中村茂の発言 (公職選挙法改正に関する調査特別委員会)
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○中村(茂)委員 説明をお聞きしたのですけれども、そういうことを明確に規定してあるものは一つもないのですね。ただあるとすれば、被選挙権について衆議院は二十五歳、参議院は三十歳、この開きがあるということで、いま言われた全国的視野ですから全国区は全国的に選ぶことができるでしょう。専門的、こういうふうに言われますけれども、ではそういう人を選ばなければいけないということはどこにもないわけですね。
そこで、少し調べてみたんですけれども、古い話ですが、第九十一回帝国議会の衆議院の参議院議員選挙法案委員会議録、これは第二回ですけれども、昭和二十一年十二月二十一日、この議事録の中に、公職選挙法の改正で被選挙権の年齢を何歳にするか、こういうことでずっと審議されて、その当時の郡政府委員がこういうふうに言っているわけですね。中間ですけれども、「年齢というものが、なんと申しましても人間の思想の円熟さ、分別経験の程度というものを現わすものである以上、これによつてよき意味の保守性というものを」保とうとするものであります。このときの審議は、年齢を、衆議院と五歳つけるかつけないかということが論議になって、五歳の差というものについて、五歳程度ではこういう願っている人が得られないのではないか、こういう質問がございまして、また続いて郡政府委員が、「ほかのいろいろな差別よりも一番明瞭に、第一院と第二院の差異を現わす要素ではないだろうか、また各国の立法例によりましても、いずれも年齢に差を設けておるということは、年齢というものが、さような働きをするということを現わしておるもの」と思われます。ここで考えますのは、この当時は貴族院議員から参議院という一応の経過があって、提案者の方は、急激に変化させてはいけないから第二院の参議院の方はある程度の保守性を保たなければいけないという論議が片方あったようです。それについて私ども社会党の先輩は反対したようですが、いずれにいたしましても、私はここのところで申し上げたいというふうに思いますのは、やはりいまの公職選挙法の衆議院と参議院の被選挙権の年齢の差というものは、こういう経過が通って法が成立してきている。たとえ五歳でもここで言っております円熟さまたは経験の豊かさ、こういうものを求めている。ですから、これ以外にきちっと決まったものは私はないような気がするんですけれども、それを今度の制度で政党にそれを一任する、政党が一切それを選んでいく、順位もつける、こういうことですから政党の責任は非常に重くなってきているというふうに一点思うのですけれども、しかし、その点が全部政党に一切一任する、こういうふうになっていて、こういう人を出すんだというものを義務づけていないわけですね。ですから、その点をもう少し明確にしていく必要があるんではないか、こういうふうに私は思うわけですけれども、いかがでしょうか。