中曽根康弘の発言 (本会議)

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○国務大臣(中曽根康弘君) 大森議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、政治倫理の問題でございますが、ただいま組閣に関しましていろいろ御批判をいただきました。厳粛に受けとめまして戒めの言葉といたしたいと思います。
 なお、ただいま仮に私が当事者になった場合にどうするかという御質問がございましたが、私は常に政治家として良心に従い、厳に身を処するよう心がけてまいりたいと思っております。
 景気対策について次に御質問がございました。
 景気の現状は、先進諸国に比ぶれば良好ではございますが、景気の足取りは力強さを欠いておるところでございます。政府といたしまして総合経済対策を先ほど決定いたしまして、前に申し上げましたとおり、補正予算にもその費目を計上しておるところでございますが、これらの対策を推進してまいりたいと思っております。それと同時に、内外の経済動向を注視いたしまして、機動的な政策運営にも心がけてまいりたいと思っております。
 所得税の減税につきまして御質問がございました。
 衆議院大蔵委員会減税問題に関する小委員会は、野党の一兆円減税要求が出されたことにも関係し、それを踏まえて与野党の合意に基づく衆議院議長見解により設置されたものでございます。したがいまして、この減税小委員会で財源を含めて与野党合意を形成するように努力が行われておりますが、その結論が得られればこれを尊重いたしたいと申し上げる次第でございます。
 中小企業対策及び官公需対策について御質問がございました。
 中小企業を取り巻く経済情勢は厳しいものがございます。官公需につきましては、従来から中小企業者の受注機会の増大に最大限の努力を払うように政府としても努力をしてまいったところでございます。しかしながら、御指摘のように、先般の行政監察の結果に見られますように、本施策についてもなお改革の余地が十分あるように見受けられます。今後におきましても、本監察結果を踏まえまして、政府全体として本施策の一層の改善に最大限の努力を尽くしてまいりたいと思います。
 農産物貿易問題につきましては、農産物の市場開放について、関係各国との友好関係にも留意しつつ、国内農産物の需給動向を踏まえ、食糧の安定供給の上で重要な役割りを果たしているわが国農業の健全な発展と調和のとれた形で行われることが基本的に重要であると考えております。一月に予定されております訪米に際しましては、わが国の農業のこれらの実情やこれまでの市場開放措置等も十分相手側に説明もし、その理解を得ながら適切に対処してまいる考えでございます。
 減反政策の変更に関しまして御質問がございました。
 米の潜在生産力は需要を大幅に上回っており、今後とも転作の着実かつ的確な実施が必要であると考えております。しかしながら、三年連続の不作という実情と米の政府在庫水準が著しく低下しておるこういう実情にもかんがみまして、五十八年度につきましては、第二期の転作等目標面積から七万七千ヘクタールを軽減いたしまして、六十万ヘクタールにいたしましたところでございます。
 また、夕張新鉱の再開発につきましては、大澤管財人の提示した構想につきまして、石炭協会の中で、保安の確保と安定経営の可能性を判断基準として現在鋭意検討がなされていると承知しております。政府といたしましても、今後この大澤構想が関係方面の理解と協力を得て実現されることとなるよう期待をしております。
 なお、そのほか労務債問題、あるいは雇用問題、地域経済問題等夕張新鉱をめぐる諸問題につきまして、政府としてもこれまで所要の措置を講じてまいりましたが、今後とも適切に対処してまいるつもりでございます。
 パートの所得限度の問題について御質問がございました。
 昭和五十六年度の税制改正におきまして、控除対象配偶者等の所得限度額を二十万円から二十九万円に引き上げた結果、現在では給与所得控除の最低保障額五十万円と合わせて七十九万円までの収入について配偶者控除が適用されております。この七十九万円をさらに引き上げるという問題につきましては、配偶者に所得のない世帯との税負担のバランスが著しく崩れるという問題もございまして、必ずしも適当であるとは考えておりません。
 さらに、健康保険などへの加入差別撤廃につきましては、パートタイマーについても、就労の実態がその事業所の同種の常用的な就労者に準ずる場合はすでにこれを適用しているところでございます。
 また、家内労働者の工賃につきまして、家内労働者の労働条件の改善を図るために、最低工賃については、都道府県ごとに設置されている公労使三者構成の審議会におきまして、同一地域における類似業務に従事する労働者に適用される最低賃金との均衡を考慮して決定されております。今後とも適正な水準の確保に努力してまいります。
 婦人差別撤廃条約、これにつきましては、批准のため国内法制等諸条件の整備に努めることは、国連婦人の十年国内行動計画後半期の重点課題となっております。政府といたしましても、できるだけ速やかに本条約を批准すべく目下作業中でございます。
 優生保護法の改正問題について御質問がございました。
 優生保護法に規定する人工妊娠中絶制度についてはいろいろな御意見もございます。国民のコンセンサスが得られる形となるよう目下関係当局において検討中でございまして、その検討結果をまって対処いたしたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 109715254X00519821210_028

発言者: 中曽根康弘

speaker_id: 15356

日付: 1982-12-10

院: 参議院

会議名: 本会議