交通安全対策特別委員会

1980-11-26 衆議院 全256発言

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会議録情報#0
昭和五十五年十一月二十六日(水曜日)
    午前十時一分開議
 出席委員
   委員長 田中 昭二君
   理事 水平 豊彦君 理事 安田 貴六君
   理事 沢田  広君 理事 永井 孝信君
   理事 草川 昭三君 理事 玉置 一弥君
      浦野 烋興君    鹿野 道彦君
      塚原 俊平君    登坂重次郎君
      中村喜四郎君    丹羽 兵助君
      後藤  茂君    新盛 辰雄君
      鈴木  強君    米田 東吾君
      三浦  隆君    中路 雅弘君
      伊藤 公介君
 出席政府委員
        内閣総理大臣官
        房交通安全対策
        室長      仲山 順一君
        警察庁交通局長 池田 速雄君
        運輸省鉄道監督
        局国有鉄道部長 永光 洋一君
        運輸省航空局長 松本  操君
        建設省道路局長 渡辺 修自君
 委員外の出席者
        行政管理庁行政
        監察局監察官  加藤 武久君
        防衛庁防衛局運
        用第二課長   芥川 哲士君
        環境庁自然保護
        局企画調整課長 高峯 一世君
        環境庁大気保全
        局交通公害対策
        室長      加藤 三郎君
        国土庁長官官房
        防災企画課長  城野 好樹君
        国土庁長官官房
        震災対策課長  楢崎 泰道君
        大蔵省理財局国
        有財産審査課長 高橋 公男君
        大蔵省銀行局保
        険部長     松尾 直良君
        通商産業省機械
        情報産業局自動
        車課長     横山 太蔵君
        運輸大臣官房審
        議官      棚橋  泰君
        運輸省自動車局
        業務部長    大久保一男君
        運輸省自動車局
        整備部長    宇野 則義君
        気象庁観測部地
        震課長     渡辺 偉夫君
        労働省労働基準
        局安全衛生部化
        学物質調査課長 加来 利一君
        建設大臣官房建
        設機械課長   中野 俊次君
        建設省都市局都
        市計画課長   牧野  徹君
        建設省河川局都
        市河川課長   陣内 孝雄君
        建設省道路局有
        料道路課長   稲見 俊明君
        建設省道路局高
        速国道課長   鈴木 道雄君
        建設省道路局道
        路防災対策室長 吉越 治雄君
        日本国有鉄道常
        務理事     半谷 哲夫君
        日本国有鉄道建
        設局長     杉浦  弘君
        日本国有鉄道自
        動車局整備課長 日巻 敏夫君
        特別委員会第一
        調査室長    長崎  寛君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月二十六日
 辞任         補欠選任
  米田 東吾君     鈴木  強君
同日
 辞任         補欠選任
  鈴木  強君     米田 東吾君
    ―――――――――――――
十一月十一日
 交通事故管理士法制定に関する請願(田中伊三
 次君紹介)(第一七五六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
十一月二十六日
 交通事故管理士法制定に関する請願(田中伊三
 次君紹介)(第一七五六号)
は委員会の許可を得て取り下げられた。
    ―――――――――――――
十一月十一日
 交通安全対策等の強化に関する陳情書
 (第一五五号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 閉会中審査に関する件
 交通事故管理士法制定に関する請願(田中伊三
 次君紹介)(第一七五六号)の取下げの件
 交通安全対策に関する件
     ――――◇―――――
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田中昭二#1
○田中委員長 これより会議を開きます。
 この際、請願取り下げの件についてお諮りいたします。
