰男君紹介)(第二三五二号)
 旧勲章叙賜者の名誉回復に関する請願(藤井勝
 志君紹介)(第二三五三号)
 同(野田毅君紹介)(第二三七二号)
 青少年健全育成のための社会環境浄化に関する
 請願(三木武夫君紹介)(第二三五四号)
 環太平洋合同軍事演習への自衛隊参加中止に関
 する請願(安藤巖君紹介)(第二三七四号)
 同(井上敦君紹介)(第二三七五号)
 同(岩佐恵美君紹介)(第二三七六号)
 同(梅田勝君紹介)(第二三七七号)
 同(浦井洋君紹介)(第二三七八号)
 同(金子満広君紹介)(第二三七九号)
 同(神崎敏雄君紹介)(第二三八〇号)
 同(木下元二君紹介)(第二三八一号)
 同(工藤晃君紹介)(第二三八二号)
 同(栗田翠君紹介)(第二三八三号)
 同(小林政子君紹介)(第二三八四号)
 同(榊利夫君紹介)(第二三八五号)
 同(柴田睦夫君紹介)(第二三八六号)
 同(庄司幸助君紹介)(第二三八七号)
 同(瀬崎博義君紹介)(第二三八八号)
 同(瀬長亀次郎君紹介)(第二三八九号)
 同(田中美智子君紹介)(第二三九〇号)
 同(多田光雄君紹介)(第二三九一号)
 同(津川武一君紹介)(第二三九二号)
 同(辻第一君紹介)(第二三九三号)
 同(寺前巖君紹介)(第二三九四号)
 同(中川利三郎君紹介)(第二三九五号)
 同(中路雅弘君紹介)(第二三九六号)
 同(中島武敏君紹介)(第二三九七号)
 同(中林佳子君紹介)(第二三九八号)
 同(野間友一君紹介)(第二三九九号)
 同(則武真一君紹介)(第二四〇〇号)
 同(林百郎君紹介)(第二四〇一号)
 同(東中光雄君紹介)(第二四〇二号)
 同(不破哲三君紹介)(第二四〇三号)
 同(藤田スミ君紹介)(第二四〇四号)
 同(藤原ひろ子君紹介)(第二四〇五号)
 同(正森成二君紹介)(第二四〇六号)
 同(松本善明君紹介)(第二四〇七号)
 同(三浦久君紹介)(第二四〇八号)
 同(三谷秀治君紹介)(第二四〇九号)
 同(村上弘君紹介)(第二四一〇号)
 同(安田純治君紹介)(第二四一一号)
 同(山原健二郎君紹介)(第二四一二号)
 同(四ツ谷光子君紹介)(第二四一三号)
 同(渡辺貢君紹介)(第二四一四号)
同月十九日
 旧支那派遣軍の湘桂作戦開始より終戦までの戦
 務地乙区分の甲区分への改定に関する請願(三
 原朝雄君紹介)(第二五六一号)
 青少年健全育成のための社会環境浄化に関する
 請願(岩垂寿喜男君紹介)(第二五六二号)
 同(森下元晴君紹介)(第二五六三号)
 同(山崎拓君紹介)(第二五六四号)
 同(秋田大助君紹介)(第二六一一号)
 同(梶山静六君紹介)(第二六一二号)
 同(亀井善之君紹介)(第二六一三号)
 同(小坂善太郎君紹介)(第二六一四号)
 同(佐野嘉吉君紹介)(第二六一五号)
 同(市川雄一君紹介)(第二六九六号)
 同(上村千一郎君紹介)(第二六九七号)
 旧勲章叙賜者の名誉回復に関する請願(塩田晋
 君紹介)(第二五六五号)
 同(田島衞君紹介)(第二五六六号)
 同(安田貴六君紹介)(第二五六七号)
 同外一件(麻生太郎君紹介)(第二六一六号)
 同(大村襄治君紹介)(第二六一七号)
 同(八田貞義君紹介)(第二六一八号)
 同(原健三郎君紹介)(第二六一九号)
 同(部谷孝之君紹介)(第二六二〇号)
 同(稲村利幸君紹介)(第二六九四号)
 同(辻英雄君紹介)(第二六九五号)
 旧満州棉花協会等を恩給法による外国特殊機関
 として指定に関する請願(古井喜實君紹介)(第
 二五六八号)
 行政改革の推進等に関する請願外一件(中川嘉
 美君紹介)(第二六二一号)
 同(伏木和雄君紹介)(第二六二二号)
 同(飯田忠雄君紹介)(第二六九三号)
同月二十二日
 旧満州航空株式会社従業員を恩給法令の外国特
 殊機関職員として指定に関する請願(足立篤郎
 君紹介)(第二七四二号)
 同(藤井勝志君紹介)(第二七四三号)
 同(相沢英之君紹介)(第二七六六号)
 恩給年限に該当する元上海工部局警察官の救済
 に関する請願(鯨岡兵輔君紹介)(第二七四四号)
 旧中華航空株式会社従業員を恩給法令の外国特
 殊機関職員として指定に関する請願(戸沢政方
 君紹介)(第二七四五号)
 同(近藤鉄雄君紹介)(第二八三九号)
 台湾残置私有財産補償に関する請願(畑英次郎
 君紹介)(第二七六五号)
 同外十一件(秋田大助君紹介)(第二八一〇号)
 同外四件(保利耕輔君紹介)(第二八一一号)
 同外三件(三原朝雄君紹介)(第二八四二号)
 旧勲章叙賜者の名誉回復に関する請願(小沢貞
 孝君紹介)(第二七六七号)
 同(小坂善太郎君紹介)(第二七六八号)
 同(小坂徳三郎君紹介)(第二七六九号)
 同(田中龍夫君紹介)(第二七七〇号)
 同(中曽根康弘君紹介)(第二八四〇号)
 同(佐藤孝行君紹介)(第二八四一号)
 青少年健全育成のための社会環境浄化に関する
 請願(稲垣実男君紹介)(第二七七一号)
 同(久野忠治君紹介)(第二七七二号)
 同(始関伊平君紹介)(第二七七三号)
 同(藤井勝志君紹介)(第二七七四号)
 同(細田吉藏君紹介)(第二七七五号)
 同(山村新治郎君紹介)(第二七七六号)
 同(池田淳君紹介)(第二八一二号)
 同(江崎真澄君紹介)(第二八一三号)
 同(近藤豊君紹介)(第二八一四号)
 同(高橋高望君紹介)(第二八一五号)
 同(三浦隆君紹介)(第二八一六号)
 同(鹿野道彦君紹介)(第二八四三号)
 同(渡辺三郎君紹介)(第二八四四号)
 同(渡部正郎君紹介)(第二八四五号)
 高齢国家公務員の昇給停止反対に関する請願
 (石橋政嗣君紹介)(第二八三七号)
 旧満州棉花協会等を恩給法による外国特殊機関
