社会労働委員会

1982-04-01 衆議院 全211発言

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会議録情報#0
昭和五十七年四月一日(木曜日)
    午後一時四分開議
 出席委員
   委員長 唐沢俊二郎君
   理事 今井  勇君 理事 大石 千八君
   理事 丹羽 雄哉君 理事 深谷 隆司君
   理事 金子 みつ君 理事 森井 忠良君
  理事 平石磨作太郎君 理事 米沢  隆君
      木野 晴夫君    古賀  誠君
      戸沢 政方君    長野 祐也君
      葉梨 信行君    浜田卓二郎君
      山下 徳夫君    池端 清一君
      川俣健二郎君    田邊  誠君
      永井 孝信君    塩田  晋君
      浦井  洋君    小沢 和秋君
      菅  直人君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 森下 元晴君
 出席政府委員
        外務大臣官房審
        議官      藤井 宏昭君
        厚生大臣官房長 吉村  仁君
        厚生省公衆衛生
        局長      三浦 大助君
        厚生省年金局長 山口新一郎君
        厚生省援護局長 北村 和男君
 委員外の出席者
        内閣総理大臣官
        房参事官    造酒亶十郎君
        法務省民事局第
        四課長     筧  康生君
        法務省訟務局民
        事訟務課長   篠原 一幸君
        外務省アジア局
        北東アジア課長 小倉 和夫君
        大蔵省主計局共
        済課長     野尻 栄典君
        大蔵省主計局主
        計官      兵藤 廣治君
        郵政省貯金局第
        二業務課長   塚原  登君
        労働省職業安定
        局庶務課長   高橋柵太郎君
        労働省職業安定
        局業務指導課長 若林 之矩君
        社会労働委員会
        調査室長    河村 次郎君
    —————————————
委員の異動
三月二十三日
 辞任         補欠選任
  小里 貞利君     江崎 真澄君
  金子 岩三君     小澤  潔君
  木野 晴夫君     久野 忠治君
  菅  直人君     田川 誠一君
同日
 辞任         補欠選任
  江崎 真澄君     小里 貞利君
  小澤  潔君     金子 岩三君
  久野 忠治君     木野 晴夫君
  田川 誠一君     菅  直人君
    —————————————
三月二十三日
 腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(鳥居
 一雄君紹介)(第一四六六号)
 同外一件(金子みつ君紹介)(第一六〇八号)
 同(川本敏美君紹介)(第一六〇九号)
 同(山口鶴男君紹介)(第一六一〇号)
 年金の官民格差是正に関する請願(池端清一君
 紹介)(第一四八〇号)
 同(岡田利春君紹介)(第一四八一号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一四八二号)
 身体障害者に対する福祉行政改善に関する請願
 (池端清一君紹介)(第一四八三号)
 同(岡田利春君紹介)(第一四八四号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一四八五号)
 障害福祉年金受給者の所得制限廃止に関する請
 願(池端清一君紹介)(第一四八六号)
 同(岡田利春君紹介)(第一四八七号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一四八八号)
 労災年金と厚生年金等の完全併給に関する請願
 (池端清一君紹介)(第一四八九号)
 同(岡田利春君紹介)(第一四九〇号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一四九一号)
 在宅重度障害者の介護料支給に関する請願(池
 端清一君紹介)(第一四九二号)
 同(岡田利春君紹介)(第一四九三号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一四九四号)
 労働者災害補償保険法の改善に関する請願(池
 端清一君紹介)(第一四九五号)
 同(岡田利春君紹介)(第一四九六号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一四九七号)
 無年金脊髄損傷者救済に関する請願(池端清一
 君紹介)(第一四九八号)
 同(岡田利春君紹介)(第一四九九号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一五〇〇号)
 在宅重度障害者の暖房費支給に関する請願(池
 端清一君紹介)(第一五〇一号)
 同(岡田利春君紹介)(第一五〇二号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一五〇三号)
 身体障害者の雇用に関する請願(池端清一君紹
 介)(第一五〇四号)
 同(岡田利春君紹介)(第一五〇五号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一五〇六号)
