大林勝臣の発言 (公職選挙法改正に関する特別委員会)
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○政府委員(大林勝臣君) 感想というのはまことにおこがましいわけでありますけれども、従来のいきさつをちょっと御説明申し上げます。
確かに選挙に金がかかる。そこで、政治資金規正法を昭和五十年に改正をするという段取りになったわけでありますけれども、あわせて政治資金規正法の上でできるだけ金銭面を明らかにすると同時に、やはり選挙に何とか金のかからぬようにするための一番手っ取り早い方法というのは要するに個々の政治家の寄付であると。要するに選挙期間中の活動だけでなしに、常時ふだんの政治活動においていろいろな義理人情、社会的なしがらみ、そういった問題もございますのでいろいろ金が出る、その金が出ることをひとつ全面的に禁止してほしい、こういうお話が政治資金規正法の改正をいたします際に各党の方から出てまいったわけであります。たまたま選挙制度審議会におきましてそういった議論が行われたわけでありますけれども、むしろその段階におきましては、なるほど個々の政治家について寄付を全面的に禁止をするということはまことに金のかからぬ原因でもある。それからもう一つは、大変聞こえのいい話である。しかしながら、選挙法上あるいは政治資金規正法上の寄付という概念というのが非常に広いわけでありまして、およそ債務の履行みたいなものでない、金銭、財産あるいはその他のいろいろな利益を供与することを寄付というふうに非常に広く押さえている、それをもう全面的に禁止するということで果たして一体政治家の方が社会生活が維持できるのであろうか、こういうまあまじめな質問が当時の学識経験者を中心に出たわけであります。それに対しましては、それはいろいろ場合によっては困ることはあるだろう、香典を出さぬといかぬあるいは結婚式のお祝いを出さぬといかぬというような状況にある場合にもそれはだめだということになりますから、なかなか社会生、活上困ることはあるかもしれないけれども、それはやはり各党がそれぞれ党内で戒め合ってこれを実行するということであればそれはそれでいいのだから、ぜひとも寄付の全面禁止をやってほしい、こういう御意見が非常に強く出たわけであります。
そこで、特別委員の方々がそこまでおっしゃるのであれば、ひとつ答申にそれを盛り込みましょうということで審議会の答申ということになったわけでありますが、さて立法の段階におきましては、全面的に本則で寄付を禁止するといたしましても、これについて、しからばすべてに罰則をつけるかというような話になってきたわけであります。確かに寄付は全面的に禁止するものの、やはり寄付の中でそれぞれやはり可罰的な違法性があるものもあればないものもあるだろう、そういうものを全部ひっくるめて全面的に罰則の対象にするということは、むしろ罰則理論上とうていそれはむずかしい。そこで、なるほど本則で寄付は全面禁止いたしましたけれども、罰則におきましては、いわゆる可罰的違法性があるものと申しますか、つまり選挙に関する寄付と認められるもの、あるいは通常社交の程度を超えて多額の寄付をするというものは選挙に関する寄付とみなしてこれは罰則の対象にする、しかしながら、それ以外のものは当面は罰則は見合わそうということに実はなったわけであります。
その段階におきましては、これは寄付が全面禁止になるのだからということで非常にPRも行き届いたわけでありますけれども、罰則が実は違法性のあるものだけに限定をされておるということがだんだんわかってきた、そこでまたまたあちこちで寄付のはやりが生じてきた、これはまた大変だと、そこでやはりこれは……