嶋崎譲の発言 (文教委員会)

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○嶋崎委員 国会の調査が全部報告書を出しているかどうか、これを点検してみたら大問題だと思います。そんな簡単ではないと思う。
 学術団体でそういうレポートを出さないというのは一つの問題でしょう。しかし、いまの国会のものにひっかけて説明なさるような説明は論証にはならぬと私は思います。したがいまして、学術会議内部で改革すべき課題について、そういう御意見や何かを申し上げることはいいにしても、年次の予算で、出かけようとしている人たちの出張をチェックするというような、強行手段に出るかのごとき印象を与えるような行動は、学術会議の持っている独立性からして少し行き過ぎだと私は判断をします。そういう意味で今後とも慎重な配慮を賜りたいと思います。
 そこで、学術会議というものは、確かに停滞しているという議論がたくさんございます。イデオロギー的に偏向しているという議論すらあります。しかし、学術会議をめぐる状況は、長官も御承知のように科学技術会議が昭和三十八年の段階に一方でできた、このいきさつについても、学術会議との間にいろいろ問題点があります。その後昭和四十二年に文部省が学術審議会というものを設けました。たとえば予算を一つ見ますと、学術会議の海外に出張するいわば旅費と学術審議会などの出張旅費の数字を比較してみますと、学術会議の方は最高だったピーク時が十五年ほど前であります。それからずっと下がっておるわけです。率では上がっておりますけれども、その日本学術会議の学術国際交流に使われている予算と、それから学術審議会のそれを比較してみても、学術会議には大変にハンディキャップが出てきております。全体的な傾向で申しますと、学術会議の運営に必要な経費というのを見ますと、もはや今日は人件費が半分になっています。これは昔は大体二五%ぐらいでした。そして、その国際学術交流の資金は、戦後これが発足してから恐らく最低であります。率の上でも最低であります。しかも運営費は全体的にずっと低いのです。
 ですから、こういう学術会議の資料はお読みになっていると思いますが、たとえば旅費について、すでに幾つかの学術団体があるために、学術会議に対して政府がとってきた対応の中に、学術会議を軽視すると言うと言い過ぎかもしれませんが、そういう傾向がなきにしもあらずというところがあると思います。それはもちろん先ほどおっしゃった学術会議自身の内部改革その他の問題を含んでおりますから、自主的な改革をしないでただ権利だけを主張してみてもしようがないという側面は私は否定いたしませんけれども、それにしても、日本の学者の最高の機関であるところの学術会議のこのような運営、財政的な措置の仕方自身にその停滞の重要な原因があります。
 たとえば学術会議の方々の出張旅費は、常置されている委員会の委員長さんなんかは、二週間に一遍ぐらい上京するというときは全部手弁当であります。大学の旅費というのは大体そういうものですから、学術会議もそういうふうにしたのでしょうけれども、頭打ちでやってしまいますから後はみんな手弁当なんです。つまり、そういう財源的な措置を十分にとらずに来ているという問題が一つあります。こういう問題については、いまの段階でどういうふうに御判断ですか。

発言情報

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発言者: 嶋崎譲

speaker_id: 860

日付: 1981-10-23

院: 衆議院

会議名: 文教委員会