森井忠良の発言 (行財政改革に関する特別委員会)

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○森井委員 ここにこういう本があるんですよ。これは天下の名著でしてね。「新健康保険制度大綱(案)についてのメモ(日医会長武見太郎)に対する反論 衆議院議員渡辺美智雄」、こうなっているのです。これは恐らく本当に一かどの見識ですよ。これを見ますといいことが書いてある。恐らく千円でもさっと売れるのじゃないですかね。
 これを見ますと、その十七ページに「薬価基準の引下げ」というのがありまして、「現在の薬価基準と薬の実勢価格の差は、三〇~四〇%である。中には九〇%の開きのあるものもある。この開きはすべて医療機関の収入になり、かくれた所得になる仕組である。従って薬の多用、過剰投与、薬の買い叩きはなくならない。またこの利ザヤの開きの大きい薬を使うようになる。これも医療費増高の原因である。薬価基準は、日医の反対が強くても迅速に実勢価格に合わせて引下げるべきである。」
 ついでにもう一言申し上げておきます。「開業医優遇税制の廃止」です。廃止ですよ、これは。「必要経費の大・小、有・無にかかわらず、一率に受取り社会保険診療報酬の七二%を天引必要経費と認める現行制度は、平均経費率五二%との間に二〇%の架空経費(免税所得)を認めることとなり、社会的不公正を招いている。」
 もう多くは申し上げませんけれども、私は渡辺元厚生大臣の言われるとおりだと思うんですよ。気づいていながら、なかなかそれを直すことができない。なぜか。村山厚生大臣、なぜ直せないか。薬については薬の資本の関係もありますが、やはり薬の差益、いみじくも渡辺元厚生大臣が述べていますように、これは医者の差益のもとになっているのです。それは確かにおっしゃるように、今年度一八・六%薬価基準を下げましたよ。しかし、これでもう実勢価格との乖離はなくなったと断定できますか。答えていただきたいと思いますが、恐らく断定できないから、先ほど薬価算定方式は直していかなければならぬ、こうあなたは言われたというふうに理解をしてよろしいのかどうなのか。
 それから、やはりこの際本気で医療費を、あなた方が心の中で思って外に出されないでおることを実現しようとすれば、私は日本医師会との関係を清算しなければならぬと思う。たとえばお医者さんの変な悪いことをしたのがおる、これはずいぶんおるわけです。たとえば十全会のように、たとえば所沢の富士見産婦人科病院のように、あるいは近藤何がし病院のようにたくさん、濃厚診療をしたりあるいは虚偽のレセプト等をこしらえて診療報酬を詐取したりいろんなのがおるわけですが、これは臭いなと思っても、すぐに指導、監査ができない仕組みでしょう。第一に、日本医師会と昭和三十五年に締結しましたあの覚書といいますか、申し合わせが邪魔になっている。もうここまで来たら、こういう行政改革で、金がないからお年寄りの年金まで飛ばそうかというときに、何としても医療費はむだを省かなければならぬ。私はぶった切れとは言ってないのです。むだを省けと言っておるのです。むだを省くためには、やはりこの際、厚生省は毅然とした態度でいかなければならぬ。そのためにはとりあえず、あなた方の決意のほどを知る一つのバロメーターとして、踏み絵としてあの昭和三十五年の日本医師会との申し合わせを破棄したいと思うが、この点についてはどうですか。

発言情報

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発言者: 森井忠良

speaker_id: 6858

日付: 1981-10-12

院: 衆議院

会議名: 行財政改革に関する特別委員会