大木正吾の発言 (予算委員会第二分科会)
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○大木正吾君 最後の部分ですよね。最近の状況に見合ったという言葉は、それはそういう言い方をすれば簡単なんだけれども、しかし最近の情勢に見合っていますか、あの緩和問題は。むしろ、これは四十七、八年から九年ごろの問題と若干違うと思うのですけれども、ミニ開発をとにかく、土地つきの十五坪の家でもほしいというサラリーマンの心理はそれはわからぬわけではないけれども、しかし物価がどんどん上がっているときには、私が土地を一千坪持っておったら絶対放さないですよ、それはもう。もし貯金を五百万持っておったら、その金でもって虎視たんたん、建設省その他に内緒でもって調べて、どこにインターチェンジができるか調べて、その周辺の土地を買ってしまうわけですね。だから、そういう心理が動いてくるということは、これは正示さんに非常に気の毒ですけれども、インフレマインドというものが下から来るわけですからね、換物運動、アメリカほどにならないといたしましても。私はむしろ、だから今度の税制緩和問題について私自身も実は失敗した一人なんですが、たとえば税制調査会、一時四十何年ですか、四、五年ごろに一遍税率を緩和しましたね、土地成金がベストテンにずらっと入っちゃったことがあるので大変な批判を受けたんです。あのとき税制調査会のメンバーに私の名前も入っていたわけでして、そういった失敗を繰り返した経験者でございますから申し上げるんだけれども、むしろ与党多数でもってあの法案が通るとしますれば、これはある意味では若干実施を延ばして、もう少し物価の鎮静状態のときに、条例化するなり、あるいは発動する、そういうふうにでもしないと、こんなふうにしていきますと、結果的にはやっぱり土地は持っていなければ損だ、物価はまだ上がっていくぞ、こういうふうになっていきますから、そういったことを、要するにインフレ心理とかインフレマインドというもののためには、今度の税制緩和というものは私は背反逆行という感じがするので、むしろ少しく慎重に考えてもらいたい。私自身の説からしますと、これは飯田久一郎さんともずいぶん議論したことがあるんだけれども、ここにいる、きょうの主査にも怒られたことがありますが、C農地問題についても、私は東京人ですから、本当に農業経営しているかどうか、もっと厳密に調べてみなさいと。調べてみて、その一家の生計が、三多摩とか一部東京周辺にある土地のC農地にありまして、本当に農作物でもって生活をしている、半分以上生活しているならばこれはいいと。でなかったら宅地並み課税をやれと、こういうことを言って農民組合、栗原先生などの組合からばーっと電報を一千通、夜中におどしの電話もかかったこともある。大分受けたんですよ。だから、そういうこと等を考えていき、また私からすれば、やっぱり税制緩和というものはもうちょっと物価が安定しているときにやれば、これはある程度土地は出てくるだろうと思う。しかし、こういうときには少しそういったことについて厳しく考えておかなくちゃいけない。同時に土地をもしももっと解放しよう、もっと住宅地にしようというなら、逆に土地税制については一定の面積について、インフレでもって公示価格も売買価格も上がっていきますね、そういったものに対して何らかの税制上の、値上がりに対する税金を取りますよというやつをやった方がこれはある意味じゃ土地が出てきやすいかもしれないし、そういった議論は真っ向からぶつかるわけですけれども、私はそういう考え方を持っておるのです。
もう一つは、買った土地の利用期間、住宅公団の方はおられませんでしょうけれども、政府なり公共団体が土地を造成したときに、一般に抽せんでもって分けるときには三年以内とか二年以内に必ず家を建てなさい、そういった厳しい規定があって、そして建てなかったら取り上げます、これまで入ってきているわけですからね、そういったものがある意味では、これから会社とかあるいは大きな不動産会社が土地を買うときには三年以内に必ずそれを住宅地に転用するか、あるいは住宅地としてみんなに分けていくか、三年以内にやはり目的に沿って始末をしていくということとか、そういったことをしないと、どうもやっぱりこの問題はなかなか解決をしないというのが私の説なんで、別に私に同意だということを言ってもらわぬで結構なんですが、むしろ土地問題はこう波が幾つかありますけれども、特に四十五、六年の大阪万博以降の動向を見ていますと、明らかにこれはもう大都市周辺の土地については思い切ったそういったことをやらない限りは土地は出てこないと思う。むしろインフレの中で、日本じゃ石油も鉄鉱石もないわけだから、資源がないのですから、言えば日本の資源というのは土地しかないのだから、都市周辺の土地。だからそういうことに着目すれば、公的な介入の仕方はもうちょっと、私は二つ申し上げたけれども、むしろインフレでもってじわじわ上がってきますね。それについて何%かの税金を取るとか、同時にもしも一千坪以上の分譲というもので買った方は三年以内に目的に沿った形でもって必ずしなければ銀行も金を貸さないとか、売買に介入していくとか、そういったことについて考えた方が私はやっぱり、あなたもそうでしょう。どこに住んでいるのか私は知りませんけれども、いま一番気の毒な人は官庁の課長とか係長クラスですよ。それこそいま綱紀粛正とか行政改革の問題でもって、次官の方でやめて立候補する方々が大体四千五百万ぐらい退職金をもらって、退職賞与的なものでもって二、三割また上積みしたり、しかし五千万もらったって東京の土地が何坪買えるのですか。そういう点を考えていけば、いまやめていく人はまだ幾らか買えるかもしれない。諸君が、あなたみたいな課長さん方が次官になったときにどうなるかということを考えたら、もうちょっと、いわば自分の気持ちに立って土地政策を考えないと、余り上の人の言うことばかり考えていたって全然実が上がらないわけだから、私は、そういった意味でもって今度のこの土地の税制緩和問題についてしばらく成り行きを見守るぐらいに、きのう閣議で御相談もあった模様ですけれども、してもらわぬと、正示さんの一生懸命に政治生命をかけた努力が水泡に帰する心配があるので、もう一遍国土庁なり企画庁長官の見解を聞かしてくれませんか。