中平和水の発言 (予算委員会)

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○政府委員(中平和水君) お答えいたします。
 お尋ねの事件は二つございまして、第一の事件は、岐阜県で発生した女性殺人、死体遺棄事件でございます。事件は昭和五十五年の三月の六日、岐阜県の吉城郡古川町の地内におきまして、富山県婦負郡内の女子高校生長岡陽子さんが頸部にへこ帯を巻かれまして絞殺死体となって発見された事件でございます。第二の事件は、長野市内における身のしろ金目的の誘拐事件でございまして、本件は五十五年の三月の五日の夕方、長野市内の信用金庫の職員である被害者の方が近くのバス停のところから誘拐されまして、被害者の氏名は長野信用金庫に勤める寺沢由美子さんという二十歳の女性でありますが、被害者の自宅に三千万円の身のしろ金の要求がなされておった事件でございます。
 この第一の事件につきましては、富山と岐阜県警が協力をいたしまして鋭意捜査を進めているところでございます。第二の事件につきましては、長野県警におきまして去る三月三十日被疑者二名を逮捕いたしております。
 なお、本件の被害者であります寺沢由美子さんは、昨夜、長野県下で遺体になって発見をされているわけでございます。犯行の動機、殺害方法あるいは共犯者の有無、こういうものについては現在鋭意捜査中でございます。
 それから、第二のお尋ねのこの種の事件についての初動の措置に手落ちがなかったかどうか、今後さらに警察としてはどういうふうにこういう事件に対処していくつもりかと、こういうお尋ねでございますが、結果的に私どもこういう不幸な事態になったことはまことに残念に思っておりますし、それからこの事件の反省、教訓というものは今後の捜査に十分生かしていかなきゃならぬと、こういうふうに決意している次第でありますが、この最初の岐阜の事件は、二月の二十三日にこの被害者の長岡さんという女性が石川県の方のある学校に入校されるということで自宅を出られたわけであります。その後、三日、四日たっても子供さんが帰ってこられないということで、二月の二十六日の日になって、御両親の方で親戚等と相談した結果、近くの所轄の警察署に届け出がなされたわけであります。届け出を受けました富山県警では、直ちに家出人という形で手配をいたしまして、県内はもとより隣県等にも一斉の手配を一応しておったわけでございます。しかし、その後所在がわからないままに、三月の六日の日になって岐阜県内で遺体となって発見されてまいったわけでございます。したがいまして、遺体を発見した岐阜県警では、その身元の確認等をやりますと富山県の長岡さんという女性であると、こういうことがわかった次第でありまして、したがいまして、富山県と岐阜県警は共同の捜査態勢を組んで事案の真相に当たっておったわけでございます。
 一方、三月の五日、岐阜の死体が発見されましたのは三月六日でございますが、それに先立つ一日前の三月の五日に犯人は長野県にあらわれて、そうした身のしろ金目的の誘拐事件に着手しているわけでございます。長野県といたしまして、三月の七日の夜まで大体八回だろうと思いますが、数回電話をかけてきまして身のしろ金を取ろうといたしましたが、最終的に失敗し、以後連絡は一切絶ったわけでございます。
 この事件につきましては、これは被害者の安否がかかっておりますから、報道協定ということで一切の取材、報道は一応御遠慮願って報道機関の自主的な協定のもとに私ども隠密裏に捜査を続けてまいったわけでございます。捜査を続けてまいりますと、だんだんにこれは富山の事件と長野県警の事件とはどうも犯行の手口、手段、方法が相似ていると。そういうことで鋭意捜査を遂げた結果、同一事件であるというふうに認定をいたしまして、去る三月三十日、まず長野県警が誘拐の容疑で逮捕状をとり、現在鋭意真相をきわめていると、こういういきさつでございまして、したがいまして、これは犯行の舞台が富山、岐阜、それから長野、さらに身のしろ金受け渡しの場所が最終的には群馬県にわたったわけでございまして、捜査は非常に広域にわたり、しかも非常に犯人が機動的に動いた事件でございます。各県警がその間いろいろと連絡をとり合ったわけでございますが、そういう点で私どもは捜査は百点であったと決して申しておりません。いろいろこれから反省点、問題点を積み重ねながら、自後こうした不幸な事態が起こらないようにさらにこうした事件に対応を強めてまいりたいと、こういうように考えておる次第でございます。

発言情報

speech_id: 109115261X02019800403_007

発言者: 中平和水

speaker_id: 3685

日付: 1980-04-03

院: 参議院

会議名: 予算委員会