渡辺美智雄の発言 (大蔵委員会)
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○国務大臣(渡辺美智雄君) ただいま議題となりました昭和五十七年度の公債の発行の特例に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。昭和五十七年度予算は、何よりも行財政の徹底した合理化、効率化によって財政再建を進めるべきであるとの世論がつとに高まったことにかんがみ、行財政改革による歳出削減を中心として、昨年春以来の一連の行財政改革の基本路線に沿って編成いたしました。
まず、歳出面におきましては、各省庁の予算要求に当たって原則として前年度と一律同額にとどめるという方策、すなわちゼロシーリングに基づき、経費の徹底した節減合理化によりその規模を厳しく抑制いたしました。特に、国債費及び地方交付税交付金以外の一般歳出の規模を極力圧縮したことにより、一般歳出の伸び率は、前年度当初予算に対して一・八パーセントと、昭和三十年度以来の低い水準にとどまっております。
また、歳入面におきましては、経済情勢の変化等により、昭和五十七年度の自然増収が、ゼロシーリング決定の際参考とした財政の中期展望における自然増収より約七千億円不足することが見込まれましたので、経済の実態に即し、この不足分を補うため、まず税外収入において極力増収を図り、なお残る不足分を税制面の見直しにより措置することとしたところであります。
このような歳出・歳入両面にわたる見直しにより、公債につきましては、その発行予定額を前年度当初予算より一兆八千三百億円減額いたしましたが、昭和五十七年度においても、なお引き続き、財政法の規定により発行する公債のほかに、特例公債を発行せざるを得ない状況にあります。
このため、昭和五十七年度の特例措置として、国会の議決を経た金額の範囲内で、特例公債を発行できることとすることを内容とする本法律案を提案するものであります。
しかし、このような措置はあくまでも特例的な措置であり、政府といたしましては、昭和五十九年度特例公債脱却を目指し、引き続き財政の再建に全力を傾注する決意であります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、昭和五十七年度の一般会計の歳出の財源に充てるため、予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で、特例公債を発行することができることとしております。
第二に、租税収入の実績等に応じて、特例公債の発行額の調整を図るため、昭和五十八年六月三十日まで特例公債の発行を行うことができることとし、あわせて、同年四月一日以後発行される特例公債に係る収入は、昭和五十七年度所属の歳入とすることとしております。
第三に、この法律の規定に基づき、特例公債の発行限度額について国会の議決を経ようとするときは、その公債の償還の計画を国会に提出しなければならないこととしております。
第四に、この法律に基づいて発行される公債については、償還のための起債は行わないものとしております。
以上がこの法律案の提案の理由及び内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
なお、本法律案はその施行日を昭和五十七年四月一日と提案しておりましたが、その期間を経過しましたので、衆議院におきまして公布の日に修正されておりますので、御報告いたします。
以上でございます。