 労災重度被災者の暖房費支給に関する請願(池
 端清一君紹介)(第一五〇七号)
 同(岡田利春君紹介)(第一五〇八号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一五〇九号)
 労災脊髄損傷者の遺族に年金支給に関する請願
 (池端清一君紹介)(第一五一〇号)
 同(岡田利春君紹介)(第一五一一号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一五一二号)
 労災重度被災者の終身保養所設置に関する請願
 (池端清一君紹介)(第一五一三号)
 同(岡田利春君紹介)(第一五一四号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一五一五号)
 重度障害者の福祉手当増額に関する請願(池端
 清一君紹介)(第一五一六号)
 同(岡田利春君紹介)(第一五一七号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一五一八号)
 旧々労災被災者に労働者災害補償保険法適用に
 関する請願(池端清一君紹介)(第一五一九
 号)
 同(岡田利春君紹介)(第一五二〇号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一五二一号)
 労災年金の最低給付基礎日額引き上げに関する
 請願(池端清一君紹介)(第一五二二号)
 同(岡田利春君紹介)(第一五二三号)
 同(北山愛郎君紹介)(第一五二四号)
 医療・福祉・年金制度の改善等に関する請願(
 中村茂君紹介)(第一六〇五号)
 老人保健法案の廃案に関する請願(木間章君紹
 介)(第一六〇六号)
 同(渡辺三郎君紹介)(第一六〇七号)
 ベーチェット病調査研究班の存続に関する請願
 (金子みつ君紹介)(第一六一一号)
 社会保障・福祉の改善等に関する請願(金子み
 つ君紹介)(第一六一二号)
 療術の制度化阻止に関する請願(後藤茂君紹
 介)(第一六一三号)
 同(堀昌雄君紹介)(第一六一四号)
 寒冷地療養担当手当の改善に関する請願(木間
 章君紹介)(第一六一五号)
 同(上坂昇君紹介)(第一六一六号)
 同(渡部行雄君紹介)(第一六一七号)
 同(渡辺三郎君紹介)(第一六一八号)
 社会保障及び建設国保組合の改善に関する請願
 (田口一男君紹介)(第一六一九号)
 老人医療費の有料化と所得制限の強化反対等に
 関する請願(井岡大治君紹介)(第一六二〇
 号)
 同(竹内猛君紹介)(第一六二一号)
 同(広瀬秀吉君紹介)(第一六二二号)
同月二十九日
 寒冷地療養担当手当の改善に関する請願(林百
 郎君紹介)(第一六四二号)
 同(嶋崎譲君紹介)(第一六七五号)
 老人保健法案の廃案に関する請願(戸田菊雄君
 紹介)(第一六七四号)
 年金の官民格差是正に関する請願(小川国彦君
 紹介)(第一六八一号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七四七号)
 身体障害者に対する福祉行政改善に関する請願
 (小川国彦君紹介)(第一六八二号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七四八号)
 障害福祉年金受給者の所得制限廃止に関する請
 願(小川国彦君紹介)(第一六八三号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七四九号)
 労災年金と厚生年金等の完全併給に関する請願
 (小川国彦君紹介)(第一六八四号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七五〇号)
 在宅重度障害者の介護料支給に関する請願(小
 川国彦君紹介)(第一六八五号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七五一号)
 労働者災害補償保険法の改善に関する請願(小
 川国彦君紹介)(第一六八六号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七五二号)
 無年金脊髄損傷者救済に関する請願(小川国彦
 君紹介)(第一六八七号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七五三号)
 在宅重度障害者の暖房費支給に関する請願(小
 川国彦君紹介)(第一六八八号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七五四号)
 身体障害者の雇用に関する請願(小川国彦君紹
 介)(第一六八九号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七五五号)
 労災重度被災者の暖房費支給に関する請願(小
 川国彦君紹介)(第一六九〇号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七五六号)
 労災脊髄損傷者の遺族に年金支給に関する請願
 (小川国彦君紹介)(第一六九一号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七五七号)
 労災重度被災者の終身保養所設置に関する請願
 (小川国彦君紹介)(第一六九二号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七五八号)
