大来佐武郎の発言 (予算委員会)

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○国務大臣(大来佐武郎君) ただいま大木委員の御質問の国際経済から見た構造的な問題はどうかという点でございますが、私は、円の問題につきましては、一つは円が弱いという、相対的に弱いということは国際収支の大幅な赤字、特に石油で六百億ドル近く払わなきゃならない、その石油の支払いにドルが要るというような点での当面の外貨の収支の問題。それから第二には、やはり大木委員が御指摘になりました資源なり、何といいますか、安定性の問題。つまりアメリカはいろいろ経済的に問題を持っておりますけれども、世界が不安定になった場合には食糧も一億トンも輸出できるような力を持ち、エネルギーもいざとなれば自給できる資源を国内に持ち、広大な領土、それから防衛力というか国防力、こういうものがある。やはり何か問題があるときにはドルの方が安心かなあという一つの心理状態もあるのではないか。それに比べれば西ドイツ、日本というのは、ある程度そういうオーバーオールな面、見地でも弱味があるような、そういう評価もこのドルを強くする要素になっておるんではないかと感じております。それから第三にはやはり金利差、これはやっぱり何といっても直接レートに響くわけでございまして、この点は今度の日本側の対策で大分縮まってはまいりましたが、一方、そういう点がドルを弱くする要素としてあるけれども、反対にドルを強くする要素としては、インフレレートが、先ほどちょっと申しましたように、日本に比べてアメリカの方がかなりひどいということから、これは逆に本当は円を強くするはずだと思うのでございますが、それから生産性の増加率が格段に日本の方がすぐれておるというような点から見ますと、やや長期的に見れば円がもう少し強くなっていい点がある。まあ、いまのようなプラス・マイナスが働きまして現在のような為替レートのところに来るんじゃないか。
 やや展望といたしましては、油が一年に約倍に今度は上がったわけですが、上がった後はしばらく落ちつくと見ていいのではないか。そう毎年二倍、二倍と上がるわけはない。需給もやや、値上がりの影響もありまして世界的に石油の需給も緩和しておるようでございますし、そうしますと実質的に石油はそうことしは上がらない。アメリカの方もこんなインフレをやっていたんじゃ大変だという気持ちが大分強くなってまいりまして、対策をいろいろやり出しておる。ヨーロッパの方は非常な低成長になりまして、これもデフレ的な要素をかなり見せてきておる。七三年、七四年、七五年のオイルショックに対する世界経済の適応状態を振り返ってみますと、日本は物価では最初イタリー並みに成績は悪かった、物価上昇率で七四年のころは悪かったのでございますけれども、その後になりますと西ドイツ並みに成績優秀の方になったわけでございまして、私は、やっぱり今度の場合も、日本はいろいろ問題がございますけれども、非常に強い対応力がやっぱり体質的にはあるんではないか、そういう意味では何とかこういういまの情勢を乗り切っていく可能性を日本経済は持っておるのじゃないかというふうに、これは非常に大ざっぱなことでございますけれども。

発言情報

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発言者: 大来佐武郎

speaker_id: 17223

日付: 1980-03-27

院: 参議院

会議名: 予算委員会