内閣委員会
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会
会議録情報#0
昭和五十六年四月十六日(木曜日)
午前十時三十五分開議
出席委員
委員長 江藤 隆美君
理事 愛野興一郎君 理事 稻村左近四郎君
理事 染谷 誠君 理事 塚原 俊平君
理事 岩垂寿喜男君 理事 上田 卓三君
理事 神田 厚君
有馬 元治君 上草 義輝君
小渡 三郎君 狩野 明男君
粕谷 茂君 亀井 善之君
木野 晴夫君 倉成 正君
田名部匡省君 竹中 修一君
宮崎 茂一君 上原 康助君
角屋堅次郎君 矢山 有作君
渡部 行雄君 市川 雄一君
小沢 貞孝君 榊 利夫君
中路 雅弘君 楢崎弥之助君
出席国務大臣
農林水産大臣 亀岡 高夫君
出席政府委員
人事院事務総局
給与局長 長橋 進君
臨時行政調査会
事務局次長 佐々木晴夫君
科学技術庁計画
局長 園山 重道君
農林水産大臣官
房長 渡邊 五郎君
農林水産大臣官
房審議官 高畑 三夫君
農林水産省構造
改善局長 杉山 克己君
農林水産省農蚕
園芸局長 二瓶 博君
農林水産省畜産
局長 森実 孝郎君
農林水産省食品
流通局長 渡邉 文雄君
農林水産技術会
議事務局長 川嶋 良一君
食糧庁長官 松本 作衞君
林野庁長官 須藤 徹男君
水産庁次長 山内 静夫君
委員外の出席者
科学技術庁研究
調整局調整課長 堀内 昭雄君
沖繩開発庁振興
局振興第二課長 塩澤 更生君
大蔵省理財局国
有財産審査課長 高橋 公男君
農林水産大臣官
房総務審議官 角道 謙一君
建設省道路局地
方道課長 本山 蓊君
自治省税務局市
町村税課長 浅野大三郎君
内閣委員会調査
室長 山口 一君
—————————————
四月十五日
旧勲章叙賜者の名誉回復に関する請願(小沢貞
孝君紹介)(第二九八五号)
同(加藤常太郎君紹介)(第二九八六号)
同(國場幸昌君紹介)(第三〇四〇号)
同(稲村利幸君紹介)(第三〇七六号)
同(小川平二君紹介)(第三〇七七号)
同(小沢貞孝君紹介)(第三〇七八号)
同(川田正則君紹介)(第三〇七九号)
同(木部佳昭君紹介)(第三〇八〇号)
同(菊池福治郎君紹介)(第三〇八一号)
同外一件(田中龍夫君紹介)(第三〇八二号)
同(藤本孝雄君紹介)(第三〇八三号)
同(保利耕輔君紹介)(第三〇八四号)
同(村田敬次郎君紹介)(第三〇八五号)
同(松野幸泰君紹介)(第三一一八号)
同(吉田之久君紹介)(第三一一九号)
外地派遣旧軍属の処遇改善に関する請願(大原
一三君紹介)(第二九八七号)
旧満州棉花協会等を恩給法による外国特殊機関
として指定に関する請願(有馬元治君紹介)(
第二九八八号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
農林水産省設置法の一部を改正する法律案(内
閣提出第一〇号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時三十五分開議
出席委員
委員長 江藤 隆美君
理事 愛野興一郎君 理事 稻村左近四郎君
理事 染谷 誠君 理事 塚原 俊平君
理事 岩垂寿喜男君 理事 上田 卓三君
理事 神田 厚君
有馬 元治君 上草 義輝君
小渡 三郎君 狩野 明男君
粕谷 茂君 亀井 善之君
木野 晴夫君 倉成 正君
田名部匡省君 竹中 修一君
宮崎 茂一君 上原 康助君
角屋堅次郎君 矢山 有作君
渡部 行雄君 市川 雄一君
小沢 貞孝君 榊 利夫君
中路 雅弘君 楢崎弥之助君
出席国務大臣
農林水産大臣 亀岡 高夫君
出席政府委員
人事院事務総局
給与局長 長橋 進君
臨時行政調査会
事務局次長 佐々木晴夫君
科学技術庁計画
局長 園山 重道君
農林水産大臣官
房長 渡邊 五郎君
農林水産大臣官
房審議官 高畑 三夫君
農林水産省構造
改善局長 杉山 克己君
農林水産省農蚕
園芸局長 二瓶 博君
農林水産省畜産
局長 森実 孝郎君
農林水産省食品
流通局長 渡邉 文雄君
農林水産技術会
議事務局長 川嶋 良一君
食糧庁長官 松本 作衞君
林野庁長官 須藤 徹男君
水産庁次長 山内 静夫君
委員外の出席者
科学技術庁研究
調整局調整課長 堀内 昭雄君
沖繩開発庁振興
局振興第二課長 塩澤 更生君
大蔵省理財局国
有財産審査課長 高橋 公男君
農林水産大臣官
房総務審議官 角道 謙一君
建設省道路局地
方道課長 本山 蓊君
自治省税務局市
町村税課長 浅野大三郎君
内閣委員会調査
室長 山口 一君
—————————————
四月十五日
旧勲章叙賜者の名誉回復に関する請願(小沢貞
孝君紹介)(第二九八五号)
同(加藤常太郎君紹介)(第二九八六号)
同(國場幸昌君紹介)(第三〇四〇号)
同(稲村利幸君紹介)(第三〇七六号)
同(小川平二君紹介)(第三〇七七号)
同(小沢貞孝君紹介)(第三〇七八号)
同(川田正則君紹介)(第三〇七九号)
同(木部佳昭君紹介)(第三〇八〇号)
同(菊池福治郎君紹介)(第三〇八一号)
同外一件(田中龍夫君紹介)(第三〇八二号)
同(藤本孝雄君紹介)(第三〇八三号)
同(保利耕輔君紹介)(第三〇八四号)
同(村田敬次郎君紹介)(第三〇八五号)
同(松野幸泰君紹介)(第三一一八号)
同(吉田之久君紹介)(第三一一九号)
外地派遣旧軍属の処遇改善に関する請願(大原
一三君紹介)(第二九八七号)
旧満州棉花協会等を恩給法による外国特殊機関
として指定に関する請願(有馬元治君紹介)(
第二九八八号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
農林水産省設置法の一部を改正する法律案(内
閣提出第一〇号)
————◇—————
江
亀
亀岡高夫#2
○亀岡国務大臣 ただいま議題となりました農林水産省設置法の一部を改正する法律案の提案の理由と改正の内容を御説明申し上げます。
農林水産省の農業関係試験研究機関につきましては、昭和三十六年の農業基本法の制定を背景に、専門別技術開発を強力に推進する体制として再編されて以来、その整備が進められてまいりました。このような体制のもとで、畜産、園芸等の作目別技術開発が著しく進展し、わが国農業の発展に多大の貢献をしてきたところであります。
また、昭和五十年代に入って、筑波研究学園都市に十に及ぶ農業関係専門試験研究機関が移転し、世界的水準の研究施設を備えた農業研究団地が概成したことにより、広範な分野の研究者が結集して、専門別試験研究を一層深化、発展させ、高度な技術開発を促進する条件が整備されたところであります。
一方、近年におけるわが国農業は、米を初めとする農産物需給の不均衡、石油多消費型農業からの転換等多くの困難な問題に直面しており、従来の専門別の試験研究機関のみでは対応しがたい総合的な試験研究を推進し、地域の実情に即した生産性の高い農業を実現するための技術体系を確立する必要性が一層高まっております。
このような情勢に対処するためには、高度な素材技術を開発する専門別試験研究を引き続き実施するとともに、各種の新しい研究手法を駆使しつつ、専門別試験研究の成果をも活用して、総合的な試験研究を推進する体制を整備することが緊急の課題となっております。
このため、筑波研究学園都市への農業関係専門試験研究機関の集中の利点を生かし、各機関の協力のもとに、地域の農業試験場との連携を保ちつつ総合的な試験研究を推進することとし、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一は、農林水産省の本省の付属機関として農業研究センターを設置することであります。
このセンターにおいては、農業に関する多数部門の専門的知識を活用して行う技術上の総合的な試験研究及び調査を行うとともに、土地利用型農業の再編成の中心となる普通作物等に関する試験研究及び関東東海地域の農業に関する試験研究をあわせ行うこととしております。
第二は、農業研究センターの設置に伴い農事試験場を廃止することであります。
以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
この発言だけを見る →農林水産省の農業関係試験研究機関につきましては、昭和三十六年の農業基本法の制定を背景に、専門別技術開発を強力に推進する体制として再編されて以来、その整備が進められてまいりました。このような体制のもとで、畜産、園芸等の作目別技術開発が著しく進展し、わが国農業の発展に多大の貢献をしてきたところであります。
また、昭和五十年代に入って、筑波研究学園都市に十に及ぶ農業関係専門試験研究機関が移転し、世界的水準の研究施設を備えた農業研究団地が概成したことにより、広範な分野の研究者が結集して、専門別試験研究を一層深化、発展させ、高度な技術開発を促進する条件が整備されたところであります。
一方、近年におけるわが国農業は、米を初めとする農産物需給の不均衡、石油多消費型農業からの転換等多くの困難な問題に直面しており、従来の専門別の試験研究機関のみでは対応しがたい総合的な試験研究を推進し、地域の実情に即した生産性の高い農業を実現するための技術体系を確立する必要性が一層高まっております。
このような情勢に対処するためには、高度な素材技術を開発する専門別試験研究を引き続き実施するとともに、各種の新しい研究手法を駆使しつつ、専門別試験研究の成果をも活用して、総合的な試験研究を推進する体制を整備することが緊急の課題となっております。
このため、筑波研究学園都市への農業関係専門試験研究機関の集中の利点を生かし、各機関の協力のもとに、地域の農業試験場との連携を保ちつつ総合的な試験研究を推進することとし、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一は、農林水産省の本省の付属機関として農業研究センターを設置することであります。
このセンターにおいては、農業に関する多数部門の専門的知識を活用して行う技術上の総合的な試験研究及び調査を行うとともに、土地利用型農業の再編成の中心となる普通作物等に関する試験研究及び関東東海地域の農業に関する試験研究をあわせ行うこととしております。
第二は、農業研究センターの設置に伴い農事試験場を廃止することであります。
以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
江
江
上
上原康助#5
○上原委員 いま農林水産大臣から、今回提出されております農林水産省設置法の一部改正の法律案の趣旨の御説明があったわけです。きょうは余り気乗りもしないのですが、法案も、質問をする人がいないとどんどん通っても困りますので、いろいろお尋ねする面で足りない面もあるかと思うのですが、若干法案の関係あるいはわが国をめぐる農政の基本的な面等についてお尋ねをさせていただきたいと思うのです。
