予算委員会

1980-04-03 参議院 全401発言

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会議録情報#0
昭和五十五年四月三日(木曜日)
   午前十時開会
    —————————————
   委員の異動
 四月三日
    辞任         補欠選任
     瀬谷 英行君     坂倉 藤吾君
     丸谷 金保君     松前 達郎君
     阿部 憲一君     宮崎 正義君
     渡辺  武君     下田 京子君
     安武 洋子君     橋本  敦君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         山内 一郎君
    理 事
                亀長 友義君
                下条進一郎君
                桧垣徳太郎君
                安田 隆明君
                栗原 俊夫君
                山崎  昇君
                原田  立君
                沓脱タケ子君
                栗林 卓司君
    委 員
                浅野  拡君
                岩動 道行君
                石本  茂君
                小澤 太郎君
                金丸 三郎君
                上條 勝久君
                北  修二君
                熊谷  弘君
                玉置 和郎君
                成相 善十君
                林  ゆう君
                真鍋 賢二君
                町村 金五君
                八木 一郎君
                山本 富雄君
                穐山  篤君
                大木 正吾君
                勝又 武一君
                坂倉 藤吾君
                松前 達郎君
                村沢  牧君
                安恒 良一君
                吉田 正雄君
                中尾 辰義君
                馬場  富君
                宮崎 正義君
                渡部 通子君
                下田 京子君
                橋本  敦君
                井上  計君
                秦   豊君
                市川 房枝君
   国務大臣
       内閣総理大臣   大平 正芳君
       法 務 大 臣  倉石 忠雄君
       外 務 大 臣  大来佐武郎君
       大 蔵 大 臣  竹下  登君
       文 部 大 臣  谷垣 專一君
       厚 生 大 臣  野呂 恭一君
       農林水産大臣   武藤 嘉文君
       通商産業大臣   佐々木義武君
       運 輸 大 臣  地崎宇三郎君
       郵 政 大 臣  大西 正男君
       労 働 大 臣  藤波 孝生君
       建 設 大 臣  渡辺 栄一君
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (北海道開発庁
       長官)      後藤田正晴君
       国 務 大 臣
       (内閣官房長
       官)       伊東 正義君
       国 務 大 臣
       (総理府総務長
       官)
       (沖繩開発庁長
       官)       小渕 恵三君
       国 務 大 臣
       (行政管理庁長
       官)       宇野 宗佑君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  細田 吉藏君
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       正示啓次郎君
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       長田 裕二君
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  土屋 義彦君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  園田 清充君
   政府委員
       内閣官房内閣審
       議室長
       兼内閣総理大臣
       官房審議室長   清水  汪君
       内閣法制局長官  角田禮次郎君
       内閣法制局第一
       部長       味村  治君
       人事院総裁    藤井 貞夫君
       人事院事務総局
       職員局長     金井 八郎君
       警察庁刑事局長  中平 和水君
       警察庁交通局長  池田 速雄君
       警察庁警備局長  鈴木 貞敏君
       行政管理庁行政
       管理局長     加地 夏雄君
       防衛庁参事官   岡崎 久彦君
       防衛庁参事官   多田 欣二君
       防衛庁長官官房
       長        塩田  章君
       防衛庁防衛局長  原   徹君
       防衛庁経理局長  渡邊 伊助君
       防衛庁装備局長  倉部 行雄君
       防衛施設庁長官  玉木 清司君
       防衛施設庁施設
       部長       森山  武君
