嶋崎譲の発言 (文教委員会)
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○嶋崎委員 まあ伝統的な大学というよりも大学観ですね、伝統的な大学観の上に立った大学かそれとも新構想の大学かというふうに質問をした方が正確なのではないかと思いますが、この間の委員会での議論では、伝統的な大学における教育という意味で、放送メディアというものを使う使い方には二つのタイプがあったということをお互いに確認したと思います。
一つは、クローズドサーキット方式と言われる、たとえば医学部でお医者さんが手術しているところをテレビに撮っておいて、それを再生しつつ大学教育の一つの糧としてメディアを使うという方式であります。もう一つは、イギリスのオープンユニバーシティーの方式でありまして、オープンユニバーシティーの方式は、御承知のようにイギリスの伝統的なチューターを中心にした小サークルの先生と学生の緊密な討議のもとで教育をやっていくという、チュータラリズムというのでしょうかね、チューター主義と一方に言っておきましょう、そういうチューターというものを中心にしてやる考え方。並びにスクーリング、それから通信教育、こういう幾つかの大学におけるいままでの基本的な教育のあり方の中に一つの教育の方法としてメディアを導入する、やはりBBCとオープンユニバーシティーが協議して、テレビを使いまして不特定の人たちにこれを放映するというやり方ではありますが、しかし、オープンユニバーシティーは、あくまでスクーリングやチューター主義や通信教育というものを基本にきちっと据えておいて、その中の一つ、ワン・オブ・ゼムですね、その中の一つとしてテレビを使うという方式だということは、すでに委員会で明らかにされてきたと思います。
これに対して今日の内外の情勢、特に日本の国内の情勢は、大変な国民の教育要求というものが高まってぐる中で、その高まった教育要求というものにこたえるために、高等教育レベルのいわば教養的なものを求める学習歴の要求、学習を求めていくという要求にこたえなければならない。それにこたえるためにすでにNHKは、市民大学講座その他でもって、かなり高等レベルのいわば教養的なものを取得することが可能になるような実験や現実の放送を行ってきた。そういう意味で、NHKのやっている教養大学、市民大学型のいわば大衆的要求にこたえるタイプが一つありまして、もう一つは、いまここで問題になっています放送大学という方式。
そういう意味で、伝統的な大学観の上に立ってマスメディアを使うタイプというのは、クローズドサーキット方式やオープンユニバーシティーのタイプであり、それに新しい大衆的な教育要求に基づいて一方でNHKの教養大学的、市民大学的なものと、いまここでわれわれが問題にしようとする正規の放送大学、こういう対応が問題になってきているというふうに言えるのではないか。したがって、ここでわれわれが問題にしようとしておる放送大学のタイプは、伝統的な大学観の上に立った大学におけるマスメディアの利用の仕方とは違った新しいタイプの大学だという意味で、新しいタイプの大学と言えるのではないか、こういうふうにこの間の委員会では討論していく過程で問題か整理されたように思いますが、これでよろしいですか。