 として指定に関する請願(近藤鉄雄君紹介)(第
 二八三八号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 中小企業省設置法案(新井彬之君外三名提出、
 衆法第一六号)
 恩給法等の一部を改正する法律案(内閣提出第
 二五号)
 農林水産省設置法の一部を改正する法律案(内
 閣提出第四五号)
 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務
 する外務公務員の給与に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出第一七号)
     ————◇—————
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木野晴夫#1
○木野委員長 これより会議を開きます。
 新井彬之君外三名提出、中小企業省設置法案、内閣提出、恩給法等の一部を改正する法律案及び農林水産省設置法の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。
 順次趣旨の説明を求めます。新井彬之君。
    —————————————
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新井彬之#2
○新井議員 ただいま議題となりました中小企業省設置法案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 わが国の中小企業は、企業の数で見ると、全体の九九%以上を占めるとともに、生産額、販売額においても約半分に及んでおり、わが国の産業経済を支える大きな力となっています。また、それに携わる関係者の数は経営者及び従業員を含めて、三千万人に達し、わが国の労働人口の過半数に及んでいます。
 しかるに、こうした中小企業を担当する行政官庁としては、通商産業省の外局として、中小企業庁が置かれているのみであり、また中小企業政策のために投じられている予算は国家予算全体の一%に満たない実情であります。
 今日、わが国の中小企業を取り巻く環境は、国際経済の変動、物価の高騰、景気の後退などにより一段と厳しさを増しており、より一層の施策の拡充が望まれているのであります。
 なお、従来より中小企業の関係者の間では中小企業庁を中小企業省に昇格させ、専任の大臣を置くことにより、中小企業施策の総合的な強化を図るべきであるという声が強く出されていたところであります。
 これに対し、政府は昭和四十九年度に、中小企業庁の中に小規模企業部を新設するなど若干の機構の拡充を行いましたが、これだけでは決して十分とは言えません。
 中小企業の利益を守るためには現行の通商産業省とは別に独自の中小企業のための行政機構を設ける必要があります。
 そこで、公明党・国民会議はこのような観点から、中小企業行政の総合的強化を図るため、中小企業省設置法案を提案することといたしました。
 本法案の主な内容について御説明申し上げます。
 まず、現在の中小企業庁を廃止して、中小企業省を設置し、中小企業省の長は中小企業大臣とすることとし、中小企業省は、中小企業の振興及びその従事者の経済的、社会的地位の向上を図るため、中小企業の育成及び発展に関する行政を総合的に推進することを主な任務としております。
 次に、その権限及び所掌事務としては、中小企業振興のための基本政策等の決定及び推進、中小企業関係法令の施行、中小企業に有益な技術及び経営方法等の奨励及び指導、特産品の品質の維持及び改善、需要の開拓等のための指導及び助成、製品の輸出の奨励及び指導、海外市場の調査及び開拓、金融のあっせん、中小企業の事業分野の保護並びに中小企業関係団体の監督等を挙げております。
 これらの事務を処理するため、内部部局として、大臣官房のほか、企画局、指導局、金融局及び小規模企業局を設置することとしております。
 まず、企画局においては、中小企業振興の基本政策の策定及び推進、協同組合等に関する施策、中小企業の組織化対策、中小企業退職金共済事業の実施、中小企業の従事者の福祉増進対策、中小企業の近代化の促進、下請中小企業の振興、貿易構造等の変化に伴う中小企業の事業転換対策などの調整事務等を行うこととしております。
 指導局においては、中小企業の経営診断指導、技術等の奨励指導、特産品の品質の維持改善、需要の開拓等のための指導助成、中小企業の製品の輸出振興、海外市場の調査及び開拓等に関する事務を行うこととしております。
 金融局においては、中小企業に対する資金のあっせん、中小企業の信用の補完業務、政府系中小企業金融機関の監督等を行うこととしております。
 小規模企業局においては、小規模企業についての経営相談を初めとする現行の各種の小規模企業施策のほか、公明党・国民会議の別途提案による小規模事業者生業安定資金融通特別措置法により、一定の小規模事業者に対し、無利子、無担保、無保証で利用できる画期的な融資制度を新設し、その関係事務を担当するようにしております。
 さらに、各地域の実情に即した、きめの細かい施策の実施及び国と都道府県等の中小企業施策の連絡調整のため、地方支分部局として全国に八つの中小企業局を配備することとし、このほか、中小企業省の附属機関として、中小企業安定審議会、中小企業分野等調整審議会及び中小企業近代化審議会を置くことといたしております。
 以上が本法案の主な内容であります。
 何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
