大蔵委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
昭和五十七年四月二日(金曜日)
午前十時三十四分開議
出席委員
委員長 森 喜朗君
理事 大原 一三君 理事 粕谷 茂君
理事 小泉純一郎君 理事 中西 啓介君
理事 伊藤 茂君 理事 沢田 広君
理事 鳥居 一雄君
相沢 英之君 麻生 太郎君
木村武千代君 熊川 次男君
笹山 登生君 椎名 素夫君
中村正三郎君 平沼 赳夫君
藤井 勝志君 毛利 松平君
柳沢 伯夫君 山中 貞則君
山本 幸雄君 与謝野 馨君
大島 弘君 佐藤 観樹君
塚田 庄平君 戸田 菊雄君
野口 幸一君 平林 剛君
堀 昌雄君 柴田 弘君
正森 成二君 簑輪 幸代君
小杉 隆君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 渡辺美智雄君
出席政府委員
経済企画庁物価
局審議官 佃 近雄君
大蔵政務次官 山崎武三郎君
大蔵大臣官房審
議官 水野 繁君
大蔵大臣官房審
議官 水野 勝君
大蔵省主計局次
長 西垣 昭君
大蔵省主税局長 福田 幸弘君
大蔵省理財局長 吉本 宏君
大蔵省証券局長 禿河 徹映君
大蔵省銀行局長 宮本 保孝君
国税庁直税部長 吉田 哲朗君
委員外の出席者
臨時行政調査会
事務局総務課長 重富吉之助君
経済企画庁調整
局調整課長 海野 恒男君
経済企画庁調整
局財政金融課長 宮島 壯太君
厚生省児童家庭
局母子福祉課長 横尾 和子君
労働省労働基準
局賃金福祉部企
画課長 八島 靖夫君
建設省道路局道
路総務課長 牧野 徹君
大蔵委員会調査
室長 大内 宏君
—————————————
四月一日
南方軍国鉄派遣第四・第五特設鉄道隊軍属の処
遇改善に関する請願(愛野興一郎君紹介)(第
一七六九号)
同(奧野誠亮君紹介)(第一七七〇号)
同(木野晴夫君紹介)(第一七七一号)
同(原田憲君紹介)(第一七七二号)
同(藤田義光君紹介)(第一七七三号)
同(堀之内久男君紹介)(第一七七四号)
同(山田耻目君紹介)(第一七七五号)
同(古屋亨君紹介)(第一八四六号)
同(山中貞則君紹介)(第一八四七号)
同(佐藤隆君紹介)(第一八九二号)
一兆円所得減税に関する請願(飛鳥田一雄君紹
介)(第一七七六号)
同(平林剛君紹介)(第一七七七号)
同(松沢俊昭君紹介)(第一七七八号)
同(松本善明君紹介)(第一八二五号)
同(岩垂寿喜男君紹介)(第一八四八号)
同(枝村要作君紹介)(第一八四九号)
同(山田耻目君紹介)(第一八五〇号)
同(横山利秋君紹介)(第一八五一号)
身体障害者使用自動車に対する地方道路税、揮
発油税免除等に関する請願(春田重昭君紹介)
(第一七九八号)
税制改革に関する請願(上原康助君紹介)(第
一八二三号)
大企業優遇税制の改正に関する請願(松本善明
君紹介)(第一八二四号)
新一般消費税の導入反対等に関する請願(村上
弘君紹介)(第一八二六号)
大幅減税に関する請願(安藤巖君紹介)(第一
八二七号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
昭和五十七年度の公債の発行の特例に関する法
律案(内閣提出第九号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時三十四分開議
出席委員
委員長 森 喜朗君
理事 大原 一三君 理事 粕谷 茂君
理事 小泉純一郎君 理事 中西 啓介君
理事 伊藤 茂君 理事 沢田 広君
理事 鳥居 一雄君
相沢 英之君 麻生 太郎君
木村武千代君 熊川 次男君
笹山 登生君 椎名 素夫君
中村正三郎君 平沼 赳夫君
藤井 勝志君 毛利 松平君
柳沢 伯夫君 山中 貞則君
山本 幸雄君 与謝野 馨君
大島 弘君 佐藤 観樹君
塚田 庄平君 戸田 菊雄君
野口 幸一君 平林 剛君
堀 昌雄君 柴田 弘君
正森 成二君 簑輪 幸代君
小杉 隆君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 渡辺美智雄君
出席政府委員
経済企画庁物価
局審議官 佃 近雄君
大蔵政務次官 山崎武三郎君
大蔵大臣官房審
議官 水野 繁君
大蔵大臣官房審
議官 水野 勝君
大蔵省主計局次
長 西垣 昭君
大蔵省主税局長 福田 幸弘君
大蔵省理財局長 吉本 宏君
大蔵省証券局長 禿河 徹映君
大蔵省銀行局長 宮本 保孝君
国税庁直税部長 吉田 哲朗君
委員外の出席者
臨時行政調査会
事務局総務課長 重富吉之助君
経済企画庁調整
局調整課長 海野 恒男君
経済企画庁調整
局財政金融課長 宮島 壯太君
厚生省児童家庭
局母子福祉課長 横尾 和子君
労働省労働基準
局賃金福祉部企
画課長 八島 靖夫君
建設省道路局道
路総務課長 牧野 徹君
大蔵委員会調査
室長 大内 宏君
—————————————
四月一日
南方軍国鉄派遣第四・第五特設鉄道隊軍属の処
遇改善に関する請願(愛野興一郎君紹介)(第
一七六九号)
同(奧野誠亮君紹介)(第一七七〇号)
同(木野晴夫君紹介)(第一七七一号)
同(原田憲君紹介)(第一七七二号)
同(藤田義光君紹介)(第一七七三号)
同(堀之内久男君紹介)(第一七七四号)
同(山田耻目君紹介)(第一七七五号)
同(古屋亨君紹介)(第一八四六号)
同(山中貞則君紹介)(第一八四七号)
同(佐藤隆君紹介)(第一八九二号)
一兆円所得減税に関する請願(飛鳥田一雄君紹
介)(第一七七六号)
同(平林剛君紹介)(第一七七七号)
同(松沢俊昭君紹介)(第一七七八号)
同(松本善明君紹介)(第一八二五号)
同(岩垂寿喜男君紹介)(第一八四八号)
同(枝村要作君紹介)(第一八四九号)
同(山田耻目君紹介)(第一八五〇号)
同(横山利秋君紹介)(第一八五一号)
身体障害者使用自動車に対する地方道路税、揮
発油税免除等に関する請願(春田重昭君紹介)
(第一七九八号)
税制改革に関する請願(上原康助君紹介)(第
一八二三号)
大企業優遇税制の改正に関する請願(松本善明
君紹介)(第一八二四号)
新一般消費税の導入反対等に関する請願(村上
弘君紹介)(第一八二六号)
大幅減税に関する請願(安藤巖君紹介)(第一
八二七号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
昭和五十七年度の公債の発行の特例に関する法
律案(内閣提出第九号)
————◇—————
森
野
野口幸一#2
○野口委員 質疑に入る前にお断りをいたしますが、私はまだ大蔵委員会の一年生でございますので、御答弁に当たりましては、どうぞ懇切丁寧に、わかりやすくお答えをいただきたいということをお願い申し上げておきます。
特例公債については、申し上げるまでもなく、わが国の財政の基本的なルールを踏み外したものだと言われているのでありまして、財政法第四条に違反するものをわざわざ特例措置として位置づけたものでございます。特例とは申せ、昭和五十年以来もう七回目でございまして、特例という名が泣くわけでございまして、常例化しているわけであります。当面のやむを得ない措置であるとはいえ、政治論としましては重要な課題であり、厳正に考慮すべきものだと考えます。
この点につきまして、やはり政治的責任と申しますか、基本的ルールを守り得なかった責任について、担当大臣として大蔵大臣の御所見をお伺いいたしておきます。
この発言だけを見る →特例公債については、申し上げるまでもなく、わが国の財政の基本的なルールを踏み外したものだと言われているのでありまして、財政法第四条に違反するものをわざわざ特例措置として位置づけたものでございます。特例とは申せ、昭和五十年以来もう七回目でございまして、特例という名が泣くわけでございまして、常例化しているわけであります。当面のやむを得ない措置であるとはいえ、政治論としましては重要な課題であり、厳正に考慮すべきものだと考えます。
この点につきまして、やはり政治的責任と申しますか、基本的ルールを守り得なかった責任について、担当大臣として大蔵大臣の御所見をお伺いいたしておきます。
渡
渡辺美智雄#3
○渡辺国務大臣 特例公債でありますから、本来から言えば特例的に出さなければならないというのが財政法の趣旨だろうと私は思います。しかしながら、いろいろな経済事情等によって特例公債が毎年出されるということは、私は好ましいこととは思っておりません。したがいまして、一刻も早く特例国債からの脱却を図らなければならないというような観点から、これを早めまして、ここ三年ぐらいの間に特例公債から脱却しようというようなことで、政府は鋭意努力をしておるわけでございます。
特例公債からの脱却ということは、それだけ消費的経費の財源を失うということでありますから、自然増収がその分あるか、それでなければ歳出を思い切ってカットするか、そのいずれかをやらなければ脱却しようとしてもできないことでございます。一遍つけた歳出というものは、なかなか切りづらいということも現実でありますが、それは発想の転換を図って、極力歳出カットによって特例公債からの脱却を図っていきたい、さように考えております。
この発言だけを見る →特例公債からの脱却ということは、それだけ消費的経費の財源を失うということでありますから、自然増収がその分あるか、それでなければ歳出を思い切ってカットするか、そのいずれかをやらなければ脱却しようとしてもできないことでございます。一遍つけた歳出というものは、なかなか切りづらいということも現実でありますが、それは発想の転換を図って、極力歳出カットによって特例公債からの脱却を図っていきたい、さように考えております。
野
野口幸一#4