 重度障害者の福祉手当増額に関する請願(小川
 国彦君紹介)(第一六九三号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七五九号)
 旧々労災被災者に労働者災害補償保険法適用に
 関する請願(小川国彦君紹介)(第一六九四
 号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七六〇号)
 労災年金の最低給付基礎日額引き上げに関する
 請願(小川国彦君紹介)(第一六九五号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七六一号)
 老人医療費の有料化、年金の改悪中止等に関す
 る請願(栗田翠君紹介)(第一七二〇号)
 同(四ツ谷光子君紹介)(第一七二一号)
 食品・医療行政の確立に関する請願(東中光雄
 君紹介)(第一七二二号)
 老人医療費の有料化反対、国民健康保険の給付
 改善等に関する請願(広瀬秀吉君紹介)(第一
 七二三号)
 社会保障及び建設国保組合の改善に関する請願
 (高沢寅男君紹介)(第一七二四号)
 社会保障・福祉の改善等に関する請願(上原康
 助君紹介)(第一七三八号)
 療術の制度化阻止に関する請願(原健三郎君紹
 介)(第一七三九号)
四月一日
 早稲田医療学園のあん摩、はり、きゆう科設置
 認可反対等に関する請願外五件(甘利正君紹
 介)(第一七八四号)
 同(伊藤公介君紹介)(第一七八五号)
 同(石原健太郎君紹介)(第一七八六号)
 同(小杉隆君紹介)(第一七八七号)
 同外四件(河野洋平君紹介)(第一七八八号)
 同(田川誠一君紹介)(第一七八九号)
 同外五件(中馬弘毅君紹介)(第一七九〇号)
 同(山口敏夫君紹介)(第一七九一号)
 同(依田実君紹介)(第一七九二号)
 同(安藤巖君紹介)(第一八六〇号)
 同(岩佐恵美君紹介)(第一八六一号)
 同(浦井洋君紹介)(第一八六二号)
 同(小沢和秋君紹介)(第一八六三号)
 同(金子満広君紹介)(第一八六四号)
 同(栗田翠君紹介)(第一八六五号)
 同(小林政子君紹介)(第一八六六号)
 同(榊利夫君紹介)(第一八六七号)
 同(瀬崎博義君紹介)(第一八六八号)
 同(瀬長亀次郎君紹介)(第一八六九号)
 同(辻第一君紹介)(第一八七〇号)
 同(寺前巖君紹介)(第一八七一号)
 同(中路雅弘君紹介)(第一八七二号)
 同(中島武敏君紹介)(第一八七三号)
 同(野間友一君紹介)(第一八七四号)
 同(林百郎君紹介)(第一八七五号)
 同(東中光雄君紹介)(第一八七六号)
 同(不破哲三君紹介)(第一八七七号)
 同(藤田スミ君紹介)(第一八七八号)
 同(藤原ひろ子君紹介)(第一八七九号)
 同(正森成二君紹介)(第一八八〇号)
 同(松本善明君紹介)(第一八八一号)
 同(三浦久君紹介)(第一八八二号)
 同(三谷秀治君紹介)(第一八八三号)
 同(蓑輪幸代君紹介)(第一八八四号)
 同(村上弘君紹介)(第一八八五号)
 同(山原健二郎君紹介)(第一八八六号)
 同(四ツ谷光子君紹介)(第一八八七号)
 同(渡辺貢君紹介)(第一八八八号)
 療術の制度化阻止に関する請願(永井孝信君紹
 介)(第一七九三号)
 国立腎センター設立に関する請願(河上民雄君
 紹介)(第一七九四号)
 同(嶋崎譲君紹介)(第一九〇九号)
 年金の官民格差是正に関する請願(春田重昭君
 紹介)(第一八〇〇号)
 身体障害者に対する福祉行政改善に関する請願
 (春田重昭君紹介)(第一八〇一号)
 障害福祉年金受給者の所得制限廃止に関する請
 願(春田重昭君紹介)(第一八〇二号)
 労災年金と厚生年金等の完全併給に関する請願
 (春田重昭君紹介)(第一八〇三号)
 在宅重度障害者の介護料支給に関する請願(春
 田重昭君紹介)(第一八〇四号)
 労働者災害補償保険法の改善に関する請願(春
 田重昭君紹介)(第一八〇五号)
 無年金脊髄損傷者救済に関する請願(春田重昭
 君紹介)(第一八〇六号)
 在宅重度障害者の暖房費支給に関する請願(春
 田重昭君紹介)(第一八〇七号)
 身体障害者の雇用に関する請願(春田重昭君紹
 介)(第一八〇八号)
 労災重度被災者の暖房費支給に関する請願(春
 田重昭君紹介)(第一八〇九号)
 労災脊髄損傷者の遺族に年金支給に関する請願
 (春田重昭君紹介)(第一八一〇号)
 労災重度被災者の終身保養所設置に関する請願
 (春田重昭君紹介)(第一八一一号)
 重度障害者の福祉手当増額に関する請願(春田
 重昭君紹介)(第一八一二号)
 旧々労災被災者に労働者災害補償保険法適用に
 関する請願(春田重昭君紹介)(第一八一三
 号)
 労災年金の最低給付基礎日額引き上げに関する
 請願(春田重昭君紹介)(第一八一四号)
 老人医療費の有料化中止、保育施設の拡充等に
 関する請願(小林政子君紹介)(第一八二九
 号)
 民間保育事業振興に関する請願(瀬長亀次郎君
 紹介)(第一八三〇号)
 老人医療費の有料化、年金の改悪中止等に関す
 る請願(安藤巖君紹介)(第一八三一号)
 食品・医療行政の確立に関する請願(四ツ谷光
 子君紹介)(第一八三二号)
 原子爆弾被爆者等の援護法制定に関する請願(
 岡田正勝君紹介)(第一八五五号)
 同(小渕正義君紹介)(第一八五六号)
 同(西田八郎君紹介)(第一八五七号)
 同(米沢隆君紹介)(第一八五八号)
 難病対策の強化拡充に関する請願(粟山明君紹
 介)(第一八五九号)
 民営旅館業の経営安定に関する請願(足立篤郎
 君紹介)(第一八九四号)
 同(今井勇君紹介)(第一八九五号)