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木野晴夫#3
○木野委員長 次に、小渕総理府総務長官。
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小渕恵三#4
○小渕国務大臣 ただいま議題となりました恩給法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、最近の経済情勢にかんがみ、恩給年額を増額するとともに、戦没者等の遺族、傷病者及び老齢者の処遇の改善を図るほか、旧軍人等の加算恩給の減算制の緩和等の措置を講じ、恩給受給者に対する処遇の一層の充実を図ろうとするものであります。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 この法律案による措置の第一点は、恩給年額の増額であります。
 これは、昭和五十四年度における公務員給与の改善を基礎として、昭和五十五年四月から、恩給年額を増額しようとするものであります。また、公務関係扶助料の最低保障額、傷病恩給の基本年額等については、同年六月からさらに特別の増額を行い、公務扶助料については遺族加算を含み年額百十三万四千円を保障することといたしております。
 その第二点は、普通恩給等の最低保障額の改善であります。
 これは、長期在職の老齢者の普通恩給の最低保障額を昭和五十五年四月から六十七万千六百円に、さらに同年六月から七十万円に引き上げ、その他の普通恩給及び普通扶助料の最低保障額についてもこれに準じて引き上げるほか、同年十二月からは普通恩給等の最低保障額に係る実在職年の区分について、新たに六年以上九年未満の区分を設けることとするものであります。
 その第三点は、寡婦加算の増額であります。
 これは、普通扶助料を受ける妻に係る寡婦加算の額を大幅に引き上げ、普通扶助料の給付水準の改善を図ろうとするものであります。
 その第四点は、旧軍人等の加算恩給の減算制の緩和であります。
 これは、五十五歳以上六十歳未満の者に支給する加算恩給について、加算年に係る減算を行わないこととするものであります。
 以上のほか、扶養加給の増額、旧国際電気通信株式会社等の社員期間の通算条件の緩和等所要の改善を行うこととしております。
 なお、以上の措置については、公務員給与の改善に伴う恩給年額及び扶養加給の増額等は昭和五十五年四月から、その他の改善措置は同年六月から、ただし、普通扶助料を受ける妻に係る寡婦加算の増額は同年八月から、旧国際電気通信株式会社等の社員期間の通算条件の緩和は同年十月から、旧軍人等の加算恩給の減算制の緩和及び最低保障の六年区分の新設は同年十二月から、それぞれ実施することといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
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木野晴夫#5
○木野委員長 次に、武藤農林水産大臣。
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武藤嘉文#6
○武藤国務大臣 ただいま議題となりました農林水産省設置法の一部を改正する法律案の提案の理由と改正の内容を御説明申し上げます。
 第一は、生糸検査所を整理し、その業務を農林規格検査所に吸収することであります。
 生糸検査所は、明治二十九年に設立され、以来、生糸検査を行う中核的な機関として、戦前におきましてはわが国の経済発展の礎となった生糸輸出の円滑化に寄与するとともに、戦後におきましては輸出のみならず国内流通の面でも生糸の公正な取引の確保及び品質の向上に大きな役割を果たし、わが国蚕糸絹業の健全な発展に多大の貢献をしてきたところであります。
 しかしながら、近年、生糸の需給構造は大きく変化し、生糸の輸出が昭和四十九年を境になくなる一方、国内の生糸需要も伸び悩み、また、国産の繭及び生糸の生産も減少傾向にあるため、生糸検査所の業務量は減少してきているのが実情であります。
 農林水産省におきましては、これまで定員の縮減等その合理化に努めてきたところでありますが、現下の重要課題である行政改革の一環として、生糸検査所を整理し、その業務を農林規格検査所に吸収することとしたものであります。
 第二は、農林規格検査所の所掌事務を整備することであります。
 農林規格検査所は、日本農林規格による格づけの表示を付された農林物資の検査を行うこと等を通じ、農林物資に関する消費者保護対策等の実施に大きな役割りを果たしておりますが、その所掌事務について、生糸検査関係業務を加えるとともに、近年における消費者、食品企業等からの要望を踏まえ、飲食料品等に関する依頼検査の対象を輸入されたものに限定しないこととしたものであります。
 以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
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木野晴夫#7
○木野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 各案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
     ————◇—————
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木野晴夫#8
○木野委員長 次に、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。麻生太郎君。
