戸叶武の発言 (外務委員会)

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○戸叶武君 私はエジプトにおいて、エジプトのすぐれた知性人と言われるターレブ議長からも歓待を受けて、親しく意見を交換した折にも、エジプトの指導者の中においてこういう問題を私に提起してきた方があります。それはエジプトにおいて、ちょうど日本が日露戦争に勝った前後、日本の国威が発揚された時分の明治天皇に匹敵するようなエジプト近代化のために貢献したところのモハメッド・アーリーというすぐれた方があったが、しかし、日本と比較するときに、破壊の道は簡単だが建設への道は困難であるということをしみじみ私たちは感じている。同じく近代化の道をたどったのにもかかわらず、エジプトが六千年の文化道統を持っていると言いながら、国の近代化において日本と比較にならないようなおくれをとったのはどういうところに原因があるのかということを私たちはいま反省し、検討している、政治家戸叶はどういうふうにそれを見るか、という御意見でしたが、私は言うことはないと、エジプト自身の国民の中に、有識者の中において近代国家をつくり上げる道はなかなか困難であるという自己批判が生まれてきたこと自体がすでに近代国家への道を歩む選択をなすモデルをつくり上げる可能性を示しているものじゃないかと思うので、これがエジプトにおいていち早くそういう自己批判が生まれてきたということは、これは大変な収穫ではないかと思う、というふうに答えておきましたが、自分の国さえよければよいというような排他的なショービニズムは排すべきであるが、各民族に所を得せしめるだけの自主独立への道をたどらせて、その苦悩の中から近代国家を自主的につくり上げるという努力、それを世界が包んでやるというだけの思いやり、そういう愛情なしには世界の平和共存への基盤は築かれないのじゃないかと思っております。やはり経済恐慌と戦争と暴力革命の苦い経験を持ってそれを乗り切ってきたヨーロッパにおいてはその配慮が私は出てきていると思います。そういう意味においてヨーロッパ、ECの諸国と、敗戦において苦い目に遭ってきた日本、再び戦争はしまいという考え方は日本だけの考え方でなく、国際連帯の上に立ってこそ初めてそこにそれが成果を得るのだと思うのですが、大平さんはそのような考え方の上に立って私は日本外交を進める方だと思いますが、御見解はいかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 戸叶武

speaker_id: 23841

日付: 1980-03-27

院: 参議院

会議名: 外務委員会