そこで、まず今回の法律改正の問題との関連でございますけれども、いまも趣旨説明でも少し述べておられましたが、せんだって五十五年十月に農政審議会が答申をいたしました「八〇年代の農政の基本方向」という中でもいろいろ指摘されているわけです。素人ですのでなかなか全般的なことに触れるわけにはまいりませんが、今回の「農業研究センターの概要−新しい農業を目指して−」というその趣旨の中でもお触れになっておりますが、「我が国農業は、現在、米をはじめとする農産物需給の不均衡、兼業の深化と耕地利用の粗放化、石油多消費型農業からの転換や環境問題の発生等多くの困難な問題に直面している。」まさにそのとおりだと思うのです。「今後、これらの問題を解決し、我が国の食料自給力の維持向上を図っていくためには、農業生産全体を捉えた総合的な視点に立って、生産性の高い農業の展開を可能とする技術開発を促進していくことが、強く要請されている。」こういう基本構想に立っているようでありますが、わが国をめぐる八〇年代の農政あるいは農業、農業技術の開発というようなことはどこらに力点を置いておられるのか、そういった基本姿勢といいますか基本的なお考えといいますか、その面をもう少しお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →そこで、まず今回の法律改正の問題との関連でございますけれども、いまも趣旨説明でも少し述べておられましたが、せんだって五十五年十月に農政審議会が答申をいたしました「八〇年代の農政の基本方向」という中でもいろいろ指摘されているわけです。素人ですのでなかなか全般的なことに触れるわけにはまいりませんが、今回の「農業研究センターの概要−新しい農業を目指して−」というその趣旨の中でもお触れになっておりますが、「我が国農業は、現在、米をはじめとする農産物需給の不均衡、兼業の深化と耕地利用の粗放化、石油多消費型農業からの転換や環境問題の発生等多くの困難な問題に直面している。」まさにそのとおりだと思うのです。「今後、これらの問題を解決し、我が国の食料自給力の維持向上を図っていくためには、農業生産全体を捉えた総合的な視点に立って、生産性の高い農業の展開を可能とする技術開発を促進していくことが、強く要請されている。」こういう基本構想に立っているようでありますが、わが国をめぐる八〇年代の農政あるいは農業、農業技術の開発というようなことはどこらに力点を置いておられるのか、そういった基本姿勢といいますか基本的なお考えといいますか、その面をもう少しお聞かせいただきたいと思います。
亀
亀岡高夫#6
○亀岡国務大臣 「八〇年代の農政の基本方向」という答申をいただいたわけでありますが、これの基本的な考え方としておりますところは、まず日本型食生活の形成とこれを定着していこうということを基礎にしようということでございます。二千五百キロカロリーを中心といたしまして、たん白質、炭水化物、それから脂肪といったような摂取の割合が日本型食生活において非常に適切である、うまくいっているというのが厚生省の医療審議会からの答申にも出ておるわけでございまして、これが日本のいわゆる平均寿命の延長等にも大きな貢献をしておる、こういうことで、先進国においても、この日本型食生活というものを非常に高く評価をして、これらを取り入れる検討を始めておるということも言われておるところでございます。
これを基本にいたしまして、食糧の安全保障の問題をどうすべきであるかといったような問題、さらには需要の動向に応じた、いま米が余っておるわけでありますから、この米を余らないようにするということを目指しての農業生産の再編成と、どうしてもやはり生産性の向上を図っていかなければならぬ、こういう問題、さらには需給調整機能を重視した農産物価格政策というものを今後考慮していかなければならぬといったような問題、さらには中核農家を育成して、地域ぐるみで農村の地域社会というものの中で、いま申し上げたような経営規模の拡大というようなことを円滑に図ってまいれるような農村の地域社会づくりをしていかなければならぬといった問題、また豊かな緑の地域社会づくりやあるいは食品産業というものが非常に大きくクローズアップされてきておるわけでありますが、この食糧供給体制の整備と消費者対策の充実といったような問題等を含めて、今後の農政をどう進めていったらいいかということを明示したのが、この「八〇年代の農政の基本方向」ということでございます。
これと同時に、「農産物の需要と生産の長期見通し」というものを御答申いただいたわけでございます。これを基本といたしまして、これからの農業政策を進めてまいりたい、こう考えておるわけでございます。
需要面では、何といっても米というものはわが国では農村地帯で一番よくできるものでありますから、これを中心にして日本型の食生活を定着させていく、これはもうどこまでも基本である、こういうことでございます。生産面では、国内で生産できるものはできるだけ国内で生産をしていこう。特に国会で去年の四月に食糧自給力強化の決議をちょうだいしたわけでありまするし、その趣旨に従って、やはり国内でできるものはできるだけ国内で生産をしてまいるという方針をとっておるわけであります。しかし、小麦でありますとかトウモロコシ、そういうものは、国内でえさ分まで生産することはなかなか困難であります。こういうものは、やはり安定的な輸入によるということでありますけれども、それでもうどんとかめん類用の小麦は少なくとも国内小麦で賄っていくようにしよう、そういう方向を定め、米、野菜、果実、畜産物など国内で生産可能なものは極力国内生産で賄うこととして、需要の動向に応じた農業生産の再編成を進めていこう。
次に、農用地利用増進法というものを昨年の国会決議とほとんど同時に制定をしていただきましたので、この法律の趣旨に従いまして経営規模の拡大を図ってまいる。
さらに、これから御審議をいただく農業研究センターを中心にして、品種改良、栽培技術の改善、これらの問題がこれから非常に重要になってくるわけでございます。えさ米の研究等につきましては超多収米、超という字をつけて多収穫を図っていくというような研究にもう入らなければならぬ。遺伝子の組みかえといったようなものも取り入れていくような体制も、これからどんどんと積極的に進めていかなければいかぬ。そういうことで、そこで開発された技術を改良普及員の手によって農家の先々まで普及徹底をさせてまいる。同時に、優良農地や水資源というものを確保して、農業基盤の整備というものを積極的にしていかなければならない。
同時に、最近農村の地域社会にも農業者以外の方々の定住が増加してまいりまして、心の通うといったような面で欠けるところが出てきかかっておる面もなしとしない。それではいけないということで、心の通う地域社会としての農村の整備という面にも力を入れてまいろう、こういうことを中心にいたしまして、わが国の農業に明るい展望を切り開いていこう、こういうことで進めておるところでございます。
この発言だけを見る →これを基本にいたしまして、食糧の安全保障の問題をどうすべきであるかといったような問題、さらには需要の動向に応じた、いま米が余っておるわけでありますから、この米を余らないようにするということを目指しての農業生産の再編成と、どうしてもやはり生産性の向上を図っていかなければならぬ、こういう問題、さらには需給調整機能を重視した農産物価格政策というものを今後考慮していかなければならぬといったような問題、さらには中核農家を育成して、地域ぐるみで農村の地域社会というものの中で、いま申し上げたような経営規模の拡大というようなことを円滑に図ってまいれるような農村の地域社会づくりをしていかなければならぬといった問題、また豊かな緑の地域社会づくりやあるいは食品産業というものが非常に大きくクローズアップされてきておるわけでありますが、この食糧供給体制の整備と消費者対策の充実といったような問題等を含めて、今後の農政をどう進めていったらいいかということを明示したのが、この「八〇年代の農政の基本方向」ということでございます。
これと同時に、「農産物の需要と生産の長期見通し」というものを御答申いただいたわけでございます。これを基本といたしまして、これからの農業政策を進めてまいりたい、こう考えておるわけでございます。
需要面では、何といっても米というものはわが国では農村地帯で一番よくできるものでありますから、これを中心にして日本型の食生活を定着させていく、これはもうどこまでも基本である、こういうことでございます。生産面では、国内で生産できるものはできるだけ国内で生産をしていこう。特に国会で去年の四月に食糧自給力強化の決議をちょうだいしたわけでありまするし、その趣旨に従って、やはり国内でできるものはできるだけ国内で生産をしてまいるという方針をとっておるわけであります。しかし、小麦でありますとかトウモロコシ、そういうものは、国内でえさ分まで生産することはなかなか困難であります。こういうものは、やはり安定的な輸入によるということでありますけれども、それでもうどんとかめん類用の小麦は少なくとも国内小麦で賄っていくようにしよう、そういう方向を定め、米、野菜、果実、畜産物など国内で生産可能なものは極力国内生産で賄うこととして、需要の動向に応じた農業生産の再編成を進めていこう。
次に、農用地利用増進法というものを昨年の国会決議とほとんど同時に制定をしていただきましたので、この法律の趣旨に従いまして経営規模の拡大を図ってまいる。
さらに、これから御審議をいただく農業研究センターを中心にして、品種改良、栽培技術の改善、これらの問題がこれから非常に重要になってくるわけでございます。えさ米の研究等につきましては超多収米、超という字をつけて多収穫を図っていくというような研究にもう入らなければならぬ。遺伝子の組みかえといったようなものも取り入れていくような体制も、これからどんどんと積極的に進めていかなければいかぬ。そういうことで、そこで開発された技術を改良普及員の手によって農家の先々まで普及徹底をさせてまいる。同時に、優良農地や水資源というものを確保して、農業基盤の整備というものを積極的にしていかなければならない。
同時に、最近農村の地域社会にも農業者以外の方々の定住が増加してまいりまして、心の通うといったような面で欠けるところが出てきかかっておる面もなしとしない。それではいけないということで、心の通う地域社会としての農村の整備という面にも力を入れてまいろう、こういうことを中心にいたしまして、わが国の農業に明るい展望を切り開いていこう、こういうことで進めておるところでございます。
上
上原康助#7
○上原委員 いま農政審の答申の内容とかあるいは農水省としてお考えになっておられる今後の農政に対する基本的なお考えについていろいろ述べておられるわけですが、確かに高度成長から低成長への移行過程で、最近国あるいは地方を含めて農業の見直しというものが強くといいますか、反省点を含めてだと思うのですが、出てきていることは確かだと思うのですね。しかし、なぜ、食糧自給率の面にしましてもあるいは農村の荒廃、離農ということにしても、これだけ深化したかということを、国の農政の基本として考えてみる必要があるのではないかという気が私はするわけです。そういったことについては、後ほどまた御専門の立場からもいろいろあると思うのです。