 本委員会に付託されております請願中、第一七五六号、交通事故管理士法制定に関する請願につきまして、去る十二日、紹介議員田中伊三次君から取り下げの願いが提出されております。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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田中昭二#2
○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
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田中昭二#3
○田中委員長 この際、御報告申し上げます。
 本委員会に付託されております交通遺児対策等に関する請願の取り扱いにつきましては、先ほどの理事会において協議いたしましたが、委員会での採否の決定は保留することとなりましたので、さよう御了承願います。
 なお、本委員会に参考送付されました陳情書は、交通事故死の絶滅に関する陳情書外一件であります。念のために申し添えます。
     ――――◇―――――
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田中昭二#4
○田中委員長 次に、閉会中審査申し出の件についてお諮りいたします。
 交通安全対策に関する件につきまして、閉会中もなお審査を行いたい旨、議長に申し入れたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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田中昭二#5
○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 次に、閉会中審査におきまして、参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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田中昭二#6
○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中審査案件が付託になり、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、その派遣地、派遣期間、派遣委員の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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田中昭二#7
○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
     ――――◇―――――
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田中昭二#8
○田中委員長 次に、交通安全対策に関する件について調査を進めます。
 この際、ニアミスの発生状況と対策について、松本運輸省航空局長から発言を求められておりますので、これを許します。松本航空局長。
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松本操#9
○松本(操)政府委員 ニアミスの問題につきまして、ついせんだっても新聞紙上で報道されましたので、この際、お許しを得まして、ニアミスに関連いたします概況、対策等について包括的な御報告をさせていただきたいと思います。
 御案内のように、去る昭和四十六年の七月、雫石事故が発生をいたしましたことにかんがみまして、航空路とこの航空路の周辺、あるいはこれを横断して飛行いたします飛行との間に分離を図るということを、まず緊急対策要綱をもって打ち出しました。これをもとにいたしまして訓練空域、これは自衛隊及び民間を問わずでございますが、訓練空域と航空路の分離をいたしました。さらに、特別管制空域と申しまして、有視界飛行方式で飛んでおる飛行機でありましても、その空域の中では特段に管制を受けなければならないように措置をする空域の拡充を図るとか、あるいは運輸省と自衛隊との間におきます航空業務上の取り決めを改定するとか、そういった緊急の措置をとったわけでございます。
 さらに昭和五十年には航空法の改正を国会にお諮りいたして、これが成立いたしましたことによりまして、操縦者の見張り義務というものをはっきりと航空法の中に入れたわけでございます。さらにまた、管制圏の中におきます通過飛行を原則として禁止をいたしますとか、あるいは高度が一定の高さ以上の空域で、管制区、管制圏であって、運輸大臣が告示で指定をいたしました空域の中を飛ぶ飛行機に対しましては、原則として二次レーダーの反射器をつけさせるというふうな措置を講じますとか、あるいは管制圏及び管制区のうち、一定の高度以下の空域については航空機の速度を制限をいたしまして、ジェット機とプロペラ機との間に無用の摩擦が起こらないようにするとか、こういうふうな措置をとったわけでございます。さらに、航空法の改正におきまして、機長に対し異常接近に係る報告の義務づけをいたしました。これは機長が運航中相手機との間に異常に接近をしたというふうな感じを受けましたときにはこれを報告をするという制度でございます。
