高沢寅男の発言 (外務委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○高沢委員 いま大臣のお答えがありましたが、外交青書よりもさらにそういう考え方が非常にはっきりとあらわれているものとしては、外務省がまとめられた安全保障政策企画委員会の報告というものがあると思うのです。この中の表現を見てみますと、まず、いまの世界の情勢の認識が「近年の東西関係はグローバルパワーを目指すソ連の挑戦とこれを受けて立つ米国、西側諸国によるグローバルな対応」、こうなっておる。つまりソ連もグローバルにやってくる。アメリカや西欧側もグローバルにそれに対応しておる、こういう見方。
 ところが、アメリカは国力が相対的に低下している。一言で言うならば最近アメリカは弱くなっておるというところから、特に東側に対抗するために同盟国の協力を求めてきておる。日本に求めているのもそれだということになるわけですが、それを受けて「NATO諸国とともにわが国としても広くグローバルな観点から自衛力の増強を図る必要があり、ひいてはこれがわが国の安全の確保につながる」、こういうふうな筋立てになっているのです。
 要するに、ここではソ連というもののグローバルなそういう挑戦というものを一つ設定して、それに対抗していく、日本はその中で積極的な役割りを果たす、その役割りには政治、外交のみならず、ここでは軍事の面にまで触れるというような形になっていますが、こうなってくると、ごく常識的に言えば、いまや日本の外交にとってソ連は事実上仮想敵になった。仮想敵として位置づけておる、こういう見方ができるんじゃないかと思います。
 私は、さっきは全方位外交についてお尋ねしましたが、全方位外交というのは、わかりやすく言えば特定の仮想敵を持たぬ外交、これが全方位外交だと言っていいと思いますが、この外務省の作業された安全保障政策企画委員会の報告によれば、いまや仮想敵を持つ外交に日本は行くのだというようなことになるんじゃないか、こう感ぜられるのですが、大臣、それはいかがお考えですか。

発言情報

speech_id: 109303968X00119801015_021

発言者: 高沢寅男

speaker_id: 6418

日付: 1980-10-15

院: 衆議院

会議名: 外務委員会