大来佐武郎の発言 (外務委員会)
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○国務大臣(大来佐武郎君) 御指摘のように、いまのそういう日本に対する要請というものは、かなり広い方面にございまして、政府の直接の担当の人たちは日本側の事情について相当な理解を持っておるわけでございますけれども、もっと広い、ジャーナリズムや議会の関係になりますと、相当根強い考え方があるように思います。ただいま渋谷委員のおっしゃった軍艦問題、これはジョージ・ボールという元国務次官をやりました人が、空母を二隻日本がつくって、それをアメリカにレンドリース、貸与をしたらどうかというような提案でございましたし、その前にはテキサスインスツルメントの会長が、これはやはり日本が空母をつくってただでアメリカ側に提供したらどうかというような意見も、これは日本の読売のシンポジウムで、昨年の五月ごろでしたが、私もその会議に出ておりました席上で発言がございましたし、今回参りましたときも上院と下院の外交委員会の委員長以下委員の方々にお会いしたのでございますけれども、下院の外交委員会の委員の一人の方からの質問が、自分たちは、アメリカはGNPの五、六%を防衛に支出している、日本は一%以下だと、それによって浮いた経済力を経済、産業につぎ込んで、自動車の輸出その他の力をつけてわれわれの市場にそういう商品を送り込んでいるのではないか、こういう状態はアンフェア、公正を欠くのではないかというような質問もございました。そういう意味では、なかなかそういった考え方を先方がよく納得するということは簡単ではないと思いますが、日本側としてはできるだけの努力を継続すべきだと思いますし、たとえばいまの下院の外交委員会の質問に対しましても、私は防衛費の問題と産業を能率化する問題とは別個の問題だと、防衛の問題は日本自身の選んだ安全に関するチョイスに従っておるわけで、産業の問題はそういう違いよりも、むしろアメリカと日本の貯蓄率の大きな開き——日本は二割以上、二〇%以上、アメリカは五%ぐらいの個人貯蓄率でございますが、そういう貯蓄率が大幅に違う。その結果、産業近代化への投資率も大幅に違う。そういうところに原因を求めるべきだと思うという答弁をしてまいったわけでございますけれども、しかしなかなか簡単には納得しない。今後も納得しない情勢だろうと思います。