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麻生太郎#9
○麻生委員 大臣の時間がきわめて限られておりますので、御出席の間に一点だけにしぼって質問をさせていただきます。
 まず、今回、きわめて短期間とはいえ、アメリカとの間に往復をされ、きわめて限られた時間とはいえ、アメリカとのいろいろな問題について交渉をされたという御努力、御苦労に対して、まず敬意と感謝を申し上げるわけですけれども、今回の訪米の目的というのは、御出発前の記者会見等で、日米の間断なき対話と大平総理大臣の訪米への地ならしということがその主な目的で、交渉でも問題解決のための訪米でもない、意見の交換を通じて双方の意見の違い方を理解し合うのが目的ということが述べられておりますけれども、今回の訪米においてどのような相違点があったのか、まずその点を伺いたいと思います。
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大来佐武郎#10
○大来国務大臣 ただいま御質問のような大体の考え方で意見交換を中心にして行ってまいりまして、短時間ではございましたけれども、幸い多数の要路の人たちと会談する機会を得たわけでございますが、基本的には、日米の考え方に非常に大きな食い違いがあるとは感じなかったわけでございまして、アメリカ側も、日米関係が基本的に円満に推移しているということを評価するという発言がいろいろございました。
    〔委員長退席、塚原委員長代理着席〕
 大きな問題としては、経済問題では、特に日本の自動車の急激なアメリカ市場への進出がございまして、それなども影響いたしまして、今年はかなり大きな日米貿易の間のアンバランスがまた出るのではないか。一昨年は百十六億ドルの日本の対米輸出超過、昨年は八十四億ドルくらいに縮まったわけでございますが、アスキュー通商代表の発言の中で、アメリカの議会の貿易小委員会の調査では、今年は場合によると百六十億ドルくらいの対日輸入超過というかっこうになるかもしれない。こういうことと関連して、一方大統領の方針としても日本の自動車の輸入制限は行わない方針であるので、一層日本の市場開放、もっとアメリカの製品を買ってもらいたい、それからいろいろな意味での通商の障害になるようなことを少なくしてほしいというような要望がございました。さらにできれば、これは企業が決めることでございますけれども、日本の自動車工業が対米進出、資本投資をしてもらいたいというようなことの話がございました。
 それから安保防衛問題につきましては、ブラウン国防長官から最近の極東の情勢、中東の情勢等を踏まえて、日本側のより一層の協力を得たい、できれば日本の防衛努力についてステディー・アンド・シグニフィカント、着実かつ顕著な強化が図られることが望ましいと思うというような発言がございました。私の方からは、国会の審議模様等いろいろ伝えまして、それから従来から日本の選んでおりますコースといいますか、平和憲法、専守防衛あるいは非核原則というようなもの、この大きな枠組みを崩すことは日本としてはできない、その枠内で着実な努力は日本政府もいたすつもりでございますという話をしてまいったわけでございます。
 そのほか、国際情勢一般については双方の情勢認識について意見交換をいたしましたが、これについてはそれほど大きな違いはないと感じたわけでございます。
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麻生太郎#11
○麻生委員 いま外務大臣から、違いのある点の中で、基本的には大きな違いはないけれども、幾つかの点で違いがある点を二点出されておりました。一つが自動車の資本投資の問題と、もう一点が防衛問題でありますけれども、この防衛問題と自動車問題について、関連がありますのでちょっと伺っておきたいと思います。
 自動車の特にトヨタ、日産に対しての工場進出という問題が出ておりますが、いま聞いている話では、両社ともに進出の意欲はなしと聞いております。それを、目下外務省と通産省とでトヨタ、日産に対して工場進出をするように説得中と伺っておりますけれども、仮にこの会社が現地で生産を開始したときに、三年後状況が変わっておって、工場進出の結果もし両社が赤字になった場合、その赤字の補償を政府がなさるおつもりですか。
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淺尾新一郎#12
○淺尾(新)政府委員 先ほど大臣からも御答弁ございましたように、アメリカ側から日本の自動車企業のアメリカ進出について強い要請がございましたけれども、日本側としては、企業が進出するかどうかというのは企業自体の問題である、ただし必要に応じてアメリカ側の意向は日本の企業に伝えるということでございまして、外務省が現在のところ企業それ自身にアメリカ進出を強く要請しているという状況ではございません。
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麻生太郎#13
○麻生委員 ありがとうございました。これは外務省に直接関係ないのかもしれませんけれども、そういったような外国からの要望に対して、一企業の自主性が全然尊重されずに一方的に話が進められるというのは、これは結果的には民間企業に対する介入とも言えますし、また妙な形での赤字の補てんなんというのも全くおかしな話になりますので、この点が混同されないようにぜひ希望いたします。
 もう一点伺います。