そこで、いまお述べになったこと等を含めて、この「八〇年代の農政の基本方向」で盛られた盛りだくさんのいろいろな注文がつけられております。もちろんこの種の答申とかあるいは政策、計画というものが、そのものどおりに行くとはいきませんけれども、おおよその目標達成といいますか、実現可能性というものはどう見ておられるか、その点についても少しお聞かせをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →そこで、いまお述べになったこと等を含めて、この「八〇年代の農政の基本方向」で盛られた盛りだくさんのいろいろな注文がつけられております。もちろんこの種の答申とかあるいは政策、計画というものが、そのものどおりに行くとはいきませんけれども、おおよその目標達成といいますか、実現可能性というものはどう見ておられるか、その点についても少しお聞かせをいただきたいと思います。
渡
渡邊五郎#8
○渡邊(五)政府委員 八〇年代の農政の基本的方向につきましては、ただいま大臣からお話し申し上げましたとおりでございますが、こうした考え方に沿いまして、先般農産物の生産、需要に関します長期見通しを立てまして、昨年十一月に閣議決定をいたしまして、わが国の農産物の全体の十年後のガイドポストというものをお示しして、一般の御理解を得るとともに、農政の向かうべき方向を指し示した、このような作業をいたしまして公表したところでございます。
この発言だけを見る →上
上原康助#9
○上原委員 ですから、いまおっしゃった昨年十月の農政審の答申、それに基づいてたしか十一月に閣議決定がなされていますよね。その参考資料としていろいろ出ておりますけれども、これは長期見通しとして、目標は、需要と生産の比較とかいろいろ出ておりますけれども、それは達成可能だというふうにお考えですか。
この発言だけを見る →渡
渡邊五郎#10
○渡邊(五)政府委員 私どもこの作業をいたします際にも、ただいま先ほど来お話し申しましたような、これからの需要の形態を、日本型の食生活の確立、定着、かつ生産につきましては、そうした需要に見合う農業の再編成ということによりまして達成できる、また達成すべきものとして私どもは想定しておるわけでございます。もちろん各般の経済社会の変動等はございますが、こうした方向に向かって私どもは進めていきたい、ぜひそういう方向に進めることによって、わが国の農産物の自給度の向上等を図ってまいりたい、こういうことを念願としておるものでございます。
この発言だけを見る →上
上原康助#11
○上原委員 そこで、自給率を高めていくということは国会決議もなされておりますし、また農水省としても、そういうお考えで進めておられる、同時に政府全体としてもそういうお立場だと思うのですね。しかし、奇異に思うのは、長期見通しによると、一例ですが、穀物自給率はたしか五十三年度は三四%ですか、しかし、六十五年度になると三〇%にもっていっているわけですね。これはかえって減にしかなっていない。なぜそういうことになるのか。穀物自給率の向上こそいま国民の期待もあると思うし、同時にまた、後ほど少し触れますが、食糧危機ということが八〇年代半ば以降あるいは九〇年代にかけて、紀元二〇〇〇年にかけて大変指摘をされているさなかに、こういう計画では果たしてどうなのかという疑問を持たざるを得ません。その点はどのようにお考えなのか、どう御説明なさるのか、ひとつお聞かせいただきたいと思うのです。
この発言だけを見る →渡
渡邊五郎#12
○渡邊(五)政府委員 お答えいたします。
先ほど来申し上げております長期見通しにおきましても、わが国の農業生産につきまして需要に見合うようにできるだけ生産を高めていくという際に、まず第一義的に必要なものは、わが国で生産が可能でありかつ国民生活に直結するものといたしましては、やはり目下の重要な作物といたしましては小麦、大豆、飼料作物、こういうふうに私ども考えております。したがいまして、現在進めております水田利用再編対策におきましても、こうした作物の自給度をまず高めていかなければならない。そうした観点で、先ほど大臣からもお話し申しましたが、小麦につきましては、日本めん用の全部を賄っていく、大豆につきましても食品用、納豆、みそ等でございますが、こうしたものの六割はわが国で自給できるようにいたす、飼料作物につきましてもほぼ六割増という大幅な増加をいたしまして、国内の自給度を高めていく、こうしたわが国におきまして可能なものについてまず高めるべきであろうと考えておるわけでございます。これが第一点でございます。
第二点として、それならば穀物自給率がなぜ下がるかという御指摘でございます。この点は、先生も御承知のように、わが国の中小家畜、豚、鶏の類でございますが、これらはほとんど輸入によりますトウモロコシ、マイロ等の穀物を大量に消費していることは事実でございます。これらは非常に粗放的な大経営におきまして外国では生産されておりまして、トン当たりのコストにいたしましてもきわめて安い、こうしたものはわが国においていま直ちに生産が可能でないというのが今回の見通しの立場に立つわけであります。十年を見通しますと、これらの豚、鶏等の中小家畜の需要増は、従来よりも伸び率は低いのでございますけれども、若干とも伸びていく、そうしますと、その若干とも伸びていくのに見合います輸入の増加はやむを得ないというふうに私ども考えておるわけでございます。したがって、結果的には三四%が三〇%にはなりますが、こうした問題については恐らく御指摘もあろうかと思いますが、たとえばえさ米問題というような問題も御指摘を受けておりますが、こうした問題が現実的に可能性を持って見通せるという段階でございません。そういう段階としては、私どもは、これらの輸入飼料穀物等については安定的な確保を図って、国民の生活を安定させるように図るべきだろう、そういう立場に立ちまして自給率を算定いたしたわけでございます。
この発言だけを見る →先ほど来申し上げております長期見通しにおきましても、わが国の農業生産につきまして需要に見合うようにできるだけ生産を高めていくという際に、まず第一義的に必要なものは、わが国で生産が可能でありかつ国民生活に直結するものといたしましては、やはり目下の重要な作物といたしましては小麦、大豆、飼料作物、こういうふうに私ども考えております。したがいまして、現在進めております水田利用再編対策におきましても、こうした作物の自給度をまず高めていかなければならない。そうした観点で、先ほど大臣からもお話し申しましたが、小麦につきましては、日本めん用の全部を賄っていく、大豆につきましても食品用、納豆、みそ等でございますが、こうしたものの六割はわが国で自給できるようにいたす、飼料作物につきましてもほぼ六割増という大幅な増加をいたしまして、国内の自給度を高めていく、こうしたわが国におきまして可能なものについてまず高めるべきであろうと考えておるわけでございます。これが第一点でございます。
第二点として、それならば穀物自給率がなぜ下がるかという御指摘でございます。この点は、先生も御承知のように、わが国の中小家畜、豚、鶏の類でございますが、これらはほとんど輸入によりますトウモロコシ、マイロ等の穀物を大量に消費していることは事実でございます。これらは非常に粗放的な大経営におきまして外国では生産されておりまして、トン当たりのコストにいたしましてもきわめて安い、こうしたものはわが国においていま直ちに生産が可能でないというのが今回の見通しの立場に立つわけであります。十年を見通しますと、これらの豚、鶏等の中小家畜の需要増は、従来よりも伸び率は低いのでございますけれども、若干とも伸びていく、そうしますと、その若干とも伸びていくのに見合います輸入の増加はやむを得ないというふうに私ども考えておるわけでございます。したがって、結果的には三四%が三〇%にはなりますが、こうした問題については恐らく御指摘もあろうかと思いますが、たとえばえさ米問題というような問題も御指摘を受けておりますが、こうした問題が現実的に可能性を持って見通せるという段階でございません。そういう段階としては、私どもは、これらの輸入飼料穀物等については安定的な確保を図って、国民の生活を安定させるように図るべきだろう、そういう立場に立ちまして自給率を算定いたしたわけでございます。
上
上原康助#13
○上原委員 ちょっと納得しがたいのですが、そうしますと、情勢の変化とかあるいは国内生産また輸入量の問題等々の関連においては、やはり相当変動といいますか、修正をしなければいけないような感をいまの御答弁は受けるわけですね。そういう面で疑問をはさまざるを得ない。
そのほかにもございますが、それはまた後ほどお尋ねするとして、そこで、いまのことと基本的な面と関連をしていくわけですが、私は、これからの国民の食生活といいますか、あるいは世界的な食糧危機というものが言われている中では、食糧の安全保障というものをどう確保していくかということが重要な政治課題だと思うのですね。確かにいま日本は、米は余る、その他の食物にしましても何不自由はしない、こういう環境に置かれているわけですが、しかし、一たん言われているような国際危機あるいは有事が仮に起きたとする場合には、海洋国である日本の立場としては、食糧の確保ということなくして国民生活の安全というもの、平和というものが成り立たないと私は思うのですね。そういう観点から食糧の安全保障という面でちょっとお尋ねしてみたいわけです。
御承知のように、昨年夏のアメリカの熱波による食糧減産あるいはソ連の二年続きの不作や、中国も最近非常に不作だと言われておりますね。そうしますと、先進国あるいは大国がそういった食糧の不作が出ているということと、日本でも昨年は冷害でいろいろ問題を醸しております。そういった天候不順による世界的な食糧減産という徴候がわが国に及ぼす影響というものは、全く考えられないのかどうか。そういうことに対しても、やはりこれからの農政においては少なからず考慮に入れた食糧の備蓄とか在庫の点検といういろいろな面に配慮をしておく必要はないのかどうか。いまはそういう事態でないと言えばそれまでかもしれませんが、やはり国民としては関心のあるところだと思うのですが、そこいらの点はどうお考えなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →そのほかにもございますが、それはまた後ほどお尋ねするとして、そこで、いまのことと基本的な面と関連をしていくわけですが、私は、これからの国民の食生活といいますか、あるいは世界的な食糧危機というものが言われている中では、食糧の安全保障というものをどう確保していくかということが重要な政治課題だと思うのですね。確かにいま日本は、米は余る、その他の食物にしましても何不自由はしない、こういう環境に置かれているわけですが、しかし、一たん言われているような国際危機あるいは有事が仮に起きたとする場合には、海洋国である日本の立場としては、食糧の確保ということなくして国民生活の安全というもの、平和というものが成り立たないと私は思うのですね。そういう観点から食糧の安全保障という面でちょっとお尋ねしてみたいわけです。
