廣江運弘の発言 (予算委員会第二分科会)
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○政府委員(廣江運弘君) 来年度、五十六年度五・五%と消費者物価の上昇率を見込んでおるわけでございますが、この見込みをいたしますときは年一本で見まして、また個別的に商品を積み上げるというようなやり方ではなくて、全体としましてマクロ的に経済の姿全体と整合するようにしてつくってあります。そういう意味では経済見通しの一環というわけになるわけでございますが、もう少し具体的に申し上げますと、コストの要因あるいは需給要因というのが物価に大きく影響するものですから生産をどう見るかあるいは雇用をどう見るか、雇用者所得はどうなるか、それからまた輸入物価をどう見るかとか、消費の動向をどう見るか、在庫の状況をどう見るかというようなことを総合してやるわけでございます。
そこで、お尋ねの石油をどう見ているかと、こういうお話でございます。石油につきまして具体的に言えば、先ほど申し上げましたように、個別商品ごとの積み上げはいたさないわけでございますが、非常に大きな要因でありますからこれには大きな関心を持ちましていろいろ考えております。ただ石油市場というデリケートなものがございまして、具体的にこれこれ見ておりますということは発表を差し控えさしていただいておりますが、先進国の輸入物価の水準ぐらいは当然考えなければいけないということを頭に置いて考えております。そういう見方でやりましたときに、最近のOPECの総会等で言われております状況といったようなものはこれを吸収し得るんではないかと考えております。
翻って、そういう点からまた五・五%というものの実現の可能性はどうかというような点をもう少し大きな意味で考えてみますと、最近の卸売物価は御承知のように三月上旬では前年同月比一・八%にまで落ちついております。年率で見ましてもこのところずっとマイナスを続けるあるいは横ばいというような状況でございまして、落ちついているということはもう申し上げるまでもないことでございまして、これはいずれ消費者物価に影響を及ぼしてくるということはもう申すまでもないことかと思います。さらに、消費者物価自体も先ほど長官からも申し上げましたようにこのところ落ちついてきているということは事実だと思います。来月になりますと、異常なことがない限り五%台というのは期待できるんじゃないかということでございます。先ほど申し上げました三月の全国が仮に東京都区部速報並みだというふうなことにいたしまして、それと同じだということにいたしましても六・二、三%程度の前年同月比の水準に落ちてきているわけでございますので、かなり落ちついてきているということは事実だと思います。
それからもう一つは、先ほど先生からも御指摘のありました公共料金でございますが、五十五年度の場合、二・二%の寄与度で物価を搾り上げているわけでございますが、五十六年度にはそれほど大きな公共料金の引き上げというのはいまのところ想定できない、電気、ガスといったような大きなものは考えられていないというようなことから、公共料金が物価を押し上げる力も五十五年度のようなことはないと、こう考えておるわけでございます。
それから、先ほどおっしゃいました石油につきましても五十四年度対五十五年度で上がりましたような石油の上昇というのは、いろいろ流動的な要素はございますけれども、当面需給も緩和いたしておりますし、それぞれ備蓄もかなり先進国では積まれておりますし、消費の節約も進んでおりますし、考えられないというようなこと、これらの点を総合勘案いたしまして五・五%は実現可能であるし、また実現しなければいけないと、こういうふうに思っています。