上原康助の発言 (内閣委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○上原委員 この件であと二点ぐらい。
一つは、政府の方に総合安全保障会議というのができて、たしか九名の閣僚で構成されて、農水大臣もそのメンバーのお一人だと思うのです。したがって、いまのことはぜひそういった総合安全保障の中で食糧安全というもの、食糧確保ということをどう位置づけていくかということも積極的に御提言をいただきたいということ。またいまお答えになったような姿勢で臨んでいただきたい。ややもすると、総合安全保障とか安全保障ということを言うと、すぐ軍事面だけが先行してしまって、本当に国民生活に重大な影響を及ぼすであろう食糧の問題あるいはその他のことについては常に二次的、後追いをする可能性なきにしもあらずなんですね。私たちなんかも沖繩戦で食糧難で非常に苦しめられたのです。本当に黒砂糖の一かたまりを持って谷間をさまよいながら飢えをしのんだという経験を持っておるわけですね。そういう面からしても、食糧事情というもの、万一の場合の食糧確保というものがいかに国民にとって大事かということ、このことはぜひこういう面でも反映をさせていただきたいということを注文をつけておきたいと思うのです。
それと、米ソの動きを見ましても、八〇年代後半あるいは今後は食糧というものが非常に戦略物資として使用される可能性があると思うのですね。アフガンへの侵攻問題をとらえても、いろいろ経済制裁を加えた、あるいはまた逆の方もあると思うのですが、そういう面からすると、必ずしも軍事面だけが戦略武器として、戦略というか武器として使用されないというこれからの問題が出てくると思うのです。こういうことも考えた場合には、日本としてはもっとこういった経済力あるいは余剰米というものを効果的に利用していく、活用していくという方向も出てしかるべきじゃないのか。
御承知のように、現在アフリカあたりでは、相当の難民がいて食糧危機に瀕している、あるいは餓死寸前、そういった面でまさに死に追いやられているという状況が出ているわけですね。カンボジア難民しかり、あるいはその他のアジア、中近東諸国においてもそういう状態が出ている。そうしますと、国民感情として、私は、これだけ日本は古々米、古々々々米、お米も余っているという状態にあるということならば、そういった飢えに耐え切れないで死者まで出している難民対策として、食物、食糧を与えていくというような積極的な姿勢を日本側としてはもう少し考えてもいいのじゃないかという気がしてならないわけですね。これは外務省なりいろいろな関係があろうかと思うのです。しかし、実際問題としては、農水省の意思も相当重きをなすと思うのですが、この面についてももっと積極的にイニシアチブを農水大臣がおとりになるなりあるいは政府全体として考えるなり、総合安全保障政策の中で提言をなさるなりしておやりになったらどうかと思うのですが、いかがでしょう。