御承知のように、昨年夏のアメリカの熱波による食糧減産あるいはソ連の二年続きの不作や、中国も最近非常に不作だと言われておりますね。そうしますと、先進国あるいは大国がそういった食糧の不作が出ているということと、日本でも昨年は冷害でいろいろ問題を醸しております。そういった天候不順による世界的な食糧減産という徴候がわが国に及ぼす影響というものは、全く考えられないのかどうか。そういうことに対しても、やはりこれからの農政においては少なからず考慮に入れた食糧の備蓄とか在庫の点検といういろいろな面に配慮をしておく必要はないのかどうか。いまはそういう事態でないと言えばそれまでかもしれませんが、やはり国民としては関心のあるところだと思うのですが、そこいらの点はどうお考えなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
渡
渡邊五郎#14
○渡邊(五)政府委員 御指摘の点はごもっともでございまして、農政審議会におきましても、先般非常に御議論を重ねていただいた点でございます。そうした事態の想定といたしまして、世界的な穀物の不作というような問題もございましょうし、また港湾ストというような非常に短期的なトラブルのような事態もございます。さらにそうした事態が長期化するというような事態も想定しなければならないかと存じます。
私ども短期的な問題といたしましては、やはり輸入の安定化という意味におきまして、外交的な折衝におきます密接な連携をとって、輸入農産物等につきましては十分な確保をしていくことも必要でございますが、また同時に、こうした短期的な変動に対しましては、備蓄対策をとるべきである。すでに御承知のように、主食たる米の在庫は昨年の十月末で六百六十六万トンもございます。食糧用の小麦の在庫につきましても、外麦需要の二・六カ月分を食管で確保いたしております。そのほか民間在庫も約一カ月ございます。飼料穀物につきましても、先ほど申しましたトウモロコシ等でございますが、これらにつきましても、特別の助成をいたしまして、配合飼料の主原料の一カ月分を備蓄機構で備蓄させております。民間におきましても、このほか一カ月程度の備蓄をする。大豆につきましても、同じくそうした備蓄の組織によりまして食品用の大豆需要の約一カ月分、そのほか民間保有通常在庫で約〇・七カ月分というようなことで現在備蓄対策をとっておるところでございます。
ただ、これらにつきましては、さらに拡大するように五十六年度予算でも要求いたしまして、拡大いたしますが、こうした短期的な対策とあわせまして、将来におきます長期的な課題もございます。不作が相当続いたというような事態に対しましては、食生活自体が日本型の食生活のような、タイプとして余り輸入に頼らない食生活がやはり必要で、欧米型と違った日本型の食生活が基本的には必要だろうと存じますが、同時に、そうした事態に備えての担い手の育成を中心にしました農地なり水資源の確保等の総合的な対策が必要だろう。審議会の過程におきましても、輸入農産物が半減あるいは三分の一減になったどきの所要カロリーなり、それに伴います生産の展開なりについていろいろな検討をいたしましたが、なおこうした問題につきましては、いろいろなそのときの石油の問題あるいは資材の問題、労働力の問題等なお広範に検討すべき課題があるという御指摘を得ておりますので、先般来省内にこうした問題についての安全保障に関する特別なプロジェクトチームをつくりまして、多少時間はかかりますが、真剣に検討してまいりたい、このように考えております。
この発言だけを見る →私ども短期的な問題といたしましては、やはり輸入の安定化という意味におきまして、外交的な折衝におきます密接な連携をとって、輸入農産物等につきましては十分な確保をしていくことも必要でございますが、また同時に、こうした短期的な変動に対しましては、備蓄対策をとるべきである。すでに御承知のように、主食たる米の在庫は昨年の十月末で六百六十六万トンもございます。食糧用の小麦の在庫につきましても、外麦需要の二・六カ月分を食管で確保いたしております。そのほか民間在庫も約一カ月ございます。飼料穀物につきましても、先ほど申しましたトウモロコシ等でございますが、これらにつきましても、特別の助成をいたしまして、配合飼料の主原料の一カ月分を備蓄機構で備蓄させております。民間におきましても、このほか一カ月程度の備蓄をする。大豆につきましても、同じくそうした備蓄の組織によりまして食品用の大豆需要の約一カ月分、そのほか民間保有通常在庫で約〇・七カ月分というようなことで現在備蓄対策をとっておるところでございます。
ただ、これらにつきましては、さらに拡大するように五十六年度予算でも要求いたしまして、拡大いたしますが、こうした短期的な対策とあわせまして、将来におきます長期的な課題もございます。不作が相当続いたというような事態に対しましては、食生活自体が日本型の食生活のような、タイプとして余り輸入に頼らない食生活がやはり必要で、欧米型と違った日本型の食生活が基本的には必要だろうと存じますが、同時に、そうした事態に備えての担い手の育成を中心にしました農地なり水資源の確保等の総合的な対策が必要だろう。審議会の過程におきましても、輸入農産物が半減あるいは三分の一減になったどきの所要カロリーなり、それに伴います生産の展開なりについていろいろな検討をいたしましたが、なおこうした問題につきましては、いろいろなそのときの石油の問題あるいは資材の問題、労働力の問題等なお広範に検討すべき課題があるという御指摘を得ておりますので、先般来省内にこうした問題についての安全保障に関する特別なプロジェクトチームをつくりまして、多少時間はかかりますが、真剣に検討してまいりたい、このように考えております。
上
上原康助#15
○上原委員 そこで、食糧の不測の事態への備え、備蓄の問題等がこの基本方向にも触れられて、いまその概要的なものをお述べになったのですが、一つには備蓄には大きな負担が伴うということだと思うのです。それに適正な在庫量というのは、どれだけを確保しておくかというようなこととか、備蓄の規模、主体、負担のあり方あるいは国民的な合意と協力を得る必要があると思うのです。石油の場合もよく六十日から九十日あるいは百日、百五日ぐらいにいまなっているかと思うのですが、そういった方向性というものも、ある程度計画を立てて、不測の事態の場合でも国民生活の最低限度の食糧確保は大丈夫だということをぜひやっておく必要があるんじゃなかろうかという点、これは何も戦争危機とかそういうことじゃなくして、仮に不作がずっと続いていったという場合と、いまさっきも申し上げましたが、現在の世界人口が二〇〇〇年ごろには倍の八十億にも達するんじゃないかという国連の推定も出ているわけですね。FAOの「二〇〇〇年に向けての農業」という報告書によっても需要が非常に増大をしていく、さらに開発途上国の人口増大に伴う世界の食糧事情というものが危機的状況に達していくんじゃないかということも指摘をされている。そういう面への、開発途上国へのわが国のいろいろな海外援助、経済援助ということも、食糧を含めて考えながら、国民の食糧確保というものを健全ならしめる、こういうことも私はやはり考えておく必要があるんじゃないかという考えを持つ一人なんですが、この点については大臣はどうお考えですか。
この発言だけを見る →亀
亀岡高夫#16
○亀岡国務大臣 全く同じ考えを持つものでございます。したがいまして、農政審議会においても、これはにわかに結論は出せない、したがって、機関を設けてさらに検討を進めろということで、当省としましても、その機関を設けましていま検討に入っているところでございます。
いまのところ、御承知のように、今年はもう絶対大丈夫、それじゃことしもし去年ほどの不作であった場合にはどうなるか、こういうことでございますが、たとえそういう事態になったといたしましても、来年いっぱいは大丈夫ということでございますので、とにかくできるだけ早く食糧の安全保障体制のもとにおける備蓄の問題をどうすべきであるか、あるいは備蓄量はどのくらいが適当であるのか、また備蓄をすれば、それは当然古米というような形になっていくわけでありますから、二年備蓄した後のその取り扱いをどういうふうに見ていくのかといったような問題を、どう取り扱っていくかというような問題についての結論を早急に出さなければならぬということで、いま検討をいたしておるところでございます。
この発言だけを見る →いまのところ、御承知のように、今年はもう絶対大丈夫、それじゃことしもし去年ほどの不作であった場合にはどうなるか、こういうことでございますが、たとえそういう事態になったといたしましても、来年いっぱいは大丈夫ということでございますので、とにかくできるだけ早く食糧の安全保障体制のもとにおける備蓄の問題をどうすべきであるか、あるいは備蓄量はどのくらいが適当であるのか、また備蓄をすれば、それは当然古米というような形になっていくわけでありますから、二年備蓄した後のその取り扱いをどういうふうに見ていくのかといったような問題を、どう取り扱っていくかというような問題についての結論を早急に出さなければならぬということで、いま検討をいたしておるところでございます。
上
上原康助#17
○上原委員 この件であと二点ぐらい。
一つは、政府の方に総合安全保障会議というのができて、たしか九名の閣僚で構成されて、農水大臣もそのメンバーのお一人だと思うのです。したがって、いまのことはぜひそういった総合安全保障の中で食糧安全というもの、食糧確保ということをどう位置づけていくかということも積極的に御提言をいただきたいということ。またいまお答えになったような姿勢で臨んでいただきたい。ややもすると、総合安全保障とか安全保障ということを言うと、すぐ軍事面だけが先行してしまって、本当に国民生活に重大な影響を及ぼすであろう食糧の問題あるいはその他のことについては常に二次的、後追いをする可能性なきにしもあらずなんですね。私たちなんかも沖繩戦で食糧難で非常に苦しめられたのです。本当に黒砂糖の一かたまりを持って谷間をさまよいながら飢えをしのんだという経験を持っておるわけですね。そういう面からしても、食糧事情というもの、万一の場合の食糧確保というものがいかに国民にとって大事かということ、このことはぜひこういう面でも反映をさせていただきたいということを注文をつけておきたいと思うのです。
それと、米ソの動きを見ましても、八〇年代後半あるいは今後は食糧というものが非常に戦略物資として使用される可能性があると思うのですね。アフガンへの侵攻問題をとらえても、いろいろ経済制裁を加えた、あるいはまた逆の方もあると思うのですが、そういう面からすると、必ずしも軍事面だけが戦略武器として、戦略というか武器として使用されないというこれからの問題が出てくると思うのです。こういうことも考えた場合には、日本としてはもっとこういった経済力あるいは余剰米というものを効果的に利用していく、活用していくという方向も出てしかるべきじゃないのか。