 同(小沢一郎君紹介)(第一八九六号)
 同(木部佳昭君紹介)(第一八九七号)
 同(左藤恵君紹介)(第一八九八号)
 同(佐野嘉吉君紹介)(第一八九九号)
 同(塩谷一夫君紹介)(第一九〇〇号)
 同(田中龍夫君紹介)(第一九〇一号)
 同(田村良平君紹介)(第一九〇二号)
 同(中尾栄一君紹介)(第一九〇三号)
 同(中村弘海君紹介)(第一九〇四号)
 同(原健三郎君紹介)(第一九〇五号)
 同(原田憲君紹介)(第一九〇六号)
 同(堀内光雄君紹介)(第一九〇七号)
 同(柳沢伯夫君紹介)(第一九〇八号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正す
 る法律案(内閣提出第三〇号)
 国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出第四〇号)
     ————◇—————
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唐沢俊二郎#1
○唐沢委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。森井忠良君。
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森井忠良#2
○森井委員 今度の法案はいい点も非常に多いのですね。物価の値上がりが四・五%でございますから、五%以下でも法案の提出をなさったわけでございますから評価ができるわけでございます。ただ、玉にきずと申しますか、一つだけ悪い点があるのですね。それは例のスライド時期の一カ月おくれの問題です。これさえなかったら私どもはもろ手を挙げて賛成するところなんですが、残念でございます。なぜ一カ月おくらすのですか。
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北村和男#3
○北村政府委員 年金額の引き上げ実施時期につきましては、国の厳しい財政事情でありますとか、それから臨時行政調査会の第一次答申におきまして恩給の増額などを極力抑制することとされたこと、それから恩給など他の公的年金の引き上げ実施時期との関係、諸般の事情を考慮してそのような措置をとったものでございます。
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森井忠良#4
○森井委員 いまぶすぶすっと返答がありましたけれども、それは理由にならないと思うのですね。よその恩給、年金等が一カ月おくれましたから私のところもおくれました、これではもう全く自主性がないじゃないですか。
 それではちょっとお伺いしますが、他の公的年金等が一カ月スライド時期がおくれるのはどういうわけですか。
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北村和男#5
○北村政府委員 ただいま申し上げました同様の事情によるもの、そのように考えております。
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森井忠良#6
○森井委員 同様の理由というのが聞きたいわけです。なぜ一カ月おくらしたのか。理屈にならぬかもしらぬがあるんじゃないですか。公務員の賃金との関係とか、あるいはボーナスの関係とか私どももちらりほらり聞いていますが、少なくともこの法律は国家補償法ですね。ほとんどの年金というのは御案内のとおり社会保障ですね。社会保障についてあなたが説明をされるようにいろいろな事情でおくらさざるを得ないということがあるとすれば、百歩譲ってそれはまたお聞きすることがあると思うのですが、国家補償というのはあくまでも国民に国家の行為によって迷惑をかけた、これが基本だと思うのです。そうしますと、その迷惑をかけた本人が都合が悪いから金を払えない、こういうのと同じ理屈になるのです。これはずいぶん手前勝手な話で、社会保障というのはある意味で相関関係はあると思うのですが、国家補償というのは先ほど言いましたようにあくまでも字のとおり国家が補償するわけです。その点からいけば、私は社会保障と国家補償はみそもくそも一緒にした理屈だと思うのです。もう一遍考え直す意思はありませんか。
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北村和男#7
○北村政府委員 お説はまことにごもっともでございますが、何分先ほど申し上げたような事情と、それから援護法は旧軍人軍属に対します処遇のうち主として軍属に関する部分を受け持っているわけでございますが、軍人の恩給法も同様の措置をとったことに伴っての措置でございます。
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森井忠良#8
○森井委員 これは率直なところあなたを責めても答弁非常につらいだろうと思うのです。大臣もつらそうな顔をして聞いていらっしゃいますからこれ以上申し上げませんが、明確に申し上げておきますが、きわめて不満でございます。先ほども金がないとおっしゃいましたけれども、先般の一般質問に関連をするわけでございますが、この際明確にしておいていただきたいと思うのですが、こういった国家補償法、それから厚生年金、国民年金あるいは原爆の諸手当等々一連のものが一カ月スライド時期がおくらされるわけでございますが、厚生省関係のそういった一カ月スライド時期をおくらすことによって削減される予算というのは幾らになるのか、お答えできる人から答えてください。