 防衛費の負担の問題について外務大臣からのお話がありまして、いまステディー・アンド・シグニフィカントという言葉が使われておりましたけれども、防衛の質的な改善と着実な努力を米国との間に一応努力をするという形で表現されておられるということになります。
 私はぜひ伺いたいと思うのですが、防衛をする目的は何かといえば、これは日本の国を防衛するのが目的なのでありまして、日本が外国からの侵略とかそういったものに対抗するために防衛をする。にもかかわらず昨今のお話というのは、どうもそれが違っておるような感じが受け取られます。なぜなら、アメリカが言ってくるからとか、だから一%にしなくちゃいけないとか、いかにも防衛目的がアメリカのために防衛をやっておるような感じがするのであって、これは本末転倒もはなはだしい。そういった意味では、この点ははっきりした見解、まあはっきりした見解というより正論というもの、外務省の方できちんとした形でしていただかないと問題なのであって、この点についての北米局長としてのというより、これは外務省としての御見解をきちんとしておいていただきたいという点であります。この点について確認をお願い申し上げます。
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淺尾新一郎#14
○淺尾(新)政府委員 ただいまお尋ねの件について、アメリカ側も防衛力の増強、これは日本自体が決めることであるということをまず言っております。大臣が今回訪米された際に先方に対する説明の中でも、自衛力の増強については日本は日本自体で決める問題であって、それには制約がある、憲法の問題、非核三原則あるいは専守防衛。ですから、この点についてはアメリカ側にはっきり言っておりますし、私たちとしても、自衛力の増強については日本側が自主的に決めるという立場を先方にも伝え、この点については先方も十分理解しております。
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麻生太郎#15
○麻生委員 なぜいまそのようなことを申し上げたかといいますと、これは大臣がおられませんので、後でぜひ北米局長でもどなたでも結構ですから伝えておいていただきたいと思うのは、皮肉を言うようですけれども、長い間一つの職業におりますと、その習慣がつくのであります。外務省に長くいれば外務省のにおいがしてくるし、私どものように経営者を長くすれば経営者の感じが強くなってくる。
 そういったようなことで、先ほどお話がひょっとありましたけれども、向こう側の質問に対して、アメリカ側の言い分に対して外務大臣のお答えというものは、国会内における討論のいきさつとかいうものを説明され、大体日本側の希望としてはとか、日本側の状態はこうだというようなことを言っておられるようですけれども、過日、バンス国務長官の発言で、インセンシティブという言葉が使われておる。これは多分日本語に訳すと無神経という言葉になるんだと思いますけれども、これは言った方も言った方でありますけれども、しかし、記者会見でこのことを外務大臣は発表しておられるように伺っておる。
 このインセンシティブという言葉を外国から一国に向かって言われるということは、これはばかと言われているのとほぼ同義語であります。それを、外交の最高責任者をしておられる外務大臣が、安易に記者会見でこんなことを言われたんですよと言われるのは、評論家の方ならともかくも、一国の外交責任者としてははなはだ見識を問うような話を聞きますので、私はいま二点伺いましたけれども、これはきちんとした日本側の説明、態度なりというものを表明していただくように、これは外務省の指導とか、言い方が極端かもしれませんけれども、外務省の方々としてはきちんとしたお話なり何なりを上の方にしておいていただかないと、今後とも何となく評論家的な話で終わってしまうのでははなはだ心もとないということで、これは希望を申し上げておきます。
 論点を移します。
 八〇年代から二十一世紀にかけてということで、いままでお話を伺っておっても、日本の外交というものがますます重要性を増してくるのであって、これは外務省におられる方、いよいよがんばっていただかなければいかぬことになりつつあるわけでありますが、日米関係だけに限定してみても、総体的に力を失いつつあるということに関して焦りのあるアメリカと、おのれの実力というか国力、また置かれている立場に関する正しい認識が欠如をしておる感じのする日本との調整というものが大きな問題になると思うのですけれども、政府は今後外交方面に力を入れていかざるを得ないということははっきりしておると思います。
 伺いますけれども、それでは国家予算の中に占めておる外務省の予算というものは、戦前と比較いたしましてどのような比率になっておりますか、その点を伺いたいと思います。
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柳谷謙介#16
○柳谷政府委員 お答えいたします。
 これはなかなか計算のとり方がむずかしゅうございまして、簡単な比較はあるいは無理かと思います。たとえば、戦後になりますと経済協力費が外務省予算の相当部分を占める、戦前はそういうものはなかったということで、そういう意味で比較がどこまでできるかわかりませんけれども、一応さかのぼって計算したところによりますと、明治二十三年における外務省予算の国家予算に占める比率がちょうど一%、大正十年に丁六六%、昭和十二年に一・五四%というふうになっておるのに対して、戦後、外交再開の昭和二十七年は〇・四六%でございましたが、逐次若干の増加がございまして、昭和五十四年になりますと〇・六三%でございます。ただし、先ほど申しました経済協力費がその中のかなりな部分を占めますので、仮に経済協力費をその中から引きますと、五十四年度については〇・二二%という数字になっております。
