松本幸男の発言 (地方行政委員会)

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○松本(幸)委員 私どもとしては、先ほども申し上げておりますように、今日の日本の税制が公正ではない、その公正ではない税制に基づいて賦課される租税負担が公平ではない、こういう考え方を持っております。独断になるかもしれませんけれども、大多数の国民も、日本の税体系あるいは税制に対してきわめて厳正公正なものであるというようには考えていないのではないか。そのことが、つまりクロヨンだとかあるいはトーゴーサンとかいうことが言われてすでに久しいわけでありますが、そういう言葉になってあらわれているのではないかというように考えるわけであります。
 そこで、今回私どもが、所得税減税、特に中心となるのは給与所得者に対する課税が国民全体の中で均衡を失しているのではないか、給与所得者に対する課税がきわめて厳しいものになっているのではないかという考え方から、この減税要求が出されてきたというように思うわけでありますが、給与所得者に対する苛斂誅求的な厳しい税の根源というものを考えてみますと二つあるのじゃないか。一つは、まず給与所得者のみを対象として行われる源泉徴収制度と、それに伴う経費控除に相当すると言われております給与所得控除、この二つの点からきわめて過酷な課税が給与所得者に行われるという結果になっているんではないか。もちろん、不公平税制という場合に、その他にもいろいろ問題があると思いますけれども、いわゆる給与所得者のみを対象として考えた場合には、源泉徴収制度とそれに伴う給与所得控除、この二つが不公平を生ずる最大の原因ではないかというように考えるわけであります。
 そこで、わが国の税制というのは、原則的には本来申告納税制度、これが本則といいましょうかたてまえといいましょうか、そういうものだろうというように私は理解をしているわけであります。そういう中で給与所得者だけ、納税者でない雇用主に源泉徴収義務を負わせて強制的に課税をする。強制的にと言うと語弊があるかもしれませんけれども、課税をするというところに問題があると思うわけでありまして、ある意味では法のもとに平等だと言われる国民の権利という面から考えますと、一方において給与所得者だけが源泉でいやおうなしに、それはもう四の五の言わずにどんどん取られている。その他の所得者については、一応申告納税というものを原則としている。こういう点から考えますと、この源泉徴収制度そのものについて、やはり国民の基本的な権利という立場からも考え直す必要があるのではないかというように思うわけであります。
 最小限少なくとも納税者である給与所得者が、雇用主に源泉徴収を委任するか、委任して源泉徴収をしてもらうということをみずからの意思によってやるか、あるいは私は自主申告でいたします、みずから申告をいたします、そういう選択の自由というものは給与所得者にあってもいいのではないか。ところが、いまの法のたてまえは、雇用主に源泉徴収義務を課して、もしそれを怠ったような場合、それに違背したような場合は、税法としては、三年以下の懲役とかあるいは百万円以下の罰金とか大変厳しい罰則を設けております。私が申し上げたいのは、そういう意味で、少なくとも源泉徴収制度が不公平の元凶といいますか根源の一つであるとすれば、そこにやはり選択する自由というものがなければならない、あるべきだ、こういうように思うわけでありますが、その点につきましてひとつ大臣のお考えを伺いたい、こういうことでございます。

発言情報

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発言者: 松本幸男

speaker_id: 28877

日付: 1982-03-19

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会