世耕政隆の発言 (地方行政委員会)

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○世耕国務大臣 ただいま議題となりました地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨につきまして御説明申し上げます。
 明年度の地方税制につきましては、地方税負担の現状にかんがみ、地方財政の実情を勘案しつつ、住民負担の軽減及び合理化を図るため、個人の住民税所得割の非課税限度額の引き上げ、料理飲食等消費税及びガス税の免税点の引き上げ等を行うとともに、地方税負担の適正化及び地方税源の充実を図るため、固定資産税における評価がえに伴う税負担の調整、法人の住民税及び事業税の徴収猶予割合の縮減並びに不動産取得税等に係る非課税等の特別措置の整理合理化を行い、あわせて、固定資産税、特別土地保有税等につき、市街化区域農地に対する課税の適正化措置等土地税制についての所要の措置を講ずることとするほか、日本国有鉄道の公害防止設備に係る市町村納付金の特例措置の適用期限を延長することとする等の必要があります。
 以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。
 次に、この法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。
 第一は、地方税法の改正に関する事項であります。
 その一は、道府県民税及び市町村民税についての改正であります。
 まず、個人の道府県民税及び市町村民税につきましては、低所得者層の税負担の実情にかんがみ、所得の金額が二十七万円に本人、控除対象配偶者及び扶養親族の合計数を乗じて得た金額に控除対象配偶者または扶養親族を有する場合には九万円を加算した金額以下の者について、所得割の非課税措置を講ずるほか、配偶者控除及び扶養控除の対象となる者の所得要件である給与所得等に係る所得限度額を二十九万円に引き上げるとともに、父子家庭のための措置として妻と死別し、または離婚した者のうち、年間所得金額が三百万円以下であること等一定の要件を満たすものについては、寡婦控除と同額の二十一万円の所得控除を行うことといたしております。
 また、土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例につきまして、昭和五十八年度以後、特別控除後の譲渡益四千万円を超える部分については譲渡益の二分の一を総合課税した場合の上積み税額により課税するとともに、優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得につきまして、昭和五十八年度以後三年度間限りの措置として、特別控除後の譲渡益四千万円を超える部分については道府県民税二・五%、市町村民税五%の比例税率により課税することとするほか、特定市街化区域農地等を譲渡した場合の長期譲渡所得につきまして、昭和五十八年度以後三年度間限りの措置として、特別控除後の譲渡益四千万円以下の部分については道府県民税一・六%、市町村民税一丁四%の比例税率により、特別控除後の譲渡益四千万円を超える部分については道府県民税二%、市町村民税四%の比例税率により、それぞれ課税することといたしております。
 次に、法人の道府県民税及び市町村民税につきましては、法人税割の徴収猶予制度について、確定申告による税額に係る徴収猶予割合を四分の一以下に引き下げるとともに、中間申告による税額に係る徴収猶予制度を廃止することといたしております。
 その二は、事業税についての改正であります。
 まず、法人の事業税に係る徴収猶予制度について、ただいま申し上げました住民税法人税割と同様の措置を講ずることといたしております。
 また、電気供給業に係る課税標準額の総額の関係道府県ごとの分割について、所要の経過措置を講じた上、その四分の三を発電所の用に供する固定資産の価額に、四分の一を事務所等の固定資産の価額に案分して行うことといたしております。
 その三は、不動産取得税についての改正であります。不動産取得税につきましては、カーフェリー埠頭における旅客乗降の用に供する家屋に係る課税標準の特例措置を廃止する等特別措置の整理合理化を行うほか、特定市街化区域農地の所有者等が新築した一定の貸し家用住宅に係る軽減措置の適用期限を延長する等の措置を講ずることといたしております。
 その四は、料理飲食等消費税についての改正であります。料理飲食等消費税につきましては、大衆負担の軽減を図るため、旅館における宿泊及びこれに伴う飲食の免税点を五千円に、飲食店等における飲食の免税点を二千五百円にそれぞれ引き上げることといたしております。
 その五は、固定資産税及び都市計画税についての改正であります。
 まず、宅地等及び一般農地に係る昭和五十七年度から昭和五十九年度までの各年度分の固定資産税及び都市計画税の額につきましては、評価がえに伴う税負担の調整を図るため、昭和五十七年度評価額の昭和五十六年度分の課税標準額に対する上昇率の区分に応じて定める負担調整率を前年度の税額に乗じて求めた額を限度とするとともに、評価額の上昇割合の実態に応じ負担調整措置の区分を細分化することといたしております。
 次に、市街化区域農地に対する課税の適正化措置につきましては、三大都市圏の特定の市のC農地のうち三・三平方メートル当たりの評価額が三万円以上であるものに拡大することとし、この場合、農業を継続して営むため適当な規模の農地として一定の要件に該当する農地で、現に耕作の用に供され、かつ、十年以上営農を継続することが適当と認められるものについては、五年間またはその後の五年間長期営農継続農地として保全がなされた旨の確認を受けたときは、一般農地としての税額を上回る額の納税を免除することといたしております。
 その他、外国貿易用コンテナに係る課税標準の特例措置を縮減する等特別措置の整理合理化を行うほか、新築住宅に係る減額措置の適用期限を延長する等の措置を講ずることといたしております。
