森井忠良の発言 (社会労働委員会)
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○森井委員 私といたしましては、いずれにしても来年はぜひもとへ戻していただくように、これは強く要求をいたしておきます。
次の問題ですが、私の手元に一つの戦死公報が届いております。これは昭和二十二年八月十二日、広島県安佐郡亀山村長が出した戦死公報でございまして、あて名は張龍文殿、「戦歿者の件通報」、これが首題であります。「貴殿兄用碩殿昭和二十年六月三十日ルソン島方面に於て戦死せられた旨公報に接しましたので御通知申し上げると共にここに謹みて深甚の弔意を表します」、これだけの一枚の紙でございます。昭和二十二年ですから終戦後間もなくというわけでございますが、れっきとした日本の村の役場から日本人であります張さんに対しまして、お兄さんが亡くなられましたという戦死公報を届けたわけでございます。私はこれを見せられまして、これでもなお日本の政府は私たち遺族に対して何もしてくれないのですよと、涙ながらに訴えられました。
もう申し上げるまでもありませんが、亡くなったときは戦争中です。これはルソン島で亡くなっていらっしゃいますが、日本人です。日本の軍人です。いろいろなことをやりました。日韓併合、あるいは戦争がひどくなりますと兵役法を改正して朝鮮人の方々まで戦争に巻き込んだ。もう多くは申し上げませんけれども、紛れもなく日本兵として戦死を遂げられたわけでございます。このあとまだ附属の文書もあるのでありますが、役場が主宰をいたしましてちゃんと遺族番号等つけまして合同の慰霊祭等も開いておられます。国の礎として亡くなった人たちだ、こう説明もしてございます。私は涙を禁じ得ませんでした。
いまの戦傷病者戦没者遺族等援護法では、私どもが国会でたび重なる指摘をしておりますにもかかわりませず、国籍要件が依然として存在をしております。この法律によりますと二つ要件がありまして、亡くなったときその人が日本人であること、これは恐らく厚生省も異論のないところだろうと思うのです。ところが今度は受け取るべき人、障害者でありますとか遺族でありますとか、そういった方が受け取るときに日本人でなければ支給することができないという二通りの網がかぶさっておりまして、いま私が読み上げましたような人々は結局国家補償、援護の対象になっていない。
局長、これはどういうわけですか。