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北村和男#9
○北村政府委員 援護法関係分につきましては、一カ月六億でございます。厚生省全体のことにつきましては、ただいま調べてお答えを申し上げます。
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森井忠良#10
○森井委員 では後で言ってください。私は大体百億だと聞いております。厚生省の九兆円になんなんとする予算の中でたった百億の金が出せませんか。
 せんだって一般質問のときに、私は第二薬局の問題を取り上げました。不正請求とは言いませんが、少なくとも脱法的な第二薬局によりまして、レセプトの枚数にしてざっと二千万枚くらいは第二薬局からの請求と言われております。処方せん料だけでも一枚五百五十円、五十五点ですから、二千万枚と言えば幾らになりますか。それだけでもう百億を超すのですよ。私どもがしばしば、第二薬局は社会的な公正からしてもおかしい、是正をしなさい、規制をしなさいと言っても、いまもって規制をしていない。第二薬局は去年から見ればふえているじゃないですか。去年の報告によると千七、いま第二薬局は千百をはるかに超しているでしょう。しかも、これは全部精密に調べたものじゃない。精密に調べれば恐らく千二百にも千三百にもなっておるかもしれない、調査をしてないのですから。
 しかし、かねがね指摘しておりましたように、いま申し上げましたように、第二薬局から請求される処方せん料だけ見ましても、百億を超すむだがある。これを直さないでおって金がないというのはどういうことですか。これ以上追及はしませんけれども、十分考えていただきたい、私は強く反省を促しておきます。あなたの所管じゃありませんからこれ以上申し上げません。ただ、金がないからといって、そういった戦争の犠牲者でありますとかお年寄りや障害者を泣かすということについては、私は激しい義憤を感じております。
 大臣、どうでしょうか、この点一点だけ。
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森下元晴#11
○森下国務大臣 厳しいゼロシーリングという中で厚生行政、特に福祉行政が後退した、そういう中で一カ月約百億が出せなかったのかというようなお説でございます。私どもは、真に必要な内容のものは後退させないように全力を挙げてきたわけでございますけれども、全般の国家財政の中でごしんぼう願いたいということがこういう数字になってあらわれてきたわけでございます。
 ただ、先ほどもおっしゃいましたように、特例的にスライドだけはやらせていただいたということで、百点満点ではございませんけれども、厳しい財政情勢の中でこういう措置がとられたということをひとつ御賢察いただきまして、ごしんぼう願いたいというのが偽らざる気持ちでございます。
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森井忠良#12
○森井委員 率直に申し上げますが、ことし、自民党多数でこの法律が仮に通るといたしますと一カ月おくれるのですが、それはことしだけの措置なのか、あるいは来年も引き続いてずっと一カ月おくれのままなのか。いつかも申し上げましたように、少なくともスライド時期の繰り上げについては年々苦労しながらようやく今日までのスライド時期に来たわけですね。それが一カ月おくれるということで音を立てて瓦解するような福祉の後退を私は感じるわけです。言われておりますようにことしはやむを得ないにしても、では来年以降どうなるのか、一カ月おくれのままなのか、戻してくれるのか、あるいは来年はもっとおくれるのか。
 来年のことを聞いたら鬼が笑うという話がありますが、そんなことじゃ許せませんよ。来年はもとに戻すと約束しなさい。局長どうですか。
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北村和男#13
○北村政府委員 大変厳しい事情は明年も変わらないということは想像できますけれども、私どもは、明年度の財政状況、諸般の情勢を勘案しながら予算要求の際までに態度を決めたい、そのように考えております。
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森井忠良#14
○森井委員 態度を決めたいということなんですが、それじゃもう一つ、これは事務当局である援護局長に虚心坦懐に聞くわけですけれども、ことしの一カ月おくれるという措置は普通の状態ですか、そうじゃなくて、きわめて残念で申しわけないという気持ちなのか、あなたの心境をお伺いしたい。
 それから厚生大臣、恐縮でございますが、もう一度、いまのスライド時期の将来の問題について、事務当局の答弁の後お答えをいただいたら結構だと思います。
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森下元晴#15
○森下国務大臣 ことしのように一カ月おくらすということはまだ決めておりません。やはり五十八年度の予算要求を取りまとめる段階で方針を決めたいということでございます。
 なお、昨年のあの厳しいゼロシーリングを出されたときは、実は五、六カ月もおくれた案であったのが、一カ月おくれにとどまったわけで、これは決して自慢にはなりませんけれども、五十八年度の予算がどういう厳しい情勢になるか、また反対に楽になるか、これはいまのところわからない段階でございまして、できるだけもとに戻すような努力はいたしますが、ここで明言はできません。
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森井忠良#16