○野口委員 いまおっしゃいましたように、特例公債というものは、そう簡単にいつまでもやるものではないということは先刻御承知のとおりでございます。財政改革というのは、国債の減額というものが一つの問題点として大きくクローズアップされているわけでありますが、国債を減額するだけではなくて、この特例国債などというものの発行を余儀なくされた原因について、その根源に対してメスを入れるということが重要であると言われておるわけでありまして、その意味では、行財政改革が行われていて、それに対応しているんだ、こうおっしゃるんだろうと思うのでありますけれども、私どもから見まして、まだまだ十分とは言えないと考えますし、また、不公平税制の問題につきましても、もっと積極的なアプローチが欲しいということも感ずるわけでございます。
総括的に、財政改革をこの後どのような形で進めていこうというのか。大臣は非常に経験豊かで、しかもまた、昨今テレビの放送なんかで、茶の間の婦人にもわかるという財政論をおぶちになっていらっしゃるわけでございます。今後、どのようにすればこの問題を具体的に消化することができるのか、大臣の御所見を伺いたい。
この発言だけを見る →総括的に、財政改革をこの後どのような形で進めていこうというのか。大臣は非常に経験豊かで、しかもまた、昨今テレビの放送なんかで、茶の間の婦人にもわかるという財政論をおぶちになっていらっしゃるわけでございます。今後、どのようにすればこの問題を具体的に消化することができるのか、大臣の御所見を伺いたい。
渡
渡辺美智雄#5
○渡辺国務大臣 財政改革をするに当たりましては、なぜ財政が悪化したか、その原因を究明することが先決ではないか、私はそう思っております。
御承知のとおり、昭和三十年代から高度経済成長になって、ともかく湯水のごとくお金が使われたということも事実でありまして、幸いに、お金を使ってもなお自然増収が入る、減税をしてもまた自然増収が入るという時代が長らく続きました。そこで、そういう環境のもとで日本としては、立ちおくれておった社会保障、文教、こういうふうなものを早急に伸ばしていかなければならぬというような風潮になりまして、昭和四十八年福祉元年ということで、それからスタートを大きくしたわけでございます。
ところが、いわゆる第一次石油ショックということで、昭和五十年には大幅に税収が落ち込む、二兆円も落ち込むというような事態になりました。本来ならば、収入が少なくなれば歳出もそれに見合って切り詰めるというのが財政の筋論ではございますが、そうは言ってもやはり不況にするわけにはいかないということで、それまで政府は余り借財がなかったものですから、大幅な建設国債の発行をして景気のてこ入れをしよう、一方、せっかく社会保障とか文教政策に力を入れ始めたんだから、これは伸ばそうというようなことで、それは税収の落ち込みに関係なく伸ばしてまいりました。人件費のベア等も、民間がいいんだから民間準拠ということで役人の月給も伸ばしてきた。
その結果、四十八年対五十五年、私が就任する前の年の決算ベースで見ますると、税収が約二・四倍にしかならない、にもかかわらず社会保障費は約四・八倍とか、文教費が三倍というようなことになって、人件費は二・五倍、公共費も二・五倍とか、防衛費も二・五倍とか、結局いずれも税収の伸びを上回る歳出を示したわけでございます。その差額が簡単に言えば赤字になったわけでございますから、そういうように、歳出の要求というものの圧力の強さを防ぐことよりも、安易に借金をして圧力をかわすことの方がややもすればやりやすいというようなことも、私はなかったとは言い切れない面があるのじゃないか。そのために安易に、安易にと言っちゃしかられますが、やや気が大きくなって、どうせ国民のためになるんだからということで借財をして歳出に充てた。その結果がもう七十兆、八十兆という借財残高ができたということでございます。
いまや、言うべくして、過去の夢よもう一度、高度経済成長来るというわけにはなかなか世界じゅういかない。なぜ高度経済成長ができたかという最大の原因は、石油の安い時代が長い間続いて、金さえ出せば石油は存分に幾らでも手に入る、そこで日本経済が築かれてきましたが、その土台ががらっと変わってしまったわけでありますから、ここへ来ると、やはり安定経済成長路線というものにならざるを得ないわけですから、高度経済成長時代の発想というものは考え直していかなければなるまい。そういう観点から、われわれとしては、歳出の抑制によってまず赤字国債の脱却を行っていくということを最大の眼目にしておるわけでございます。
この発言だけを見る →御承知のとおり、昭和三十年代から高度経済成長になって、ともかく湯水のごとくお金が使われたということも事実でありまして、幸いに、お金を使ってもなお自然増収が入る、減税をしてもまた自然増収が入るという時代が長らく続きました。そこで、そういう環境のもとで日本としては、立ちおくれておった社会保障、文教、こういうふうなものを早急に伸ばしていかなければならぬというような風潮になりまして、昭和四十八年福祉元年ということで、それからスタートを大きくしたわけでございます。
ところが、いわゆる第一次石油ショックということで、昭和五十年には大幅に税収が落ち込む、二兆円も落ち込むというような事態になりました。本来ならば、収入が少なくなれば歳出もそれに見合って切り詰めるというのが財政の筋論ではございますが、そうは言ってもやはり不況にするわけにはいかないということで、それまで政府は余り借財がなかったものですから、大幅な建設国債の発行をして景気のてこ入れをしよう、一方、せっかく社会保障とか文教政策に力を入れ始めたんだから、これは伸ばそうというようなことで、それは税収の落ち込みに関係なく伸ばしてまいりました。人件費のベア等も、民間がいいんだから民間準拠ということで役人の月給も伸ばしてきた。
その結果、四十八年対五十五年、私が就任する前の年の決算ベースで見ますると、税収が約二・四倍にしかならない、にもかかわらず社会保障費は約四・八倍とか、文教費が三倍というようなことになって、人件費は二・五倍、公共費も二・五倍とか、防衛費も二・五倍とか、結局いずれも税収の伸びを上回る歳出を示したわけでございます。その差額が簡単に言えば赤字になったわけでございますから、そういうように、歳出の要求というものの圧力の強さを防ぐことよりも、安易に借金をして圧力をかわすことの方がややもすればやりやすいというようなことも、私はなかったとは言い切れない面があるのじゃないか。そのために安易に、安易にと言っちゃしかられますが、やや気が大きくなって、どうせ国民のためになるんだからということで借財をして歳出に充てた。その結果がもう七十兆、八十兆という借財残高ができたということでございます。
いまや、言うべくして、過去の夢よもう一度、高度経済成長来るというわけにはなかなか世界じゅういかない。なぜ高度経済成長ができたかという最大の原因は、石油の安い時代が長い間続いて、金さえ出せば石油は存分に幾らでも手に入る、そこで日本経済が築かれてきましたが、その土台ががらっと変わってしまったわけでありますから、ここへ来ると、やはり安定経済成長路線というものにならざるを得ないわけですから、高度経済成長時代の発想というものは考え直していかなければなるまい。そういう観点から、われわれとしては、歳出の抑制によってまず赤字国債の脱却を行っていくということを最大の眼目にしておるわけでございます。
野
野口幸一#6
○野口委員 ありがとうございました。そのように詳しくおっしゃっていただきますと、私のような頭の悪い者でもよくわかります。
しかし、私ちょっと気になりましたのは、それだけではないと思いますけれども、福祉あるいは教育、それから労働者の賃金というものを民間準拠によって上げなきゃならないといったもの、それぞれに手当てをしたために赤字国債が出たんだという意味合いの話がございました。私はつくづく感ずるのでありますけれども、いま大臣がたまたま最後の方に言われましたが、経済担当をしておられる大臣が大体一年か二年くらいで次々おやめになる、自分の在任のときだけ何とかうまく回ればいいということでかわしていかれる、その姿が赤字公債の発行というものについて少しく安易な、安易なというところまでいかないのでしょうけれども、そういう考えがあったのじゃなかろうか。私はオーストラリア国へ参りまして、担当大臣がいずれも七年、八年とやっておられるのですね。そして長い在任中に長期の見通しを立てて、自分の思う政策というものを年度別に実施しておられる。こういう姿を見ますと、日本の特に大蔵大臣とか外務大臣とかそういう重要ポストというのは、そうぽこぽことかえられては困るというような気が私はするのであります。
大臣は、いま引き続いて第二次内閣でも大蔵大臣におなりでございますけれども、こういった所管大臣が次から次とかわっていくということについては、いかがなお考えをお持ちでございますか。やはりそれはかわってもいいと思っておられるのでしょうか。これはある程度長く、少なくとも、長期見通しというのをよく立てられますけれども、それが完成するといいますか、ある程度それができるまでぐらいは責任者としておるべきが筋道だなと思われますか。いかがでしょうか、この際ちょっと伺っておきます。
この発言だけを見る →しかし、私ちょっと気になりましたのは、それだけではないと思いますけれども、福祉あるいは教育、それから労働者の賃金というものを民間準拠によって上げなきゃならないといったもの、それぞれに手当てをしたために赤字国債が出たんだという意味合いの話がございました。私はつくづく感ずるのでありますけれども、いま大臣がたまたま最後の方に言われましたが、経済担当をしておられる大臣が大体一年か二年くらいで次々おやめになる、自分の在任のときだけ何とかうまく回ればいいということでかわしていかれる、その姿が赤字公債の発行というものについて少しく安易な、安易なというところまでいかないのでしょうけれども、そういう考えがあったのじゃなかろうか。私はオーストラリア国へ参りまして、担当大臣がいずれも七年、八年とやっておられるのですね。そして長い在任中に長期の見通しを立てて、自分の思う政策というものを年度別に実施しておられる。こういう姿を見ますと、日本の特に大蔵大臣とか外務大臣とかそういう重要ポストというのは、そうぽこぽことかえられては困るというような気が私はするのであります。