 この制度によりまして、昭和五十年から五十四年までの五年間にいわゆる機長報告という形で出てまいりました数字は合計七十四件でございました。これらの七十四件につきまして、私どもとしては逐一実態について詳細な調査をしたわけでございます。その結果、現実に空中衝突等のおそれがあったのではないか、さらに具体的に申し上げますならば、非常に接近して交差をいたしましたために、ほとんど回避動作をする暇がなかったというふうな場合、あるいは相手機を発見して回避操作をとったものの十分な回避をし切れないまま至近距離ですれ違った、こういったようなものにつきましては、まさに本当の異常接近であるというふうな判断をいたしまして、これらについてはその都度公にしてまいったわけでございますが、ちなみにその数字を申し上げますと、暦年でございますが、五十年におきましては、二十三件の機長報告に対し、そのようなものは幸いにしてございませんでした。五十一年は十五件の報告中二件がこれに該当し、五十二年は十三件中一件が該当し、五十三年は十七件中三件が該当し、五十四年はやや報告件数が減ったわけでございますが、六件中一件がこれに該当するという状態でございました。本年になりましてから十一件の報告が出されておりますが、これらのうち一件につきましては、いま申し上げましたように空中衝突のおそれがあったものとして公表しておりますが、なお現在調査中のものが二、三件あるわけでございまして、これらも明らかになり次第、原因その他を付して公にすることにいたしております。
 このような異常接近は幸いにしてふえるという形は必ずしもとっていないわけでございますけれども、しかし、御案内のように場合によっては現実に空中衝突のおそれがあるわけでございますので、その都度原因を究明し、関係機関に対し注意を喚起してまいっておるわけでございますが、さらに抜本的な対策といたしまして、施設の整備あるいは運用面での技術の向上、こういうふうな措置をとってきておるわけでございます。
 たとえば施設面の改善といたしましては、従来航空路を飛びます航空機につきましては、管制官が無線でパイロットと話をしながらその飛行機の高さ、方向あるいは何時何分にどこを通過するというふうなことを聞き取りまして、これをもとに管制ストリップというものを使って管制をしておったわけでございますが、これを航空路監視レーダーを用いまして、現実に飛行機の機影をレーダーのスコープの上で見ながら確実に管制ができるようにしていくということに踏み切ったわけでございます。その結果、従来は箱根とそれから九州北部の三郡山の二カ所にしかございませんでした航空路監視レーダーが、現在、関東地方の山田、沖繩の八重岳、宮城県の上品山、函館の北側の横津岳、近畿地方の三国岳、九州南部の加世田、中部地方の岡崎に整備をされました。これらの航空路監視レーダーによる覆域がほとんど全国をカバーするところまで至っております。しかしながら、これらは機械施設でございますので、万が一の場合に故障して動かないというふうな場合には飛行機をレーダーで見ることができなくなりますことから、二重覆域と私ども言っておりますけれども、一つのレーダーが落ちてももう一個のレーダーで必ずこれをカバーできるようにするというふうなことを念頭に、新潟の近辺あるいは沖繩県の宮古島さらには四国、こういうところに二重覆域のためのレーダーの設置を鋭意進めているところでございます。
 さらに、従来のレーダーは飛行機の映像をただ単にスコープ上に示すだけでございましたが、これをコンピューターで処理をいたしまして、飛行機の映像だけでなくてこれにたとえば日本航空の何便で高さが幾らである、あるいはスピードが幾らであるというふうなことを数字とアルファベットをもってスコープの上に表示できる、つまり私どもが言うところの目で読む管制ができるというふうな形に整備を進めてまいっておるわけでございます。
 さらに、管制をいたします根本は、計器飛行方式で飛びます飛行機が出す飛行計画にあるわけでございますが、この飛行計画も、従来人手で処理をしておりましたものを、同じくコンピューターで処理をさせるというふうなことをしておるわけでございます。
 さらに、空港には空港の周辺五十ないし六十マイル、九十キロから百キロぐらいの範囲を管制いたしますためのレーダーがあるわけでございますが、このレーダーも従来使っておりますものは飛行機の映像が二本の線になって見えるだけでございます。これをやはりコンピューター処理をいたします、私どもARTSと呼んでおりますが、こういうふうなものを五十一年から東京、大阪の両空港に採用いたしました。さらに、成田につきましては五十六年度から運用開始ということで、目下整備を進めておるわけでございます。