御承知のように、現在アフリカあたりでは、相当の難民がいて食糧危機に瀕している、あるいは餓死寸前、そういった面でまさに死に追いやられているという状況が出ているわけですね。カンボジア難民しかり、あるいはその他のアジア、中近東諸国においてもそういう状態が出ている。そうしますと、国民感情として、私は、これだけ日本は古々米、古々々々米、お米も余っているという状態にあるということならば、そういった飢えに耐え切れないで死者まで出している難民対策として、食物、食糧を与えていくというような積極的な姿勢を日本側としてはもう少し考えてもいいのじゃないかという気がしてならないわけですね。これは外務省なりいろいろな関係があろうかと思うのです。しかし、実際問題としては、農水省の意思も相当重きをなすと思うのですが、この面についてももっと積極的にイニシアチブを農水大臣がおとりになるなりあるいは政府全体として考えるなり、総合安全保障政策の中で提言をなさるなりしておやりになったらどうかと思うのですが、いかがでしょう。
この発言だけを見る →一つは、政府の方に総合安全保障会議というのができて、たしか九名の閣僚で構成されて、農水大臣もそのメンバーのお一人だと思うのです。したがって、いまのことはぜひそういった総合安全保障の中で食糧安全というもの、食糧確保ということをどう位置づけていくかということも積極的に御提言をいただきたいということ。またいまお答えになったような姿勢で臨んでいただきたい。ややもすると、総合安全保障とか安全保障ということを言うと、すぐ軍事面だけが先行してしまって、本当に国民生活に重大な影響を及ぼすであろう食糧の問題あるいはその他のことについては常に二次的、後追いをする可能性なきにしもあらずなんですね。私たちなんかも沖繩戦で食糧難で非常に苦しめられたのです。本当に黒砂糖の一かたまりを持って谷間をさまよいながら飢えをしのんだという経験を持っておるわけですね。そういう面からしても、食糧事情というもの、万一の場合の食糧確保というものがいかに国民にとって大事かということ、このことはぜひこういう面でも反映をさせていただきたいということを注文をつけておきたいと思うのです。
それと、米ソの動きを見ましても、八〇年代後半あるいは今後は食糧というものが非常に戦略物資として使用される可能性があると思うのですね。アフガンへの侵攻問題をとらえても、いろいろ経済制裁を加えた、あるいはまた逆の方もあると思うのですが、そういう面からすると、必ずしも軍事面だけが戦略武器として、戦略というか武器として使用されないというこれからの問題が出てくると思うのです。こういうことも考えた場合には、日本としてはもっとこういった経済力あるいは余剰米というものを効果的に利用していく、活用していくという方向も出てしかるべきじゃないのか。
御承知のように、現在アフリカあたりでは、相当の難民がいて食糧危機に瀕している、あるいは餓死寸前、そういった面でまさに死に追いやられているという状況が出ているわけですね。カンボジア難民しかり、あるいはその他のアジア、中近東諸国においてもそういう状態が出ている。そうしますと、国民感情として、私は、これだけ日本は古々米、古々々々米、お米も余っているという状態にあるということならば、そういった飢えに耐え切れないで死者まで出している難民対策として、食物、食糧を与えていくというような積極的な姿勢を日本側としてはもう少し考えてもいいのじゃないかという気がしてならないわけですね。これは外務省なりいろいろな関係があろうかと思うのです。しかし、実際問題としては、農水省の意思も相当重きをなすと思うのですが、この面についてももっと積極的にイニシアチブを農水大臣がおとりになるなりあるいは政府全体として考えるなり、総合安全保障政策の中で提言をなさるなりしておやりになったらどうかと思うのですが、いかがでしょう。
亀
亀岡高夫#18
○亀岡国務大臣 もう御趣旨は十分理解できるわけでありまして、したがいまして、そういう援助要請のあった国々に対しては、できるだけやってきておるわけでございますが、何しろ米を輸出しておるアメリカでありますとかタイでありますとかカナダでありますとかいう国々が、日本の古米を輸出いたしますと、援助でありましてもクレームをつけてくるわけでございます。大変自分たちの商売のシェアを荒らされるという意識なんでしょうか。したがいまして、国際機関の了承を得ながら援助をしておるというのが実態でございます。したがいまして、日本だけの考えで援助をしていくということがなかなかむずかしいという現実のあることをひとつ御理解いただきたい。食糧庁といたしましても、そういう趣旨を果たすために精いっぱい努力をいたしております。
詳しいことは、長官から御説明を申し上げます。
この発言だけを見る →詳しいことは、長官から御説明を申し上げます。
松
松本作衞#19
○松本(作)政府委員 過剰米を食糧の困っている国に輸出する点につきましては、現在過剰米処理計画に基づきまして輸出を行っておるわけでございますが、従来までの実績といたしまして、五十四年度におきましては、全体で玄米換算約九十三万トン出しておりまして、その中におきましては、延べ払いといたしましてバングラデシュ、シエラレオネ、タンザニア等がございますし、また無償援助といたしましてバングラデシュ、セネガル、タンザニア、マダガスカル等々東アフリカの国が含まれております。それからまた五十五年度におきましては、七十一万トンの輸出をいたしましたが、その中におきまして、延べ払いといたしましてはバングラデシュ、モザンビーク、タンザニア、マダガスカル等でございますし、また無償援助といたしましてもバングラデシュ、シエラレオネ、ケニア、ザンビア等の国が含まれておりまして、ただいま大臣もお答えいたしましたように、われわれとしては努力できる範囲で輸出をしておるつもりでございます。
この発言だけを見る →上
上原康助#20
○上原委員 それは確かに国際的な問題ですから、いろいろASEANあるいはアメリカその他豪州等々の言い分もあろうかと思うのですが、せんだってASEAN諸国を総理が御訪問なさったときも、ASEAN諸国との農業技術提携あるいは食糧問題等々触れられておりますし、より積極的にひとつこれからも御努力をいただきたいと思います。
そこで、次にお尋ねしておきたいことは、行政改革問題が非常に強く出されてきております。恐らく農林省としても、内心どうなっていくかというお気持ちを相当お持ちの面もあろうと思いますし、また内閣全体として行革を進めていかなければならないという方針からすると、らち外に置かれるとは思われないわけです。そこで、細かい議論は第二臨調の答申なりいろいろ出た段階でやらなければいけないと思うのですが、最近は行革行革で、行革の二字の出ない新聞はないほど行政改革問題が出ておるわけです。われわれも基本的には改革すべき面あるいは是正すべき面いろいろあると思いますので、検討なりそれぞれの立場で勉強も進めているわけですが、新聞報道などによりますと、たとえば五十七年度予算は八%ないし一〇%の補助金削減をしていくのだ。いうところの補助金の一律削減。私たちは基本的にこの考え、やり方には反対なんです。そうしますと、どうしても弱者の方に比重が置かれてしまう、あるいは切ってはならない補助金などがばっさりやられて、また力の強い方だけが温存されるという結果が出てこないとも限らぬ。そういう面で非常にむずかしい面が出てくると思うのですが、たとえば農林省の予算を見てみますと、深くは勉強しておりませんのでよくはわかりませんが、いろいろ説明を受けたところでは、相当合理化も進めておられるようではありますが、五十六年度ベースで見ますと、補助金件数が千百二十六件、金額にして二兆六百十二億というふうになっておりまして、農林省予算の六〇%以上を占めているという状況のようであります。こういう面からしましても、相当農林省というのもにらまれるといったら変な言い方ですが、一応削減対象になる省庁と見て差し支えないんじゃなかろうかと思うのですね。こういうことに対して、農林水産省としては、あるいは農林大臣としてはどのように行革なり補助金問題なりを今後進めていかれるのか、少しく御見解を聞いておきたいと思うのです。
この発言だけを見る →そこで、次にお尋ねしておきたいことは、行政改革問題が非常に強く出されてきております。恐らく農林省としても、内心どうなっていくかというお気持ちを相当お持ちの面もあろうと思いますし、また内閣全体として行革を進めていかなければならないという方針からすると、らち外に置かれるとは思われないわけです。そこで、細かい議論は第二臨調の答申なりいろいろ出た段階でやらなければいけないと思うのですが、最近は行革行革で、行革の二字の出ない新聞はないほど行政改革問題が出ておるわけです。われわれも基本的には改革すべき面あるいは是正すべき面いろいろあると思いますので、検討なりそれぞれの立場で勉強も進めているわけですが、新聞報道などによりますと、たとえば五十七年度予算は八%ないし一〇%の補助金削減をしていくのだ。いうところの補助金の一律削減。私たちは基本的にこの考え、やり方には反対なんです。そうしますと、どうしても弱者の方に比重が置かれてしまう、あるいは切ってはならない補助金などがばっさりやられて、また力の強い方だけが温存されるという結果が出てこないとも限らぬ。そういう面で非常にむずかしい面が出てくると思うのですが、たとえば農林省の予算を見てみますと、深くは勉強しておりませんのでよくはわかりませんが、いろいろ説明を受けたところでは、相当合理化も進めておられるようではありますが、五十六年度ベースで見ますと、補助金件数が千百二十六件、金額にして二兆六百十二億というふうになっておりまして、農林省予算の六〇%以上を占めているという状況のようであります。こういう面からしましても、相当農林省というのもにらまれるといったら変な言い方ですが、一応削減対象になる省庁と見て差し支えないんじゃなかろうかと思うのですね。こういうことに対して、農林水産省としては、あるいは農林大臣としてはどのように行革なり補助金問題なりを今後進めていかれるのか、少しく御見解を聞いておきたいと思うのです。
亀
亀岡高夫#21
○亀岡国務大臣 鈴木内閣として、行政改革は断行しようということで総理が政治生命をかけるとまで申されておるわけでありますので、私どもも国務大臣の一人として、内閣として一致団結してこの目標を達成しようという基本的な気持ちでおるわけでございます。
しからば、農林水産省としてはどういう取り組み方をするかということは、これは大変大事なことでございます。大事ではありますけれども、やはり知恵を出し、手法を検討し、そして今日までの補助金にもそれぞれ検討を加えまして、最終的には内閣の企図するところを実現しなければならない、こういう構えでいるわけであります。
