大林勝臣の発言 (公職選挙法改正に関する特別委員会)

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○政府委員(大林勝臣君) この法律の実効性をできるだけ法律の上で担保をいたしますためには、罰則あるいは税制上の措置ということがまず考えられたわけであります。罰則につきましては、実はまず出発点でございます政治活動の金と私的な金とを明確に区別するというところが一つの問題でありまして、いろいろそれを考えてみたわけでありますけれども、公的な金と私的な金を一つ一つについてわかるように、つまり判断できるように基準をつくるということも結局立法技術上むずかしい。そういうことであるとすれば、公的資金と私的資金を区別して公的資金を報告していただくようにするわけでありますけれども、その区別自体は、結局は個々人それぞれの政治家によって活動範囲はまた異なるでありましょう。そういう区分けは結局は個々の政治家の倫理観の判断によらざるを得ないというところから出発せざるを得なかったものでありますので、そういった具体的な区分けが非常に法律の上で明確にできないということを前提としながら、一つ一つの報告について罰則を予定するということは、むしろ構成要件が明確でないものについて罰則をかけることにもなるでございましょうし、当面は政治家の倫理観にお任せするとして、将来の問題としての検討事項として残しておこうという結論に実はなった次第でございます。
 それでは罰則は当面無理だといたしまして、税の面で何かいい方法はないであろうかということもいろいろ考えました。内部的には、たとえば報告が出ていない、つまり報告をされていない保有金というものがあったということになりますれば、そういうものはもう無条件に雑所得というようなみなし方をするということも一つの考え方として出ておったわけでありますが、そういう方向が一体現在の税制の体系の上でとれるであろうかどうであろうか、いろいろ国税庁当局、大蔵省当局とも折衝を重ねたわけでありますけれども、やはり税の取り扱いの面におきましては、まあ実質課税の原則と申すのでありましょうか、そういった形式的な問題というよりも、実際にその保有金というのが政治活動に使われたかあるいは使われなかったかによって区別して取り扱わざるを得ないというようなことでございます。つまり、政治資金規正法上の税法上何とかならぬかという考え方と、それから税制の立場におきます税のあり方という問題が交錯をして一致点に至らなかったために、税につきましても従来どおり、もちろん報告の有無にかかわらず、実際にその政治活動に使われたか使われなかったかということを基準として課税をするという意味におきまして、税制上の取り扱いにおいても従来の取り扱いと変更がないという結論になったわけであります。

発言情報

speech_id: 109314226X00419801126_006

発言者: 大林勝臣

speaker_id: 22135

日付: 1980-11-26

院: 参議院

会議名: 公職選挙法改正に関する特別委員会