 このようなことによりまして、レーダーによる管制というのはかなり徹底をしてまいりました。これによります利点といたしましては、管制官の方がわりあいにゆとりを持って管制ができるというふうなことと、それから同じ空域の中に安全度を高めたままでより多くの飛行機を入れることができる、つまり効率的な管制ができるというふうなことであろうかと思います。
 しかし、これらの異常接近報告を見ておりますと、いわゆる管制官のうっかりミスあるいはぽかミス、私どもこういうふうに内部で呼びならわしておりますが、ちょっとしたことからついうっかり見逃してしまう、それである高度で飛んでおります飛行機の目の前を別の飛行機を上昇させてしまうというふうなことが、年に一回か二回ぐらいないわけではございません。
 こういうふうなものを防止いたしますためには二つの方法があろうかと思っております。一つは、管制官に対して注意義務を強化していくと同時に、ダブルウォッチと申しましょうか、直接レーダーを見ております管制官のほかに副主任のようなものを配置いたしまして、これが後ろから随時見ておる。何かぐあいが悪いのではないかというふうなときにはそれを指示してやるというふうなことが一つでございます。これは制度的に定着させる方向で目下鋭意進めておるわけでございます。もう一つは、設備そのものを改良いたしまして、せっかくコンピューターを使っておるわけでございますので、それを使ってある一定の距離の中に二台の飛行機が入ってまいりました場合には、レーダーの上で警告を発するようにする、こういうふうな装置でございます。これも五十三、五十四の二カ年間にわたりまして開発を終わりまして、目下試験運用に入った段階でございます。
 以上申し上げましたような措置を、一つの方法ですべてのニアミスを防止できるというわけにもなかなかまいりませんので、人的な面あるいは施設的な面、両々相まってこのニアミスの危険をあくまで減らしていくということのために、私どもせっかく努力をしているつもりでございます。今後とも、飛行機の大型化、高速化あるいは航空路の複雑化というふうなことは進んでまいるわけでございますので、それに対処してニアミスというものが起こらないような抜本的な対策というものを私どもとして鋭意努力をしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
 以上、簡単でございましたが、最近におきますニアミスの状況及びこれに対しまして私どもとしてどのような対応をしておるかということの概況を御説明申し上げて、御報告にかえさせていただきます。ありがとうございました。
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田中昭二#10
○田中委員長 これより質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鈴木強君。
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鈴木強#11
○鈴木(強)委員 お許しをいただきまして、私は第一に富士山の登山道の安全対策、第二に中央線甲府駅の近代化問題、第三に中央高速自動車道の未開通部分の工事促進の状況について、最後に東富士有料道路の問題、この四つについて質問いたします。
 まず第一の富士登山道の安全対策の問題でございますが、御承知のようにあそこには県営の富士上吉田線それからもう一つは富士精進湖線、こういうものがございます。もちろん五合目までは、皆さん御承知のスバルラインが有料で建設をされております。この問題を私がこの委員会で取り上げますのは、皆さんも御承知のように本年の八月十四日午後一時過ぎ、富士山の九合目に久須志岳というのがございますが、その久須志岳が崩壊をいたしまして、直径約一メートルくらいの大小の石が五十ないし六十個くらい落下をいたしました。たまたま八合目下の大渡しという付近と六合目付近の二カ所を下山中の登山者にこれが当たりまして、不幸にして十二名の死亡者、三十一名の負傷者を出すという事件が発生いたしたのでございます。この事件の発生後地元の山梨県は総力を挙げて救急作業を行うとともに、当面する安全対策等についても、全力を尽くして万全の措置をとってきておることは御承知のとおりでございます。幸い国におきましても、厚生省を初め建設省その他いろいろと御配意をいただいたことにつきましては、私からも深く感謝を申し上げるわけでございますが、何せ富士山というのは富士箱根伊豆国立公園の地域になっておりますし、霊峰富士は世界的にも有名な山でございまして、ここには毎年約五十万人近い登山者が登っておるのでございます。したがいまして、今回の事故を契機にいたしまして、非常に残念でございましたが、再びこういうことの起こらないように万全な対策をとっていただきたい、そういうことで私はきょうこの問題を取り上げたのでございます。
