渡辺美智雄の発言 (大蔵委員会)

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○渡辺国務大臣 これは、この前佐藤委員の質問にも私お答えしたのですが、増税なき財政再建、これは財政用語でも会計学の用語でもなくて政治用語ではないでしょうかという話を申し上げたのです。
    〔委員長退席、中西(啓)委員長代理着席〕
 ただ、われわれとしてはいま行政改革をやっておりまして、第二次の答申が出ようという時期であります。いままでの財政運営に高度経済成長の惰性で運営されているものまだなきにしもあらず、これも事実でございます。何でも政府、政府ということで政府にうんと負担をしょわせれば、政府というのは結局国民なんですから、それをだれかが払うということは国民が払うわけです。一時的に政府にかぶせたようだけれども、結局それは何らかの形で国民の方に返ってくるということも事実でございます。
 一方、税負担は重い、何とか減らせという要求があるわけです。そのためには、経費の切り詰めということは当然考えなければならない問題。ところが一方、どうしてもふえる経費があります。どういう経費がふえるかというと、老齢化社会になれば老人がふえる、老人がふえれば年金がふえる、病気がふえる、病気がふえれば医療費がふえる、これなどは基本的に少なくするといっても言うべくしてむずかしい。
 それから、行政改革で人員を一遍に減らすといっても、一挙に国家公務員を、口では削減できますが、現実には大量解雇なんてことはできない。いかにしてふやさなくするか。徐々に、どうして退職待ちで減らしていくかというのが現実のやり方でしょう。それには数年かかります。
 したがって、その間ふえるものはふえるが、しかしながら、高度経済成長のときには当然政府が持つべきだと思ったものであっても、こういう時代になれば、何もそれは受益者が持ったっていいのじゃないか、受益しない人まで含めて全部で持たなくてもいいのじゃないかというようなものもあると私は思うのです。そういうものが答申の中にも出てくることは明らかです。
 となれば、われわれとしては、安易に財源をこちらで用意しますよということになると、歳出カットといっても、それは非常にむずかしい。したがって、退路を断って、まず極力歳出カットに最大の努力を示すというためには、増税なきというまくら言葉がないとなかなか緩んでしまうということだと私は思います。したがって、安易に、要するに国民に負担を求めることは考えないで、まず歳出カットを最優先でやるという決意の表明でございます。

発言情報

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発言者: 渡辺美智雄

speaker_id: 9286

日付: 1982-04-02

院: 衆議院

会議名: 大蔵委員会