先般の閣議でこういう話が出ました際に、閣議終了後本省に帰りまして、事務次官以下事務当局に対しましても、その知恵を出すこと、手法を考えることと今日までの補助金に対する検討を始めるように指示をいたしたところであります。そして第二臨調でどのような答申が出ますか、私は事農業、命から二番目の大事なもの、食べ物をつくる農業、そしていざとなった場合にはこれがなければどうにもならぬという大事なものをつくる農業、それに対していろいろ経済合理性だけで論議をしておるような面もあるわけであります。あるいは過保護であるとかなんとか言っております。しかし、この高度所得国家とでも申しますか、日本で経済合理性だけでやったら、農林業を積極的にやるなんという人がだんだんなくなってしまうようになることは火を見るよりも明らかであります。そういう点を考えますと、私はそういう点は、臨調の土光委員長初め委員の皆さんは、そう筋の通らない答申はしないであろうということでございまして、これが筋が通らないということになりますと大変なことになるわけであります。国全の決議にも、食糧自給力を強化しろというふうに国権の最高機関の意思決定がなされておるわけでございますから、われわれ政府としても、特に所管大臣の私といたしましては、その国会決議を尊重して、自給力を強化して、そして国民の食糧供給に責任を持つ者としては、これはやはり筋の通った、だれが考えてもこれなら協力すべきであるという線が答申されるもの、農林省だけいじめられるなんということはさらさらない、これは総理にも確認をいたしておりまして、総理も、農林省だけ目のかたきにするようなことはしてはならぬし、できないよというようなことも言っておられますから、この点は、私はやはり行政改革はしなければならない、筋の通った形で工夫をこらしてやっていかなければならない、非常な苦しみも経なければならぬということも覚悟をいたしております。
この発言だけを見る →しからば、農林水産省としてはどういう取り組み方をするかということは、これは大変大事なことでございます。大事ではありますけれども、やはり知恵を出し、手法を検討し、そして今日までの補助金にもそれぞれ検討を加えまして、最終的には内閣の企図するところを実現しなければならない、こういう構えでいるわけであります。
先般の閣議でこういう話が出ました際に、閣議終了後本省に帰りまして、事務次官以下事務当局に対しましても、その知恵を出すこと、手法を考えることと今日までの補助金に対する検討を始めるように指示をいたしたところであります。そして第二臨調でどのような答申が出ますか、私は事農業、命から二番目の大事なもの、食べ物をつくる農業、そしていざとなった場合にはこれがなければどうにもならぬという大事なものをつくる農業、それに対していろいろ経済合理性だけで論議をしておるような面もあるわけであります。あるいは過保護であるとかなんとか言っております。しかし、この高度所得国家とでも申しますか、日本で経済合理性だけでやったら、農林業を積極的にやるなんという人がだんだんなくなってしまうようになることは火を見るよりも明らかであります。そういう点を考えますと、私はそういう点は、臨調の土光委員長初め委員の皆さんは、そう筋の通らない答申はしないであろうということでございまして、これが筋が通らないということになりますと大変なことになるわけであります。国全の決議にも、食糧自給力を強化しろというふうに国権の最高機関の意思決定がなされておるわけでございますから、われわれ政府としても、特に所管大臣の私といたしましては、その国会決議を尊重して、自給力を強化して、そして国民の食糧供給に責任を持つ者としては、これはやはり筋の通った、だれが考えてもこれなら協力すべきであるという線が答申されるもの、農林省だけいじめられるなんということはさらさらない、これは総理にも確認をいたしておりまして、総理も、農林省だけ目のかたきにするようなことはしてはならぬし、できないよというようなことも言っておられますから、この点は、私はやはり行政改革はしなければならない、筋の通った形で工夫をこらしてやっていかなければならない、非常な苦しみも経なければならぬということも覚悟をいたしております。
上
上原康助#22
○上原委員 御心境、御心中を察して、この問題はきょうはこの程度にとめておきたいと思うのです。なかなか複雑な問題が——別に総論賛成、各論反対を言っておるわけじゃないのです。予算面から見てもそういう比重でありますから、基本的なお考えだけお尋ねしたわけであります。
そこで、次に法案に入っていきたいと思うのですが、せんだって三月十六日に委員長を初め私、筑波の農業研究センターを大急ぎでしたが、視察をしてまいりました。行って感じたことは、筑波の学園都市全体そうですが、あれだけ豪華な施設をよくもつくったものだ、いまの財政、経済状況ならとてもじゃないが手も足も出なかったんじゃないかということで、あれをどなたが構想したかわかりませんが、相当思い切ったことを考えた先人がおられたものだと思ったのですね。しかし、外観を見ても内部の施設を見ても、われわれ素人から見ても非常にりっぱにできているような感じがいたします。ある面では余りりっぱ過ぎて環境がよくて、学者の方も研究が少しおろそかになるんじゃないかという感じもしないでもないのですが、そういう環境下でいろいろの研究をやるということも大事でありましょうが、この種の農業研究センターのメリットというものが、地域の農業とかあるいはほかの県の試験場、そういう面と他の公共団体と連携してどう生かされているのか疑問を持つのです。先ほど大臣のお考えでも、熱帯研究センターなりその他でやるのは、その成果を末端の農家まで伝授というか伝達していくのだというようなことをおっしゃっておったのですが、果たしてそういうルートが確立されているのかどうか、私なりに大変疑問を持ったのですね。単なる研究者なり研究員の研究で終わっている面があるんじゃないのか。多額の国費を投資しておるわけですから、それでは困ると思うのです。場合によっては、そういう面にまさに行革のメスを入れなければならぬ、こういうことになるかもしれない。そういうことのないようにするには、せっかくの施設や研究成果というものをもう少し効果あらしめるように積極的にやっていただきたいと思うし、またやっていただいておるのかわかりませんが、そこいらの関連について、少し御説明と御見解をお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →そこで、次に法案に入っていきたいと思うのですが、せんだって三月十六日に委員長を初め私、筑波の農業研究センターを大急ぎでしたが、視察をしてまいりました。行って感じたことは、筑波の学園都市全体そうですが、あれだけ豪華な施設をよくもつくったものだ、いまの財政、経済状況ならとてもじゃないが手も足も出なかったんじゃないかということで、あれをどなたが構想したかわかりませんが、相当思い切ったことを考えた先人がおられたものだと思ったのですね。しかし、外観を見ても内部の施設を見ても、われわれ素人から見ても非常にりっぱにできているような感じがいたします。ある面では余りりっぱ過ぎて環境がよくて、学者の方も研究が少しおろそかになるんじゃないかという感じもしないでもないのですが、そういう環境下でいろいろの研究をやるということも大事でありましょうが、この種の農業研究センターのメリットというものが、地域の農業とかあるいはほかの県の試験場、そういう面と他の公共団体と連携してどう生かされているのか疑問を持つのです。先ほど大臣のお考えでも、熱帯研究センターなりその他でやるのは、その成果を末端の農家まで伝授というか伝達していくのだというようなことをおっしゃっておったのですが、果たしてそういうルートが確立されているのかどうか、私なりに大変疑問を持ったのですね。単なる研究者なり研究員の研究で終わっている面があるんじゃないのか。多額の国費を投資しておるわけですから、それでは困ると思うのです。場合によっては、そういう面にまさに行革のメスを入れなければならぬ、こういうことになるかもしれない。そういうことのないようにするには、せっかくの施設や研究成果というものをもう少し効果あらしめるように積極的にやっていただきたいと思うし、またやっていただいておるのかわかりませんが、そこいらの関連について、少し御説明と御見解をお聞かせいただきたいと思います。
亀
亀岡高夫#23
○亀岡国務大臣 上原委員も御承知のように、日本の米作一つを考えてみましても、米は南方性植物でございますから、われわれの子供のころは、こういうふうにしてたたいたりこいたりしてやるものですから、脱粒性、早く落ちる方がいいという時代もあったわけであります。現在もASEAN諸国に参りますと、米そのものが非常に落ちやすい。ですから、農機具を持っていってコンバインを持っていってなんというと、とても脱粒が激しくて機械が入らない、こういう現状も見てまいりました。脱粒性の強い米を、いまコンバインにかけても脱粒をしないという品種に改良してきた、この技術というものは、日本の米作にとっても非常に大きな技術陣の貢献である、こう思いまするし、さらに去年の冷害では考慮が若干足りずに大被害を受けたわけでありますが、とにかく冷害に強い品種、藤坂系統の種類でありますとかあるいはいもちや病害虫に強い品種、そういう品種をつくり上げてきたこの農業技術というものは、私は非常に高く評価していい、こう思います。
現在でもえさ米等の研究に取り組んでおります。さらには野草を牧草化する研究等にも取り組んでおります。さらにバイオマスといったような新しい分野にも挑戦いたしております。それぞれの優秀な技術者諸君が新しい品種を一つつくるということは、日本の農業進展のためだけじゃなく、農家の収入増にも大きく貢献してくるわけでございます。特に東南アジア等の国々から技術的援助を非常に強く要請をされております。そういう際には、熱帯関係の試験場も筑波にできておりまするし、また沖繩にもそういう試験場を設置をいたしまして、熱帯に所在する国々に対する技術援助等の際の研究も続けていかなければならない。
そういうことで、私は技術面の貢献というものが日本の農、林、水、畜産関係においても非常に大きな成果を上げておる、こう思います。リンゴを見ましても、ナシを見ましても、桃を見ましても、花卉類を見ましても、世界のどの国に比較しても相当進んだ品種改良をやっておる。ところがその速度がなかなか暇がかかるという面もあるわけであります。新品種をつくり上げる時間をできるだけ短縮していくというためには、総合的なセンターも必要である。そしてそれらのものをうまく組み合わせて、農業経営の上にどういうふうにしてかみ合わせていったならば、農家経営が本当によくなるかといったような研究になりますと、いままでは机の上でという感じが非常に強かったわけでありますが、そういう問題については、試験場を中心にした総合的な試験研究というものを取り上げていく、そして県の試験場と国の試験場と専門的な試験場をうまく行政的に組み合わせていく機関がいままで残念ながらなかったわけであります。それを今度つくっていこう、こういうことでこの法案を提出させていただいておる、こういうことでございます。
