三角哲生の発言 (予算委員会)

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○三角政府委員 文部省の通達で警察庁の資料を引用しておることは、御指摘のとおりでございます。非行の件数等の調査になりますと、やはり警察で刑法に触れたということで補導をされたということが一つの数字を把握する場合の要素と申しますか、そういうことでございまして、学校でのいろいろな事件を件数で調べるということはできないことはないと思いますが、しかし学校の中でのいろいろな子供たちの行動というものをどの時点でとらえるか、子供同士のけんかのようなこともございましょうし、あるいは器物を破壊するといった非常にぐあいの悪い状況の場合もありましょうが、そこのところのとらまえ方というのが学校のような現実的な行動の場では大変むずかしいということもございまして、あえて警察の資料をお借りした次第でございます。
 ただ、ただいま中野委員の御指摘にもございましたが、文部省といたしましては、そういう件数もさることながら、最近のこういう非常に増加しております少年非行、特に校内暴力につきまして、都道府県の教育委員会を通じまして、その内容を少し掘り下げた分析をするに必要な状況の調査というのを昨年末都道府県に依頼をいたしまして、目下報告を取りまとめ中でございます。その中から学び取れるものを探しまして、また必要な対策についての検討を進めたいと思っております。
 御質問の実態でございますが、これは先ほどの通達でも引用しております資料でございますが、五十五年におきます補導人員、校内暴力の発生件数は、中学生で千二百二件、補導人員七千百八人となっております。高校生では三百五十六件、補導人員千九百五十人でございます。
 なお、この件数は五十三年から五十四年にかけましては、高等学校等ではむしろ減っておりまして、中学の場合に少しふえる現象でございますが、大体横ばいでございましたものが、五十五年に入りまして件数並びに率の上でも非常に増加を見たわけでございまして、そういうことで私どももこれを非常に深刻に受けとめて考えていかなければならないというふうに思っておるわけでございます。
 なお、こういった校内暴力の原因や背景として社会状況が非常に重大な原因になっておるかどうかという点でございますが、私どもといたしましては、それももちろんございますが、こういったことの原因や背景といたしましては、これを必ずしも単純に割り切って考えることは適当ではないのではないか、いろいろな要因がやはり複雑に絡み合って影響しているというふうに見るのが適当ではないかと思っております。でございますから、社会状況といたしましては、やはり非常に物質的に豊かな状況に入りまして、そういった中で人間の精神面の重要性といったようなことがおろそかにされている状況がございますし、それからやはり何といっても自分本位の考え方をするというような風潮もあるかと思います。そういったような事柄、それから家庭自体にも問題のある場合が多い。子供に対して必ずしも十分なしつけをいたしませんで、放任をしておる場合もございましょうし、あるいは不幸にして当該子供の家庭が形式的にかあるいは実質的に本来の機能を失うような状況にあるというような場合も多いようでございます。
 それから学校自身の問題でございますが、学校につきましても、学校の運営が必ずしも緊張して適正に行われていない、そして一人一人の児童生徒に対する配慮が十分でないというようなことがやはり背景として考えられるかと存じます。なお、もちろん子供自身に内在する子供自身の性格とかそういったものもあるわけでございますが、そういったものの複合の結果として、児童生徒が学校生活によく適応できないとか、あるいは例といたしましては、学校外部のいわゆる非行集団などの影響を受けるといったようなこともきっかけとなったりいたしまして、欲求不満が爆発して、物に当たり人に当たるという形で発生しておるというように考えておる次第でございます。
 地域的分布の問題につきましては、これは最近の傾向としては、必ずしも特定の地域で典型的に起こるということでなくて、わりと農村部等にも起こっておりますので、私どもとしては、これについてはなお状況を個々の事例について研究をし、そして要因がそのどのあたりにあるかということ、地域との関係あるいはその地域における社会の取り組み体制といったようなものも影響をしておるかと思いますが、そういった点についてはなお今後研究のためにいろいろな努力を尽くしたい。と思っております。

発言情報

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発言者: 三角哲生

speaker_id: 5095

日付: 1981-02-20

院: 衆議院

会議名: 予算委員会