大来佐武郎の発言 (外務委員会)

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○国務大臣(大来佐武郎君) 私も今回も先方で申してきたことでもございますけれども、日本はやはり第二次大戦後選んだ、日本国民の世界の中での生き方というものがある。たとえばそれはまあ基本的には平和的に世界の中で生きるということでございまして、防衛という問題を取り上げても、あくまでもこれは自分の国を守るという専守防衛の立場、この基本的な立場から踏み出すことはできないし、また踏み出すべきでない。平和憲法というものを持っておる国民でございますし、そういう大きな枠組みを日本人が現在変える意思はない。その大きな枠組みの中でいまやれること、やるべきことがあれば、これは国民のコンセンサスのもとにやっていくべきことだと思うという趣旨のことはブラウン長官にもバンス長官にも直接話したわけでございます。
 やはり一つは、日本が各国の公正と信義に依存して憲法第九条を設けたということでございますが、まあ世界情勢全体として必ずしも武力を外交の手段に使わないという保証、他の国々が武力を外交の手段に使わないという保証、現実の人間社会の動きというものがまだそこまでどうも行っていない面もある。武力を外交手段に使うケースはしばしば起こっておるということを踏まえて考えますと、他の国が仮に日本に対して武力攻撃をするような場合にも、それは非常に高くつくという意味での抑止力。こちらは絶対に他の国に攻撃する意思はない。これはもう日本国民の決意だと私は思いますが、しかし、他の国の国家なり国民がすべて日本と同じような考え方をしているかどうかということは、やっぱり第二次大戦後三十数年の世界の動きを見ますと、どうもまだ人間社会、そこまでは達していない。武力を外交手段に使うケースも起こってくるかもしれないということに対して最小限に備えるということは、よその国から言われることではなくて日本人自身がいかにして基本的にわれわれあるいはわれわれの子孫まで含めての安全を確保するかと、そういう立場から考えるべき性質の問題だろうと思います。そういうことで、いわゆる専守防衛に徹してある程度の備えをしておくということがこの日本の防衛問題の中心でございまして、世界的な防衛戦略といいますか、軍事戦略の一環になっていくということは日本国民の願わないところだろうと思います。そういう意味で、日本のとるべき道はあくまでも自主的な国民の安全という立場、この点は繰り返しアメリカその他の国々に対しても主張するといますか、日本の立場を明らかにすべきことだろうと考えるわけでございます。

発言情報

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発言者: 大来佐武郎

speaker_id: 17223

日付: 1980-04-01

院: 参議院

会議名: 外務委員会