 そこで、率直に言いまして富士山全体の姿を見ましても、八合目以上は御承知のような最高裁の判決によりまして浅間神社の所有地になっておる。しかし昭和四十九年の判決以来六年間の年月が過ぎておりますが、登記はされておらない。したがって、国有財産として今日これが継続されておると思います。約一万一千五百十一坪は国有地として存置するということが判決の中にございますが、百二十一万四千五百十七坪は神社所有地になるということになっておるわけでございます。したがって、静岡県と山梨県との県境、八合目以上の未登記の部分の問題がありまして、これは一体八合目以上の所管はどこになっておるのかということもはっきりしておらないのです。法的には、今日国有財産である以上は、大蔵省が管轄をしているとすれば国の管轄に所属するものだと私は思いますが、そういうわけでこれはいろいろな対策を立てる場合にもなかなかむずかしい面がございます。幸い山梨県側におきまして富士山安全登山対策委員会というものを設置をいたしまして、この中には環境庁、国土庁、建設省、林野庁あるいは警察庁その他それぞれの皆さんもお入りをいただいて、今後の対策についてはいろいろと検討していただいておりまして、近く第二回目の会議が開かれるようにも聞いておるわけでございます。
 そこで、これはどこへ伺っていいのかよくわからないのでございますけれども、国土庁が総体的な調整をする立場にありますから国土庁を中心に伺いたいと思っておりますが、その前にまず第一番に大蔵省にちょっとお伺いしておきたいのは、四十九年に判決が出まして以来約六年になりますが、どうして登記がしてないのでしょうか、その理由は何なのか、この点を最初にお答えください。
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高橋公男#12
○高橋説明員 お答え申し上げます。
 先生いま御指摘の昭和四十九年の判決によりまして富士山山頂八合目以上の国有地のうち大部分の土地について浅間神社に譲与すべきものであるという判決をいただいておりますので、大蔵省としては当然その判決に従って譲与すべきものと考えております。
 ただ、御案内のように山頂部分におきまして山梨、静岡両県の県境が未確定のために譲与すべき土地の面積とか位置が画定できないで登記ができない状況でございますので、保存登記それから所有権の移転登記をして譲与することになりますけれども、その登記ができないために譲与の手続がおくれているという状況でございます。五十一年当時に浅間神社の方と地元の財産管理者である財務局とで話し合いをしまして、そういう状況であるということは先方に連絡をいたしております。
 そういう状況でございます。
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鈴木強#13
○鈴木(強)委員 判決の後、東海財務局が玉野測量設計株式会社に委託しまして測量を実施してございますね。一応図面というものはあるはずなんですよ。ですから、静岡県側か山梨県側かよくわからぬ、しかしいずれにしても八合目以上は既存の国有地を除いて全部神社の所有権に移るべきだ、譲与すべきであるということになっておるわけですから、八合目以上の静岡県と山梨県側の県境がどうなのかということについてはかなりこれはやればできることでございますし、それから八合目以上の問題につきましては測量をして、特にこの判決の中に示されておりますような既存の国有地の分を除くわけですから、それも具体的にここに面積も書いてありまして、環境庁、運輸省、気象庁、日本電信電話公社、道路関係を除いたものでございますから、そういうことはあれでしょうか、国は敗訴したわけですね、神社が勝訴したわけですから、お互いに積極的に協力し合ってなるべく早く判決に基づく登記を完了するというのがたてまえでございましょう。ですから、ああいう高地でございますからなかなかわれわれが考えるように簡単にいかないことはわかりますが、どうもいまの御答弁ですと、じゃいつになったら登記ができるのかさっぱりわからぬ。結局、国有地としてずっと存続をしていくわけにはいかないけれども、いつになるかわからぬというように聞くのですけれども、それじゃちょっと私納得できないわけでして、できるだけ国有地にしておいた方が得だという考え方なんですか。神社の方でも、勝訴してみたけれども管理その他大変問題があって手がつかぬというような気持ちがあるのかどうなのか、その辺はどう判断するのですか。法律的に問題の解決を促進していくというたてまえが根本になければおかしいんじゃないですか。どういうところでできないのか、その理由をもう少し聞かしてください。
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高橋公男#14
○高橋説明員 先生のおっしゃるとおりだと思います。大蔵省も譲与する方針でいるんですけれども、山梨県サイドと静岡県サイドで登記所が違いまして、山梨県部分、位置どこ、面積何平方メートルということで登記をしなければならないわけです。全体の譲与すべき面積は裁判で決まっているんですけれども、山梨県サイド面積どのくらい、静岡県サイド面積どのくらいということが画定できないので登記ができないということで、登記ができる状態になるのを待っているという状況でいままで推移をしてきたわけでございます。別に譲与をし惜しんでいるとかということでは決してございませんので、御理解いただきたいと思います。