       防衛施設庁労務
       部長       伊藤 参午君
       経済企画庁調整
       局長       井川  博君
       経済企画庁物価
       局長       藤井 直樹君
       経済企画庁調査
       局長       田中誠一郎君
       科学技術庁計画
       局長       園山 重道君
       科学技術庁研究
       調整局長     勝谷  保君
       科学技術庁原子
       力局長      石渡 鷹雄君
       環境庁企画調整
       局長       金子 太郎君
       環境庁水質保全
       局長       馬場 道夫君
       国土庁土地局長  山岡 一男君
       国土庁地方振興
       局長       四柳  修君
       法務省刑事局長  前田  宏君
       公安調査庁次長  西本 昌基君
       外務省アジア局
       長        大内 昭胤君
       外務省北米局長  淺尾新一郎君
       外務省欧亜局長  武藤 利昭君
       外務省中近東ア
       フリカ局長    千葉 一夫君
       外務省経済局次
       長        羽澄 光彦君
       外務省条約局長  伊達 宗起君
       外務省国際連合
       局長       賀陽 治憲君
       外務省情報文化
       局長       天羽 民雄君
       大蔵大臣官房審
       議官       永野  繁君
       大蔵省主計局長  田中  敬君
       大蔵省主税局長  高橋  元君
       大蔵省理財局長  渡辺 喜一君
       大蔵省銀行局長  米里  恕君
       大蔵省国際金融
       局長       加藤 隆司君
       文部省初等中等
       教育局長     諸澤 正道君
       文部省社会教育
       局長       望月哲太郎君
       文部省体育局長  柳川 覺治君
       文部省管理局長  三角 哲生君
       厚生大臣官房長  大和田 潔君
       厚生省医務局長  田中 明夫君
       厚生省薬務局長  山崎  圭君
       厚生省保険局長  石野 清治君
       社会保険庁医療
       保険部長     此村 友一君
       農林水産大臣官
       房長       渡邊 五郎君
       農林水産大臣官
       房予算課長    田中 宏尚君
       農林水産省食品
       流通局長     森実 孝郎君
       林野庁長官    須藤 徹男君
       水産庁次長    米澤 邦男君
       通商産業大臣官
       房審議官     神谷 和男君
       通商産業省通商
       政策局長     藤原 一郎君
       通商産業省貿易
       局長       花岡 宗助君
       通商産業省立地
       公害局長     島田 春樹君
       通商産業省基礎
       産業局長     大永 勇作君
       資源エネルギー
       庁長官      森山 信吾君
       資源エネルギー
       庁長官官房審議
       官        児玉 勝臣君
       資源エネルギー
       庁石油部長    志賀  学君
       資源エネルギー
       庁石炭部長    高瀬 郁彌君
       中小企業庁長官  左近友三郎君
       運輸省海運局長  妹尾 弘人君
       運輸省自動車局
       長        飯島  篤君
       海上保安庁長官  真島  健君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   寺島 角夫君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   神保 健二君
       郵政省人事局長  林  乙也君
       労働大臣官房長  谷口 隆志君
       労働省労働基準
       局長       吉本  実君
       労働省職業安定
       局長       関  英夫君
       労働省職業訓練
       局長       岩田 照良君
       自治大臣官房審
       議官       久世 公堯君
       自治省行政局長  砂子田 隆君
       自治省行政局選
       挙部長      大林 勝臣君
       自治省財政局長  土屋 佳照君
       自治省税務局長  石原 信雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        道正  友君
   説明員
       日本専売公社総
       裁        泉 美之松君
       日本国有鉄道副
       総裁       馬渡 一眞君
       日本電信電話公
       社総裁      秋草 篤二君
   参考人
       日本銀行総裁   前川 春雄君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○昭和五十五年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和五十五年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和五十五年度政府関係機関予算(内閣提
 出、衆議院送付)
    —————————————
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山内一郎#1
○委員長(山内一郎君) 予算委員会を開会いたします。