 その六は、ガス税についての改正であります。ガス税につきましては、住民負担の軽減を図る見地から、免税点を一万二千円に引き上げることといたしております。
 その七は、特別土地保有税についての改正であります。
 まず、昭和五十七年四月一日以後取得される土地及び同日前に取得された土地のうち市街化調整区域内に所在する土地で、その保有期間が十年を超えるものについては、特別土地保有税を課さないことといたしております。
 また、三大都市圏の特定の市の市街化区域内において昭和五十七年四月一日から昭和六十年三月三十一日までの間に取得される土地のうち、その面積が一定規模以上であるものについては、その取得のあった日から原則として二年を経過する日までに住宅等が建設された土地を除き、それ以後の保有について十年度分に限り、特別土地保有税を課することといたしております。
 その八は、自動車取得税についての改正であります。自動車取得税につきましては、国の行政機関の作成した計画に基づく政府の補助を受けて取得する一定の一般乗り合い用バスに係る非課税措置の適用期限を二年延長することといたしております。
 その九は、事業所税についての改正であります。事業所税につきましては、中小企業者が公害防止事業団から譲渡を受けた共同利用建物に対する事業に係る事業所税の非課税措置の適用期限を二年延長する等の措置を講ずることといたしております。
 その十は、国民健康保険税についての改正であります。国民健康保険税につきましては、被保険者の所得水準の上昇等を勘案して、課税限度額を二十七万円に引き上げるとともに、減額の基準のうち基礎控除額相当額を昭和五十七年度に限り、二十四万円とすることといたしております。
 その十一は、地方税の優先順位についての改正であります。地方団体の徴収金を徴収する場合には、納税の便宜等を図るため、本税である地方税を附帯金に先立って徴収することといたしております。
 第二は、国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の改正に関する事項であります。
 日本国有鉄道の市町村納付金につきまして、公害防止設備に係る特例措置の適用期限を昭和五十九年度まで延長することといたしております。
 このほか、地方税制の合理化を図るため所要の規定の整備を行っております。
 以上の改正の結果、明年度におきましては、個人の住民税所得割の非課税限度額の引き上げ、料理飲食等消費税及びガス税の免税点の引き上げ、固定資産税における負担調整率の変更等により三百四十二億円の減収となる一方、法人の住民税及び事業税の徴収猶予割合の縮減等により六百五十二億円の増収が見込まれておりますので、差し引き三百十億円の増収となる見込みであります。
 以上が、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。
 昭和五十七年度分の地方交付税について、各種の制度改正等に伴って増加する財政需要に対処するため、その算定の基礎となる単位費用を改定するとともに、地方財政の現状にかんがみ、地方交付税の総額について特例を設けるほか、激甚災害に係る小災害債の元利補給制度を廃止し、当該地方債の元利償還に要する経費を基準財政需要額に算入する等の必要があります。
 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。
 次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 第一は、地方交付税法及び交付税及び譲与税配付金特別会計法の一部改正に関する事項であります。
 まず、昭和五十七年度の普通交付税の算定については、下水道、公園、都市計画施設、清掃施設等住民の生活に直結する公共施設の整備及び維持管理に要する経費、教職員定数の改善、私学助成等教育水準の向上に要する経費、老人保健制度の創設、児童福祉等福祉施策の充実に要する経費並びに過密過疎対策、消防救急対策、公害対策等に要する経費の財源を措置するため単位費用を改定することとしております。
 さらに、昭和五十七年度において、財源対策債による措置を廃止することに伴い、これに対応する投資的経費に係る所要の地方負担額を基準財政需要額に算入するほか、昭和五十六年度において発行を許可された財源対策債等の元利償還金を基準財政需要額に算入する等所要の措置を講ずることとしております。
 次に、昭和五十七年度分の地方交付税の総額については、現行の法定額と交付税及び譲与税配付金特別会計における借入金二千九十八億円との合算額から千百三十五億円を減額することとしております。
 さらに、当該減額した額については、これに相当する額を昭和五十九年度から昭和六十一年度までの各年度の地方交付税の総額に加算するとともに、借入金二千九十八億円については昭和六十三年度から昭和七十二年度までの各年度に分割して償還することとし、当該償還額の十分の十に相当する額を昭和六十三年度から昭和七十二年度までの各年度において臨時地方特例交付金として一般会計から交付税及び譲与税配付金特別会計に繰り入れ、当該各年度の地方交付税の総額に加算することとしております。
 第二は、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律の一部改正に関する事項であります。
 国の行政改革の一環としての補助金の整理合理化に資するため、激甚災害に係る小災害債の元利補給制度を廃止し、当該地方債の元利償還に要する経費を基準財政需要額に算入するための所要の改正を行うものであります。
 以上が、地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 世耕政隆

speaker_id: 1084

日付: 1982-03-18

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会