梅澤節男の発言 (大蔵委員会減税問題に関する特別小委員会)

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○梅澤政府委員 それでは、国税収入につきましてまず御説明申し上げます。
 お手元におなじみの表が差し上げてございますが、五月末税収の五十六年度帰属分と新年度帰属分と二つの表に分けてございますが、五十六年度帰属分の五月末税収についてまずあらかた御説明申し上げまして、五十六年度の年度間の決算概数について御説明申し上げます。
 まず、五月分の税収でございますけれども、税収の欄は左から三つ目の五月分と書いておる欄でございまして、合計が三兆三千四百十億六千二百万という数字でございます。
 税目別に申し上げますと、御承知のとおり、まず五月分につきまして、源泉分と申しますのは、すでに五十六年三月に支給されましたものの期限後納付の税収でございまして、実はほとんど空の部分でございます。
 それから申告所得税につきましても、主体は、三月末で税収はほとんど大枠は固まっておりまして、五月分に入ってまいりますのは期限後納付に係る部分でございます。
 問題は法人税でございまして、法人税二兆七千五百四十七億七千四百万円、これは三月決算を主体といたします税収でございます。右から二つ目の欄、対前年同月比でございますが、法人税で九五・三、つまり、前年の同月を四・七%下回っておるわけであります。三月決算の法人税額は、前回も御説明申しましたように、年間の法人税額のおよそ三分の一以上のシェアを占めている非常に大きなかたまりでございますが、私どもは現在まで、主として大法人につきまして業況を分析してみたわけでございますが、前回申し上げましたとおり、比較的好況の業種と非常に悪い業種と二つに分かれておるわけでございます。
 好況の業種といたしましては、まず電気機械、これは、たとえば日立とか東芝といったような総合電機メーカーのほかに、富士通といったようなコンピューターのメーカーも含めまして、税額でおよそ前年同期の三割以上の増収になっております。それから輸送用の機械、これは内容は、日立とかなんとかのいわゆる造船と、トヨタは六月決算でございますから、トヨタ以外の自動車、これが好況と申しますか、税収額で申しますと前年よりもおよそ六割ふえております。それから建設の方も、大手たとえば大成とか大林、これは円安等の関係でむしろコストが有利に働いたというような面もございまして、税収面で約二割ぐらいの増収でございます。それから銀行、特に都市銀行でございますが、これは御案内のとおり、前年三月期はコストの逆ざやでございまして非常に税収が低調であったわけでございますが、前年に比較いたしましておよそ五割ぐらい増収になっております。
 ただし反面、電力、これは東電、関西電力、中部電力等大手の電力軒並みでございますが、円安が逆に働きまして、前年に比べましておよそ三五%の減でございます。それから石油、これは精製、元売りも含めまして九八%の減ということは、ほとんど税額がございません。石油化学も同じような傾向でございます。
 そういうことで、好況のものと低調のものとが業種によっていろいろあるわけでございますが、大勢といたしまして、大法人につきましては、年税額ペースで前年同期のおよそ三%強の増額にとどまるという感じでございます。
 一方、中小法人につきましては、これはまだ推計の域を出ないわけですが、税収面から見ます限りほとんど横ばいということでございまして、大法人、中小法人を含めまして全法人で、年収ペースでほぼ前年と同水準であろうという感じでございます。
 ところが一方、この三月末の税収は、御承知のように、ほとんどがいま一年決算でございますから、九月期で中間納付いたしまして、三月期で精算するわけでございます。ここに出ております三月税収というのは、実は精算と申しますか、確定分の税収ベースでございますが、そういう中間納付でどれだけ納めたかという額と、もう一つは、いわゆる納付率と申しますか、即納する割合によって三月の税収が確定するわけでございますが、最近の金利情勢等の影響もございまして、いわゆる延納率が昨年同期よりも三%ポイントほど高まっておるというふうに私ども見ております。その結果、先ほど申しましたように、三月のキャッシュの税収ベースでは前年同期を五%弱下回っておるということになるわけでございます。
 それから、その次は相続税でございますが、相続税は引き続き順調でございまして、五月分の欄をごらん願います限り前年同期を三割以上上回っております。