 昭和五十五年度一般会計予算、昭和五十五年度特別会計予算、昭和五十五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
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山内一郎#2
○委員長(山内一郎君) まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 昭和五十五年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁前川春雄君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山内一郎#3
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認めます。
 なお、出席時刻等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山内一郎#4
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
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山内一郎#5
○委員長(山内一郎君) これより山崎昇君の締めくくり総括質疑を行います。山崎君。拍手
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山崎昇#6
○山崎昇君 まず冒頭に、大変世の中が春に向かって明るい方向に向かっているのに、連日起きます事件が暗いものばかり起きてまいりまして心痛むわけでありますが、亡くなられた長岡陽子さんと寺沢由美子さんには心からお悔やみを申し上げるわけでありますけれども、けさの新聞等を私ども見まして、どの新聞も、この寺沢由美子さんの事件はもし警察の初動捜査にミスがなければ防ぎ得たのではないか、こう報道されております。たとえば、見出しだけで申し上げましても、朝日新聞が「初動ミスで第二の犠牲」、毎日新聞は「後手に回った広域捜査」、読売新聞は「悔い残した広域捜査」、こう報ぜられております。
 したがって、私は、まず警察庁から、今日までの捜査の概略で結構でありますが、報告を求めたい。さらに、いま申し上げましたようなこの批判に対して一体警察はどうこたえるんだろうか。私は、今後この種の問題が起きないために警察にお聞きをしておきたい。特にこの点は国家公安委員長の見解を聞いておきたいと思うんです。
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中平和水#7
○政府委員(中平和水君) お答えいたします。
 お尋ねの事件は二つございまして、第一の事件は、岐阜県で発生した女性殺人、死体遺棄事件でございます。事件は昭和五十五年の三月の六日、岐阜県の吉城郡古川町の地内におきまして、富山県婦負郡内の女子高校生長岡陽子さんが頸部にへこ帯を巻かれまして絞殺死体となって発見された事件でございます。第二の事件は、長野市内における身のしろ金目的の誘拐事件でございまして、本件は五十五年の三月の五日の夕方、長野市内の信用金庫の職員である被害者の方が近くのバス停のところから誘拐されまして、被害者の氏名は長野信用金庫に勤める寺沢由美子さんという二十歳の女性でありますが、被害者の自宅に三千万円の身のしろ金の要求がなされておった事件でございます。
 この第一の事件につきましては、富山と岐阜県警が協力をいたしまして鋭意捜査を進めているところでございます。第二の事件につきましては、長野県警におきまして去る三月三十日被疑者二名を逮捕いたしております。
 なお、本件の被害者であります寺沢由美子さんは、昨夜、長野県下で遺体になって発見をされているわけでございます。犯行の動機、殺害方法あるいは共犯者の有無、こういうものについては現在鋭意捜査中でございます。
 それから、第二のお尋ねのこの種の事件についての初動の措置に手落ちがなかったかどうか、今後さらに警察としてはどういうふうにこういう事件に対処していくつもりかと、こういうお尋ねでございますが、結果的に私どもこういう不幸な事態になったことはまことに残念に思っておりますし、それからこの事件の反省、教訓というものは今後の捜査に十分生かしていかなきゃならぬと、こういうふうに決意している次第でありますが、この最初の岐阜の事件は、二月の二十三日にこの被害者の長岡さんという女性が石川県の方のある学校に入校されるということで自宅を出られたわけであります。その後、三日、四日たっても子供さんが帰ってこられないということで、二月の二十六日の日になって、御両親の方で親戚等と相談した結果、近くの所轄の警察署に届け出がなされたわけであります。届け出を受けました富山県警では、直ちに家出人という形で手配をいたしまして、県内はもとより隣県等にも一斉の手配を一応しておったわけでございます。しかし、その後所在がわからないままに、三月の六日の日になって岐阜県内で遺体となって発見されてまいったわけでございます。したがいまして、遺体を発見した岐阜県警では、その身元の確認等をやりますと富山県の長岡さんという女性であると、こういうことがわかった次第でありまして、したがいまして、富山県と岐阜県警は共同の捜査態勢を組んで事案の真相に当たっておったわけでございます。
 一方、三月の五日、岐阜の死体が発見されましたのは三月六日でございますが、それに先立つ一日前の三月の五日に犯人は長野県にあらわれて、そうした身のしろ金目的の誘拐事件に着手しているわけでございます。長野県といたしまして、三月の七日の夜まで大体八回だろうと思いますが、数回電話をかけてきまして身のしろ金を取ろうといたしましたが、最終的に失敗し、以後連絡は一切絶ったわけでございます。