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鈴木強#15
○鈴木(強)委員 それでは山梨県側、静岡県側がよくわからぬとおっしゃるわけですね。ですからもともと無地籍といいますか、地籍がないわけです。それでは、これをどういうふうにして登記に持っていこうとするのか、そういう方針はお持ちでしょう。大体いつごろをめどにしてやるとかそういうこともないわけですか。
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高橋公男#16
○高橋説明員 何度も申し上げるようですが、県境が画定すると面積が画定できますので登記できる状態になるわけです。その県境の画定をいままで待っていたという状況でございます。
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鈴木強#17
○鈴木(強)委員 県境の画定はではどこでやるんですか。
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高橋公男#18
○高橋説明員 基本的には両県の話し合いで決めるべきものと思います。
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鈴木強#19
○鈴木(強)委員 山梨県側にしても静岡県側にしても、従来ここが県境だというおおよその地点というのはあったと思うのですね。ですから、これはそれが全然なくてこれからどう決めるかということじゃないでしょう。
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高橋公男#20
○高橋説明員 いや、そうだと思います。
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鈴木強#21
○鈴木(強)委員 だったら、それに対して山梨県側、静岡県側としてはいままでどういうふうにやってきたのか、その点の把握は大蔵省としてしておりますか。
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高橋公男#22
○高橋説明員 県境画定についての両県の話し合いの状況についてはフォローしておりません。
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鈴木強#23
○鈴木(強)委員 このことは、遷延して判決が覆り、国有地に残っていくということであれば別ですけれども、最高裁の判決が出た以上はこれを揺るがすことはできないのですよ。そうであればもっと大蔵省も積極的に指導をして、では両県においてはどことどこが国有地なんだ、登記所においての手続はどうするとか、それは県は県としておやりになるでしょうけれども、われわれとしては、八合目以上はだれが管理監督をしているのか。本来であれば浅間神社の社有地になっておるにもかかわらず登記がないためにまだ国有地になっている。その国有地で今回この事件が起きた。そうなりましても、将来いつごろ登記ができて社有地になるのか、そういうこともこれからの安全対策をやる場合の基本的な問題に関連してくるのです。そうでしょう。本来もっと早く登記をしておけば正直言って国は関係ないでしょう。そうでしょう。まあ関係ないと言うとあれですが、いろいろな意味において安全対策については国に協力してもらわなければならないけれども、直接的な地籍というのはこれは神社地なんですから、そういう点からいってもこれは速やかに解決すべきですよ。こんな優柔不断なことでは私は納得できないですね。帰ってちゃんと大臣とも相談してやってください。
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高橋公男#24
○高橋説明員 両県とも、県境の画定についてはよく相談をして、できるだけ早くに譲与できるように努力させていただきたいと思います。
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鈴木強#25
○鈴木(強)委員 それでは、それまでは国有地として存続していくわけでございます。
 次に、環境庁にお伺いしたいのですが、環境庁としては、国立公園としていろいろと制限その他についての権限をお持ちであると思うのですが、この久須志岳というところが崩壊をしておるわけです。これは、これから一番大事な問題で、何といってもその崩壊を食いとめるという基本的な施策、対策を立てなければ、絶対この安全は守れないわけでございます。したがって、崩れ行くこの久須志岳、また南の方には大沢崩れがございまして、かつて私も何回か委員会でも追及いたしましたが、富士山の山が変わる、どうするのだという大変な国民からの不安も出てきたことも御承知のとおりです。林野庁、建設省が、これはもう大変な難工事ですけれども、英知を集めていろいろと御配意をいただいて、特に建設省関係は下の部分から逐次やっていただいているのですが、何せ一年間に丸ビルの八割か九割ぐらいの土砂が落ちてくるわけですから非常に大変なことなんですけれども、それでも努力を尽くしてやってくれている。ですから、富士山の原形を、自然を守っていくということは、やはりこれは環境庁としては大事な職責ではないでしょうか。ですから、この久須志岳の崩壊をどう食いとめるかということに対して、環境庁としてはどういうふうな考え方を持っておられるのか、これを聞きたいのです。
