大木正吾の発言 (予算委員会第二分科会)

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○大木正吾君 財界の方がそういうことをおっしゃることは、それは一つの理屈でしょうけれども、実際問題として、これは極端なことを言いますけれども、この中にも戦争の経験者の方々が相当おられるはずなんですが、昔の職業軍人の場合でしたら大体尉官クラス、特務曹長ですね、その辺の賃金がいまの恐らく中央官庁の大体係長ぐらいが定石だったと思いますね。ただ、兵隊の場合には、大体人件費ですと、現在の公務員賃金の三分の一以下ですよ。だから、ずばっと思い切ったことをやるんだったら、そんな三万人をどうのこうのとかいうことを言っていてもしょうがないわけですからね。しかし、お金を払わなかったら自衛隊に来ないということも現実にあるわけです。だから二十四、五万の自衛隊の人件費などについても一回ばさっと、昔流の軍隊のような仕込み方があればそれは非常に特効薬的な決め手になりますよ、これは。それでも結構志願兵があったんですからね、あの当時。私そのことがいいとは思いませんけれども、思い切ってばっさりやれというのだったら、そういったことも一つの、何といいましょうか、財政的な問題について急激に物をやれというのだったら一つの考え方ではあるんです。別のことをやれ、やらぬとは言っていませんけれども、例として挙げているわけですからね。覚えがあるはずです。みんな初年兵でもって入ったら半年で伍長とか下士官か行きますわね、その途中またかわっていきますけれども、入った半年間ぐらいというものはものすごく自衛隊のほぼ三分の一ぐらいで、私は現に当時の貯金通帳、野戦でしたから、持っておりまして調べてみますと、ほぼ出てくるわけですよね。ですから、これは例として申し上げているだけのことでして、海外インフレ問題については政府の責任だという言い方は私は少しく財界も勝手過ぎると思うんですね。政府としてもずいぶんと私自身見ていまして一生懸命やっているけれども、むしろ財界の中の、これは通産省もなかなかできないと思いますけれども、やっぱり生産性の上昇、同時に最近の銀行から鉄鋼関係の大手などは借金を返していっているわけでしょう、現実に。そういった状態等を考えていきますと、やっぱりマネーが、通貨が偏在しているということもあるかもしれませんし、ちょっと手元でもって試算してみたんですけれども、配当の関係とか減価償却の場合などは相当ここ、不況期にも起きました当時と現在の状態を見ていますと、ちょっと中だるみがありますけれども、一二%から一三、四%上昇ぎみなんですね。ですから、こういった問題に政府が直接介入はできないでしょうけれども、私は、財界に対しまして何らこういった問題につきましても、やっぱりうちの竹田さんがおっしゃったときに石油の備蓄と電気料金値上げ問題で少し時期を延ばす云々という話もあったんですけれども、ちょっと見ただけでも配当の経過とかあるいは減価償却とか、同時に三月期もほとんどの企業が一部上場、二部上場含めて八割以上が大変な決算なんですね。そういったことであるにかかわらず、一部の新聞、日経新聞ですかの調査ですと、相当な品目、七割ぐらいの品目が値上がりすると、こういう傾向が書いてありますね。ですから、そういったことについて財界の反論はありましょうけれども、もう少し綿密な指導といいましょうか、誘導といいましょうか、介入はできませんけれども、やっぱりそこまでの気持ちでもって物を見ませんと、労働組合への説得力もないし、同時に、政府責任の追及ということを言うことも確かに財界は言うでしょうけれども、しかし、みずからの内部における吸収率ということは、配当を若干遠慮するとか、減価償却を少しく下げるとか、そういったことで国民に対して、中間製品あるいは最終商品もそうですけれども、とにかく値段を上げないという形でもって具体的に財界の努力ということもしてもらいたいと考えているわけですけれども、それについてなかなかこれは聖域でそこには入れないと通産省もおっしゃるかもしれませんけれども、参考までに私調べてみたら、そういった傾向値をここに幾つか持っているんですけれども、少しく去年の前半ぐらいからそういった傾向が高いものですから、むしろ一般論としまして政府が言うことは構わぬわけですから、そういうところについても少しく遠慮したらどうだということぐらいは、長官は非常に言いにくいでしょうし、同時に財界の突き上げもこわいでしょうけれども、やっぱりその辺のことを具体的に示していただかないと、財界が努力している、あるいは生産性で吸収しているということについて国民は納得せぬと思うんですね。ですから、そういったことについて政府が物を言いにくいことはわかりますけれども、何らかの方向でもってそういったことについてサゼスチョンなり、あるいは財界首脳の特に限られた方々とともに、物価が上がっちまったら純益は実質的に減るわけですから、そういった面でもうちょっと説得のある話し合いを持つように通産大臣等と一緒になってやっていただけないかと、こう考えておるんですがね。

発言情報

speech_id: 109115272X00419800402_007

発言者: 大木正吾

speaker_id: 33865

日付: 1980-04-02

院: 参議院

会議名: 予算委員会第二分科会