 この事件につきましては、これは被害者の安否がかかっておりますから、報道協定ということで一切の取材、報道は一応御遠慮願って報道機関の自主的な協定のもとに私ども隠密裏に捜査を続けてまいったわけでございます。捜査を続けてまいりますと、だんだんにこれは富山の事件と長野県警の事件とはどうも犯行の手口、手段、方法が相似ていると。そういうことで鋭意捜査を遂げた結果、同一事件であるというふうに認定をいたしまして、去る三月三十日、まず長野県警が誘拐の容疑で逮捕状をとり、現在鋭意真相をきわめていると、こういういきさつでございまして、したがいまして、これは犯行の舞台が富山、岐阜、それから長野、さらに身のしろ金受け渡しの場所が最終的には群馬県にわたったわけでございまして、捜査は非常に広域にわたり、しかも非常に犯人が機動的に動いた事件でございます。各県警がその間いろいろと連絡をとり合ったわけでございますが、そういう点で私どもは捜査は百点であったと決して申しておりません。いろいろこれから反省点、問題点を積み重ねながら、自後こうした不幸な事態が起こらないようにさらにこうした事件に対応を強めてまいりたいと、こういうように考えておる次第でございます。
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後藤田正晴#8
○国務大臣(後藤田正晴君) 今回の事件は富山、岐阜、長野、現在のところ三県にまたがった事件でございます。各県の警察としてはそれぞれ全力を挙げて捜査に努力をしてくれたと、かように考えております。ただ、やはり県をまたがった事件ということになりますと、まあそれぞれ熱心の余りであるということだと思いまするけれども、とかく、すきができがちであるということは間違いがございません。しかも、こういった数県にまたがっておるということになると、なおさら広域捜査のむずかしさということが出てくるわけで、こういった際には特に関係警察が本当に一体となってやらないとなかなか所期の効果が上がりにくい、こういう性格のものでございますが、従来から、そういう意味合いで管区警察があり、同時にまた警察庁もあって、こういった事件の際には適切なそれぞれの県警の権限の調整ということをやるわけでございますけれども、どうしてもそこにすきができがちであるということは否定ができません。
 今回も、けさの新聞を私も読ましていただきましたが、初動捜査に多少のそういった抜かりがあるのではないかという御批判があるようでございますが、まだ捜査全体が終わったものではありませんけれども、いずれにいたしましても、事件捜査というのは、たとえそれがうまくいった場合であっても、いわんや欠陥があるというときには厳しい反省をして、こういった批判を素直に受けとめて、それを自後の捜査に生かしていくという努力がこれは何よりも肝心だろうと思います。そういう意味合いにおいて、この事件についていろいろな御批判がありますから、これは率直に警察としては受けとめて今後の捜査に生かしてくれるものと、かように考えておるわけでございます。
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山崎昇#9
○山崎昇君 確かに報道機関の協力も得て、警察もむずかしい事件の捜査に当たったことは私どもも認めるにやぶさかではありません。しかし、きょうは、私は多くのことを内容的に見ておりませんから、そう突っ込んで議論しようとは思いませんが、いま公安委員長から、熱心な余りすきができていたのではないかと思うという趣旨の答弁がありました。これは受け取り方によってはやはり初動の捜査に多少問題があった、あるいはまたその後に、広域捜査のむずかしさという、また一体感というものをなかなかとりにくいというふうな趣旨の発言もありました。言うならば、一部やはりこれらの批判というものをあなた方は受け入れたと私は考えるわけです。その率直さには敬意を表しておきますが、しかし、今後この種の事件がやっぱり起きないように——あるいはこの内容を見ましても、富山、岐阜で起きた事件以来かなり突っ込んだ捜査をやりながら手抜きが行われたような感じもある。そういう点を私の方も指摘をしておきたいと思いますので、今後この種の初動捜査のミスのないように重ねて私から指摘をして、また公安委員長から重ねてその決意を聞いて、この事件については終えておきたいと思います。
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後藤田正晴#10
○国務大臣(後藤田正晴君) ただいまお答えをいたしましたように、批判は素直に受けとめて今後の捜査に生かしていきたい。ただ、私の立場として、やはり今回の捜査はもちろんのこと、一線の警察官は全力を挙げてやってくれておるんだということだけは申し上げておきたいと、かように思います。
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山崎昇#11
○山崎昇君 続いて私は、総理にもう一度この政治姿勢というものについてお聞きをしておきたいと思うんです。
 私は、三月十日のこの席から、政治不信を解消するためにはやはり総理が毅然たる態度で、いま起きております問題点の一つである浜田幸一問題やら、あるいは糸山選挙違反事件やら、あるいは宇野亨選挙違反事件やら、きちっとした対策を講じなければますます政治不信が起こるんではないか、そういう意味であなたの見解を聞いておりました。しかし、この三週間余り何にもそれらの進展がありませんで、逆にいま与党内では、党刷新連盟でありますとか、あるいは実力者と称される方々の見解は、なぜ与党は浜田幸一の喚問を封ずるんだとか、こういう動きになってまいりました。加えて、このままでは参議院選挙に勝てないからこの問題は何とかせよと。私は、参議院選挙だけ意識してこの政治問題というものを扱っちゃいけないんじゃないだろうか、もっと本質的には政治家の倫理の問題も含めまして議論をしなきゃならぬであろうと考えています。そういう意味では、与党の総裁であり、一国の総理でありますから、あなたの姿勢というものがきわめて私は重要性を帯びてくると思っています。そういう意味で、再びこれらの問題と関連をして、あなたはどうされようとするのか、聞いておきたいと思うのです。
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大平正芳#12