大臣は、いま引き続いて第二次内閣でも大蔵大臣におなりでございますけれども、こういった所管大臣が次から次とかわっていくということについては、いかがなお考えをお持ちでございますか。やはりそれはかわってもいいと思っておられるのでしょうか。これはある程度長く、少なくとも、長期見通しというのをよく立てられますけれども、それが完成するといいますか、ある程度それができるまでぐらいは責任者としておるべきが筋道だなと思われますか。いかがでしょうか、この際ちょっと伺っておきます。
渡
渡辺美智雄#7
○渡辺国務大臣 これは適任な人があればかわらない方がいいでしょうし、不適任ならばかわった方がいいだろうと思います。問題は、仮に大臣がかわっても、その政府の政策が強力に進められるということが大事だと思います。
私は、よく会社の社長連中には言うのですが、皆さんは借金をしても、手形を発行しても、十年なんていう手形を発行する人はめったにないわけでありまして、そんなものは大体半年か三月、自分の在任中に自分で落とさなければならぬということになりますと、そう安易に発行できない。しかし政府の借金は原則十年でございますから、短期のものでも二年とか五年とかとありますが、大部分が十年、そうすると、発行する方は、発行してもしりぬぐいする方は十年先の人がしりぬぐいという話になりまして、やはりそういうところに、長期国債というものは発行しやすいかもしらぬけれども後が大変になるという問題が確かにございます。
したがって、わが党の自民党内閣が続いておるわけでございますから、責任を持たなければならないわけでございます。いずれにせよ、長期の国債というものは、本当に発行するときは楽ですよ。しかし、年々利息はかさむし返すときは大変だ。だけれども会社なんかは短期間だから、発行するときにかなり心理的ブレーキと責任と、発行する人は支払いの義務を一遍に負うわけですから、そういうところが少し政府と民間との違いがあるんじゃないかということは言えるだろうと思います。
この発言だけを見る →私は、よく会社の社長連中には言うのですが、皆さんは借金をしても、手形を発行しても、十年なんていう手形を発行する人はめったにないわけでありまして、そんなものは大体半年か三月、自分の在任中に自分で落とさなければならぬということになりますと、そう安易に発行できない。しかし政府の借金は原則十年でございますから、短期のものでも二年とか五年とかとありますが、大部分が十年、そうすると、発行する方は、発行してもしりぬぐいする方は十年先の人がしりぬぐいという話になりまして、やはりそういうところに、長期国債というものは発行しやすいかもしらぬけれども後が大変になるという問題が確かにございます。
したがって、わが党の自民党内閣が続いておるわけでございますから、責任を持たなければならないわけでございます。いずれにせよ、長期の国債というものは、本当に発行するときは楽ですよ。しかし、年々利息はかさむし返すときは大変だ。だけれども会社なんかは短期間だから、発行するときにかなり心理的ブレーキと責任と、発行する人は支払いの義務を一遍に負うわけですから、そういうところが少し政府と民間との違いがあるんじゃないかということは言えるだろうと思います。
野
野口幸一#8
○野口委員 いまも言われたように、担当大臣というものが短期でおかわりになる、借金を借りる方は自分がやるけれども、返すのは人がやる、こういったものが底流にあって、自分の任期中うまくつじつまが合っていればいい、こういうような考え方が、先ほど言われたような赤字国債を出さなければならない理由があったにしろ、それに依存しようとする態度の中に甘さがあったのではないかというような気が私はしてならないわけであります。
大臣は、たまたま返済をしなければならない、何とか圧縮しなければならないという時代に大臣になったわけでありますし、そういうことを思えば余りいいときにならなかったわけでございますけれども、さて、横道にそれましたので本題に戻しまして、本年度の国債費は七兆八千億円の計上でございます。償還の本格化される六十年度には十兆円になる。また六十五年度には十七兆、いまの借金の返しでありますが、六十二年度には国債整理基金は底をつくという危機状態だ。
それで、この六十年代の利払いの問題と、それから償還に対応した財政運営がどのようになっていくのだろうか。これは立場を変えてでも私自身、どうすれば本当にこれは返していけるのだろうか、一応償還計画というのがつくられておるのでありますけれども、どうもこの償還計画というのが、信じられないと言ってはおかしいのですけれども、いまの財政状態からいって、本当にこのようにうまくいくのだろうかということを考えるわけであります。特に、いわゆる特例債は何か満期時期には現金で返戻するということになっておりまして、まず私ども素人が見て、こんな大きな額が本当にできるのだろうか、来年度の要調整額三兆何ぼ、来年度においてすでにもう三兆何ぼ財源が足りないんだというと、どういうような見通しをいま大臣なんかお持ちになっているのだろうか、ちょっと詳しくお教えをいただきたい。
この発言だけを見る →大臣は、たまたま返済をしなければならない、何とか圧縮しなければならないという時代に大臣になったわけでありますし、そういうことを思えば余りいいときにならなかったわけでございますけれども、さて、横道にそれましたので本題に戻しまして、本年度の国債費は七兆八千億円の計上でございます。償還の本格化される六十年度には十兆円になる。また六十五年度には十七兆、いまの借金の返しでありますが、六十二年度には国債整理基金は底をつくという危機状態だ。
それで、この六十年代の利払いの問題と、それから償還に対応した財政運営がどのようになっていくのだろうか。これは立場を変えてでも私自身、どうすれば本当にこれは返していけるのだろうか、一応償還計画というのがつくられておるのでありますけれども、どうもこの償還計画というのが、信じられないと言ってはおかしいのですけれども、いまの財政状態からいって、本当にこのようにうまくいくのだろうかということを考えるわけであります。特に、いわゆる特例債は何か満期時期には現金で返戻するということになっておりまして、まず私ども素人が見て、こんな大きな額が本当にできるのだろうか、来年度の要調整額三兆何ぼ、来年度においてすでにもう三兆何ぼ財源が足りないんだというと、どういうような見通しをいま大臣なんかお持ちになっているのだろうか、ちょっと詳しくお教えをいただきたい。
渡
渡辺美智雄#9
○渡辺国務大臣 六十年以降の計数的な返還の見積もりにつきましては事務当局から説明をいたさせますが、いずれにせよ、これは六十年からは返済が始まってくるということになりますと、本当にあなたの御心配になるように、それだけ毎年何兆というものを現金で返済できるのかという御心配があるのは当然だとわれわれも実は思っております。これは、そのときの経済事情、財政事情にもよることでございますから、一概には言えないけれども、いまのような低迷した世界の経済情勢だとすれば、これは本当になかなか大変だなという心配をわれわれはしておるのも事実でございます。
いずれにいたしましても、経済をある程度拡大をしていく、そうせざるを得ない。しかし、現実には、世界の景気に関係なく日本の景気だけをどんどん大きくするということも、経済はつながっているわけですから、言うべくしてそれは簡単にできるかどうか非常な疑問がございます。疑問がありますが、われわれとしては、せめてまずできるだけのことをいろいろな面からして、返せるような経済状態をつくっていかなければならないという考えでございます。
この発言だけを見る →いずれにいたしましても、経済をある程度拡大をしていく、そうせざるを得ない。しかし、現実には、世界の景気に関係なく日本の景気だけをどんどん大きくするということも、経済はつながっているわけですから、言うべくしてそれは簡単にできるかどうか非常な疑問がございます。疑問がありますが、われわれとしては、せめてまずできるだけのことをいろいろな面からして、返せるような経済状態をつくっていかなければならないという考えでございます。
野
野口幸一#10
○野口委員 現金償還計画の問題と、さらに十年償還でありますから十分の一ずつ基金に積み立てるということが望ましいのでありますけれども、とりあえず繰入率百分の一・六というのがいま決められているわけでございますが、これを割り増しするような方法だとか、この償還の具体的な問題について、担当局長から少し御説明をいただきます。
この発言だけを見る →西
西垣昭#11
○西垣政府委員 制度の問題でございますから、私からお答え申し上げます。
現在、国債の償還につきましては三つの柱を考えてやっているわけでございます。つまり、前年度期首の国債残高の一・六%を国債整理基金に繰り入れる、それから前年度剰余金の繰り入れを行う、それから必要に応じまして予算繰り入れを行うということで国債整理基金に積み立てをいたしまして、その中から国債の償還に充てていく、こういう状況でやっているわけでございます。
