千葉一夫の発言 (外務委員会)
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○政府委員(千葉一夫君) ただいま委員御指摘の点につきましてわれわれも非常なる疑問を抱いているわけでございますが、これは本当の真相はもとよりまだよくわかりません。これはイランの内部においても種々いろいろな説が行われておるというのは、先ほど大使館の報告で聞いております。まあ、強いて申しますと、きのうの、先ほど大臣が御答弁申し上げましたホメイニ師の事務所の発表までは、バニサドル大統領初めイランの政府の関係者はわりと楽観しておったと、いい方に出るのではないか、あるいはいい方が続くのではないか、そういうふうな感じであったそうでございます。したがいまして、イランの内部においてもきわめて意外なる展開であったということはここで言えると思います。
そこで、いろんな説がございますので、私どもとしてもこういう国政の御審議なさる場で余りいろんな憶説を述べるわけにまいりませんが、現地で言われているものを二つ三つ御紹介いたしますと、一つはパナマから前の国王が出国したことがございますけれども、これによってイランの宗教界の何といいましょうか、猜疑心、不信感というのが非常に大きくなったんだという説があるそうでございます。その説の後ろには、イランも含めた関係国の間でいろんな取引が行われておって、それが出国によって少し足をすくわれたといいましょうか、そういったふうなことなんで、猜疑心が非常に強まった、そういう説があるそうでございます。
もう一つの説は、これはほとんど純粋にイランの内政と言ってもいいのではないかと思われますけれども、バニサドル大統領を一方に置き、他方、きわめて保守的な宗教界のバックを受けた政治勢力があることは御存じのとおりでございますが、その他にもいろんな勢力がありますけれども、要するに、これらの勢力の間の一種のバランスというものがこの人質問題をいかに解決していくかということをめぐって揺れ動いているわけです。そこでイランの内部におきましても、あるときはバニサドルの方を推し、あるときは反対の方を推すといったような動きが一種の政治的な面からもあるというような説もあるわけでございまして、今回やはりこの問題がもし解決に向かえばバニサドル大統領等を中心とする勢力がイランにおいて上手を占める、こういうことになっては困るという配慮があったんだと、そういう説もあるそうでございます。
このほかにも両者絡んだようないろんなものがございますが、とりあえずは現地に流れておる憶説を御紹介するほかない状態で、御了承願いたいと思います。