○国務大臣(大平正芳君) 政治不信は取り除かなければなりませんし、疑惑は解明されなければならぬわけでございまして、そのことは山崎さんの、御指摘を待つまでもなく、私は非常に重い責任を持っておりますので、痛切に、痛いほど感じておるわけでございます。したがって、浜田さんの事件につきまして、これを抑えようとか、隠そうとかいうようなつもりは毛頭ございません。ただ、この問題を処理するにいたしましてはもう少し事情をつまびらかにしなければならぬと存じまして、その努力を続けておるわけでございまして、何もしていないわけではございません。しかし、これはなるべく早く処理したいということも私が一番痛切に感じておるものでございまして、鋭意この処理を急いでいかなければならぬと考えております。いまもう少し事情をつまびらかにしなければならぬと存じまして、そのことに努力をいたしておるところでございます。
 わが党の中におきましては、御承知のように、これは党紀委員会で事情を聞いたらどうだという意見もございますし、そうでなくて、私を頂点とした執行部が直接責任を持ってやるべきであるという議論もございますし、私といたしましては、われわれ執行部の責任を回避するつもりは毛頭ございません。ただ、党紀委員会で一応党紀の問題として考えて論議をしてもらうという必要があろうという意見もありますので、それを尊重しなければならぬと存じまして、急いでその手続を履修いたしたいと考えております。執行部といたしましてはこれについて最終の責任を持っておるわけでございますので、できるだけ早く処理をいたしたいと考えておるわけでございまして、糸山さんの事件、宇野さんの事件等につきましても同断でございまして、私どもはできるだけ手を尽くして事情をつまびらかにした上におきまして党紀を正してまいり、政治の倫理を正してまいって政治不信の解消に努めなければならぬと、あなたと全く同様な考え方でやっております。参議院選挙があるから急がにゃいかぬとか、参議院選挙を戦えないとかいうような次元の問題ではございませんことば、御指摘を待つまでもございません。政治の倫理自体の問題として厳粛に対処していきたいと思っています。
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山崎昇#13
○山崎昇君 それに関連して、昨年の総選挙の際にいろいろなことが論ぜられましたが、わけてもこの政界浄化の一つの問題点として、政治資金の規制ということがきわめて大きな課題になっている。そこで、内容的には、個人収支の公開あるいは寄付の禁止、あるいは連座制の強化等、公選法の一部にもかかわる事件も含んでおりますが、いずれにいたしましても、こういう政治資金規正法の改正の問題でございますとか、あるいはまた最近起きております一連の天下り問題あるいは官庁の汚職事件等々に関連をして会計検査院法の改正でありますとか、あるいは国民からはもっと政府は多くの情報を提供すべきではないかという意味で情報公開法の制定でありますとか、多くの要求が出されておりますが、一体それらについて総理はどうお考えになるのか。あるいは官房長官は閣議をまとめる一つの立場でありますが、これらの法律案についてどういう考え方をお持ちなのか、この機会でありますから、重ねて聞いておきたいと思う。
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大平正芳#14
○国務大臣(大平正芳君) お尋ねの政治資金規正法でございますが、いまの政治資金規正法は、山崎さんも御承知のように、政党とか団体を規制いたしておりまして、個人の政治資金につきましては触れておりません。これは恐らく個人が自発的に政治家としての自覚を持って処理するものという期待を込めて立法がなされておったのじゃないかと思うのでございますけれども、しかし、最近の記事を見ておりますと、個人の政治資金の明瞭化を図るべきであるというのが恐らく出てまいりましたいろいろな事件との関連において国民の声であろうと思うのでございます。それで去年、私どもの内閣で有識者をお招きいたしまして、この政治倫理の確立についてのいろいろな御意見を聞いた中質個人の政治資金の明瞭化を図る措置も工夫すべきではないかというような御提言をいただきまして、早速自由民主党と政府で検討を始めたわけでございます。幸いにいたしまして、自由民主党の選挙制度調査会の小委員会におきましては一応の案がまとまったわけでございます。その要綱の姿でございますけれども、それをいま党内で機関に諮っておるところでございまして、私は、それがまとまってまいりますならば、成案を得て今国会に提出いたしたいと考えております。
 それから、情報公開法の問題でございますが、これはたびたび本委員会におきましても御答弁申し上げておるとおりでございまして、現在、政府はいろいろな手だてで政府の持っておる情報、知識を公開しておる、展示しておる、白書等の姿で国民に開示いたしておるわけでございますけれども、なお現在どこが足らないのかという点をまずきわめなければならぬと存じております。それから同時に、諸外国がこの問題についてどういうようなことをやっておるのかも十分検討せなならぬと存じまして、いま政府の中に係を置きまして、そういう問題を集中的に調査を急いでおるところでございます。これは立法政策上の問題として、情報公開法をつくるかどうかという問題は、たびたび申し上げておりますように、そういった問題のほかに、行政の手続との関連でございますとか、あるいはプライバシーの保護の関連でございますとか、公務員の守秘義務との関連をどうするかとか、ほかの法域との間にいろんな問題があるわけでございます。そういった問題も含めまして検討を急いでおるところでございますが、いつどう公開法をお願いするかということ、お願いするとすればどんな内容のものかというようなことを申し上げるところまではまだ至っていないことは御了承いただきたいと思います。
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伊東正義#15
○国務大臣(伊東正義君) お答え申し上げます。
 先生が御質問になった中で一つ残っておりました検査院法の問題でございますが、前の官房長官時代からこの問題に取り組みまして、私も引き続きやっておるのでございますが、いわゆる肩越し検査といいますか、政府関係の金融機関から融資を受けた対象——土地改良区でございますとか中小企業者でございますとか、いろいろな先まで検査を法的にやったらいいだろうという、やるようにすべきであるという検査院の考え方と、そこまで法制化するということは政策金融をやっていくのになじまない、金融を受ける農民とか土地改良区とか中小企業者が心理的な圧迫を非常に受けるということで、政策金融となじまぬじゃないかという行政庁の意見となかなか一致しませんで、どこか私は妥協点がないかと思っていま苦慮しているというところが現状でございます。