いま御指摘がありましたように、特例公債につきましては現金償還という原則でございまして、六十年度から償還をしなければならない、それが相当の額に上ります。そういったことで国債整理基金の積立金の残高がいまのところはかなりの額に上っておりますけれども、いずれ枯渇してしまいまして、その分は予算繰り入れの必要がそれだけふえていくという状況になるわけでございます。六十年度以降の国債の償還につきましては、そういった意味で大変むずかしい問題がございます。それにつきましても私どもは、現金償還の負担が大きい特例公債につきましてはできるだけ早く発行しないでもいいようにしたいということで、五十九年度特例公債脱却を目指しまして、できるだけの努力をしたいということで全力を挙げているところでございます。
この発言だけを見る →現在、国債の償還につきましては三つの柱を考えてやっているわけでございます。つまり、前年度期首の国債残高の一・六%を国債整理基金に繰り入れる、それから前年度剰余金の繰り入れを行う、それから必要に応じまして予算繰り入れを行うということで国債整理基金に積み立てをいたしまして、その中から国債の償還に充てていく、こういう状況でやっているわけでございます。
いま御指摘がありましたように、特例公債につきましては現金償還という原則でございまして、六十年度から償還をしなければならない、それが相当の額に上ります。そういったことで国債整理基金の積立金の残高がいまのところはかなりの額に上っておりますけれども、いずれ枯渇してしまいまして、その分は予算繰り入れの必要がそれだけふえていくという状況になるわけでございます。六十年度以降の国債の償還につきましては、そういった意味で大変むずかしい問題がございます。それにつきましても私どもは、現金償還の負担が大きい特例公債につきましてはできるだけ早く発行しないでもいいようにしたいということで、五十九年度特例公債脱却を目指しまして、できるだけの努力をしたいということで全力を挙げているところでございます。
野
野口幸一#12
○野口委員 そこで質問の方向をちょっと変えますが、わが国の財政が世に言うサラ金財政だと言われて、いまもお話がありますように、借金を返済するために借金をしなければならぬという状態が起こるわけであります。本年は、国債そのものは特例公債もまた四条国債も含めまして十兆四千四百億、本年度末における累計はおよそ九十二兆八千億円、まさに百兆円という大台に上ろうとしておるわけでございますけれども、五十六年度、いまもう四月になりましたから昨年度になるわけですが、五十六年度の税収見込みは、当初とは下回りまして三千七百五十億の特例公債をさらに発行されました。昨年は増税を行われまして、財政再建元年としての二兆円の発行減額を図ろう、こういうことでございました。しかし、この状況を見ておりますと、所期の目的にはおよそ到達をしないのじゃないかと思われます。しかも、ことしの六月末まで行きますところの五十六年度の税収不足は、皆さんがそれぞれおっしゃっておりますように、まだ約一兆円ぐらい不足するんじゃないだろうかということだそうでございます。
そこで、この五十六年度の状態というものをベースにして五十七年度の税収見込みを立てておられるわけでございまして、そういたしますと、五十六年度の実態というのは非常に悪い状態である。しかし、五十七年度の税収見込みを見る限りにおいては、必ずしもそのような算定にはなっていないと思うのであります。
その基本的な問題にかかわる問題として、経済成長率実質五・二%という数字がございます。私は、先ほども申しましたように一年生でございますので、五・二%という算出根拠について、また民間がそれぞれ三%内外あるいはちょっと多いところで三・八%程度というものがございますが、いろいろと書いてあるものを読ませていただきました。政府が五・二%とされた理由がいまだもってちょっとわかりかねるのであります。したがいまして、五・二%とされましたその根拠を経済企画庁の方からひとつ御説明をいただきたい。
この発言だけを見る →そこで、この五十六年度の状態というものをベースにして五十七年度の税収見込みを立てておられるわけでございまして、そういたしますと、五十六年度の実態というのは非常に悪い状態である。しかし、五十七年度の税収見込みを見る限りにおいては、必ずしもそのような算定にはなっていないと思うのであります。
その基本的な問題にかかわる問題として、経済成長率実質五・二%という数字がございます。私は、先ほども申しましたように一年生でございますので、五・二%という算出根拠について、また民間がそれぞれ三%内外あるいはちょっと多いところで三・八%程度というものがございますが、いろいろと書いてあるものを読ませていただきました。政府が五・二%とされた理由がいまだもってちょっとわかりかねるのであります。したがいまして、五・二%とされましたその根拠を経済企画庁の方からひとつ御説明をいただきたい。
宮
宮島壯太#13
○宮島説明員 お答えを申し上げます。
先生お尋ねの五十七年度の経済成長率が実質五・二%と経済見通しではなっているその根拠ということでございますが、五十七年度経済を考える前に、最近時点でのわが国経済の状況から考えてみたいと思うのでございます。
最近のわが国経済を見ますと、五十六年度の四—六月期が対前年一・二%の増加、それから七—九月期が〇・七%というように順調に伸びてきたのでございますが、十—十二月期がマイナス〇・九というように、これは第一次石油ショック直後の五十年一—三月期以来のマイナス成長になったわけでございまして、この点が、日本経済は本当に順調に成長していくのかどうか、そういった議論が出てきたわけでございますが、ただ、この五十六年十—十二月期のマイナス成長の内訳を見てみますと、これは世界経済の停滞の影響もありまして輸出が非常に落ち込みました。そのために、私どもは海外需要というように呼んでおるのですが、その海外需要が落ち込みましてマイナスになったわけでございます。いわゆる消費とか設備投資という国内の需要でございますが、そちらの方はプラスとなっておりまして、緩やかに回復してきておりまして、その傾向は、ついこの前終わりましたけれども、まだ統計は出ておりませんけれども、五十七年一—三月期にも個人消費とか設備投資などの国内民間需要というのは順調に回復していく、こういうことが考えられます。
五十七年度のわが国経済というものを考えてみますと、五十六年度と違いまして取り巻く環境がかなり改善してくることが考えられます。
一つは国際的な環境でございまして、アメリカを初めヨーロッパの景気も五十七年度後半には上向くであろう、これはOECD等の国際機関の見方もそういうことになっております。国内的にわが国の問題を見ますと、景気がどういうようになっているかということを一番はっきり短期的にあらわしますのが在庫でございまして、在庫調整がすでに終わっているという状況でございまして、景気がよくなりますと今度は在庫がどんどん積み増してくるという状況でございますし、それから金融も引き続き緩和してきております。物価も引き続き安定することが考えられますし、過去の石油ショック等の状況から見ましたときに石油価格が引き続き安定する、これも大変プラスの要因でございます。
そういった点を考えますと、経済成長の五・二%という算出をいたす場合に、それぞれの需要項目、需要項目と申しますと個人消費であるとかあるいは設備投資、そういった点を一つ一つどの程度伸びるか計算をして、全体の経済成長率を出すわけでございます。
まず個人消費につきましては、先ほど申し上げましたように、消費者物価の安定が続くであろう、それから在庫調整の終了とともに経済が上向きますから残業もふえていく、こういうことになりますと、五十六年度に比べまして相当程度の個人消費の伸びが期待できるであろう。
それから住宅投資でございますが、この点が、先ほど先生が御指摘になりました民間の見方と極端に違うところでございますが、この住宅投資というのも、物価の安定、実質所得の回復、資材価格の安定、そういったものに加えまして、予算編成におきまして住宅金融公庫を中心とした政策金融の充実、それから税制改正等の諸施策によりまして、相当大幅に伸びるということが見込まれるのではないかと思います。
それから、三番目の柱といたしまして設備投資でございますが、大企業を中心とした設備投資意欲というのは、銀行等の聞き取り調査によりましても非常に強いものがございます。問題は中小企業の設備投資でございます。消費、住宅関連の業種が多いわけでございますが、そういった消費、住宅等に明るさが見えてくれば、設備投資をしたいという意欲は中小企業の方々も持っておるわけでございますので、これも設備投資が出てくるであろう、こういうように考えております。
それで、政府といたしましては、こういった五十七年度の環境が非常にいいという状況に加えまして、去る三月十六日の閣議におきまして、公共事業の上半期の契約率を過去最高の七五%以上とすることを目途として、現在各省庁間で検討を進めているところでございます。また、長期金利につきましては〇・二%引き下げが行われましたし、住宅ローンも引き下げられるということでございますので、こういった状況のもとで、わが国経済は五・二%程度の成長が期待できると考えております。
この発言だけを見る →先生お尋ねの五十七年度の経済成長率が実質五・二%と経済見通しではなっているその根拠ということでございますが、五十七年度経済を考える前に、最近時点でのわが国経済の状況から考えてみたいと思うのでございます。
最近のわが国経済を見ますと、五十六年度の四—六月期が対前年一・二%の増加、それから七—九月期が〇・七%というように順調に伸びてきたのでございますが、十—十二月期がマイナス〇・九というように、これは第一次石油ショック直後の五十年一—三月期以来のマイナス成長になったわけでございまして、この点が、日本経済は本当に順調に成長していくのかどうか、そういった議論が出てきたわけでございますが、ただ、この五十六年十—十二月期のマイナス成長の内訳を見てみますと、これは世界経済の停滞の影響もありまして輸出が非常に落ち込みました。そのために、私どもは海外需要というように呼んでおるのですが、その海外需要が落ち込みましてマイナスになったわけでございます。いわゆる消費とか設備投資という国内の需要でございますが、そちらの方はプラスとなっておりまして、緩やかに回復してきておりまして、その傾向は、ついこの前終わりましたけれども、まだ統計は出ておりませんけれども、五十七年一—三月期にも個人消費とか設備投資などの国内民間需要というのは順調に回復していく、こういうことが考えられます。
