大来佐武郎の発言 (外務委員会)

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○国務大臣(大来佐武郎君) ただいまの御質問、中東問題についての考え方でございますが、日本にとりまして、中東湾岸地帯は日本の主たるエネルギー、石油の大部分、八割までを供給しておるという直接の関係がございますが、同時に中東地域がいま世界で最も問題の多い地域の一つであるということも認識しておるわけでございます。中東におきましては、日本の技術力、経済力等に対する信頼があり、また同じくアジアの一国であるというようなこともしばしば言われるわけでございます。それから中東の問題について、過去に日本が余り関係を持ってなかったということを評価する向きもあるわけでございますが、同時に中東の事情というのはきわめて複雑をきわめておるということは戸叶委員も御承知のところと存じます。で、これについては、やはりかなり慎重なアプローチが同時に必要である。前向きには、やはり中東の包括的、永続的な平和の建設のために協力するということが日本の役割りだろうと思うのでございます。
 せんだってワシントンに参りまして、バンス長官とも会談の機会がありましたが、中東問題についてのアメリカの考え方としては、キャンプ・デービッドの申し合わせ、つまりまずエジプトとイスラエルの和平という、こういう方向で進めてまいっておるわけでございますが、キャンプ・デービッドが二国間の講和に終わってしまうことになりますと、他のアラブ諸国が非常に強い反対といいますか、をいたすわけでございまして、すでに御承知のように、エジプトの立場はかなり微妙なものがございますが、アメリカ側から見ればこういうキャンプ・デービッド・アプローチのほかに適当な選択がない、いろんな意見、いろんな議論、いろんなアプローチがあるけれども、それは事態を混乱させるだけだという立場をとっておるわけでございますし、それからPLOについて、アメリカとしてはPLOが明確にイスラエル国の存立を認める、イスラエルの存続を認めるということを言わない限りアメリカ側としては態度変更が不可能だということを申しておりました。
 なお最近、御承知のように国連の投票をめぐって多少問題があったわけでございますが、これは主としてイスラエルの占領地域内におけるイスラエル人の定住問題、国連の決議はこれに反対する、あるいはすでに定住しておる者の撤退というようなことも含むことでございまして、これをめぐりましてアメリカの表決に、一たん賛成した表決を後で撤回するというようなことがあったわけでございますが、これはアメリカにとっても中東の問題がきわめて扱いにくいいろいろな側面を持っておるということの一つのあらわれかとも存じます。基本的にいま日本にとって中東はきわめて重要な地域でございますし、これの永続的な、総括的な平和に対して、いかに日本が寄与できるかという立場から中東政策を考えていく必要があろうかと思っております。

発言情報

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発言者: 大来佐武郎

speaker_id: 17223

日付: 1980-03-27

院: 参議院

会議名: 外務委員会