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山崎昇#16
○山崎昇君 いまの答弁で確認されたのは、政治資金規正法についてはこの国会に提出する予定だ、あとの二つについては問題点を整理をしていま検討中だというのですが、やはりこういう政界の浄化という問題が国民からも一番大きいテーマとして指摘をされている時期に、この種の問題というのはきちんとしませんと、時間がたったのではなかなかかえって実現できないんじゃないだろうか。もちろん、問題点の詰めはしなければいけませんが、強くこれは要請をしておきたいと思うんです。
 それからもう一つ、政界浄化の問題と関連いたしまして先般来議論されております問題に、官財の癒着の問題があります。また、天下り問題等もございます。そこで時間がありませんから一点だけお聞きをしますが、最近人事院は二百三十二名という承認をしたわけでありますが、これに対してもかなり強い批判がいま起きつつあります。人事院は何かそれについて検討をしているとも聞いておるんですが、この天下りという言葉は余り私は好きではありませんが、公務員の民間への就職についてもう少し厳しさがあっていいのではないか。そういう意味で人事院総裁の見解も聞いておきたいし、また官房長官に。関係労組で出しました天下り白書によりますというと、依然として一人が六カ所も七カ所も渡り鳥みたいに回って歩いて多額の退職金をやっぱりもらっている。こういうことはやめるやめると言いながら一向にやめていない。この点についてどうされるのか、きちんとした見解を聞いておきたい。
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藤井貞夫#17
○政府委員(藤井貞夫君) 公務員がやめまして民間の企業に就職をするという規定の運用につきましては、かねがね世間的にも大変厳しい批判を受けておることは重々承知をいたしておるところでございます。そもそも各省庁と民間企業との関係というものはずっと固定的に続いていくというものではございませんで、その当時の社会情勢なり経済情勢、また企業の実態等の変動に従っていろいろ変わってくるものでございます。それらの事情も十分に把握しながら法の精神というものを貫いていくということが制度運用の私は眼目であるというふうに考えておりまして、その情勢、情勢に応じて従来の基準というものをさらに強めるというようなことも随時やってきておるつもりでございます。たとえば、いままではある会社がありまして、その会社について就職をするという場合に親会社との関係というものは触れておらなかったということでございましたが、しかし、その点は親会社との関係というものが非常に密接であれば、やはり親会社と各省庁との関係というものは放置すべきでないということから、親会社との関係も非常に厳密に調べるというようなことにも心がけておるわけでありまして、今後とも法の精神というものを逸脱しないように厳重に事には処してまいるという姿勢でやってまいりたいという覚悟をいたしておる次第でございます。
 何分にもこの問題は、累次御論議をいただいておりますように、いわゆる公務員の憲法上の職業選択の自由、それと公共の福祉の関係というものとの兼ね合いの問題でございますので、それらの点を参酌をしながら世間の御批判というものも謙虚に受けとめて今後とも厳重な運用ということには心がけてまいる所存でございいます。
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伊東正義#18
○国務大臣(伊東正義君) お答え申し上げます。
 先生おっしゃったのは、特に特殊法人の役員が転々何カ所も渡っているという実績があるじゃないかということでございます。
 過去においては先生おっしゃったようなことが間々あったわけでございますので、昨年の十二月に行政改革の閣議決定をしましたときに一緒にその問題も取り上げまして、本当にやむを得ざる場合はこれは別だけれども、なくしようということで、昨年の十二月以降は特殊法人の間を役員が渡って歩くということは認めないことにしようということでいろいろ人事をやっておりますが、昨年の十二月からはたしか一件もやっていないはずでございます。今後もその方針を厳に貫いていくということで運用してまいりたいというふうに考えております。
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山崎昇#19
○山崎昇君 この種の問題が議論になれば、同じような答弁を必ず繰り返しているんです。しかし何にも改善されてないんです。ここが問題なんですね。
 それから、ほとんどの役員が役人出身者で占められておる、これもまた指摘されている事項です。特殊法人その他は、基本的には半官半民みたいな組織でありますから、したがって、民間の血がそれなりに入らなければおかしいと思うんだが、ほとんどの役員が全部と言っていいぐらい官僚出身だけで占められる、これもまた改まっていないんですね。ですから、私はきょうは問題点だけ指摘しておきますが、本当に実行してもらいたい。総理、実行できますか。そうしませんと、幾らここできれいな答弁しても国民は信用しないんです。総理から決意のほどを聞いておきたいと思います。
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大平正芳#20
○国務大臣(大平正芳君) あなたから御指摘をまつまでもなく、その非難を受けるのは私どもでございますので、私どもが申し上げましたことは実行するということが政治信頼の根底であることはよく承知いたしております。
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山崎昇#21
○山崎昇君 それはもうあなたが一番被害者なんというんじゃないんです。あなたがやらなければだれもできない、あなたが実行しなきゃならぬ、その点だけ重ねて申し上げておきます。