五十七年度のわが国経済というものを考えてみますと、五十六年度と違いまして取り巻く環境がかなり改善してくることが考えられます。
一つは国際的な環境でございまして、アメリカを初めヨーロッパの景気も五十七年度後半には上向くであろう、これはOECD等の国際機関の見方もそういうことになっております。国内的にわが国の問題を見ますと、景気がどういうようになっているかということを一番はっきり短期的にあらわしますのが在庫でございまして、在庫調整がすでに終わっているという状況でございまして、景気がよくなりますと今度は在庫がどんどん積み増してくるという状況でございますし、それから金融も引き続き緩和してきております。物価も引き続き安定することが考えられますし、過去の石油ショック等の状況から見ましたときに石油価格が引き続き安定する、これも大変プラスの要因でございます。
そういった点を考えますと、経済成長の五・二%という算出をいたす場合に、それぞれの需要項目、需要項目と申しますと個人消費であるとかあるいは設備投資、そういった点を一つ一つどの程度伸びるか計算をして、全体の経済成長率を出すわけでございます。
まず個人消費につきましては、先ほど申し上げましたように、消費者物価の安定が続くであろう、それから在庫調整の終了とともに経済が上向きますから残業もふえていく、こういうことになりますと、五十六年度に比べまして相当程度の個人消費の伸びが期待できるであろう。
それから住宅投資でございますが、この点が、先ほど先生が御指摘になりました民間の見方と極端に違うところでございますが、この住宅投資というのも、物価の安定、実質所得の回復、資材価格の安定、そういったものに加えまして、予算編成におきまして住宅金融公庫を中心とした政策金融の充実、それから税制改正等の諸施策によりまして、相当大幅に伸びるということが見込まれるのではないかと思います。
それから、三番目の柱といたしまして設備投資でございますが、大企業を中心とした設備投資意欲というのは、銀行等の聞き取り調査によりましても非常に強いものがございます。問題は中小企業の設備投資でございます。消費、住宅関連の業種が多いわけでございますが、そういった消費、住宅等に明るさが見えてくれば、設備投資をしたいという意欲は中小企業の方々も持っておるわけでございますので、これも設備投資が出てくるであろう、こういうように考えております。
それで、政府といたしましては、こういった五十七年度の環境が非常にいいという状況に加えまして、去る三月十六日の閣議におきまして、公共事業の上半期の契約率を過去最高の七五%以上とすることを目途として、現在各省庁間で検討を進めているところでございます。また、長期金利につきましては〇・二%引き下げが行われましたし、住宅ローンも引き下げられるということでございますので、こういった状況のもとで、わが国経済は五・二%程度の成長が期待できると考えております。
野
野口幸一#14
○野口委員 お聞きしている限りにおきましては何かバラ色でございまして、ありがたい、そうなれば私も何も言うことはないし、いま直ちに質問をやめてもいいと思うくらいでございますが、実際はそのような状態でない。
私どもも素人ながらにもいろいろと読んでおります文書あるいは情報等によれば、全くそのように書いてないのであります。国民の可処分所得の減は依然として続いているし、生産性向上率もそんなに多くは期待できないし、設備投資の問題にしましても、いまおっしゃったように住宅問題も必ずしも好転しているとは思えない。そういう状態だからこそ、いわゆる公共事業の前倒しをやるのであって、いまおっしゃるような非常に前向きのといいますか、五十七年度がそういうようなバラ色の状態で予測されるのならば、何も公共事業の前倒しなんてしなくてもいいと私は思うのです。
だから、経済企画庁が出されます数字五・二%の根拠は非常にあやふやな、そうなればそうであるし、こういうようになればというような、ある一定の希望的観測の中で出されているのじゃないだろうかという気がしてならないわけであります。もっと現実的に数字を並べて、特に民間の調査機関なんかがやっておりますものは、ひどいのになりますと二・七、八%の伸び率だと言っているのもあるわけです。五・二%の半分以下だ。民間の成長率と政府の経済企画庁等がお調べになった成長率との差が倍も違うというような調査結果の出ているのは、私の見せていただいた限りにおいては、いきまで余りないのです。ことしに限って、そういうものが出ているように思えてならないのです。
もう一度お伺いいたしますが、五・二%というのは、経済企画庁としては全く自信を持って本年度はこの数字は間違いないということが果たして言えるかどうか、お聞かせいただきたい。
この発言だけを見る →私どもも素人ながらにもいろいろと読んでおります文書あるいは情報等によれば、全くそのように書いてないのであります。国民の可処分所得の減は依然として続いているし、生産性向上率もそんなに多くは期待できないし、設備投資の問題にしましても、いまおっしゃったように住宅問題も必ずしも好転しているとは思えない。そういう状態だからこそ、いわゆる公共事業の前倒しをやるのであって、いまおっしゃるような非常に前向きのといいますか、五十七年度がそういうようなバラ色の状態で予測されるのならば、何も公共事業の前倒しなんてしなくてもいいと私は思うのです。
だから、経済企画庁が出されます数字五・二%の根拠は非常にあやふやな、そうなればそうであるし、こういうようになればというような、ある一定の希望的観測の中で出されているのじゃないだろうかという気がしてならないわけであります。もっと現実的に数字を並べて、特に民間の調査機関なんかがやっておりますものは、ひどいのになりますと二・七、八%の伸び率だと言っているのもあるわけです。五・二%の半分以下だ。民間の成長率と政府の経済企画庁等がお調べになった成長率との差が倍も違うというような調査結果の出ているのは、私の見せていただいた限りにおいては、いきまで余りないのです。ことしに限って、そういうものが出ているように思えてならないのです。
もう一度お伺いいたしますが、五・二%というのは、経済企画庁としては全く自信を持って本年度はこの数字は間違いないということが果たして言えるかどうか、お聞かせいただきたい。
宮
宮島壯太#15
○宮島説明員 お答え申し上げます。
民間の経済予測の主要機関の平均は大体三・八%、先生御指摘のように四%弱の見方がほとんどでございます。政府が五・二%というそれから比べて高い見方をしておるのは事実でございますけれども、その一つは、先ほど申し上げましたように、民間住宅投資の見方が、民間の場合は大体十二月の初めに出されたものがほとんどでございまして、予算において政策的な配慮がなされる以前の状況でございますので、住宅投資の見方が政府よりも極端に低いというのが一点、もう一つは、日本経済の潜在的な力を引き出していかなくてはいけないという気持ちが私どもには強く働きまして、つまり、わが国経済は上昇機運にあるわけですけれども、それが失速することになったのでは、雇用の問題にいたしましても業種間の跛行性の問題にいたしましても、あるいはまた財政再建が着実に行われるような経済運営をしていく必要からも、あらゆる政策的な配慮をしながら五・二%を達成し得る、こういうように考えて政府として五・二%というのを決めたわけでございますので、民間の見方と違います点は、一つは住宅の投資の問題と、同時にもう一つは、雇用とかそういった面を考えて、環境が整いつつある日本経済が、心理的な要因によって、せっかく上向きになってきているところが冷えてしまわないような、そういった適切な経済運営を行っていくという前提のもとに五・二%を考えたわけでございます。
この発言だけを見る →民間の経済予測の主要機関の平均は大体三・八%、先生御指摘のように四%弱の見方がほとんどでございます。政府が五・二%というそれから比べて高い見方をしておるのは事実でございますけれども、その一つは、先ほど申し上げましたように、民間住宅投資の見方が、民間の場合は大体十二月の初めに出されたものがほとんどでございまして、予算において政策的な配慮がなされる以前の状況でございますので、住宅投資の見方が政府よりも極端に低いというのが一点、もう一つは、日本経済の潜在的な力を引き出していかなくてはいけないという気持ちが私どもには強く働きまして、つまり、わが国経済は上昇機運にあるわけですけれども、それが失速することになったのでは、雇用の問題にいたしましても業種間の跛行性の問題にいたしましても、あるいはまた財政再建が着実に行われるような経済運営をしていく必要からも、あらゆる政策的な配慮をしながら五・二%を達成し得る、こういうように考えて政府として五・二%というのを決めたわけでございますので、民間の見方と違います点は、一つは住宅の投資の問題と、同時にもう一つは、雇用とかそういった面を考えて、環境が整いつつある日本経済が、心理的な要因によって、せっかく上向きになってきているところが冷えてしまわないような、そういった適切な経済運営を行っていくという前提のもとに五・二%を考えたわけでございます。
野
野口幸一#16
