嶋崎譲の発言 (文教委員会)

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○嶋崎議員 お答え申し上げます。
 過ぐる八十六国会におきまして衆議院の文教委員会の放送教育に関する小委員会でもっていま有島委員が御発言になりましたような趣旨の決議を行っております。その決議を改めて今度は違う設置形態でもって提案をいたした理由でございますが、放送を利用する大学が国民の要請にこたえるためには、先日の委員会で提案理由を申し上げましたように四つの課題にこたえる必要があると考えます。
 第一は、学問の自由、大学の自治が保障され、国から独立が確保されているということ。学問の自由と大学の自治が一つ。
 第二は、放送の本質、公共性にかんがみて実質上の国営放送になってはならないということ。
 第三には、学問の自由、大学の自治と放送法制上の公共公平の原則とを調整する必要があるということ。
 そして第四には、全国的に教育の機会均等を保障する、そのようなものとして始めなければならない。
 この四つが、放送を利用するこの大学を設立するに当たりまして重要な要件だと考えるわけであります。
 かつて文教委員会内部の小委員会において不肖私が委員長を務めまして御決議をいただいた内容を振り返ってまいりますと、ここには設置形態に基づく大学のあり方についても幾つかの条件を付して小委員会報告を提出いたしたわけであります。特に設置形態の問題でいきますと、小委員会の決議の特殊法人方式の部会は次のように述べております。「この特殊法人方式をとる場合には、特殊法人の組織及び大学の管理運営のあり方について、大学の自治が尊重されるよう事前に十分な措置を講ずることが必要であります。」と提案をいたしたわけであります。
 今日まで幾たびか本委員会で討論をしてまいりまして、政府案について、特殊法人方式をとる場合の大前提に十分な措置を講ずることという点が当委員会のすべての委員から問題にされましたが、まだその大学自治や学問の自由のあり方について多くの疑問が提出をされております。その意味で、第一の前提である学問の自由、大学の自治の保障が不十分だという点から、それを国立大学という形でいけばまず保障できるということを考えたわけであります。
 この小委員会報告でもう一つ重要なことは、設置形態が特殊法人の場合だけを述べているのではなくて、その後に「なお、設置形態については、以上のほか、イギリスのオープン・ユニバーシティーのように大学と放送局を分離する方法もあります」、この形態もあると提案をいたしておりますが、もし大学と放送局とを一体のものとして考えるという放送大学であれば、現行放送法制体制のもとでは特殊法人という形態しかないと言っているわけであります。したがいまして、大学と放送局を分離するという形でのイギリスのオープンユニバーシティーの方式をとるということになればその形態も可能であることを、すでに小委員会決議で述べているわけでございます。
 そういう意味におきまして、当委員会で幾たびか議論をされてきた諸過程におきまして、大学における学問の自由の問題と放送法制上の国営放送をチェックするという考え方などについてまだ多くの疑義が残っている段階で、政府案を修正される意図や見通しが立たないまま今日に至っておりますので、改めてこの原則に合致した設置形態として大学と放送局を分離するオープンユニバーシティーの方式を採用するように提案いたした次第でございます。

発言情報

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発言者: 嶋崎譲

speaker_id: 860

日付: 1981-06-03

院: 衆議院

会議名: 文教委員会