私も就任しますとすぐ筑波を見てまいりました。確かによ過ぎるというような感じを持つ面もありますけれども、ああいうところに入った以上は、ぼやっとしておってはいけませんぞと言ってしりをたたくためにも、ああいう施設でいいものが出てこないというようなことであったんでは、もう国家公務員たる技術者の資格なし、こう言ってもいいわけでありますので、そういう意味で、私はこの技術関係については、さらに重点的な扱いをしていきたい、こう考えております。
この発言だけを見る →現在でもえさ米等の研究に取り組んでおります。さらには野草を牧草化する研究等にも取り組んでおります。さらにバイオマスといったような新しい分野にも挑戦いたしております。それぞれの優秀な技術者諸君が新しい品種を一つつくるということは、日本の農業進展のためだけじゃなく、農家の収入増にも大きく貢献してくるわけでございます。特に東南アジア等の国々から技術的援助を非常に強く要請をされております。そういう際には、熱帯関係の試験場も筑波にできておりまするし、また沖繩にもそういう試験場を設置をいたしまして、熱帯に所在する国々に対する技術援助等の際の研究も続けていかなければならない。
そういうことで、私は技術面の貢献というものが日本の農、林、水、畜産関係においても非常に大きな成果を上げておる、こう思います。リンゴを見ましても、ナシを見ましても、桃を見ましても、花卉類を見ましても、世界のどの国に比較しても相当進んだ品種改良をやっておる。ところがその速度がなかなか暇がかかるという面もあるわけであります。新品種をつくり上げる時間をできるだけ短縮していくというためには、総合的なセンターも必要である。そしてそれらのものをうまく組み合わせて、農業経営の上にどういうふうにしてかみ合わせていったならば、農家経営が本当によくなるかといったような研究になりますと、いままでは机の上でという感じが非常に強かったわけでありますが、そういう問題については、試験場を中心にした総合的な試験研究というものを取り上げていく、そして県の試験場と国の試験場と専門的な試験場をうまく行政的に組み合わせていく機関がいままで残念ながらなかったわけであります。それを今度つくっていこう、こういうことでこの法案を提出させていただいておる、こういうことでございます。
私も就任しますとすぐ筑波を見てまいりました。確かによ過ぎるというような感じを持つ面もありますけれども、ああいうところに入った以上は、ぼやっとしておってはいけませんぞと言ってしりをたたくためにも、ああいう施設でいいものが出てこないというようなことであったんでは、もう国家公務員たる技術者の資格なし、こう言ってもいいわけでありますので、そういう意味で、私はこの技術関係については、さらに重点的な扱いをしていきたい、こう考えております。
上
上原康助#24
○上原委員 私も何も成果が全然上がっていないというふうに言っていませんし、研究員といいますか、公務員の皆さんのこれまでのいろいろな御苦労、その努力を高く評価する一人です。品種改良とかいった試験研究というものは、そう短期間にできないですよ。最低十年サイクルだということも聞かされまして、それはそれなりに素人でも理解できるわけですが、いま後段でおっしゃった面が、どうも縦割りだけになって、横との関係、提携が日本の行政の仕組みには非常に欠けているのじゃないのか。今度このセンターができれば、その面は改善されるということですので、そういうふうに期待をしたいわけです。
私はせんだって筑波を見ました。また筑波の関係者も、大臣が御就任早々筑波まで足を運んで見ていただいたということで大変感激しておりました。ほかの大臣で来た方はなかったとかなんとか私の記憶ではそんな説明でした。そういう意味で、せっかく農業研究センター法案が出されるのだと思って、私は私なりに、足元を見ないでは議論もできまいと思って、四月三日に沖繩の石垣市にある熱帯農業研究センター沖繩支所へ行ってみたのです。それで沖繩総合事務局の農水部長の樋口さんに大変お世話をいただいたことに心から敬意を表しておきたいわけですが、宮良川の農業水利事業あるいは名蔵川の農業水利事業等々も見てまいりました。また県の肉用牛生産供給公社、農用地開発公団の石垣開発事業所等々にも行って、実際に職員の皆さんなり関係者から意見も聞いてきたわけです。
熱帯農業研究センターの沖繩支所は設立されてから十年になるようであります。設立されたのは昭和四十五年の六月のようですね。復帰前です。それから十年になったということで、ここに「熱研沖繩支所研究十年」というパンフも出しているわけです。ここで非常に不思議に思ったことは、正直申し上げて、地域の方は、ここは全く別世界のような存在だと言っているのですね。隣には県の農業試験場石垣支場もあるのですよ。そことの連携も余りないようなんですね。御承知のように、あの地域だけは特別区域みたいにもくもく防風防潮林が生い茂っておって、ほかは土地改良事業なんか進めておって大変りっぱになりつつあるのですが、そういう環境で果たして皆さんが当初設立のときに——私もにわか勉強ですが、一つと調べてみたのです。沖繩支所を設立する段階においては、「熱帯及び亜熱帯農業研究においては、熱帯及び亜熱帯農業技術プロパーの研究のほか、亜熱帯地域における作物の導入、馴化を通じて熱帯、亜熱帯間、さらには温帯を含めて適作の拡大、品種の向上等に資する研究を行うことが重要である。」とか、一、二、三とありまして、四点目では「熱帯農業研究センター沖繩支所は広く亜熱帯について、また熱帯、温帯とも関連した一のような研究を実施するものであるが、このことは当然沖繩農業の振興に寄与するところ大なるものがあると考えられる。」ということで、大変期待をされたわけなんです。また現在も私たちは期待しているわけなんですが、残念ながらこの十年間の研究成果というものは、研究支所そのものとしては相当上げておられると思うのですが、その波及効果というものがなさそうな気がしてならないのです。また職員の皆さんもほとんど地域の方々との接触というものが持たれていないような感じを受けました、私の誤解かもしれませんが。そういう面からして、もう少しここの運営なり、あるいは閉鎖的と言ったら言い過ぎかもしれませんが、そういった面は本省として少し御努力をいただいてみる必要があるんじゃなかろうかという気がしてならないわけです。その点皆さんはどのように御認識しておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →私はせんだって筑波を見ました。また筑波の関係者も、大臣が御就任早々筑波まで足を運んで見ていただいたということで大変感激しておりました。ほかの大臣で来た方はなかったとかなんとか私の記憶ではそんな説明でした。そういう意味で、せっかく農業研究センター法案が出されるのだと思って、私は私なりに、足元を見ないでは議論もできまいと思って、四月三日に沖繩の石垣市にある熱帯農業研究センター沖繩支所へ行ってみたのです。それで沖繩総合事務局の農水部長の樋口さんに大変お世話をいただいたことに心から敬意を表しておきたいわけですが、宮良川の農業水利事業あるいは名蔵川の農業水利事業等々も見てまいりました。また県の肉用牛生産供給公社、農用地開発公団の石垣開発事業所等々にも行って、実際に職員の皆さんなり関係者から意見も聞いてきたわけです。
熱帯農業研究センターの沖繩支所は設立されてから十年になるようであります。設立されたのは昭和四十五年の六月のようですね。復帰前です。それから十年になったということで、ここに「熱研沖繩支所研究十年」というパンフも出しているわけです。ここで非常に不思議に思ったことは、正直申し上げて、地域の方は、ここは全く別世界のような存在だと言っているのですね。隣には県の農業試験場石垣支場もあるのですよ。そことの連携も余りないようなんですね。御承知のように、あの地域だけは特別区域みたいにもくもく防風防潮林が生い茂っておって、ほかは土地改良事業なんか進めておって大変りっぱになりつつあるのですが、そういう環境で果たして皆さんが当初設立のときに——私もにわか勉強ですが、一つと調べてみたのです。沖繩支所を設立する段階においては、「熱帯及び亜熱帯農業研究においては、熱帯及び亜熱帯農業技術プロパーの研究のほか、亜熱帯地域における作物の導入、馴化を通じて熱帯、亜熱帯間、さらには温帯を含めて適作の拡大、品種の向上等に資する研究を行うことが重要である。」とか、一、二、三とありまして、四点目では「熱帯農業研究センター沖繩支所は広く亜熱帯について、また熱帯、温帯とも関連した一のような研究を実施するものであるが、このことは当然沖繩農業の振興に寄与するところ大なるものがあると考えられる。」ということで、大変期待をされたわけなんです。また現在も私たちは期待しているわけなんですが、残念ながらこの十年間の研究成果というものは、研究支所そのものとしては相当上げておられると思うのですが、その波及効果というものがなさそうな気がしてならないのです。また職員の皆さんもほとんど地域の方々との接触というものが持たれていないような感じを受けました、私の誤解かもしれませんが。そういう面からして、もう少しここの運営なり、あるいは閉鎖的と言ったら言い過ぎかもしれませんが、そういった面は本省として少し御努力をいただいてみる必要があるんじゃなかろうかという気がしてならないわけです。その点皆さんはどのように御認識しておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。
川
川嶋良一#25
○川嶋政府委員 沖繩の熱帯農業研究センター支所につきましては、ただいま先生からいろいろ御指摘いただいたような状況があるというわけでございますが、あそこの支所は、亜熱帯の農業につきまして作物あるいは病害虫、土壌肥料、各方面からいろいろ研究をしているわけでございますが、先ほど先生御指摘の四番目というところでお話のございました地元沖繩の農業に対する貢献ということを具体的なこととしては考えているわけでございます。研究そのものは大変抽象的あるいは基礎的でございますけれども、その成果というものは、地元に直接波及していくということを私どもは念願をしてやっているところでございます。
ただ、研究の性格上、国と県、あるいは研究と普及、行政、こういったようないろいろな役割りがございますので、研究機関が直接普及とかいったことをやっておりませんので、外から見ますと、何か遊離したような感じを持たれることが非常に多いわけでございますけれども、私どもの研究機関の役割りとしては、いいものをつくっていくということが使命でございます。できたものを県なり普及員なりにいろいろと普及していただく、その交流はお互いに密接にやりながらやっていくということになっておりますので、そこのところは御理解をいただきたいと思います。しかし、研究の性格上、どうしても内部にあるいは個別に深化をしていくということから、どうしても周りを離れて当面の目標に非常に執着をしていくという点から、とかく個別、遊離していくという傾向もないわけでもありませんけれども、一方ではそういうことが非常に必要であるということと同時に、広く技術化をしていくためには、いろいろな関係の方々に開かれた研究機関が必要であるということもあります。これは沖繩の支所ばかりではございませんで、今回の農業研究センターの趣旨そのものがそういったようなことを強力に推進していこうということでございますので、これから私ども大いに努力をしてまいりたいというように考えておるわけでございます。