 それから、その次は酒税でございますが、これは三月移出分がこの五月税収に入ってくるわけでございますが、三月移出分につきましては、実は昨年増税前に庫出し量が駆け込みの関係で非常にふえたわけでございます。そういう関係もございまして、前年度対比で三月分の移出数量は七%ほど下回っております。それと、これも前回申し上げましたけれども、清酒、ウイスキーを通じまして特級の庫出し量が引き続き減っておるということでございまして、増税をお願いしたわけでございますけれども、それにもかかわらず八%弱の税収の伸びにとどまっておるわけでございます。
 それから、一つ飛ばしまして揮発油税は、ほぼ昨年並みということでございます。
 それから、二つ飛びまして石油税でございますが、これも数量的にはやや低迷しておるわけでございますが、円安の影響によりましてまずまずの伸びでございます。
 それから、それ以下の部分は、五月末税収というのは、先ほどの申告所得税、源泉所得税と同じでございまして、これはもうほとんど空でございます。三月ないし四月でほとんど年度税収は終わっております。
 以上合計いたしますと、先ほど申しましたように、五月分で三兆三千四百十億六千二百万円、前年同月比は右から二つ目の欄でございますけれども、法人税の総体的な低迷によりまして、全体としても九六・八%にとどまった。
 その結果、これで五十六年度の税収が完結したわけでございますが、その決算概数が左から三つ目の欄でございまして、これが昨日大蔵委員会で大蔵大臣が申し上げました二十八兆九千四百九十八億四千三百万でございます。補正後の予算額に対比いたしまして、二兆八千八百十八億円の減収ということでございます。
 税目別に申し上げますと、まず上の欄から申し上げますと、源泉所得税でございますが、一番右の欄をごらん願いたいと思います。比率で申し上げますと、前年の決算に対比いたしまして一一三・四%の伸び、これは実は補正後では一一八・六を見込んでおったわけでございますので、賃金の所定外労働時間の減少傾向が年後半から非常に顕著になってきたということ、それから賃金の上昇率が必ずしも予想したよりも伸びなかったというふうなこともございまして、結局源泉所得税につきましては補正後予算の伸び率を下回りました。額的に申しますと、源泉所得税につきまして四千三百三十六億円の減収でございます。
 次に、申告所得税につきましては、これは前回も御説明申し上げましたように、営業所得等を中心にいたしまして確定申告の状況は不振でございました。対前年三%の伸びにとどまったわけでございますが、金額で申し上げまして補正後五千二百九十二億円の減収でございます。双方合わせまして、所得税につきましては九千六百二十八億円の減収でございます。
 法人税につきましては、先ほど申しました三月決算、五月税収の低迷が大きく響きまして、年度間を通じましても前年度を下回りまして九八・九%、額で申しますと補正後一兆五千三百一億の減収でございます。
 それから相続税は、予算の見積もりをやや上回りまして、三百三十九億円の増収でございます。
 それから酒税につきましては、先ほど申しましたように課税移出数量の低迷、それから下級酒へのシフトということもございまして、増税をお願いしたわけでございますけれども、年度を通じましては一一六・八%の伸びにとどまったわけでございます。これも予算額に対しまして一千六百六十一億円の減収でございます。
 それから主なところで申し上げますと、石油税、これは円安の関係でまずまずの伸びを示したというふうに五月分について御説明申し上げましたが、年度間については百六十九億円の、予算に対しましてわずかながらの減収でございます。
 それから物品税につきましては、補正後一千百五十億円の減収でございます。
 それから主なところといたしましては有価証券取引税、これも増税をお願いいたしまして、実は年度前半は証券市場、株式市場が非常に活況を呈したわけでありますが、後半やや伸び悩みをいたしまして、年度間を通じまして一四八%の増ではございますけれども、予算に比べますと三百一億円の減収でございました。
 それから自動車重量税は、ほぼ予算どおりでございます。三十五億円の増収でございます。
 それから関税、これは円安の影響もあったわけでございますが、実態的には輸入数量の低迷ということで、これも予算額に対比いたしまして三百二十八億円の減収でございます。
 それから、一番最後の大きな税目といたしまして印紙収入でございますが、これも増税をお願いいたしたわけでございますけれども、経済全体の取引の低迷等を反映いたしまして、結局年度間を通じまして一二九・五%の増、金額にいたしまして一千百億円の減収と相なったわけでございます。
 以上でございます。

発言情報

speech_id: 109604645X00319820708_003

発言者: 梅澤節男

speaker_id: 6717

日付: 1982-07-08

院: 衆議院

会議名: 大蔵委員会減税問題に関する特別小委員会