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麻生太郎#17
○麻生委員 それでは、同じような質問をさせていただきます。
 この同じ期間でなくても結構ですが、戦前と戦後を比較して、日本として認めておる独立国の数、国連加盟国でも結構ですが、独立国の数を教えていただきたいと思います。明治二十三年までさかのぼらなくても結構です。
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柳谷謙介#18
○柳谷政府委員 現在、自治領をどのぐらい数えるかということは若干ありますけれども、大体百六十と考えておるわけです。戦前は御承知のように非常に少なかったわけで、正確な数をいまちょっと持ち合わせございませんけれども、独立国の数ということでとりますと、アジア等はほとんど植民地でございましたから、ヨーロッパあるいは中南米ということでございますから相当少ないことは明らかでございます。
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麻生太郎#19
○麻生委員 その間における外務省の抱えておられる人員の数の増減について伺いたいと思います。
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柳谷謙介#20
○柳谷政府委員 先ほどちょっと独立国の数字を持ち合わせないと申し上げましたけれども、一九五一年の数字がございました。これはちょうど日本が独立を回復するころでございますが、そのときが八十八カ国、そして一九八〇年一月現在が百六十カ国と、大体倍でございます。
 外務省の定員の数でございますけれども、昭和十五年の数字が残っておりますが、本省、在外を加えまして二千八百十二名でございます。それが昭和二十三年、このときは外交が全くございませんでしたので本省定員だけでございますが、千五百六十三人に減っておりました。その後、外交再開とともに在外の要員が少しずつふえてまいりまして、昭和五十四年では三千四百人というところまで、本省、在外大体半々でございますけれども、伸びてきているという数字でございます。
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麻生太郎#21
○麻生委員 いま数字を伺っておったのですけれども、国数の方は約倍、もっと前の方は当然少ないと思いますけれども。国の数というものが昭和三十三年で多分七十七カ国と記憶していましたが、一九五一年で八十八カ国から一九八〇年で百六十カ国ということで、この面から見ても約倍ぐらいになっております。
 しかし、人間の方は倍どころか、戦前に比べて、もっと国数が少なかった時代に比べて、比率から言ったら三四対二八ということになるので、これは三〇%いくかいかないかしか伸びておらないということにいまの数字からなるわけですけれども、外務省として、いまのような数字を伺うと外交に関して力を注いでおりますという証明には全然ならぬのじゃないか。少なくとも人間に関しても予算に関してもどんどん減っておって、いま伺えば大正十年では一・六六%あったけれども、当時は経済協力関係の予算がなかったので、それを差し引くといまは逆に〇・二二に減っておるということで、外務省としてはというか政府としては外交に関して大いに努力をしておるという証明にはならぬのではないかと思うのですが、その点の御見解はいかがですか。
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柳谷謙介#22
○柳谷政府委員 二点申し上げたいと思いますが、第一には、国家予算に対する比率はなかなか数字がとりにくいと申し上げましたけれども、外務省関係の予算と全予算との比率でございまして、国家予算の中において社会福祉とかそういう種類の経費が非常にふくらんできたということがありますと、結局比率でとりますと外務省の方の予算のパーセントが低いという面もかなりあるかと思いますので、この数字だけで外交面が軽視されたと即断は必ずしもできないのではないかという点が一つございます。
 それから、外交体制の強化の必要性は、いまの御指摘もあるとおり、まことに、私ども戦後外交を再開してから今日まで最大の関心事であり、努力を払ってきたところでございます。国家予算に対する非常な緊縮の姿勢とかあるいは定員抑制というような政府の方針もございましたので、外務省が毎年計画を立てて要求をしたものが、必ずしも最終的な予算に完全には実現しないということを繰り返しておりますけれども、たとえば本年度、いま御審議願っている五十五年度などは、多くの省庁において実質減となっておるのに対して、外務省は実質増八十名ということが確保されたのも、それなりに政府全体としての努力の姿勢が反映しているものとは思います。
 しかしながら、より長期的に、かつ外交の重要性の拡大あるいは外交活動の種類の拡大ということで、私ども日々仕事をしております立場から申しますと、現状は遺憾ながらやはりまだかなり不十分だということは痛感しているところでございまして、これは結局、質と量と両方の面から改善を図らなければならない問題でございます。
 そのうちの量につきましては、かねて私どもは最低五千人の定員が欲しいという案を立てまして、これをできれば昭和六十年の時点において実現したい、ということは、現在の三千四百名というところから年間かなりな数の実質増を得なければ実現できないわけでございます。そうすることによって、せめて主要国の中の一番低いところの数までは達成したいというのが、一つの私どもの長期的な計画でございます。
