水田稔の発言 (商工委員会)
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○水田委員 エネルギー庁の考え方というのは、石油が一バレル一ドル五十セントぐらい、あるいは四ドル、五ドルぐらいのときで、エネルギー源のすべてが石油に依存し、原料が石油に依存する、そういう時代の感覚で物を考えられておるのじゃないか。むしろ通産の方が、これからの化学産業の展望というものを少々はちゃんと見ておられる、私はそういう気がして仕方がないのです。たとえば、いまの石油の消費地精製主義というのが、石油化学で言えば、日本でナフサでエチレンからやっていこうとしても、アメリカから一つはEDCという中間物で大量に入ってくる。そしてすでに南米からも日本にEDCを買えと言ってきておるのですよ。そういう時代なんです。そうなると、それだけナフサのあれは減ってくるわけです。あるいは先ほど申し上げましたエチレングリコールとかアクリロニトリルとかいったものが大量に入ってくれば、それだけ国内の消費は変わってくるわけですね。そのことがいま、いわゆる石油精製で、たとえば中間三品に合わせて生産すれば重油がだぶついてくるということになってきておるわけですね。そういう大変な、いままでと違った経済情勢、国際的な情勢が起こってきておる。そういう対応を考えるならば、これまでの原則でいいのかどうかということを疑ってみるということが政策上必要ではないか。それが欠けておるところに、いま申し上げました、通産省の方は石油化学については原料問題だ、ヨーロッパ並みにはと言う。ヨーロッパとの違いは、石油税であり、備蓄義務であり、ナフサの輸入が自由にできないという問題だ。それぞれをやはり——後で石油業界の問題も触れますけれども、そういう問題はもう少し現状をきちっとわきまえたら、対応が違ってくるだろうと思うのですね。
たとえば石油税というのを取り出したのは五十三年の六月ですね。この施行に当たって、やはりヨーロッパとの関係で、原料非課税の原則というのがヨーロッパである、日本だけ取るのはどうかという論議が恐らくあったんだろうと思うのですね。だからそのときに、国産ナフサに課税するけれども、石特の会計にコンビナートリファイナリー等の構造改善の環境対策費として百億計上しておるのです。それはやはりそういう配慮があったと思う。二年間継続して計上したのです。一銭も使ってないのです。そして三年目からはもうやめてしまっているわけですね。だから私は、石油税についてはそういう経緯なり、いま通産が石油化学を考える場合、ヨーロッパと同じ条件にはせめてしなければならぬという考えがあるなら、それは当然考えるべきだと思うのです。
それからもう一つは、備蓄義務ですが、たとえば日本の石油というのは、いわゆる発電用に大量に使われる、あるいはいま灯油がたくさん使われておるということから、それは民生用と基幹のエネルギーを確保するためというのは石油については大変な意味合いがあると思うのですね。石油化学製品というのは、たとえばだめなら中間物をよそから買ってきてやれるわけですね、石油が入らなくても。そして現実には、通常の製品在庫というのは一カ月から二カ月分ある。さらにメーカーの流通在庫というのがありますから、ぱっとストップしたらそこでパニックが起こるような状態とは違うわけですね。石油とは違う条件がある。そしてこれはIEAの取り決めで、原料ナフサについては備蓄義務はないわけでありますから、ヨーロッパの諸国もないわけです。これは基礎産業局が言われるように、ヨーロッパ並みにするのなら、そういうぐあいにすべきだというのはもうだれが考えてもそうなんですね。それにも安定供給という理由があるのですよ。石油の流通の状態、備蓄の状態と石油化学製品のいわゆる安定供給という点での違った条件がある、そのことはどうお考えなんですか。
もう一つは、ナフサの輸入規制の問題については、これはむしろアメリカ側から、備蓄義務と輸入規制という問題はけしからぬ、こういう文句を言われておる。それが正しいとも言いませんけれども、少なくとも法律上、いわゆる石油業法の四条で、石油精製業は許可である。石油輸入業は十二条で届け出制となっている。行政指導なんですね。これは石油についても石油化学についても、余りにも法律の解釈よりもすべてを行政指導で振り回すというところに、むしろ石油業界やあるいは石油化学工業が今日の苦境を招いたという面があるんではないかと思うのですね。だからそういう点は、それであってもだめだ、行政指導なんでしょう。先ほど来言いますように、この三つの問題が現に、ヨーロッパと同じ条件ということから言えば、負担をかけている。だから、自由競争をさす、外国からは自由貿易の原則ということでやられているわけですね。その中で、日本の基幹産業の石油化学の基本である原料に、自分の国が手かせ足かせをはめて、外国からのいわゆる集中豪雨的な輸入で、基礎産業がもう体力が消耗していくということを黙って見るようなことをしておっていいのかどうか。その点、個々に一つずつ石油税あるいは備蓄義務、ナフサの輸入の問題、もう一遍お答えいただきたい。私が具体的に触れた問題についてですね。