○野口委員 もう一度反論はいたしませんが、私どもから見ますと、五・二%というようなものは本当にとてもじゃないがいく数字ではないと思っているわけでございます。しかし、一応そういうものを基盤として五十七年度の税収見込み等が出されているわけでございますから、一応それはそれとしまして、五十六年度の税収の実態というのは、今日時点でどのようになっていて、それから見る限りにおいて、本年度の六月末におけるところの税収不足というのは一体起こり得るのか起こり得ないというのか、起こり得るとすれば五十七年度に対してどういう影響があるのか、その辺のところをひとつ御説明いただきたいのであります。
この発言だけを見る →福
福田幸弘#17
○福田(幸)政府委員 お答えします。
いままでわかっていますのは一月末まででございます。二月分というのはまだ発表いたしておりません。毎月大体八日ごろですからまだということです。わかっていますのが、まだ全体の六一・八ぐらいですから、残りが四割近くあるというのが税収の入り方でございますから、やはり今後にかかっておる分がある。
それは、御指摘のような問題、経済全体の不確定要因が背景にあるわけですから、十月から十二月の間が経済が余り伸びなかった、それが税収にどう響くかは非常に注目しておるのですけれども、特に法人税のところが三月にどう出るか。これは各企業ごとにいろいろな決算をやりますから、前年赤字だったのが、ことしも赤字であるかどうか。それからまた為替が影響する企業が、石油化学とか電力等には影響がマイナスに出ます。それから輸出の方は本来プラスなんですけれども、貿易摩擦的な問題で伸び悩む。企業は決算して配当しなければいけませんから、いろいろなやりくりをしながら、また利益を出していくということもございますので、具体的にはどういう決算を示すか。これはやはり三月決算が五月にならないと入らない。これがわかるのが七月初めということです。もう一つ、三月の所得税確定申告は終わっておりますけれども、この数字が今月の終りにならないとわからないということで、補正後の予算額をそのまま置かざるを得ない、それにかわる数字がないということでございます。
来年の経済の伸びがどうなるか。これはもう経済の見通しが前提になりますし、われわれまた税収というのは別の見方もやりますけれども、ことしの経済見通しが一応前提にされたままであり、来年度の経済見通しも、いろいろ問題があるにしましても、それを達成するようにいろいろな施策が講ぜられるということで置かれております五・二、しかし税収の方はむしろ名目が影響します。そういうことで、物価の動き等も見た上で、各企業の決算がまた今後五十七年度どう行われるか、また物品税等になりますと別個の動きをしていきますので、いまのところ物品税はわりにいい姿を示していますけれども、これが続くかどうか、そういうことで、ことしの決算がどうなるかということについて、特に新しい数字を確定的に申し上げられない。したがって、来年度につきましても、いままで御説明した以上のことは申し上げられないという事情を御理解願いたいと思います。
この発言だけを見る →いままでわかっていますのは一月末まででございます。二月分というのはまだ発表いたしておりません。毎月大体八日ごろですからまだということです。わかっていますのが、まだ全体の六一・八ぐらいですから、残りが四割近くあるというのが税収の入り方でございますから、やはり今後にかかっておる分がある。
それは、御指摘のような問題、経済全体の不確定要因が背景にあるわけですから、十月から十二月の間が経済が余り伸びなかった、それが税収にどう響くかは非常に注目しておるのですけれども、特に法人税のところが三月にどう出るか。これは各企業ごとにいろいろな決算をやりますから、前年赤字だったのが、ことしも赤字であるかどうか。それからまた為替が影響する企業が、石油化学とか電力等には影響がマイナスに出ます。それから輸出の方は本来プラスなんですけれども、貿易摩擦的な問題で伸び悩む。企業は決算して配当しなければいけませんから、いろいろなやりくりをしながら、また利益を出していくということもございますので、具体的にはどういう決算を示すか。これはやはり三月決算が五月にならないと入らない。これがわかるのが七月初めということです。もう一つ、三月の所得税確定申告は終わっておりますけれども、この数字が今月の終りにならないとわからないということで、補正後の予算額をそのまま置かざるを得ない、それにかわる数字がないということでございます。
来年の経済の伸びがどうなるか。これはもう経済の見通しが前提になりますし、われわれまた税収というのは別の見方もやりますけれども、ことしの経済見通しが一応前提にされたままであり、来年度の経済見通しも、いろいろ問題があるにしましても、それを達成するようにいろいろな施策が講ぜられるということで置かれております五・二、しかし税収の方はむしろ名目が影響します。そういうことで、物価の動き等も見た上で、各企業の決算がまた今後五十七年度どう行われるか、また物品税等になりますと別個の動きをしていきますので、いまのところ物品税はわりにいい姿を示していますけれども、これが続くかどうか、そういうことで、ことしの決算がどうなるかということについて、特に新しい数字を確定的に申し上げられない。したがって、来年度につきましても、いままで御説明した以上のことは申し上げられないという事情を御理解願いたいと思います。
野
野口幸一#18
○野口委員 現在時点で数字的にはお示しいただけないだろうとは思いますけれども、年末に経済成長率がマイナスになりましたのも関連いたしまして、決して私は、いい結果が六月時点であらわれるというような予測ができないのでございますが、そう考えますと、先ほどもちょっとお話が出ましたように、公共事業費の前倒しということが行われるようでございます。
前倒しを行うということは後半に穴があくということでございまして、新聞等でもこの後をどうするかということについて、政府は一体何を考えているのかということがあるようでございますが、きょうの新聞なんかにも、この穴埋めにさらに建設公債を発行して景気対策にもっと拍車をかけるべきだというようなことが書かれてあるわけでありますが、大臣、この辺はいかがお考えでございましょうか。
この発言だけを見る →前倒しを行うということは後半に穴があくということでございまして、新聞等でもこの後をどうするかということについて、政府は一体何を考えているのかということがあるようでございますが、きょうの新聞なんかにも、この穴埋めにさらに建設公債を発行して景気対策にもっと拍車をかけるべきだというようなことが書かれてあるわけでありますが、大臣、この辺はいかがお考えでございましょうか。
渡
渡辺美智雄#19
○渡辺国務大臣 これも非常にむずかしい問題でございまして、前倒しをやったからといって、それだけの効果がすぐにどれだけ出るか、計数的に出すということは困難だと思います。しかし、やらないよりもやった方がいいというのも大体一般的に認められておるところでございますから、政府としては、与えられた予算の中でまずできるだけのことをやってみる。世界の経済がつながってはおりますが、日本のものをやってみて、きょうの新聞等でも、アメリカのレーガン大統領が、アメリカの景気は後半から確実に上向くということを言い切っておるわけです。これも実際はその時期になってみないとわからない。もう経済は生き物でございますから、断定的に言ってもなかなかそのとおり動かないというのも、これは事実なんです。
したがって、そういうのを眺めながら、また余り焦って日本だけでやるときになって物価を異常に上げてしまったのでは、これまた何にもならないことで、庶民大衆は、ベースはそんなに上がらない、物価だけ上がってしまったということでは困るわけですから、やはり物価には最大の関心を持ちながら慎重に配慮しつつ、景気の持続向上というものに努めていきたいと考えております。
この発言だけを見る →したがって、そういうのを眺めながら、また余り焦って日本だけでやるときになって物価を異常に上げてしまったのでは、これまた何にもならないことで、庶民大衆は、ベースはそんなに上がらない、物価だけ上がってしまったということでは困るわけですから、やはり物価には最大の関心を持ちながら慎重に配慮しつつ、景気の持続向上というものに努めていきたいと考えております。
野
野口幸一#20
○野口委員 きょうの新聞の論調は、少なくとも本年度の後半において景気対策の一環としてやった前倒しの後埋めも建設公債等を発行してやるよという意気込みを政府が示せば、その意気込みを示すことによって、少しくまた向上をするのではないだろうか、そういう意気込みを示すことがまず大切なんだ、こういうことも書かれてあるわけでありますが、まだ五十七年度予算は通っていないわけでありますから、そういうことも言いがたい状態であろうと思いますけれども、考え方としてはそういうことは考えられますか、どうでしょう。
この発言だけを見る →渡
渡辺美智雄#21
○渡辺国務大臣 予算もまだ審議中で補正予算をやるようなことを大蔵大臣が言うということは不謹慎だと逆にまた言う意見も出ます。ですから、余り言えないわけですよ。言えないわけですけれども、われわれとしては、衰弱しないように十分に考えてまいりたい、そう思っております。
この発言だけを見る →野
野口幸一#22
○野口委員 衰弱しないようにということでありますから、恐らくそういう考え方をお持ちなんであろうと思います。
そこで、たびたびこの問題を本委員会等でも伺っておるわけでございますが、実は中期見通しでも明年度の要調整額というのは三兆三千七百億ということでございますし、いま申し上げましたように、税収の伸び率にいたしましても、また経済成長率の問題を考えてみましても、私は、この五十七年度から五十八年度にかけて、さらに五十九年度というように前を見てみた場合に、決してこの経済情勢が上向いていくというようには受け取れないのでございます。