 それから、それに劣らず重要なのはやはり質の改善でございまして、この点は及ばずながらいろいろな努力を近年続けているつもりでございます。採用試験制度についてもいろいろな見直しを行いまして、より優秀な人材がこぞって試験を受けに来るということがまずその出発点でありますし、その後、研修制度をいろいろな面で、日本における研修、在外における研修あるいはある程度勤務を終わった後の中間における研修という制度の充実が一つでございます。
 それから、最近私どもが非常に重要なこととして努力しておりますのは登用淘汰の制度でございます。すなわち、上級試験合格者ならざる者に対していろいろな形で登用を行う。若手については、登用抜てきを行った者については上級試験合格者に準じた身分上の扱いをして、将来上級試験合格者と同じような活動をしてもらう。それから、ある程度の年齢以上に達した者につきましては、新たに登用ということを言わないで、直ちに公館長、総領事さらには大使に抜てきしていくということで、最近までに相当な数の公館長が上級試験合格者以外からも出ている。また、上級試験合格者についても、厳密な考査を行いまして、いわゆるぬるま湯的な体質の除去には努力しているつもりでございます。
 それらをあわせて、さらには各省庁からの優秀な出向者、現在三百名弱、在外公館に各省庁の職員がおりますが、そういう方等の知識経験を大いに生かしていただくとか、あるいは中途において優秀な人を採用するというようなこと、それらをあれこれ併用いたしまして、質の改善また省員の士気の高揚ということにも努力する。私どもとしては、質と量と両面にわたる努力をできるだけ払いまして、われわれに与えられている責任の達成に努力しているというのが実情でございます。
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麻生太郎#23
○麻生委員 努力をしておられるということなので、それはそれなりに結構だと思いますが、戦前は先進工業国との外交というものを非常に重要視しておられましたし、ドイツ、イタリーなどの枢軸側とか、また対米、対英外交というものに非常に主力を置かれておったのはよくわかっております。しかし、昨今では、日本の経済力の成長に伴って、中近東とかアフリカとか東南アジアとか、戦前では低開発国と言われておったところにその重心が移ってきて、資源外交上大変なことになってきていると理解しております。
 一つ伺いたいのは、私もシエラレオネという国に半年ぐらい住んでおったことがあります。ここには日本の在外公館はございません。ちょっと行くと電気もないようなところに半年ばかり住んでおったことがあるのですが、アメリカとか先進諸国ではない国に赴任した場合、これに対して、内地の言葉で言えば辺地手当みたいなもの、外務省というのは何かむずかしい言葉があったと記憶しますけれども、そういった手当というもののあれはどのようになっておりますか。
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柳谷謙介#24
○柳谷政府委員 現在、在外公館のうちの三分の二近くが、程度の差こそあれ開発途上国あるいは瘴癘の地ということで、普通のローテーションになりますと、三回に二回はそのような地域に在勤することになるわけでございます。したがいまして、一般にこういう不健康地と申しますか、そういうところに在勤する者に対する措置は、やはり私どもの外交体制の整備の中の非常に重要な課題でございます。これらの者に対しては、在勤中、本人及び家族がそういう非常に困難な環境において十分活動できるようなさまざまの措置を講じなければならないのは当然でございます。
 二、三主なものを申し上げますと、第一点がただいま御指摘になりました点でございますが、在勤基本手当という在外において受け取る基本的な手当の中に、最高二五%の範囲内で不健康地に応じた加算を行っております。これは、主に不健康地におきましては、現地で物が得られないために外から物資を手に入れなければならない等々、あるいは健康上の理由で一時その地を離れる必要があるとか、通常の積算には出てこないようないろいろな経費がかかるという点に着目した加算でございます。
 そのほかに子女教育手当の面におきましても、国によりますと、そういうところでは非常に教育費がかさむという事情がございますので、現在では子女教育手当一人一万八千円という制度でございますが、先般これにある程度改正を加えまして、さらに一万八千円を超えない範囲、つまり合計三万六千円の範囲内におきまして子女教育手当を加算して実情に合わせるという制度を、これは五十四年度から導入しております。
 なお、そのほかに宿舎の問題がこの不健康地においては非常に大きな問題でございますので、館員宿舎の借り上げとか国有の館員宿舎の建設というようなことで、館員が着いてから自分で家を探すことがなかなかむずかしい地域については着任早々住宅に入れるという制度をつくるとか、あるいは家具を新たにかえますと現地で手に入らないようなところについては家具を貸与するという制度をつくりますとか、それからこれは非常に喜ばれている制度でございますが、健康管理休暇制度というのをつくりまして、特にマラリアの薬を飲み続けますと肝臓に害があるような任地におきましては、一定期間後に、そのマラリアの薬を飲まないでいいような地域に家族ともども出かけるための休暇制度というものを採用する、まあ、あれやこれやをつくりまして、この不健康地在勤者のための措置を講じているところでございます。
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麻生太郎#25
