内山達四郎の発言 (予算委員会公聴会)

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○内山公述人 急速な高齢化社会への移行の中で、高齢者の雇用問題というのは、景気がある程度よくなって雇用全般の指標が改善をされても、高齢労働者の雇用条件というのは必ずしも改善をされていないのが現状だと思うのです。したがって、今度の予算に当たっても、高齢労働者に対する対策あるいは身障者に対する雇用対策をぜひ重視をしてもらいたい。そして高齢労働者に関して言えば、これはいろいろ経過はありましたけれども、昨年からシルバー人材センターが全国百カ所で設置をされ、今年度これがさらに百カ所ふえたわけですけれども、一カ所当たりの国の補助金というのは七百万程度にとどまっているわけですね。したがって、実情を見ますと、積極的に取り組んでいる地方自治体では何とかこれをふやしてもらいたい。そうふう面では、私どもとしては、少なくとも一カ所二千万円ぐらいの国の補助を出していただけないだろうか。あるいは地方雇用開発委員会は、これも労働組合がかなり強くお願いをして全国で十カ所、今度の予算では五カ所ふえることになっていますけれども、これに対する国の補助は年間四百五十万円なんですね。したがって、もちろん自治体も負担をしていますけれども、やはり地域の経済開発等と結びつけてこの地方雇用開発委員会の活動を強化するということになれば、これもやはり、去年も五千万円程度は出していただけないだろうかという要請をしたわけですけれども、いま四百五十万円では、ああもしたい、こうもしたいと思っても、なかなかその活動ができない現状ではないだろうか、したがって、何とかこの面については、高齢者対策強化という観点から国の補助というものをふやすことが必要ではないだろうかというふうに私は考えております。
 定年制延長については、御承知のように、雇用審議会で一年近く討議をしてまいりました。一月の初めに雇用審議会の答申が出されたわけですけれども、これは御承知のように、法制化については、労使双方の意見が異なるために、定年延長の状況を見て引き続き検討をするという内容になっております。もちろん、定年延長問題を法律によってやるということはなじまないという経営者の意見も理解できるわけですけれども、しかし、率直に言って、いまのこの労使交渉の現状の中で、政府が考えておりますように昭和六十年までに定年制六十歳が一般化するかというと、私どもはきわめて悲観的な見解を持っています。したがって、罰則規定を伴うような法制化については問題があると思うのですけれども、現行の雇用対策法なりあるいは高齢者雇用促進法ですか、そういった法律の一部手直しをやって、制度的に労使の自主交渉が促進をするような措置はぜひとっていただく必要があるのではないかというふうに考えております。
 それから、三番目の労働時間の短縮の問題については、労働時間問題についてはもう多くを申し上げる必要はないと思うのです。この点についても、いままでかなり労働団体として取り組んでまいりましたけれども、ことしは労働団体が一致をして、年間実労働時間を何とか二千時間以内に短縮をしていく、そのために週休二日制の一般化あるいは残業の規制、あるいは年次有給休暇の消化率がいま六割から七割にとどまっていますけれども、これを今年度からは完全に消化をしていく、その三点を中心にしてひとつ労働組合も積極的に運動を起こしていこう、労使交渉の大きな課題としてこの問題を据えようということになっております。この点については労働省も積極的に推進計画に取り組まれていますけれども、やはりそういった労使交渉を側面から援助するための行政指導の強化というものは、現状よりももっと強化をされる必要があるのではないかというふうに考えております。

発言情報

speech_id: 109405262X00119810212_026

発言者: 内山達四郎

speaker_id: 4948

日付: 1981-02-12

院: 衆議院

会議名: 予算委員会公聴会