 それから、もう一つの問題点であります行政改革で一点聞いておきます。大変声高々にいろいろやっているようでありますが、私が先回も申し上げたように、中央の行政事務の改善というのは、これからやるんだそうでありますが、一つもなされていない。
 そこでひとつお聞きをしたいのは、一つは審議会というのが一体どういう状況になっているのか。私も多少調べてあります。多少過去に合併したのもありますが、合併しても委員は何も減っていない、逆にふえている。一体これはどういうことなんだろう。さらに、最近は私的諮問機関と称する、国家行政組織法八条違反と思われるような組織が数多くでき上がっておりまして、行管でも余り掌握できてない。一体この私的諮問機関というのは何なんだろうか、これが第二点目。第三点目は、ブロックの機関を多少整理されるそうでありますが、事務の流れを変えなければ私は逆に複雑になるんじゃないんだろうか、こう思います。言うならば、専決処分なり委任規定なりやりまして、第一線の機関にそれ相応の権限をおろさなければ逆に複雑化するんではないだろうか、こう思うんですが、この三点についてお聞きをしておきます。
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宇野宗佑#22
○国務大臣(宇野宗佑君) 審議会に関しましては、現在二百十二ございます。今回の五十五年行革第一次においては審議会は取り上げておりませんが、実はこれは御承知のとおりに五十三年行革で三十六減らして、審議会の委員の数も千名減らすという大なたをふるっておりますから、とりあえず第一次は定員削減を含めて五本の柱ということで出発いたしました。しかし、その後審議会に関しましては、予算委員会等を通じまして国会からも大きな批判の声が上がり、またわが党からも出ておりますから、これはひとつぜひとも取り上げたいと、かように考えておる次第でございます。そして、審議会の中で、合併したが少しも整理されておらぬじゃないかというのが確かに先年の整理分の中にはございます。中央精神衛生審議会、栄養審議会、結核予防審議会及び伝染病予防調査会、これを統合いたして公衆衛生審議会になっておりますが、それぞれ内容的には重要な部面がございますから、まあ一本になったがその審議会のメンバーの数は同様であったというふうなものが三つばかりございます。それはそれぞれの特色があろうと思いますので、これは特異な例ではないかと思いますが、今後、整理の場合にはそうしたことも十分考えまして、やはり委員の縮減等のことをも考えていかなければならないと思っております。
 その次に、私的諮問機関でございますが、審議会はあくまでも法律によって設置され、そのかわりに何か諮問機関があるんじゃないかということでございますが、これは各省庁においてそれぞれ大臣の諮問機関等々においてつくられておりまして、言うならば、機関の意思決定はここではもちろんいたしません。したがって、個々の委員の個個の意見の発表というものはありましょうが、それを事務局が取りまとめて、この諮問機関はこうであったということはあろうかと存ぜられますけれども、行管といたしましては直接これにタッチするわけではございませんが、各省庁に対しましても極力そうしたものが審議会の替え玉であるというふうなことがあってはならないし、十二分に留意をして運営をされるように常に望んでおるところでございます。
 第三問は、ブロック機関の整理、再編成、先週閣議決定いたしましたことは御存じのところでございまして、確かに統合だと言っても二重、三重手間になっては、これは話にならぬじゃないかと、仰せのとおりだと思います。私も、A地点とB地点、これが統合されたと、ところが東京に対してちょうど三角形で、何のことはない三角形の二辺をたどるようなことになっては大変だと、こう思いますから、この点に関しましても、今回のブロックの整理、再編成に関しましては十分各省庁とも事務の簡素化、仕事減らし、器減らし、こういうことでやっておるんだということを周知徹底してその実を上げたいと考えております。
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山崎昇#23
○山崎昇君 それらの点は私は見守っておきたいと思います。
 次に、私は大蔵大臣に財政問題等で多少お聞きをしたいと思うんですが、まず第一に、恐らくあす予算案は成立するのではないかと想像しておるわけですが、それにいたしましても予算のない日が四日続く、言うならば空白であります。一体この予算のない空白期間というものをどういうふうに私ども理解をしたらいいのか、なぜ暫定予算というものが組まれないんだろうか、暫定予算を組まなくてもいいという法的な根拠はどこにあるんだろうか。まずこの点、大蔵大臣にお聞きをしておきたい。
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竹下登#24
○国務大臣(竹下登君) 政府といたしましては、新年度開始以前に五十五年度予算が成立させていただけるものと期待をいたしまして、そこで年度内不成立を予想した上で暫定予算を編成するという措置はとらなかったわけであります。しかし、現実には五十五年度予算は、いま山崎委員の御発言によれば、明日成立すると仮にいたしましても三日間の空白期間というものができると、まあこういうことになるわけであります。そのことにつきましては、前例に従いまして、緊急措置として必要最小限の財務処理を行うことによってこれに対処をしてきたわけであります。
 一例で申し上げますならば、国会の立法事務費は両院議長の決定により毎月一日に支給されているが、両院議長の御決定によって支給日をおくらせていただくと、こういうことであります。それから、刑務所等における被収容者食糧費につきましては、前年度からの持ち越し食糧によって措置をしておる等々の最小限の事務処理、これは過去の例による主なものでございます。したがって、御案内のように、多額な国費が支出されるというのは、五日に国会職員の方等の給与というような問題がございますので、それまではこのような措置でもって最小限の財務処理を行うことによって、前例にならって対処をさしていただいたと、こういうことであります。