○森井委員 私といたしましては、いずれにしても来年はぜひもとへ戻していただくように、これは強く要求をいたしておきます。
 次の問題ですが、私の手元に一つの戦死公報が届いております。これは昭和二十二年八月十二日、広島県安佐郡亀山村長が出した戦死公報でございまして、あて名は張龍文殿、「戦歿者の件通報」、これが首題であります。「貴殿兄用碩殿昭和二十年六月三十日ルソン島方面に於て戦死せられた旨公報に接しましたので御通知申し上げると共にここに謹みて深甚の弔意を表します」、これだけの一枚の紙でございます。昭和二十二年ですから終戦後間もなくというわけでございますが、れっきとした日本の村の役場から日本人であります張さんに対しまして、お兄さんが亡くなられましたという戦死公報を届けたわけでございます。私はこれを見せられまして、これでもなお日本の政府は私たち遺族に対して何もしてくれないのですよと、涙ながらに訴えられました。
 もう申し上げるまでもありませんが、亡くなったときは戦争中です。これはルソン島で亡くなっていらっしゃいますが、日本人です。日本の軍人です。いろいろなことをやりました。日韓併合、あるいは戦争がひどくなりますと兵役法を改正して朝鮮人の方々まで戦争に巻き込んだ。もう多くは申し上げませんけれども、紛れもなく日本兵として戦死を遂げられたわけでございます。このあとまだ附属の文書もあるのでありますが、役場が主宰をいたしましてちゃんと遺族番号等つけまして合同の慰霊祭等も開いておられます。国の礎として亡くなった人たちだ、こう説明もしてございます。私は涙を禁じ得ませんでした。
 いまの戦傷病者戦没者遺族等援護法では、私どもが国会でたび重なる指摘をしておりますにもかかわりませず、国籍要件が依然として存在をしております。この法律によりますと二つ要件がありまして、亡くなったときその人が日本人であること、これは恐らく厚生省も異論のないところだろうと思うのです。ところが今度は受け取るべき人、障害者でありますとか遺族でありますとか、そういった方が受け取るときに日本人でなければ支給することができないという二通りの網がかぶさっておりまして、いま私が読み上げましたような人々は結局国家補償、援護の対象になっていない。
 局長、これはどういうわけですか。
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北村和男#17
○北村政府委員 御指摘のように、援護法には国籍要件がございます。これは先ほどもお答えを申し上げましたように、軍人軍属に対します国家補償は、軍人は主として恩給法で、それから軍属等につきましては主として援護法でこれを対象といたしております。いわば恩給法と援護法とは対をなすものでございまして、恩給法におきまして国籍要件を課しておりますので同様の取り扱いをしているわけでございます。
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森井忠良#18
○森井委員 御承知のとおり、二月二十六日に台湾にいらっしゃる元日本兵の方々の国家補償を求める訴訟の判決が東京地裁でございまして、結果として請求は退けられたかっこうになっていますが、大きな注文がそこでついているわけですね。いまの日本の法律では支給することができないが、しかしこれはすぐれて政策の問題であるという指摘がなされております。
 私はいまでも十分理解ができないと思いますのは、たとえば陸海軍共済というのがございましたね。これは台湾の方も当然入っていらっしゃる。そして、この人たちは、陸海軍共済というのがなくなりましたから、したがって国家公務員共済組合連合会が継承して今日に至っていますね。いわゆる旧令共済と称されるものです。この旧令共済については、台湾にいらっしゃる方でも、あるいは韓国にいらっしゃる方でも朝鮮民主主義人民共和国にいらっしゃる方でも理論上は同じかと思いますけれども、これは支給可能なんですね。これが支給可能であってどうしてその枠にはまらなかった————枠にはまらなかった方はいわゆる戦傷病者戦没者遺族等援護法で救済をする形になっているのですね。共済組合きちっとある人は旧令共済で救済をされているわけですから、その枠にはまらない方は戦傷病者戦没者遺族等援護法で、これは日本人とかそうでないとかという議論は別にいたしまして、法のたてまえとしては————もう一度申し上げますと、陸海軍共済があった、それは国家公務員共済組合連合会が引き継いだ、そこで従来と同じように共済年金の支給が可能になっています。その範疇にはまらない人については戦傷病者戦没者遺族等援護法というのが昭和二十七年につくられました。できたときは軍人恩給も一緒です。しかし軍人恩給は一年たったら御承知のとおり恩給法の適用になりましてこれは逃げていきましたけれども————まあ逃げたというと語弊がありますが、別の法律の適用になりましたけれども、いずれにしても援護法というのは、私に言わせれば、やはり陸海軍共済、それを引き継いだところの国家公務員共済組合連合会、これの補完として戦傷病者戦没者遺族等援護法が出された。
    〔委員長退席、今井委員長代理着席〕
調べてみますと、結局どこが違うのか。旧令共済の場合は要するに内地勤務の人が中心になっている。そうでしょう。戦傷病者戦没者遺族等援護法はむしろ戦地勤務の人が対象になっている。これはお認めになりますか。
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北村和男#19
○北村政府委員 そのとおりでございます。
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森井忠良#20
