中村茂の発言 (公職選挙法改正に関する調査特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○中村(茂)委員 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案、すなわち参議院議員選挙の全国区制度を拘束名簿式比例代表制に改正するいわゆる自由民主党案について反対し、あわせて、日本共産党提出の修正案並びに新自由クラブ・民主連合提出の修正案に対し反対の討論を行うものであります。
自民党案に対する反対の第一は、少数政党、会派に対する配慮に欠けていることであります。
参議院の審議段階で提出したわが党案は、その点を十分配慮し、特に政党要件について、五人以上の所属の国会議員を三名以上を有することにし、全有効投票の四%以上の得票を得たものを二%以上とし、十人以上の所属の比例代表選出議員候補者及び選挙区選出議員候補者を有するを五人以上としております。また、議席配分方式に修正サン・ラグ方式を導入しました。
このように政党要件に対する緩和措置は、野党各党の一致した要求となっており、公聴会における公述人及び参考人の強い意見でもありました。わが党案の優位性を明らかにしたところであります。
反対の第二は、選挙運動について、自民党案では、名簿登載者である候補者と一般有権者との結びつきを全然考えていないことであります。
わが党案では、名簿登載者である候補者が全く選挙を行わないで議員となることは、有権者との触れ合いや選挙区選出議員いわゆる地方区候補者の選挙運動とのバランスの上からも問題がありますので、名簿登載者の選挙運動を認め、選挙運動の方法を自民党案よりも拡大することにしました。また、このことは、拘束名簿式比例代表制の新しい選挙制度を形骸化させないためにもきわめて重要なことであります。
反対の第三は、自民党案には、検討を深め、合意を求めなければならない点が多く残されていることであります。
供託金について、名簿候補者一人につき四百万円にするとともに、各種選挙についても現行の二倍に引き上げたことであります。わが党は一・五倍を主張しています。
欠員補充に当たり、候補者名簿が六年間有効であることは、他の各種選挙に比較して長過ぎるではないかという疑問、政党本位、政策中心の選挙にもかかわらず、各政党の政策が届け出要件となっていない疑問、名簿登載者の選定権限の行使に関し、刑法上の罰則適用が可能にもかかわらず公選法に罰則を設けた疑問など、多くの疑問点を残しています。
以上、申し上げましたとおり、自民党案には修正を加えなければならない点が多くあるにもかかわらず、修正には一歩も応じないという発議者、自由民主党の独善的な態度を許すことはできないのであります。したがって、委員会で行われる附帯決議が確実に尊重されることを強く期待します。
第四の課題は、拘束名簿式比例代表制を採用した場合、第二院としての参議院本来の機能を発揮するためには、名簿登載者の選定及びその順位の決定を行う各政党の責任はきわめて重要であります。各政党は、参議院議員にふさわしい有能な人材を厳選する責任があります。その上に立って、衆議院のコピー化を排し、第二院としての参議院にふさわしい議会運営の改革に着手することが緊急の課題としなければならないと思うのであります。
次に、個人本位の選挙制度から政党本位の選挙制度に改めることは、政党の果たす役割りが重要であると同時に、政治倫理の確立がきわめて緊急な課題となっています。選挙制度の改革と政界浄化は車の両輪であります。鈴木首相は、去る十三日の本委員会において、公選法と議院証言法とは何らの関係もない、これを結びつけて取引の材料にする方がおかしいと言明したことは、議院証言法の改正と証人喚問を拒否した態度であり、政界浄化、政治倫理の確立を願う国民の声につばするものと言わざるを得ません。これこそおごりの態度であり、まことに残念であります。
日本共産党及び新自運の修正案は、可とするところもありますが、全体において反対であります。
以上、日本社会党の態度を表明して、反対の討論を終わります。(拍手)