なお、沖繩の支所につきましては、まだ十年でございますので、これからますますいろいろ成果が出ると思いますけれども、あそこから出ました技術としまして最近非常に大きな成果を上げておりますのは、ウリ類の大害虫でございますウリミバエの技術開発の発端があそこから出ておりまして、その成果がだんだんと広がりまして、最近久米島でウリミバエの根絶という大事業をなし遂げたというようなことがございます。あそこから出たいろいろなものがいろいろな形を通って沖繩の農業の発展に大きく寄与しているというように私どもは認識をしているわけでございます。
そのほか、サトウキビとかパイナップルの品種改良ですとか、非常に瘠薄なサンゴ石灰畑の土壌改良ですとかいろいろ努力をしているわけでございますけれども、研究の深化と同時に、そういったような地元との関係を深めていって、自分たちの成果がよりよく早く普及されていくということは必要なことでございますので、私どもあるいは現地の研究者一丸となって今後努力をしてまいりたいというように考えているわけでございます。
この発言だけを見る →ただ、研究の性格上、国と県、あるいは研究と普及、行政、こういったようないろいろな役割りがございますので、研究機関が直接普及とかいったことをやっておりませんので、外から見ますと、何か遊離したような感じを持たれることが非常に多いわけでございますけれども、私どもの研究機関の役割りとしては、いいものをつくっていくということが使命でございます。できたものを県なり普及員なりにいろいろと普及していただく、その交流はお互いに密接にやりながらやっていくということになっておりますので、そこのところは御理解をいただきたいと思います。しかし、研究の性格上、どうしても内部にあるいは個別に深化をしていくということから、どうしても周りを離れて当面の目標に非常に執着をしていくという点から、とかく個別、遊離していくという傾向もないわけでもありませんけれども、一方ではそういうことが非常に必要であるということと同時に、広く技術化をしていくためには、いろいろな関係の方々に開かれた研究機関が必要であるということもあります。これは沖繩の支所ばかりではございませんで、今回の農業研究センターの趣旨そのものがそういったようなことを強力に推進していこうということでございますので、これから私ども大いに努力をしてまいりたいというように考えておるわけでございます。
なお、沖繩の支所につきましては、まだ十年でございますので、これからますますいろいろ成果が出ると思いますけれども、あそこから出ました技術としまして最近非常に大きな成果を上げておりますのは、ウリ類の大害虫でございますウリミバエの技術開発の発端があそこから出ておりまして、その成果がだんだんと広がりまして、最近久米島でウリミバエの根絶という大事業をなし遂げたというようなことがございます。あそこから出たいろいろなものがいろいろな形を通って沖繩の農業の発展に大きく寄与しているというように私どもは認識をしているわけでございます。
そのほか、サトウキビとかパイナップルの品種改良ですとか、非常に瘠薄なサンゴ石灰畑の土壌改良ですとかいろいろ努力をしているわけでございますけれども、研究の深化と同時に、そういったような地元との関係を深めていって、自分たちの成果がよりよく早く普及されていくということは必要なことでございますので、私どもあるいは現地の研究者一丸となって今後努力をしてまいりたいというように考えているわけでございます。
上
上原康助#26
○上原委員 ぜひもう少しそういった面の改善を、助言といいますか、していただきたい。私も、時間もそうありませんでしたから、そんなに専門でもありませんし、深く聞きませんでしたが、特にいまウリミバエそのものの研究については相当成果を上げてやっているし、そのほかでも、この「研究成果、成績概要集」専門書なのでわれわれが見てもよくわかりませんが、相当やっているのはわかるのです。しかし、そのことが沖繩農業振興にどう役立っているかという面が非常に欠けているような感じがします。たとえば、ではサトウキビの品種改良とか種苗育成、そういうものについてはどういう御研究をなさっているのか、パイナップルの品種改良、そういうようなのはどうなのかと聞くと、パインについては、県の名護の農業試験場に種苗を取り寄せて向こうでやっているんだというのですね。キビについては、首里にある県の農業試験場でやっているんだという説明であって、向こう独自ではやっていないという感じを受けたのです。私は後日またそういった面も調べてみたいと思うのですが、仮にやっているにしても、もう少し相互に交流を図り連携をとって、よりましなものを早目に育成していくということはできないことじゃないと私は思うのです。せっかくあれだけの施設があるわけですから、そういう点を少しお考えになっていただきたい。それを法律ができた段階においては十分やっていただきたいということを御要望申し上げたいと思います。
この「十年の歩み」の中で「今後の問題点」ということで指摘をされております。恐らくお持ちだと思いますが、十一ページに「組織の見直しと改善」ということが言われております。やはり現地におられる方々は現地なりにいろいろ問題点を指摘しておられる。十二ページに「(1)亜熱帯農業技術開発研究の充実」ということでいろいろ挙げておりますね。三項目挙げている。それから「(2)国内研究の領域拡大」「(3)地域対応(沖繩県)」。それから「支所運営上の問題点」これはさっきの行政改革問題とも絡むのですが、こういうふうに述べているのです。「支所は研究室体制をとり、各室は研究室長と研究員が一−二名で構成されているが、室員は研究室長を含めて一人一人が別々の分野を担当している。例えば、第四研では問題の多いサトウキビ、パイナップルの育種研究を二名で担当、第二研ではウリミバエ、サトウキビの土壌害虫およびウイルス病についてそれぞれ一名で担当している。このような状況では、沖繩対応はもちろん亜熱帯農業技術開発研究にとっても問題である。」そのほかたくさん書いてありますけれども、そういう面で、やはり組織上の問題、人員の問題、研究員の問題等があるのだということが指摘をされております。五十六年度で二名か何名か増員をなさったようでありますが、そういうことについても継続してこの種の充実強化を図る必要があるのじゃないか。
いま一つは、特にASEANなり亜熱帯地域との研究員の交流の問題と、支所独自でのいろいろな研究機関を持つところまで——まあ最近国際センター設置の問題等も出てきましたので、そういう面とも関連をさせて、もう少し本格的に亜熱帯農業をどうするのかということと、沖繩農業振興に役立てていく機構充実というものを将来展望としてやはりやっていただかなければいかぬ。そのことは、わが国全体の農業に寄与するところも私は大なる面があると思うのですね。そういうことについてはどのように改善策をお持ちなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →この「十年の歩み」の中で「今後の問題点」ということで指摘をされております。恐らくお持ちだと思いますが、十一ページに「組織の見直しと改善」ということが言われております。やはり現地におられる方々は現地なりにいろいろ問題点を指摘しておられる。十二ページに「(1)亜熱帯農業技術開発研究の充実」ということでいろいろ挙げておりますね。三項目挙げている。それから「(2)国内研究の領域拡大」「(3)地域対応(沖繩県)」。それから「支所運営上の問題点」これはさっきの行政改革問題とも絡むのですが、こういうふうに述べているのです。「支所は研究室体制をとり、各室は研究室長と研究員が一−二名で構成されているが、室員は研究室長を含めて一人一人が別々の分野を担当している。例えば、第四研では問題の多いサトウキビ、パイナップルの育種研究を二名で担当、第二研ではウリミバエ、サトウキビの土壌害虫およびウイルス病についてそれぞれ一名で担当している。このような状況では、沖繩対応はもちろん亜熱帯農業技術開発研究にとっても問題である。」そのほかたくさん書いてありますけれども、そういう面で、やはり組織上の問題、人員の問題、研究員の問題等があるのだということが指摘をされております。五十六年度で二名か何名か増員をなさったようでありますが、そういうことについても継続してこの種の充実強化を図る必要があるのじゃないか。
いま一つは、特にASEANなり亜熱帯地域との研究員の交流の問題と、支所独自でのいろいろな研究機関を持つところまで——まあ最近国際センター設置の問題等も出てきましたので、そういう面とも関連をさせて、もう少し本格的に亜熱帯農業をどうするのかということと、沖繩農業振興に役立てていく機構充実というものを将来展望としてやはりやっていただかなければいかぬ。そのことは、わが国全体の農業に寄与するところも私は大なる面があると思うのですね。そういうことについてはどのように改善策をお持ちなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
川
川嶋良一#27
○川嶋政府委員 沖繩の支所につきましては、十年たちましてほぼ建設時代を終わりまして、これからいろいろと発展をしていく時代ではないかと思っております。今日まで十年間に研究室あるいは人員、施設等の整備を年々重ねて強化をしてまいったわけでございますけれども、これからはいままでの成果を踏まえまして、これからいろいろと東南アジア等の国際的な協力関係も発展をしてまいるということでございますので、今後ともそういったような点については研究の一層の発展を図り、またいろいろと各方面から期待されている面につきましても十分任務を果たせるように努力をしてまいりたいと思っておるところでございます。
この発言だけを見る →上
上原康助#28
○上原委員 いま私が申し上げたこととの関連でお答えあったわけですが、亜熱帯農業振興あるいは沖繩の農業振興という立場で、この支所の強化措置について大臣の方はどういうお考えなのか、少し御見解を聞いておきたいと思います。
この発言だけを見る →亀
亀岡高夫#29
○亀岡国務大臣 沖繩をASEANの人材養成なり技術研究なりいろいろな面のセンターにしようということを日本から提案をして、各国とも賛意を表してくれておるわけでございますので、やはりその方向に向かいまして施設あるいはもろもろの機関の設置等について具体案をつくっていかなければならぬ、こういうことでいま鋭意勉強、検討中でございます。
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