○森井委員 そうなりますと、内地勤務の人は救済ができる、今度の台湾の元日本兵なり軍属の方で言えば、私、調べる時間がなかったので、新聞の記事によれば、一名ですけれども旧令共済の受給者がいる。ですから、これは、一人ということは、理論上はまだおれば支給できるということだと思うのですけれども、内地勤務の人は救済をされて外地勤務の人は救済されないというのはなぜですか。同じ外国人で、これも差別になるのじゃないですか。
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北村和男#21
○北村政府委員 恩給法といい援護法といい、国と一定の使用関係にあった者に対して補償をすることになるわけでございまして、援護法におきます軍属等につきましても、いろいろな細かいケースはありましょうけれども、やはり国の一定の使用関係を前提にしておりますので、同様に国籍要件を課しているものだと考えております。
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森井忠良#22
○森井委員 僕ちょっと聞き漏らしたのかもしれませんが、旧令共済は国籍要件はないのですよ。そして戦傷病者戦没者遺族等援護法、便宜上援護法と申し上げます。援護法にだけ————それは恩給等もありますけれども、この件に関して言えば援護法は国籍要件がついている、旧令共済は国籍要件がない、こういうことと違いますか。
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北村和男#23
○北村政府委員 内地勤務、外地勤務によって当時の法制がどのように取り扱いをしたかということにつきましては、またいろいろ問題もあろうかと思いますが、結果的には旧令共済その他は掛金を掛けさしてこれに対する給付を行うということでございます。しかし恩給法、援護法は国の責任として、国家補償として行っているもので、取り扱いがおのずから変わってくるのではないかと存じます。
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森井忠良#24
○森井委員 おのずと変わってくるとおっしゃいますが、戦地へ出向いた人に共済年金を掛けさせることができますか、軍人以外に軍属もたくさんおったわけですから。できないからこそやはりそういった方に均衡上戦傷病者戦没者遺族等援護法をつくらなければならなくなった、立法の過程からいけばそうだと私は思うのです。それは昔兵隊さんや軍属で労働組合でもあればわれわれも共済年金掛けさせろなんという議論があったかもしれません。それはないのだから、一枚の紙切れで戦地へ行かされたのですから、しかも戦争しておるときに年金の掛金なんて掛けられるはずがない。それでは内地と外地と均衡がとれないということで、戦傷病者戦没者遺族等援護法というのは制定をされた、こう理解するなら、法のもとに平等といういまの憲法のたてまえからしても、私は援護法に国籍要件があるというのはどうしても納得できない。
 先ほど申し上げましたように、具体的に日本の村の役場から、あなたのお兄さんは亡くなられましたよといって、戦死をなさった丁重な公報までお出しになっている。これは日本人だからということでしょう。そうして、ある日突然、本人の意思とは全く関係なしに国籍を剥奪をされたのです。これも私はむちゃくちゃだと思う。あのサンフランシスコ条約の当時、本当に日本の政府が親切なやり方をするのなら、本人の自由意思に任すべきだ。日本の国籍と韓国もしくは朝鮮民主主義人民共和国、扱い上は朝鮮ということになっているらしいですけれども、いずれにしても本人の選択でこれは二重国籍だってあり得るわけだから。しかも、金が絡むということになるのなら当然みんな日本国籍を置きますよ。実際には詐欺みたいなものなんだから。一方的に、日本人じゃなくなりましたから、本来支給すべきはずの障害年金、遺族年金等支給はしないことになりました、こういう理屈でしょう。しかも、大臣、これは長い間、一回や二回の国会じゃございません。毎年議論になっています。いみじくも台湾の元日本兵の方の一審の判決が出たことによって、いまようやく国内の世論というものが盛り上がりつつあるという状況です。
 いま台湾元日本兵の方々の問題については、私どもの先輩、同僚の議員の皆さんが超党派で議員連盟をおつくりになって、一生懸命研究をなさっていらっしゃいます。しかし、この人たちは日本の国にいらっしゃらない方なんです。当然この人たちも救済をしなければなりません。これも非常に必要なことだと思いますが、当面日本にいらっしゃって、肉親を失ったり、あるいはまた体に障害を持たれて呻吟をしていらっしゃる方の救済がなぜできないのですか。納得のいく答弁をしてください。
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森下元晴#25
○森下国務大臣 国家補償でございます戦後処理の問題、まだ片づいておらない問題がたくさんございまして、私どもも非常に胸の痛む思いでございます。先般の中国におる日本人孤児の問題もそうでございますけれども、台湾人の元日本兵の問題、また北鮮、また韓国、そういうかつて日本人として戦場にお立ちになった方々の補償ができておらない。情的には私どもも非常に申しわけないという気持ちと同時に、これだけ日本が世界的にも経済大国と言われるほどの国になったわけでございますから、そういう点でも当然お報いしなければ申しわけない、そう思っております。
