倉石忠雄の発言 (法務委員会)
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○倉石国務大臣 国際捜査共助法案につきまして、その提案の理由を御説明いたします。
近時の国際交流の活発化に伴い、国際間を舞台とする各種の犯罪はますます多発する傾向にあり、これに対処するため、国際間における捜査協力態勢の一層の推進を図る必要のあることが痛感されるのであります。しかしながら、現在、わが国では、この面での法制が整備されておらず、外国に対して十分な国際協力を行うことができない実情にあります。このような状況にかんがみ、犯罪捜査について緊密な国際協力を確保する措置として、外国の刑事事件の捜査について、外国または国際刑事警察機構からの要請により、わが国内で証拠等を収集してこれを提供する手続を定めるため、この法律案を提案することとした次第であります。
この法律案の要点は、以下のとおりであります。
その一は、外国の刑事事件の捜査について、外国から共助の要請があったときは、要請に係る犯罪が政治犯罪であるとき、日本国が行う同種の要請に応ずる旨の要請国の保証がないとき等を除き、共助に必要な証拠を収集してこれを提供することができるものとすることであります。
その二は、外国からの共助の要請は、原則として外交機関を経由するものとし、法務大臣は、要請に応ずることが相当であると認めるときは、検事正に共助に必要な証拠の収集を命じ、または国家公安委員会もしくは司法警察職員の置かれている国の機関の長に共助の要請に関する書面を送付すること等の措置をとるものとすることであります。
その三は、検察官または司法警察員は、共助に必要な証拠の収集に関し、関係人の取り調べ、鑑定の嘱託、実況見分等のほか、裁判官の発する令状により、差押え、捜索または検証をすることができ、また、検察官は裁判官に証人尋問の請求をすることができるものとすることであります。
その四は、国家公安委員会は、国際刑事警察機構から外国の刑事事件の捜査について協力の要請を受けたときは、要請に係る犯罪が政治犯罪であるとき等を除き、都道府県警察に必要な調査を指示し、または司法警察職員の置かれている国の機関の長に協力の要請に関する書面を送付することができるものとし、警察官または国の機関の職員は、調査に関し、関係人に対する質問、実況見分等をすることができるものとすることであります。
なお、本法案は、航空機疑惑問題等防止対策の一環をなすものでありまして、この制度が確立された場合には、相互主義の保証のもとに、わが国から外国に同種の共助の要請ができることとなり、国際犯罪の防止を図る上において、その意義はきわめて大きいものがあると考えるのであります。
以上がこの法律案の趣旨及び内容であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。