大来佐武郎の発言 (外務委員会)
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○国務大臣(大来佐武郎君) アメリカのお国柄、一つには言論の自由があり、いろいろな方面の人が自分の考えをある意味では勝手に発言するというような事情もある。これはまあデモクラシーの一つの性格、特質でもあると思いますが、同時にやはり長い目で目れば違った意見に対して寛容だというデモクラシーの長所も持っておるように思うのでございまして、イランの問題につきましても西欧諸国なり、日本なりいろいろな形で意見を従来からアメリカ政府にも伝えてまいったわけでございますが、多少そういう西欧なり日本なりの意見というものもアメリカ政府の政策に影響を与えておるように私どもは感じておるわけでございます。世界の問題についてもいろいろ違った見方、立場があるわけでございまして、この各国の間での意見交換が率直に行われるということが大きな危険を避ける意味で非常に大事だと感じております。
ただいまの日米関係につきまして、自動車問題あるいは防衛問題等について非常に圧力が一方的にあるのではないかというお話もございました。これは確かにいろいろな方面でいろいろな意見が言われておることではございますけれども、しかし政府の当局者はかなり日本の立場についての理解に基づいた発言をいたしておる。日本の国内の問題あるいは平和憲法の問題あるいは自動車問題につきましても、今度の会談の節も、先方で、これはアメリカの自動車工業が大型から小型に切りかえるタイミングと決断を誤ったためにこういう結果になったんだということをアメリカ側の高官が発言いたしておりましたけれども、まあ一方的に意見を押しつけるということにはならないように日本側としてもできるだけ日本の立場、見方というものを先方に伝える、今回もそういう努力をやってまいったつもりでございます。非常に破壊的な何でも反対ということではやっぱりコミュニケーションがうまくいかないと思いますが、筋の通った問題については違った意見を率直に向こう側に申し述べるという努力は、今後も日米関係においてきわめて重要だと思いますし、米国もそれに聞く耳を持たないという態度ではなくて、かなりの程度そういう意見を聞きながら考えていこうという態度はあるように思います。問題によりまして非常に国民の感情が高ぶる、人質問題、そういう場合に先方の政府としてもなかなかむずかしい問題があるようでございますが、基本的にはやはり他人の意見、違った意見にも耳を傾けるという態度はあると私は感じておるわけでございます。