田中誠一郎の発言 (物価等対策特別委員会)

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○政府委員(田中誠一郎君) 五十六年度の経済を振り返ってみますと、昨年の年央にいわゆる石油危機の直接的な影響は脱したのではないかというふうに考えているわけでございます。その後緩やかな回復にあったわけでございますが、御存じのとおり、昨年来以降輸出の増勢が鈍化しているというところから、景気にいろいろ影響を与えているということかと思われます。特に昨年の十−十二月期は経済成長率がマイナスでございますが、その大きな要因は輸出の増勢が鈍化し、輸入がふえたということの結果でございまして、内需で見ますとプラスでございます。特に民間需要で見ますとプラスになっているわけでございます。したがいまして、ここのところ民間需要の回復が見られるわけでございますが、何分にも輸出の増勢鈍化が、従来堅調でございました加工型産業等にも影響を与えているというところから、生産、出荷がこのところ一進一退状況ということでございます。
 加えまして、海外の条件を見ますと、ただいま大臣から御説明ございましたとおり、アメリカの高金利が非常に居座っておるわけでございまして、わが国の場合には物価が落ちついておりまして、実質金利がかなり高いという状況にございますので、元来ですと金融政策が発動できる条件があるわけでございますけれども、何分にもアメリカの高金利のために、たとえば長期金利の引き下げができないといったような事情があろうかと思います。一方、原油価格の上昇、相対価格の変化によりまして、いわゆる素材型産業等についての停滞が見られるといったような状況がございますし、加えまして、若干このところにまいりまして回復の兆しは見られますけれども、個人消費が一進一退でございましたし、住宅投資が低迷していたというところから、中小企業の活動が停滞を示していたという悪循環がございまして、総じて見ますと、そういった諸要因が重なりまして五十六年度の景気は期待していたようなラインに乗っていなかったというふうに考えているわけでございます。

発言情報

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発言者: 田中誠一郎

speaker_id: 26420

日付: 1982-04-21

院: 参議院

会議名: 物価等対策特別委員会