 しかしながら、先般の裁判でも、いまの法律では日本国籍がなければだめだというような判決が出ましたし、これを行政的にいかにしたらいいかという点につきまして、私どもも実は苦慮をしておるわけであります。そういうことで、法律的に解釈するといま局長が御答弁申し上げたとおりでございますけれども、やはり法律に温かい血を通わすのが政治でございまして、この台湾人元日本兵の問題も含めまして、厚生省としては前向きで検討しなければいけない問題である。非常にむずかしい問題だと思いますけれども、そういう気持ちでおることは、私も一旧軍人としての務めでもある、こういうことで努力をいたしたいと思っております。
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森井忠良#26
○森井委員 大臣から前向きな御答弁をいただいたのですが、御案内のとおり昨年難民条約の批准に伴う関係国内法の改正がございました。いままでどうしても実現がしなかった、たとえば国民年金等への加入が認められることになってまいりました等々、幾つかの改善が出たわけですね。おととしまでは率直に申し上げまして余り変化はございませんでしたが、去年そういった在日外国人の皆さん、なかんずく朝鮮あるいは台湾の皆さんにも国民年金法等が適用されることになって喜ばしいことだと思うのですが、もうそこまで来ておるのですよ。先ほど局長が答弁をいたしました例の恩給とこの援護法だけになった、こう申し上げていいのです。あとちょっとなんですよ。ぜひひとつその点に御留意をいただきまして、来年には色よい返事がいただけますように強く私は要求をしておきたいと思うのです。来年までに御検討いただけますか。
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森下元晴#27
○森下国務大臣 非常にむずかしい問題でございますが、全力を挙げてやっていきたい、検討いたすことを申し上げます。
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森井忠良#28
○森井委員 それから事務当局にお願いをしておきますが、本来でございますと、私が先ほど読み上げました戦死公報に載っております張さんのような例の場合は、当然のことでありますが、国籍要件さえなければこれは援護法の対象になる可能性が非常に強いわけですから、ぜひひとつ記憶にとどめておいていただきたい、このことをお願い申し上げておきます。
 さて、次の問題ですが、大臣御案内のとおり、戦争犠牲者の救済というのは次から次へといろいろ問題が出てまいります。たとえばソ連に抑留された皆さんがいま抑留中の補償を求めて全国的な運動をしていらっしゃいます。私は当然の要求だと思っております。そういった方々の問題や、あるいは原爆被爆者の皆さんの国家補償法がまだできておりません。さらには、三月十日は東京大空襲でございましたけれども、あれだけのたくさんの方々が亡くなられましたけれども、これもいまもってまだ未解決でございます。私ども社会党は、戦時災害援護法等参議院へ出して毎年要求しておりますけれども、依然として実現をしていない。
 ただ、本委員会でも少しずつ進歩はあったわけでございまして、たとえば満蒙開拓青少年義勇軍、これは義勇開拓団まで広げていただきました。その前からいきますと、警防団でありますとかあるいは医療従事者でありますとか、いずれにいたしましても軍と身分関係等があった者、特別権力関係があった者等については、徐々にではありますけれども、少しずつ戦争犠牲者の枠は広がってまいりました。該当者の救済というのはそのまま突き放されて、遡及をしてもらえるという性質のものじゃないものですから、これは一年おくれればおくれるだけやはり損をするのですね。本当に気の毒にたえないと思うのです。しかし、いまからでも遅くはない。まだ救済をすればそれぞれの犠牲者に対します私どものささやかな気持ちは満たされるという感じもしてなりません。
 そこで、気になるのは、昭和四十二年に総理府総務長官あるいは大蔵大臣、それに党の役員等も入りまして、例の戦後問題はこれで終わりですという覚書みたいなものがございますね。その後、先ほど御披露申し上げました警防団、医療従事者等々が救済をされてきておりますから余り気にもならないような気もするのですけれども、いま行革旋風が吹いておりまして、いろいろな意味で後退をさせられておるという現実があるものですから、この際戦争犠牲者の救済について基本的には私どもまだ触れなければならない問題が頭にある。樺太の方もいっぱいある。大臣の中におありだと思うのでありますが、いっぱいある。しかし、それは同時にぱっとはできないということも財政上の理由からわかります。その意味で、緩急順序をつけなければいけないとも思うのですね。私どもも、それはよく理解できます。しかし、いま申し上げました四十二年の覚書で、例外はありましたけれども、基本的にはふやさないということなのか。物によっては、調査をして掘り起こしたらこれは深刻だというものもまだ出てくる。調査研究、その上に立って必要なものは救済していくという基本的な立場だけは大臣からぜひ明確にしていただきたいと私は思うわけでございますが、いかがでしょうか。
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森下元晴#29
○森下国務大臣 私は、一応終わったと解釈しておりまして、その後いろいろと新しい問題が起こっておりますし、また、それに対する対処も行われておるわけでございますから、全部打ち切ったというふうには思っておりません。
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