そうしますと、実は前々から言われているところの五十九年度赤字国債脱却、そして六十年度返済というこの路線と、それから増税はしない、このことは本当にできるのですか。こんな状態で、本当に増税もしないわ、赤字国債は必ず返すわ、また建設公債はこの後半にでも出さなければならないというような状態、景気対策はやらなければならぬ、そこへもってきて、私どもが要求している減税の問題、これは後からまた話をいたしますが、やらしてくれと言っている、こういうもろもろの状態を考えたときに、増税もしないわ、現金償還を始めなければならないわ、国債発行は五十九年度でゼロにするわ、そういう両手に花のような話が本当にいくのでしょうか。私は、その点はもうちょっと現実の問題として、大臣の率直な御心境をひとつ伺いたいと思うのです。いかがでしょうか。
この発言だけを見る →そこで、たびたびこの問題を本委員会等でも伺っておるわけでございますが、実は中期見通しでも明年度の要調整額というのは三兆三千七百億ということでございますし、いま申し上げましたように、税収の伸び率にいたしましても、また経済成長率の問題を考えてみましても、私は、この五十七年度から五十八年度にかけて、さらに五十九年度というように前を見てみた場合に、決してこの経済情勢が上向いていくというようには受け取れないのでございます。
そうしますと、実は前々から言われているところの五十九年度赤字国債脱却、そして六十年度返済というこの路線と、それから増税はしない、このことは本当にできるのですか。こんな状態で、本当に増税もしないわ、赤字国債は必ず返すわ、また建設公債はこの後半にでも出さなければならないというような状態、景気対策はやらなければならぬ、そこへもってきて、私どもが要求している減税の問題、これは後からまた話をいたしますが、やらしてくれと言っている、こういうもろもろの状態を考えたときに、増税もしないわ、現金償還を始めなければならないわ、国債発行は五十九年度でゼロにするわ、そういう両手に花のような話が本当にいくのでしょうか。私は、その点はもうちょっと現実の問題として、大臣の率直な御心境をひとつ伺いたいと思うのです。いかがでしょうか。
渡
渡辺美智雄#23
○渡辺国務大臣 これは、この前佐藤委員の質問にも私お答えしたのですが、増税なき財政再建、これは財政用語でも会計学の用語でもなくて政治用語ではないでしょうかという話を申し上げたのです。
〔委員長退席、中西(啓)委員長代理着席〕
ただ、われわれとしてはいま行政改革をやっておりまして、第二次の答申が出ようという時期であります。いままでの財政運営に高度経済成長の惰性で運営されているものまだなきにしもあらず、これも事実でございます。何でも政府、政府ということで政府にうんと負担をしょわせれば、政府というのは結局国民なんですから、それをだれかが払うということは国民が払うわけです。一時的に政府にかぶせたようだけれども、結局それは何らかの形で国民の方に返ってくるということも事実でございます。
一方、税負担は重い、何とか減らせという要求があるわけです。そのためには、経費の切り詰めということは当然考えなければならない問題。ところが一方、どうしてもふえる経費があります。どういう経費がふえるかというと、老齢化社会になれば老人がふえる、老人がふえれば年金がふえる、病気がふえる、病気がふえれば医療費がふえる、これなどは基本的に少なくするといっても言うべくしてむずかしい。
それから、行政改革で人員を一遍に減らすといっても、一挙に国家公務員を、口では削減できますが、現実には大量解雇なんてことはできない。いかにしてふやさなくするか。徐々に、どうして退職待ちで減らしていくかというのが現実のやり方でしょう。それには数年かかります。
したがって、その間ふえるものはふえるが、しかしながら、高度経済成長のときには当然政府が持つべきだと思ったものであっても、こういう時代になれば、何もそれは受益者が持ったっていいのじゃないか、受益しない人まで含めて全部で持たなくてもいいのじゃないかというようなものもあると私は思うのです。そういうものが答申の中にも出てくることは明らかです。
となれば、われわれとしては、安易に財源をこちらで用意しますよということになると、歳出カットといっても、それは非常にむずかしい。したがって、退路を断って、まず極力歳出カットに最大の努力を示すというためには、増税なきというまくら言葉がないとなかなか緩んでしまうということだと私は思います。したがって、安易に、要するに国民に負担を求めることは考えないで、まず歳出カットを最優先でやるという決意の表明でございます。
この発言だけを見る →〔委員長退席、中西(啓)委員長代理着席〕
ただ、われわれとしてはいま行政改革をやっておりまして、第二次の答申が出ようという時期であります。いままでの財政運営に高度経済成長の惰性で運営されているものまだなきにしもあらず、これも事実でございます。何でも政府、政府ということで政府にうんと負担をしょわせれば、政府というのは結局国民なんですから、それをだれかが払うということは国民が払うわけです。一時的に政府にかぶせたようだけれども、結局それは何らかの形で国民の方に返ってくるということも事実でございます。
一方、税負担は重い、何とか減らせという要求があるわけです。そのためには、経費の切り詰めということは当然考えなければならない問題。ところが一方、どうしてもふえる経費があります。どういう経費がふえるかというと、老齢化社会になれば老人がふえる、老人がふえれば年金がふえる、病気がふえる、病気がふえれば医療費がふえる、これなどは基本的に少なくするといっても言うべくしてむずかしい。
それから、行政改革で人員を一遍に減らすといっても、一挙に国家公務員を、口では削減できますが、現実には大量解雇なんてことはできない。いかにしてふやさなくするか。徐々に、どうして退職待ちで減らしていくかというのが現実のやり方でしょう。それには数年かかります。
したがって、その間ふえるものはふえるが、しかしながら、高度経済成長のときには当然政府が持つべきだと思ったものであっても、こういう時代になれば、何もそれは受益者が持ったっていいのじゃないか、受益しない人まで含めて全部で持たなくてもいいのじゃないかというようなものもあると私は思うのです。そういうものが答申の中にも出てくることは明らかです。
となれば、われわれとしては、安易に財源をこちらで用意しますよということになると、歳出カットといっても、それは非常にむずかしい。したがって、退路を断って、まず極力歳出カットに最大の努力を示すというためには、増税なきというまくら言葉がないとなかなか緩んでしまうということだと私は思います。したがって、安易に、要するに国民に負担を求めることは考えないで、まず歳出カットを最優先でやるという決意の表明でございます。
野
野口幸一#24
○野口委員 増税なきという言葉は決意表明だとおっしゃいました。これは大変なことだと思うのですけれども、しかし、確かに、歳出カットをやろうという先に増税ということを頭に描いておれば矛先が鈍る、それで、それはしたいのだけれども横へ置いておいて、まずは歳出カットに全力をふるうのだ、こういうお気持ちから出てきた増税なきということだということでございます。
そこで少しく伺いますが、私も、行政改革で補助金などを一律カットするなんていうのは一年生がやるようなことで、政策手段が多様化しておるこの中で、できることだとは思っておりません。それはいろいろと差があってしかるべき問題でございます。
もう一つ、五十九年までに特例公債をゼロにするということはまことに結構なことなのでありますけれども、一歩踏み込んで、この問題、少しく延長するという気持ちはないのですか。そこまではお考えになっておらないのですか。そういう意味での増税なきというのは横へ置いておいて、行政改革が思うように進まない、あるいは歳出金のカットも思うようにいかない、少しく延長してなだらかにやらせていく。いまの大臣の話じゃありませんけれども、公務員の定員削減についてもそう一遍にいかないのだということになれば、達成年次五十九年というのは前へやるというわけにはいかないものだろうかどうなのか、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →そこで少しく伺いますが、私も、行政改革で補助金などを一律カットするなんていうのは一年生がやるようなことで、政策手段が多様化しておるこの中で、できることだとは思っておりません。それはいろいろと差があってしかるべき問題でございます。
もう一つ、五十九年までに特例公債をゼロにするということはまことに結構なことなのでありますけれども、一歩踏み込んで、この問題、少しく延長するという気持ちはないのですか。そこまではお考えになっておらないのですか。そういう意味での増税なきというのは横へ置いておいて、行政改革が思うように進まない、あるいは歳出金のカットも思うようにいかない、少しく延長してなだらかにやらせていく。いまの大臣の話じゃありませんけれども、公務員の定員削減についてもそう一遍にいかないのだということになれば、達成年次五十九年というのは前へやるというわけにはいかないものだろうかどうなのか、いかがでしょうか。
渡
渡辺美智雄#25
○渡辺国務大臣 私は、これも同じ考え方だと思うのです。増税をするよりも借金をする方がもっと簡単なのですね。増税よりも安易な財源なのですよ。増税は、何のかんの言っても一応抵抗がありますが、借金の方は意外と抵抗が薄いのですね。
