松本操の発言 (交通安全対策特別委員会)
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○松本(操)政府委員 一般的に申しまして、ニアミスが起こりました場合、ニアミスがあったという報告をしてまいる機長の方は、どちらかといいますと、そのときの精神状態は自分がニアミスに遭わされた、こういう感覚が強うございます。したがいまして、距離の目測等におきましても、いずれかと言えば、近目に出てくるというのが過去の例に多うございます。したがって、私どもといたしましては、ニアミスの調査に当たって両パイロットの言い分をそのままとるというのではございませんで、レーダーの航跡図を活用するとか、あるいは飛行機に装着しておりますデータレコーダーの解析結果を突き合わせるとか、その他あらゆる客観的なデータをもとにいたしまして、できるだけ正確にその当時の状況を再現した上で、この程度であったのではないか、こういう距離を求めておるわけでございますが、過去の経験から申し上げますと、パイロットの言い分につきまして、数倍から、場合によっては十数倍の違いが出てくる、こういうことはしばしば経験いたしておるわけでございます。今回の場合、私どもの方もようやくレーダーの航跡図の解析を終わりました。現在、日本航空の飛行機に積んでおりましたデータレコーダーの、コンピューターによる解析を実施しておる段階でございますので、断言的なことを申す段階に至っておりませんけれども、しかし、いささか差が大き過ぎるという点については、御指摘のように私どもとしても不審に思っておるところでございます。ただ、当時の状況を現在までの調査で一応再現してみますと、日航機の場合に、軽く右に旋回をして回避操作をいたした、こう言っております。自衛隊機の場合にも同様、お互いに向かい合った飛行機でございますのでそれぞれ右側に回避動作をしておりますが、自衛隊機の場合には小型のジェット練習機であるということもあり、相当大きなバンク角と申しまして羽を傾ける角度でございますが、相当大きな角度で回避操作をしておるということまではわかっております。したがいまして、機長は左側に乗っております。左側に乗っております機長が、飛行機を右側に傾けました場合、遠心力の作用がございますので、機長は自分が水平位置というふうな感覚で高度差というふうなものを見る、こういうきらいがあることは否めません。したがいまして、空中にその状態を再現しますと、日本航空機は右に傾いている、自衛隊機も同じように右に傾いているという状態で、一瞬すれ違ったわけでございますので、そこにかなりの誤差があったであろうということは、これは容認できるのではないか。ただ、まことに御指摘のとおり、五メートルと百五十メートルという三十倍の違いというのはいかにも大きいので、この点について、いま申し上げましたように、私どもとしてもまだ結論を得ておりませんけれども、鋭意客観的なデータを突き合わせることによって、おおむねこの程度ではなかったのか、厳密に何十何メートルということは無理でございますけれども、おおむねこの程度ではなかったのかというところは早急に突きとめたい、このように考えております。