中西一郎の発言 (予算委員会第一分科会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○中西一郎君 なお、これもお見せしてあるはずですが、ことしの二月、アメリカ、イギリス、フランス、西ドイツの著名な四つの国際問題研究所共同して今後の国際危機を乗り切るための政策提言を行った。これは政府機関ではないようでありますが、大変有力な影響力のある研究機関が合同して政策提言を行っておる。日本も西側の安全保障に当たって主要国として加える、簡単に言いますと、日本を重要な世界的な勢力として認めなければならない、先進七カ国サミットでは経済問題だけでなしに戦略問題もテーマとして取り上げられなければならないというようなことを言っている。これ穏便な言い方ですけれども、考えようによってはNATO方式に変えていきたいという意図が入っておるのではないかという感じがするんです。
 それから、もうすでに三十年前ですけれども、最近これはワシントン二十六日の時事通信の報道です。一九五一年、古い話、三十年前にジョン・フォスター・ダレス国務長官顧問がこのときに、ただ乗りは許さない、日本が防衛によって大きく貢献できるようになれば条約を相互的なものに改定するという証言をしています。そういう底流がアメリカではやはり今日残っておるし、なお、ラロック発言じゃないですが、ベトナムの後これから五十年ぐらいにわたってヨーロッパあるいは極東のためにアメリカの若人の血を流すことはあるまいというようなことを言っておるのと関連するのですけれども、アメリカの方では議会筋あるいは議会が乗っかっておる有権者の意識というのは日本人の意識と全く違う点があるのじゃないか、なるべくいまの片務的な安保条約から離れていきたいという意識が相当あるのではないか。ところが、日本の側は、いまの空気か水かのように思っておる安保条約の体制というものにどっぷりつかっていますから、ラブコールじゃないですが、向こうにすり寄っていく、向こうは離れていく、そういった形で何か地殻変動が起こっておるのじゃないかという感じがするんです。
 ところが、政府間ではそういうことはありませんということがたびたび繰り返される。ある時期になってしびれを切らして、外務大臣はスポーツ選手でいらっしゃいますが、向こうからいろんなサインが出てくる、ところが、サインを受けてプレーをしてくれると思っておるのに知らぬ顔をしている、気がつかないふりをしているのか、全く気がつかないのかというようなことになりますと、大変じれったい感じがするのは当然ではないかと思う。そういうようなことがあるかもしれないという前提なんですけれども、これで質問を終わりますが、ケーススタディーとして政府なりあるいはわれわれ与党の責任かもわかりませんが、非武装中立という議論もございますから、それも含めていいでしょう。非武装中立あるいは武装中立、そういう議論もこれは先ほど申し上げました豪州から出ている。またNATO方式、これはカナダの国防大臣がそう言っています。七カ国首脳会議でそういう話が出るかもわからないNATO方式、双務的なやつ、あるいは現体制。現体制のままでアメリカが言っておるような防衛努力というのが果たしてできるのかどうか。というのは、しようと思っても国民がついてこないというような基盤を現在の片務的な安保条約というものがつくっておるのではないか、そういう感じがいたします。
 そういう意味で、非武装中立、武装中立、NATO方式あるいは現体制、一体どれでいくのだということをこの時期にもう一度真剣になって考えるべきではなかろうかと思います。
 そういう意味で外務大臣に伺うんですけれども、そういった意味の研究をするタスクフォースといいますか、相互安全保障閣僚会議もございます。別段そこでなくてもいいかと思いますが、私どもは党の中でやるべきことだろうと思います。政府としてそういう点についてどういうふうに思っておられるか、現段階でのお考えを伺いたい。

発言情報

speech_id: 109415266X00419810401_006

発言者: 中西一郎

speaker_id: 6395

日付: 1981-04-01

院: 参議院

会議名: 予算委員会第一分科会