志苫裕の発言 (地方行政委員会)
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○志苫裕君 大臣、私は別に意地悪で聞くんじゃないんで、いままで地方自治をいい意味では専門に扱ってきておる人は、とかくドグマに陥る。専門家のよさと同時に、改革の視点が少しマンネリズムに陥る。私も含めてですけれどもね。そういうことなので、いままでどちらかというと門外漢でおられたような気がいたしますので、むしろ大臣から新しい感覚でお伺いできればと思っておるわけです。
先ほど、臨調論議の中での慎重論をお伺いしたときに、自治体のコスト論、月給が高いとか頭数が多いんじゃないかとかという、あるいはルーズなのではないのかという、そういう問題は、自治体も千差万別ですから、あるところはあるだろうと思うんですね。これはまたそれなりに直していかなければならぬところは検討をしなければならぬ。何よりも自治体が考えなければならぬ問題です。
しかし、自治体は何にも考えないでいるかというと、自治省よりも直接住民に責任を負っておるわけでして、住民の意に反すれば、皆さんは首にならぬでも自治体の親方は首になるわけですから、これは真剣なんですよ。それがいいと思って選択をしている課題だってたくさんあるんですが、しかし客観的に人のふりを見ると、そうか、この辺はやっぱり直したらいいのかということを絶えず自省をしていくのは当然でしょうが、しかし私は、そういうことをあれこれあげつらうというのは、そのこと自体を問題にしているように見えて実はそうではないんですね。自治体の幾らかの非を鳴らすことによって、自治体の自治機能というもの全体が大した重みのないものだというふうにずっと全体を持っていく道具立て、キャンペーンとして意味を持っておる。
でありますから、真にこの自治行政あるいは地方分権というものを考える場合には、当面の問題に心を砕くけれども、自治が追求をすべき本質は離れないようにしないと当面の問題などというものは風が通り過ぎれば消えちゃう問題ですから、その消えた後に基本がゆらぐ問題だけが残る。引き返しがめんどうだということになって困るわけですね。
ですから私はこの議論を毎回繰り返すのですけれども、大臣に先ほど聞いて返答が出なかったんですが、むしろ自治体というものをわれわれがいま一番重要な問題として考えるのは、明治以来わが国があくせく走ってきていろんないきさつがあったが、高成長もやってみてふっと気がついて、もう少し人間的なゆとりというのですか、地域の共同体というのですか、そういうものを再構築しなければならぬという時期に差しかかっておるから一番大きい課題になってくるんじゃないですか。その辺の基本のとらえ方はどうなんでしょう、大臣。