嶋崎譲の発言 (文教委員会)

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○嶋崎委員 ここでもるる述べておりますが、昭和五十年度をとってみますと、イギリスの場合ですと、高等教育機関在学者に占める奨学金受給者の比率というのは八七・一%、アメリカの場合が四四・八%、西ドイツが四二%、これに対してわが国の受給率はわずかに一〇・二%であります。
 こういう意味で、奨学生の採用率にも問題がありますが、高等教育機関の在学者の中に占めるこの奨学金受給者の比率というものが非常に低い、こういう現状は打破されていく方向に向かわなければならぬと思います。
 奨学生の採用率を国立と私立とを比較したデータはお持ちだと思いますが、ここではその採用率を見ますと、一般貸与で国公立が八四・六%、それに対して私立が三八・二%で、特別貸与の場合でも国公立が六八・七%に対して私立は四九%となっております。
 こういう一連の数字を挙げましても、このシンポジウムで問題になりました今後の私立大学における質的充実ということを問題にするときに、修学上の経済的負担の軽減という大事な第一の指標の問題は、多く解決しなければならぬ課題が残っておるわけであります。
 二番目の研究と教育の水準向上という問題でありますが、先ほど専任教員の教員一人に対する学生の比率などについて一定の前進の数を挙げられましたけれども、これでも国立に比べまして私立の場合には大変な数でございます。こんなものは教育の質どころじゃありません。国立が平均して専任教員一人に対して七・七人に対して私立は三十八・二人、法学部では国立が十八・九人に対して私立は八十一人、経営学部のごときは国立が二十一人に対して私立は九十三・九人、こういう一連の数字は、私学助成を行ってきても、果たして質的充実というものが見られたという評価になるほど実態は甘いものではないということを示していると思います。
 したがって、このわが委員会で助成法をつくる際に問題になりました半分、二分の一という問題がいかに重要な意味を占めておるかということを御理解賜りたいと思うのであります。
 こういう一連のシンポジウムについて、逆にこのシンポジウムは皆さんとは判断が反対でございまして、文部省の抑制政策が進行している現在、依然として私立の学部の新増設は、必要のある場合という規定に基づいて続いているけれども、およそやはり抑制政策そのものが前提になっているから問題にならぬのだ、したがって、法の精神に立ち返って、その私学充実の問題についてもっと基本的な対策を講じろというのが、このシンポジウムで出ているところの意見でございます。
 もちろん、この最後に大変重要な提起がございまして、今日、私立大学には大変な腐敗の問題がある、この腐敗の問題を大学みずからの問題として解決をして、そして克服していかなければ、いまのような主張は通らない。そういう意味で、大学改革の課題というものについては、経理の公開ということをやらなければだめだということでみずからを律しつつ、以上のような経過を述べて議論をしているわけであります。
 私は、文部省読んでいるものだと思ったから、簡単に二、三の質問で済むかと思いましたが、詳しく中身を申し上げたわけであります。
 したがいまして、この皆さんの議員立法提出に際して「量的な拡大は抑制され、この間における私学助成の充実とあいまって、私立大学の質的な充実が図られてまいりました。」というのは、少しオーバーな判断ではなかろうか。附則十三項を言うことのために、余りにもこちらを強調し過ぎている、附則十三項の問題の延長を図るということを強調するの余りに、その中身には少し実態に合わない強調があるのではないかという点を申し上げたかったわけであります。
 そこで、この後に今後も「量的拡大よりも質的な充実に重点を置いた施策をすすめる必要がある」ということを改めてまた言っておりますが、この量的拡大よりも質的充実に重点を置くということを、いま私が申し上げた問題を含めつつどうお考えになっているか、提案者並びに文部省の意見を承りたいと思います。

発言情報

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発言者: 嶋崎譲

speaker_id: 860

日付: 1981-04-17

院: 衆議院

会議名: 文教委員会