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高峯一世#26
○高峯説明員 先生がおっしゃいますように、富士山の原形をとどめておくというのは、一つの景観の保持という意味で非常に重要なことだとも考えております。しかしながら、自然に改変を加えないで自然を保護していくという考え方、これが理想でございますが、そういう形で自然の姿も崩壊しないというようなことであれば非常に結構だと思うのですが、いまおっしゃいました久須志岳のような問題、これは一つは安全の問題もございますし、それから景観の保持の問題もございます。ただ、この崩落ないし崩壊を防止する、そのための技術と申しますか、どのような、どの程度の措置をすれば崩壊が防げるか、原形を維持できるかというような問題が、これはもう少し技術的なり具体的なり、内容が固まってまいりました段階でございませんと、自然景観の保持という観点から、私どもとしてはまだ結論を出しかねる。いたずらに、崩壊を防止するためにかえって周辺の景観を阻害するというようなことになりましても、これまた国民の象徴的な山でございますので、国民の方々いろいろな御意見があるかと思います。したがいまして、具体的な措置なり内容が固まった段階で、私どもとしても関心を持ちまして判断をしていきたいと考えております。
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鈴木強#27
○鈴木(強)委員 これは、後の方のことはまた次に質問するのですが、環境庁の基本的な考え方としては、自然を保護していくというのが基本ですね。そうすると、あなたの方は、久須志岳が自然に崩壊をしていく、それはやむを得ないのだ、大沢崩れがどんどんどんどんしてもこれはやむを得ないのだ、要するに自然の姿というものをそのまま保存していけばいいのだ、こういう考え方なんですか。
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高峯一世#28
○高峯説明員 そのような趣旨で申し上げたわけではございませんで、自然が崩壊していくその規模でございますね。その規模のいかんによって変わってくると思います。そういった観点から総合的に判断をいたしたいと考えております。
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鈴木強#29
○鈴木(強)委員 それはわかりました。したがって、やはりいまの富士山の姿を永遠にこれを保存していきたい、これはもう世界の全国民が願うでしょうし、日本国民はもちろんそれを願っているわけです。ところが、大沢崩れのような、形が変わるような状態が出ておりまして、これを人力によって何とか防げるものは何としても防ぎたいということで、国も力を入れてくれているわけですね。したがって、久須志岳の問題についても、この状態を長くそのままにしておきたいということについてはそのとおりだとおっしゃるわけだ。ただ、あなたがおっしゃるように、たとえばあそこに防御のためのさくをやるとか、コンクリートパイルを入れて崩壊を防ぐとかいうようなことが逆に自然を損ねるということになっては困るということだと思うんですよ。それは一つの兼ね合いでございますから、少なくともパイルをやって、それが富士山の形を変えるとかなんとかいうことになれば別ですけれども、これから学術的に研究をしていただいて、山梨大学の浜野教授も委員の中に入っていただいているようですから、専門的な研究をしていただいておりますから、これが人力によって防げるか防げないか、こういうことは今後の問題になるわけです。仮に、これがあらゆる工法を尽くして防げるという結論が出た場合には、環境庁としてその防ぐ方法というものが、美観を損するか、損せないかの論議は恐らくやられるでしょう。そのことに対して私は言いませんけれども、しかし考え方としては、安全対策の面も絡んできますし、自然保護の面も出てくるわけですから、そう余りしゃくし定規のことを言って、下の青木ケ原の電柱には普通の白ではいかぬ、それを松の木と同じように赤に塗りなさいというようなこともやられてやっておりますよ、あなたの方が言うから。そう一々小さいことというと語弊があるかもしれませんけれども、そういうところまで久須志岳に持ってこられては困るわけで、そういうために、私は念のためにいまあなたの意見を聞いているわけですよ。その点はどうですか。
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