したがって、要するに五十九年まで脱却ということは、五十九年になれば赤字国債を発行しないよということですね。それを延ばすということは、五十九年にも財源は赤字国債でつくりますよということです。財源は借金してそろえてありますということになれば、なお歳出カットが鈍るということであります。赤字国債を発行してちゃんと手元金は用意しますから歳出カットしてくださいと言うのと、手元金はもう用意しませんから歳出カットをしてくださいと言うのとでは、実際迫力が違いますからね。したがって、それは五十九年までは全然できないのだと断定的にいま決めてしまうことでもない。それが本当に手の届かないようなところであるならば、そういう考えもあろうかと私は思いますが、届くかもしらぬし、あるいは届くのはむずかしいかなと言う人もある。
これはやはり目標ですから、目標というものは安易にすっとすぐ手の届くところに置いたのでは努力のかいがないので、困難ではあるがひとつがんばって、跳び上がってでもその目標を達成しようというつもりで増税なきとともに、五十九年度にはもう赤字国債を脱して財源は安易に調達しませんという決意がないと、歳出カットというものはなかなか言うべくして困難だ。だから、そういう出口をふさいでおいて、最大限歳出カットに心がけて挑戦していくということでございます。
この発言だけを見る →したがって、要するに五十九年まで脱却ということは、五十九年になれば赤字国債を発行しないよということですね。それを延ばすということは、五十九年にも財源は赤字国債でつくりますよということです。財源は借金してそろえてありますということになれば、なお歳出カットが鈍るということであります。赤字国債を発行してちゃんと手元金は用意しますから歳出カットしてくださいと言うのと、手元金はもう用意しませんから歳出カットをしてくださいと言うのとでは、実際迫力が違いますからね。したがって、それは五十九年までは全然できないのだと断定的にいま決めてしまうことでもない。それが本当に手の届かないようなところであるならば、そういう考えもあろうかと私は思いますが、届くかもしらぬし、あるいは届くのはむずかしいかなと言う人もある。
これはやはり目標ですから、目標というものは安易にすっとすぐ手の届くところに置いたのでは努力のかいがないので、困難ではあるがひとつがんばって、跳び上がってでもその目標を達成しようというつもりで増税なきとともに、五十九年度にはもう赤字国債を脱して財源は安易に調達しませんという決意がないと、歳出カットというものはなかなか言うべくして困難だ。だから、そういう出口をふさいでおいて、最大限歳出カットに心がけて挑戦していくということでございます。
野
野口幸一#26
○野口委員 そういう目標でがんばっていただくのならば、それはまたそれとして結構でございますが、いずれにいたしましても、大変な時期にあるわけでございます。
そこで、私は、一つの提言というほどのものではございませんけれども、物の考え方として、実はこういう考え方はいかがなものかということを申し上げてみたいと思うのであります。
それは、実は財政制度審議会でも、将来は公債依存度を一〇%未満に縮減すべきである、こういうことが目標だ。私は、公債の依存度を一〇%に縮減する達成年というのを一応想定しまして、それを逆算してきて、それによって税収はどれだけなければ依存度一〇にはなりませんよということによるところの税収対策を今度は別の面で考えていく、こういう意味での公債縮減対策というのはいかがなものだろうか。逆にひとつ、税金がこれだけしかない、だから公債はこれだけなのですというのじゃなくて、公債をこういうぐあいにして減らしていきます、減らすためには税収をこれだけずつもらわなくちゃいけないのです、だからそのためにどういう税制改革をやるか、あるいは増税をやるのか、いろいろあるでしょうけれども、それはおきまして、逆の発想をしてはどうなのかということをひとつお考えになってはいかがなものか、この辺はいかがでしょうか。
この発言だけを見る →そこで、私は、一つの提言というほどのものではございませんけれども、物の考え方として、実はこういう考え方はいかがなものかということを申し上げてみたいと思うのであります。
それは、実は財政制度審議会でも、将来は公債依存度を一〇%未満に縮減すべきである、こういうことが目標だ。私は、公債の依存度を一〇%に縮減する達成年というのを一応想定しまして、それを逆算してきて、それによって税収はどれだけなければ依存度一〇にはなりませんよということによるところの税収対策を今度は別の面で考えていく、こういう意味での公債縮減対策というのはいかがなものだろうか。逆にひとつ、税金がこれだけしかない、だから公債はこれだけなのですというのじゃなくて、公債をこういうぐあいにして減らしていきます、減らすためには税収をこれだけずつもらわなくちゃいけないのです、だからそのためにどういう税制改革をやるか、あるいは増税をやるのか、いろいろあるでしょうけれども、それはおきまして、逆の発想をしてはどうなのかということをひとつお考えになってはいかがなものか、この辺はいかがでしょうか。
渡
渡辺美智雄#27
○渡辺国務大臣 まず、歳出はどれだけ切り詰められるか、どうしても切れない、これ以上切ったのではひどいじゃないかと言うならば、ひどければ、じゃ財源はどうして調達するかということになりますね。その必要な財源はやはり国民に負担してもらうわけです、税金とかあるいは雑収入もあればいろいろなものもありますが、全額、本来は国民の負担でそれを持つということでございますが、一挙にそんなことを言ったって、なかなかできないということであろうと思います。したがって、税調等でもやはり国の財政というものは八割以上は租税で負担をするというのが当然の姿ではないか、私もそれは当然だと思います。
ですから、そういうことで、国債は本当は出さない方がいいんですよね。これは恒常的に出すということは余り意味がない。足りないときには出すが、何とかなるときには出さないということで財政が介入できるわけですから、ただそれをずっと永久に一割出しっ放しというのは、これも能のない話じゃないか。しかし、一挙にそうはいかないから、極力ここ数年間のうちにやはり財政で、ともかく国民の租税で八割以上のところまで持っていきたい、まず切るものを切っておいて、そういうものを目標にしたい、こう思っておるわけです。その間には税収を九割とかそういうようにできない。そうすると、何か売り払うものはないか、不要不急のものはないか、積み立てなくていいものはないか、そういうもの等も全部含めて、歳入歳出等について全面的な洗い直しをさらに続けていく必要がある、そう思っております。固定的に一〇%ということを考えているわけではありません。
この発言だけを見る →ですから、そういうことで、国債は本当は出さない方がいいんですよね。これは恒常的に出すということは余り意味がない。足りないときには出すが、何とかなるときには出さないということで財政が介入できるわけですから、ただそれをずっと永久に一割出しっ放しというのは、これも能のない話じゃないか。しかし、一挙にそうはいかないから、極力ここ数年間のうちにやはり財政で、ともかく国民の租税で八割以上のところまで持っていきたい、まず切るものを切っておいて、そういうものを目標にしたい、こう思っておるわけです。その間には税収を九割とかそういうようにできない。そうすると、何か売り払うものはないか、不要不急のものはないか、積み立てなくていいものはないか、そういうもの等も全部含めて、歳入歳出等について全面的な洗い直しをさらに続けていく必要がある、そう思っております。固定的に一〇%ということを考えているわけではありません。
野
野口幸一#28
○野口委員 私は、一〇%固定的に公債を発行していくのがいいというようなことを基本的には思っておるものではございません。ことしは二一%程度でございますから、これは半分でありますから、できるだけ一〇%未満に縮減するのが望ましいと言われておる、このことは私も正しいと思うのであります。
だから私の言うのは、一〇%となるのをいつごろに目標を置けば、それまでの税収というものをどういう形でとっていかなければ一〇%になりませんよ、ただ、もちろん歳出はカットしていただくとかいろいろな方法があるとしても、これは国債依存度という面だけを見た場合の話ですが、国債依存度を一〇%に仮にするとするならば、他の財源はこのような状況で生み出さなければだめなんです、こういう一つの指標もあってしかるべきなんじゃないだろうかと思うのでございます。局長、御答弁がございましたらひとつお答えいただきたい。
この発言だけを見る →だから私の言うのは、一〇%となるのをいつごろに目標を置けば、それまでの税収というものをどういう形でとっていかなければ一〇%になりませんよ、ただ、もちろん歳出はカットしていただくとかいろいろな方法があるとしても、これは国債依存度という面だけを見た場合の話ですが、国債依存度を一〇%に仮にするとするならば、他の財源はこのような状況で生み出さなければだめなんです、こういう一つの指標もあってしかるべきなんじゃないだろうかと思うのでございます。局長、御答弁がございましたらひとつお答えいただきたい。
西
西垣昭#29
○西垣政府委員 では、ちょっと私から補足してお答え申し上げますが、財政審が言っておりますのは、財政の弾力性を回復しなくてはいけないということで、特例公債からの脱却だけではそういった意味では長期的な目標としては十分ではない、つまり、どんな状態でも財政が対応し得るようになるためには、四条公債をいつでも発行して景気対策にも乗り出せるような、そういう財政体質に変えておく必要がある。そのためには、いまのように四条公債の対象になっているものはまるまる建設公債が発行されているような状態ではなくて、半分程度にとどめておく。あと半分程度はあけておきまして、いざ必要があれば建設公債を発行し得る、そういう状況に早く持っていくべきだという意味で、それを具体的に申しますと一〇%以下にいずれは縮減すべきである、こういうことを言っているわけでございます。
〔中西(啓)委員長代理退席、委員長着席〕
この発言だけを見る →〔中西(啓)委員長代理退席、委員長着席〕