○麻生委員 これからいま言ったような手当てをなさっていく、またそれは十分なのかどうかというのはよくわかりませんが、こういったものをなされていないと、辺地へ行った者は、おれは割りを食った、ほかの者はあんないいところへ行っておれはこんなところに回されたということは、結果的には労働意欲の減退につながって、外務省のいわゆる現地派遣の人としてやる気がなくなってみたりするというのは、大きな意味で損失にもなりますので、その点についてきちんとした配慮がなされないと、今後大きな意味でのマイナスになりますので、ぜひ御配慮をいただきたいと思います。
 もう一点、最後に人員の充実の点で伺います。
 たとえばタンザニアとかソマリア、ウガンダとかいういわゆるスワヒリ語の通じるようなところ、それからフィリピンならタガログとか、いわゆるフランス語とか英語とかそういったものとは別に、現地語が主に通用している地域というのはかなりあるわけですけれども、その地域において、外務省の役人ではないけれども現地に滞在してきわめて長いというような人で、その現地語に堪能になった方もかなりいらっしゃるはずであります。たとえば海外青年協力隊等で現地にかなり長くいるという人の方が、何年間かきわめて限られた年月その地に赴任してきた外務省の人たちよりは、その現地には間違いなく詳しい、そういったような方たちというものを外務省の本省で採用なすって、それをその地、特定地域に赴任させる、先ほどいろいろな質的向上をされると言っておられましたけれども、そういったことは可能ですか。
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柳谷謙介#26
○柳谷政府委員 御指摘の点はまことにもっともでございまして、現地の言葉、現地の事情に通じた者、そういう人材を確保するということはまことに必要でございます。多くの場合、現地職員という形で、青年協力隊を終わった方とか、その他現地に長くいて大使館でしばらくその経験を生かして働きたいという方を、そういう形で働きに来ていただいている例は非常にございます。現地職員というのはもちろん現地人その他そういう外国人であるたてまえではありますけれども、種々の事情でそういう者が得られない場合に、日本人を現地職員として採用して活動願っている点はございます。それらの者の中に時折勤務成績が優秀である、経験、能力が非常に豊富である、しかも今後とも外交の面でその国との関係において働きたいという方も出てくるわけでございまして、そういう者につきましては、これは人事院との協議等の手続はございますけれども、一定の手続を経まして、これを外務省の本省の職員として採用することはわずかながらいたしております。五十一年度以降五十四年度までに十名の方を、サンパウロからザンビア、インドネシア、パナマ、ガボン等の地域において採用した例がございます。
 ただ、この数が余り十分じゃないのじゃないかという感じは確かにあるのでございますけれども、そういう方の中には、やはりいつまでも現地に不定期の期間とどまることは必ずしも希望されない、何年かのうちにはまた自分の仕事をやりたいとか、ほかへ行きたいとかいう方も出てまいりますので、そういう場合はむしろ現地職員として限られた期間働いていただくという方が実情に適することもありますので、その辺は併用してやるべきじゃないかというふうに思っております。
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麻生太郎#27
○麻生委員 現地採用の職員と本省採用では、与えられている権限の範囲が限定というかかなり違っておりますので、結果的に、現地でいかに優秀であっても、いわゆる扱えないというような範囲がありますので、これは結果的には、本省採用の枠がふえないことには意味がないのであって、そういった意味で、いま十名ということでゼロよりはまことに結構でありますけれども、今後ともこういったような形で、日本のいわゆる官立大学を出たとして日本の中においてはきわめて優秀であろうとも、現地においてそれが優秀であるかどうかというのは全然別問題でありますので、そういった意味では、間違いなく現地において優秀であるという人間を見た上で外務省が採用するわけでありますから、これはきわめて効率のいいことになろうかと思います。ただし、一たん本省に採用になった場合は、スワヒリ語しかできないのにいきなりマレーシアなんかに送られてもこれは意味がありませんので、そういった意味ではその地域に限られて特別というような形のものが実質的に行われないと意味がない。
 そういった意味で、少なくとも今後日本という国が国防の面もきわめてお寒いということになると、総合安全保障という面からは外交に頼らざるを得ない部面が多々出てこようかと思いますので、外務省の人員の数及び質の問題等については積極的な御配慮をいただきたいということを要望申し上げまして、質問を終わります。
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塚原俊平#28
○塚原委員長代理 この際、暫時休憩いたします。
    午前十一時二十五分休憩
     ————◇—————
    午前十一時四十二分開議
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塚原俊平#29
○塚原委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。岩垂寿喜男君。
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