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山崎昇#25
○山崎昇君 それは事実行為としてやっているだけの話で、予算がないのに本来なら支出なんてことはあり得ない。これは理論で言えば。だから私がお聞きしたのは、財政法と関連してどういうことになるんですか。この点明確にしておいてください。私は、ことしは事実行為として過ぎていますから、これ以上のことは言いませんが、来年度以降もやっぱり問題点としては繰り返される。そういう意味では、私は、財政法がある意味では空洞化していく状況にもなるんじゃないかという心配をいたしますから、財政法との関連でお聞きをしておきます。
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田中敬#26
○政府委員(田中敬君) 国の支出につきましては、すべてこれを予算に計上して支出をしなくてはならないという規定になっておる、これは根本原則でございますが、財政法によります暫定予算につきましては、同法三十条におきまして、「内閣は、必要に応じて、一会計年度のうちの一定期間に係る暫定予算を作成し、これを国会に提出することができる。」というふうに規定されております。先ほど大臣が御答弁申し上げましたとおり、私どもはあくまでただいま御審議いただいております五十五年度予算は期間内に成立させていただけるものと三十一日までは信じて御審議をいただいてきたわけでございますが、こういう事態になりまして、かつまた一般的に、あとわずかの期間で予算の成立を図っていただけるという御意向というものがわかりました段階で、それが二日ないし三日程度であれば、過去の例もあることであるし、ただいま大臣が申し上げました緊急避難的な財務処理によって処理をすることが可能であるということで暫定予算を組まなかったわけでございまして、法律的にはあくまで国の支出は予算に基づいて行わなくてはならないということが財政法の基本でございます。
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山崎昇#27
○山崎昇君 苦しい答弁のようですからこれ以上は申し上げませんが、いずれにしても財政法からいけばいいことではない。ただ過去にこういう例があったからそれに従ったまでだということにしかなりません。そういう意味では、私は厳密に財政法をきちっと守ってほしいということを指摘をしておきます。
 次に、いま五十五年度予算をやっているわけでありますれども、日本の予算の編成というのが言うならば増分主義というのをとられておるようであります。しかし、昭和四十四年に一度科学的財務管理をやってみてはどうかというので、調査費を一億つけて検討された時期があったように私ども聞いております。したがって、将来この科学的財務管理という方法をとるお考えがあるのかどうか。最近はゼロベース予算というようなこともかなり議論されておりますが、それとの関連でひとつお聞きをしておきたい。
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竹下登#28
○国務大臣(竹下登君) 予算編成に当たりまして、増分主義にとらわれることなく、歳出を根底から見直す努力をいたしてきたわけでございますが、いま山崎委員の御質問は、いわゆる四十四年に調査費を計上いたしましたPPBSと、こういうのがございます。プランニング・プログラミング・アンド・バジェッティング・システムと、こういうことでございますが、当時非常に財政硬直化のみぎり、学者の方等からの意見も非常に強かった、議論の大いにあった問題でございますので、それが経過につきましては政府委員からお答えすることを御容赦いただきたいと思います。
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田中敬#29
○政府委員(田中敬君) 昭和四十四年に一億円の調査費をPPBSにつきまして計上いたしております。御承知のように、昭和四十三年にジョンソン大統領がアメリカにおきましてPPBS予算を初めて採用いたした、その翌年でございます。もともとこのPPBSと申しますのは、マクナマラが一九六三年の国防予算に適用したという経緯がございまして、当時からわが国におきましても科学的手法による予算編成が必要であるということで、これを採用すべく調査費を計上いたしたわけでございます。しかしながら、調査費を計上いたしまして理論的な研究あるいはアメリカに行っての実地研修、あるいは科学的な分析表について各種のケースについてのスタディーを行いました上、財政制度審議会にも諮りまして御審議をいただきまして、翌四十五年の十二月の末に財政制度審議会から御答申をいただいておりますが、この御答申によりますと、やはり時期尚早であるという御意見をいただいております。
 私どもも、その後同様の線上で調査を続けてまいりましたけれども、アメリカにおきましても一九七三年にこれが廃止をされました。それは一つには、この予算の編成方式と申しますものが一つの政策目的を達成するために、いわゆる目的に従って別の対応策というものを考えて、その費用対効果を分析してみるというようなことでございましたけれども、これを遂行してまいりました段階で、一つの政策目的といってもどうしても二つ以上の目的が重なり合う。そうすると、目的別のプログラムが非常につくりにくいとか、あるいはこれが経済的な観点からの分析に過ぎて、いわゆる所得再配分の観点からの分析が足りない欠陥があるとか、それから目的を掲げます場合に要求官庁が自分の都合のいいような分析結果しか出さない、それを大局的に判断するのに優劣順位がわからないというような欠点も指摘されましたので、PPBSにつきましてはそのようなことで一応の研究を終え、現在採用するに至っておりませんけれども、私どもはあくまで従来方式の増分主義の査定というものを改めるべきであるということで、あるいはゼロベースあるいはサンセット方式、一律削減あるいはシーリング枠の設定というようなことで、将来とも何らか科学的なむだのない予算、効率的な予算編成方式を今後とも検討してまいりたいと考えております。
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