石原信雄の発言 (地方行政委員会)
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○石原政府委員 御案内のように、いわゆる財源対策債は、ノーマルな状態であるならば基準財政需要額において算定されておりました投資的経費の一部を財源対策上の理由から地方債に振りかえる、そしてその地方債の元利償還金を償還時において基準財政需要額に算入していく、そして実質的には地方団体に対する投資的経費の財源保障に遺憾なきを期する、こういう考え方でこれまで行われてきたわけであります。
ところで、その投資的経費の算定方法でありますが、河川費でありますとか港湾費でありますとかの一部の経費につきましては、河川の延長あるいは港湾の係留施設、外郭施設の延長などの客観的な方法による投資的経費の算定が必ずしも的確にいかないという事情から、一部公共事業費の地方負担額を直接基準財政需要額の上に反映させる方式をとっているもの、あるいは義務教育施設費、清掃費などにつきましては、一種の理論的な方法によって事業費を加算する方式でいわゆる事業費補正が適用されているもの、それから農業行政費や林野行政費などのように農家戸数あるいは耕地面積、林野面積等の客観的な指標によりまして土地改良事業費とかあるいは林道の整備の経費とかいったものを計算しているものと、大きく言いますと二つの系統があるわけであります。
そして、いわゆる事業費補正によって投資的経費を算定しているものは、各年度の具体の事業費が全部または一部基準財政需要額に反映する、そういうストレートで反映するような算定方式をとっております。こういった系統の投資的経費につきましては、これを起債に振りかえるに当たりまして、振りかえられた起債の元利償還費を直接基準財政需要額に算入する。言うなれば、従来の方式と結果として各団体ごとの計算が変わりがないようにするという意味で、事業費補正によって算定されたものを振りかえたものについては、そのままストレートで元利償還金を基準財政需要額に算入するという方法をとっているわけであります。その点については今回も変わりはございません。
問題は、農業行政費や林野行政費などのように、言うなれば客観的な指標によりまして画一的に投資的経費の算定を行っております費目について、一部財源対策債への振りかえが行われる部分についてどう扱うかということでございますが、従来は、こういったものについても元利償還金を直接基準財政需要額に算入しておったわけでありますが、しかし、この方式をとりますと、たとえば五十七年度のように財対債がない年もありますから、年度によって財対債が発行される年とそうでない年とありますと、たまたま財対債が発行される年に非常に多くの事業を実施した団体と、その年はたまたま実施しなかった団体がありますと、その元利償還費をストレートで基準財政需要額に算入するということは、非常な不公平な結果を招くわけであります。
むしろこれらについては、事業実施のときには地方債の発行は認めるけれども、その償還費は、言うなれば単位費用方式と申しましょうか、全国ベースでの償還費相当額を農業行政費や林野行政費に、いわば標準団体の必要経費として一律に計算する方が公平ではないか、客観的な算定方式によって償還財源を措置することの方が公平ではないかという考え方から、五十八年度におきましては、いわゆる事業費補正系統の財対債と標準経費算定方式による部分の財対債とについては償還費の算入を異にする、変えるという方向で今回審議をお願いしているわけであります。
その理由は、いま申しましたように、これは年度によって不公平が起こらないようにする、団体に対する財源措置において不公平が起こらないようにするというのが主たるねらいでございます。